オカルト哲学 2-59

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第59章 世界の7惑星の支配者と、魔術の言葉に仕えるそれらの様々な名前について


 さらに古人らは(ヘルメースがこれらを呼ぶには)世界の7つの支配者、土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月を多くの名前や綽名で呼んでいる。すなわち、土星をコエリウス*1、鎌を持つ者、神々の父、時の主、大君主、大いなる者、賢者、知者、器用な者、長き距離の巡回者、深遠な老人、秘密の黙想の創造者、人の心に大いなる思考を植え付けたり取り除いたりする者、万物を破壊し保つ者、転覆させる力、秘密の事柄の保持者、これらを示し、失わせたり発見したりさせる、生と死の創造主。
 同様に木星はこのように呼ばれている。補助する父、天の王、度量の大きな者、稲妻と雷鳴を放つ者、征服されざる者、高く力あり、偉大で力強く、善で幸運で甘く優しく善意あり、正直で純粋、歩く泉、名誉ある者、喜びと審判の主、賢者、真実、真理を示す者、万物の審判者、善の全てに卓越する者、豊かさと知恵の主。
 火星はこのように呼ばれている。マールス、戦争で力ある者、流血者、軍隊で力ある者、剣を運ぶ者、度量あり、勇敢で、抑えられず、寛大で、稲妻のようで、大いなる力と怒りの性急さのある者、この神に対して誰も守れずに、強大な者らを破壊し、王らをその玉座から放逐する者、熱と力の主、火の熱の主、血の惑星の主、争いの心を燃やし、勇敢さを与える者。
 太陽はポイボス、天の父、アポローン、ティターン*2、パイオーン*3、ファネス、ホルス、オシリスと呼ばれるが、以下の神託にあるようにである。


「太陽、オシリス、ディオニューソスの者、
 アポローン、ホルス、昼間を支配する王、
 時を変え、風と雨を与える者。
 星々の王、不死の炎よ」


 太陽はまた、このようにも呼ばれている。矢を放つ者、燃える炎、黄金の炎、放出する者、火の髪を持つ者、黄金の髪を持つ者、世界の目、ルキフェル*4、万物を見て支配する者、光の創造主、星々の王、大君主、善で幸運で正直で純粋で豊富で知的で賢明、世界全体を照らし、支配し、魂を持つ万物を活性化させる者、世界の君主にして全ての星々を自らの下に保持する者、星々全ての光、近づく事により(他の星々を)暗くし、燃やし、その性質を圧倒させる者、それでいて、その光と光輝により、万物に光と光輝を与える者。夜にはこの神はディオニューソスと呼ばれ、昼にはアポローンと呼ばれる。また悪しき者らを追い払うゆえ、アテネ人はこの神を悪を防ぐ者と呼び、ホメーロスはウリオン、すなわち悪を払う者と呼んだ。太陽はまた、その美と輝きからポイボスと、その暴力的な火からウゥルカーヌスとも呼ばれたが、その力には多くの火で構成されるからである。太陽はサンとも呼ばれたが、星々全ての光を含んでいるからである。太陽はアッシリア人からאדאדアダドとも呼ばれ、これは唯一の者を意味する。また、ヘブライ人からはשמש、シェメシュと呼ばれ、これは適切な者を意味する。
 金星は以下の様に呼ばれている。貴婦人、養う者、美しく、白く、美貌で、喜ばしく、力あり、愛と美の果実ある婦人、万世の子孫、人々の最初の親、時の始まりにて育つ愛とともに様々な性を共にさせ、永遠の子孫とともに人と動物を増やした者、全ての喜びの女王、喜びの婦人、友好的で、社交性があり、哀れみ深く、良き部分全てを取り、死すべき定めの者らに常に惜しみなく与え、惨めな状態の者らに母の憐れみを抱く、人類の保護者、良き事以外には時を費やさず、彼女の力により全ての事を乗り越えさせ、高い者にも低い者にも、強き者にも弱き者にも、高貴な者にも卑しい者にも謙虚で、万物を直し、同等にする者。また彼女はアプロディーテーとも呼ばれるが、それは全ての性、全ての心の中に彼女は見出せるからであり、ルキフェラ、すなわち光をもたらす者とも呼ばれるが、太陽に先立って光をもたらすからである。また彼女が太陽に従う時(宵の明星)にはヘスペロスと呼ばれ、(明けの明星としては)ポースポロスとも呼ばれるが、彼女は万物を(その光で)導くが、太陽ほどには強くないからである。
 水星は以下の様に呼ばれている。ユーピテルの息子、神々の触れ役、神々の仲介者、微かな光、蛇を持つ者、杖を持つ者、翼のサンダルを履き、雄弁で、豊かさをもたらし、賢明で理性的、堅固で頑強、善にも悪にも強く、太陽の公証人、ユーピテルの使者、天と冥府の神々の使者、男たちと男を、女たちと女を媒介し、両者の性で最も果実をもたらす者。そしてルカヌスはこの神を神々の大使と呼んだ。水星はまたヘルメース、仲介者とも呼ばれ、全ての暗きものに光をもたらし、最も秘密の事柄を開く者であった。
 月は以下の様に呼ばれている。アルテミス ポイベー、ディアーナ、ルキーナ、ペルセポネー、ヘカテー、月経をもたらす者、半分の形の者、夜に光を与え、放浪し、静かで、二つの角を持つ、保護者、夜を歩む者、角を保つ者、天の女王、神々の頭、天の神々と女神らの第一の者、霊らの女王、全てのエレメンツの女主人、星々は応え、季節は帰り、エレメンツは仕える者、その頷きにより稲妻は放たれ、種は芽を開き、植物は育つ。果実の最初の親、ポイボスの妹、光輝く者、光を人の惑星から別へと運ぶ者、太陽の円環の動きにより、様々な光を配る者、大いなる美の貴婦人、雨と海の女主人、豊かさの与え手、人類の保母、全ての状態の支配者、優しく、慈悲深く、海と地から人々を保護する者、全ての運命の嵐を和らげる者、宿命を分配し、地で育つ全てのものを養う者、様々な木々を彷徨い、ゴブリンらの怒りを抑え、地下への入り口を閉じ、天の光、海へと流れる川全てを分配し、その頷きにより、地下の者らに嘆きの沈黙をもたらす。世界を支配し、その足元に地獄を踏みつけ、その威厳により空を急ぐ鳥らは恐れ、野の獣らは山々へと散らばり、蛇は地面へと隠れ、魚は海を泳ぐ。
 だが、これらや似たような星々や惑星の名前をさらに知りたい者は、オルペウスの賛歌を読むべきであり、これを真に理解した者は、自然魔術の大いなる理解を得ているのである。


オカルト哲学 2-60
↑ オカルト哲学 第二の書


*1 天を意味し、通常はサターンの父であり、夜の擬人化であるウラヌスに捧げられている。
*2 巨人族ティターンの末裔、特に太陽神ヘリオスや月の女神セレネーは、ティターンと呼ばれる事があった。
*3 アポローンの別名。
*4 ルシファー。光をもたらす者。この称号は一般的には金星、明けの明星に捧げられている。