オカルト哲学 3-33

ページ名:オカルト哲学 3-33

第33章 霊らを縛るものと、それらの厳命と追放について


 霊らを縛り付けられたり、厳命されたり、追放されるようになる3種類の縛り*1がある。
 これらの一部は、エレメンタル界より取られ、我々はこれらの低位の自然物の類似性や反対性によって霊に厳命し、呼び出したり追い払ったりする。それらは花、草、動物、雪、氷、地獄、火といったもので、またこれらはよく祈りや祝福、聖別と混ぜられて用いられるが、それは3人の若者の歌や汝、天の主を称えよという詩篇の詩*2で示されている。また復活祭で用いられるロウソクもそうである。これらの縛りは愛や憎しみに関連する性質により、霊に対して働き、霊がそこにおり、霊自身のお互いの愛や嫌悪のように、自然や人工的なものへの好みや嫌悪により効果を出すのである。ゆえにプロクロスは、獅子は雄鶏、特に白い雄鶏を恐れるように、獅子の姿をした霊も雄鶏を見たら消え去ると述べている。
 第2の縛りは、天上の世界から取られる。すなわち、天、星々、それらの動き、光線、光、美、透明さ、威厳、不屈さ、影響、驚異といったもので我々は霊に厳命する。そしてこの縛りは訓戒と実例の方法により霊に働く。これらは命令による方法もあり、それらは特に御使いの霊らや、最低位の位階の者らに働く。
 第3の縛りは、知性界、神の世界から来るもので、宗教により完成する。つまり、我々が秘蹟、奇跡、神名、聖なる印章、その他の宗教の神秘により誓い、万物の中でも至高にして最強の力により縛る事で、霊らを命令と力により働かせるのである。
 だが、特別な存在である世界の摂理と、特別な魂である世界魂に従うように、まず最初に我々は上位の存在の縛りにより召喚し、それらを支配する名前と諸力を用いて、それから低位で霊そのものと関連するものを用いるべきである。
 さらにこれらの縛りは霊のみならず、嵐、大火、洪水、疫病、軍隊、あらゆる動物といった万物をも縛り、これらに厳命をしたり、非難したり祝福したりすると知るべきである。例えば蛇を魅了する際には、自然物や天上のものの他にも、神秘や宗教での、エデンの園で(神により)蛇が呪われ、荒野へと放たれた故事の繰り返しを用いる。さらに、詩編 第91篇(13節)の詩の、汝は猿とバシリスク(蛇)の上を歩き、獅子と竜を踏みつけるだろう、を用いる事も出来よう。
 これらには迷信も非常に良く効果がある。何らかの秘蹟の儀式を縛り付けたりするのに用いる。破門や、埋葬、葬儀の儀式が、疫病、蛇、ネズミ、ウジ虫を追い払うのに使われるが、私はそれらを様々な場所で行われていたと読んでおり、現在でもそれらは行われているのである。


オカルト哲学 3-34
↑ オカルト哲学 第三の書


*1 これはアグリッパの本書の3冊の分割、エレメンタルの地上物、天上の諸惑星、知性界と同様の構造となっている。
*2 詩篇 第148篇1節。