オカルト哲学 2-53

ページ名:オカルト哲学 2-53

第53章 占星術無しにはどの占断も完全では無いこと


 私は以後の章において様々な種類の占術について語るつもりである。だが、これら全てにおいて、全ての秘密の知識の最も必要な鍵として、占星術の使用が求められる事を注記しておく必要がある。全ての種類の占術は、その源と基盤が占星術から来ているものであり、これ無しにはほとんどか全く使い物にならないのである。また占星術は、天の星々は全ての原因であり、これらの事柄の徴であり、低位物にて働くので、天の星々の状況と動きによってのみでも、オカルトだったり未来の事柄について、最も確実に示すのである。私はここではこれ以上は述べないが、この学については古人らが膨大な数の書を記しており、それらは現在でも残っているからである。
 そのため、観相家が肉体や顔や額や手のひらを観るにせよ、占師が夢や鳥の動きを調べるにせよ、それらの判断が正しいとしたら、天の形象も調べるべきである。それらの判断と、諸惑星の類似性や宮の情報を組み合わせるならば、それらが表すものの真の意見を生み出すからである。
 また、何らかの異変が観測されたならば、天の(ホロスコープの)図も作るべきである。またそれらの事柄が観測され、天において大きなコンジャンクションや蝕が起きてから数年経つ前だったら、出生図、始まりの時の図、玉座についた時の図、基盤の図、循環の図、完成の図、君主らの方向の図、国家、王国、都市の図についても調べ、それらにも兆候が表れていたなら、天の図のどこでそれらが起きているかも調べよ。これら全てにより、我々はこれらの事柄について理性的で確証の取れる意味合いを理解できよう。同様に、だがより少なく働く事で、我々は夢の解釈についても調べる事が出来よう。
 さらに、恍惚としたトランス状態に入って未来を語る者も、星々を調べないならば、それらは低位の方法となる。これらの予測は、最終的には天に帰するからである。ルカヌスのトスカーナ人の古の預言者についての書で我々が読むようにである。


「稲妻の動きと繊維あり暖かい脈、
 空を彷徨う羽毛の公正な動きにより、
 我々は教えられる――」


 古代ローマの祝祭では市を周回してから、神々への生贄が行われ、その動物の内臓が調べられ、さらに天の星々の配置とともに判断が行われていた。
 また地占術については、占術の中でも最も正確なものであり、地を掘った穴の点や他の外観、サイコロなどのくじを投げたり他の刻まれた力から占うもので、まずはそれらを私が先に述べた16種類の名前の天の図形へと簡略化され、それらの性質や観測から占星術の方法により判断し、さらにくじなどにより、他の全ての自然な占術も用いるが、それらの力は天からや、この作業をなす者の心から来るのである。
 低位者が動き、原因になり、作り出す何にせよ、それらは天の惑星の上位者の動きや影響を真似る必要があり、その源、原因、徴は簡略化され、その判断は占星術の規則によって示されるからである。ゆえに、サイコロ*1、四面体、六面体、八面体、十二面体、二十面体は、適切な時の特定の数、宮、星々により、天の影響の下で造られ、占術や未来予知の驚異的な性質もそれらを投げる事で示される。そのようなサイコロをプラエネステの町*2の住人は持っていたのを、私はローマ人の歴史の書の中で読んでいる。


オカルト哲学 2-54
↑ オカルト哲学 第二の書


*1 おそらく、ここでのサイコロとはテッセラエ、二面のくじの意味。
*2 ローマ近郊の町。現在のパレストリーナ。