オカルト哲学 3-29

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第29章 霊の文字や印章について


 次に私は霊の文字や印章について語る必要がある。この文字は、特定の未知の文字と書法以外の何物でも無く、神々の秘密や霊らの名前として大衆から隠されて保存され、古人らはこれらをヒエログリフあるいは聖なる文字と呼んだが、神々のみの秘密に捧げられていたからである。(普段使っている)世俗で大衆の事柄を書く文字で神々の密儀を書くのは不法と見做されたからである。
 そのためポルピュリオスが言うには、古人らは神と神的な性質を微細な文字により隠すのを望み、それにより文字は(大衆の目にも)見えるものの、その意味合いは不可視の事柄となり、聖なる文字で大密儀が伝えられ、特定の象徴的な形により説明されていたのである。彼らは丸いものを、世界、太陽、月、希望、幸運と関連づけており、円は天として、部分的な円は月として、ピラミッドやオベリスクは火として、オリンポス山は神々として、シリンダーは太陽や大地として表され、また男のヤード*1は生成やユーノーと関連づけられ、その理由から女は三角形で表されていた。
 この種の文字には、考案者の好みや権威の他に源があり、これらを創る力を与えられた文字の考案者は、(古代の)様々な国々や諸宗教の宗派の多くの高位聖職者らであり、それらは散り散りになった著書と断片のみしか今では残されていないので、それらを作る方法は知りようが無い。
 そのため、以下で記す文字は、テーベのホノリウス*2が記したものをアバノのピエトロが注記したもので、その文字の形は我々のアルファベットと関連しているのである。



オカルト哲学 3-30
↑ オカルト哲学 第三の書


*1 棒の意味もあり。その性的な意味合いはあえて書くまい。
*2 これはグリモアの「ホノリウスの誓いの書」の著者と同じと思われる。だがここで記されるテーベ文字は、このグリモアにもピエトロの「ヘプタメロン」にも記されていない。