オカルト哲学 3-47

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第47章 ディオニューソスによる第2の種類の熱狂について


 次には、ディオニューソスによる第2の種類の熱狂についてである。これは内外の高揚、招聘、密儀、儀式、儀礼、神殿、魂を精神、その至高の部分へと向ける行いである。そして魂を神々の純粋な神殿に相応しくして、それらより神々は住むようになり、魂は命に関連し、神々により至福、知恵、神託に満たされ、それらは文字や印章やそれらが混ざったものによるのではなく、精神の特定の興奮や自由な動きによるものである。このようにして、バッコスはその信女らに、エピメニデースはクレタ島の住民に、シビュラのエリュトラーがトロイの住人に未来について神託していたのである。
 時にはこの熱狂は明瞭な幻視を通じて起き、時には声の表現により起きる。これによりソクラテスは彼のダイモンの助言を受けており、常に従っていた。その声は彼にはよく耳元で聴こえてきて、またダイモンの姿もよく現われていた。多くの予言の霊らも現われる傾向があり、清められた魂らと結びついていた。それらの例は聖書に多く記されている。アブラハムやその女奴隷のハガル、ヤコブ、ギデオン、エリヤ、トビア、ダニエル、その他大勢である。
 またアダムは天使ラジエルと親しく、ノアの子シェムはヨヒエルと、アブラハムはザドキエルと*1、イサクとヤコブはペリエルと*2、ヨセフ、ヨシュア、ダニエル*3はガブリエルと、モーセはメタトロンと、エリヤはマルビエルと、トビアはラファエルと*4、マノアはパダエルと*5、ケナズの子オテニエルはケレルと、エゼキエルはハスマエルと*6、エズラはウリエルと*7、ソロモン王はミカエルと親しんでいた。
 時には霊らは、魂の性質によって、獣にせよ人間にせよ肉体の中へと入り支配し、その声の機能を用いて声を発する。これらによりバラムのロバ*8やサウル*9に主の霊が降りて預言をした。これらについて、アポローン神はポルピュリオスに対してこう答えている。


「太陽の輝きは魅了され、高き所から降りてきて、
 純粋な風は静かに運んでいく。
 良く清められた魂の中へと入り、
 響く息とともに声が放たれる。
 死すべき者の喉を通じて――」


オカルト哲学 3-48
↑ オカルト哲学 第三の書


*1 おそらく創世記 第18章の記述から。しかし天使の名は記されていない。
*2 創世記 第26章24節と、32章32節。ペニエルはヤコブが天使と格闘した場所につけた名前。
*3 ダニエル記 第8章16節と9章21節。
*4 トビト書 第5章4節。
*5 士師記 第13章3-21節。ここでも天使の名は記されていない。
*6 エゼキエル書 第1章26-28節。
*7 第二エズラ記 第4章1節。
*8 民数記 第22章28節。
*9 サムエル記上 第10章10-13節。