オカルト哲学 3-31

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第31章 文字の別の伝統と、啓示により受け取った霊らの印章について


 また啓示によってのみ受け取った別の文字の伝統もあり、他の手段によっては見つけられないものである。それらの文字の性質は神々が明かしたものであり、秘密の働きにより、何らかの神々との調和から生み出されたものや、あるいは我々とこれらとの間での特別な同意あるいは契約により与えられたものである。
 この種のものについて、コンスタンティヌス帝が夢で受け取った印があり、多くの者はそれを十字架と呼んでおり、そこにはラテン語でIn hoc vince、これにより勝利すると書かれていた。また、アンティオコス ソテリス帝に明かされたものは五芒星ペンタクルであり、これは健康を表している。これらを文字に分解すると、νγιεια、健康となるからである。これらの印への信仰と徳により、両帝は敵に対して大勝利を収めている。また、ユダ マカバイがユダヤ人らを率いて侵略者のシリア王アンティオコス4世エピファネスと戦っていた頃、天使からマカバイ מכבי の印を受け取った。この徳によって、彼らは最初に14,000人の敵軍と無数の象を、次には35,000人の敵軍を殺した。なぜなら、この印はイェホヴァの御名を表し、さらに72の御名の記憶すべき紋章でもあり、そして מי כמיך באלים יהוה 、(神々のうち)誰がイェホヴァに勝ろうか?*1の短縮だったからである。
 これらの記憶すべき印の図は、以下の様に組み立てられよう*2



 さらに、これらの印や文字についてポルピュリオスが「ヘカテー女神の応答について」の書で言うには、これらは神々自身を表し、喜ばせ、呼び出し、捧げられた。そしてこれらは神々の像を示し、プロセルピナ(ペルセポネー)の神託についての事柄を受け取ったという。
 さらに彼が言うには、ヘカテー女神は彼女のための像をどう作るかも指示しており、これらはニガヨモギで取り囲み、室内ネズミで塗られ、彼女が最も喜ぶような装飾品で飾り、彼女が形作るだけのネズミを用いる。それから、血、没薬、蘇合香、その他の香が燃やされる。これらが行われたら夢の中で彼女は姿を現し、望む事の答えをなすという。
 では私はここで、ヘカテーの神託について書かれたものを示すとしよう。


「我はこれから、汝が我が像をどのように作るかを教えるゆえ、注記せよ。
 我に対して、木とニガヨモギの枝を用意し、
 それから飾り付け、室内ネズミによって塗れ。
 装飾品は美しく高価なものにせよ。
 それからフランキンセンス、没薬、蘇合香をネズミの血で混ぜて燃やし、
 そして汝は秘密の良き言葉を唄え。
 汝がネズミの姿を見たなら、枝に横たえらせ、
 多くの現実のネズミを用意せよ。それから、湾へ行き、
 用意した箱の中にそれらを入れて、
 そして汝は慎重に像を見て、献身とともに祈れ。
 また汝に(神々への)負債があれば、それを払うように誓え。
 これらの必要な事柄を汝が行うならば、
 夢の中で汝は我を見るだろう。」


 これらが古の時代の異教徒の神々とダイモンの密儀であった。これらにより彼らは、人々を強制し、引き留め、縛るよう追求していたのである*3。そのため、イアンブリコスとポルピュリオスは、聖なるダイモンを呼ぼうと望む者は、適切な名誉とともにこれらを行い、個々の神々の好むもの、それらに相応しい感謝、服従、贈物、生贄、言葉、文字を与えるよう教えていた。さもなければ、神々やダイモンの出現も望んだ結果も決して得られないだろうと。さらに、神々が呼ばれても、召喚者を痛めつけるであろう。特に無頓着に印や像を作ったような輩に対してはである。


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↑ オカルト哲学 第三の書


*1 出エジプト記 第15章11節。
*2 中央の印は下向きの五芒星だが、エリファス レヴィが下向きが黒魔術の印だと言い始めるまでは、そのような考えは無く、アグリッパに他意は無い。
*3 これも読者は決して実践しないように、心から願いたい。