オカルト哲学 2-47

ページ名:オカルト哲学 2-47

第47章 ベヘニア*1の恒星の像について


 次には、ヘルメースの意見に従った、恒星の働きについて述べよう。
 アルゴルの頭において、人々は血まみれの首をした男の頭の像を造った。これは(君主への)懇願を成功させ、これを帯びる者を勇敢で度量を大きくし、その体の臓器を公正に保つと言われている。またこれは魔女術に対抗する助けとなり、悪しき呪いを我らが敵対者らへ反射するという。
 プレアデスの星座において、人々は小さな乙女の像、あるいはランプの形を造った。これは目の光を増大させ、霊らを集め、風を引き起こし、秘密と隠された事柄を明かすと言われている。
 おうし座のアルデバランにおいて、神のような、あるいは空を飛ぶ男の像を造った。これは豊かさと名誉を与える。
 ぎょしゃ座のカペラにおいて、楽器を楽しもうとしている男の像を造った。これを帯びる者は王や大公らの前で受け入れられ、名誉を与えられ、高められる。また、歯痛を癒す助けとなる。
 大犬星シリウスにおいて、猟犬と小さな乙女の像を造った。これは名誉と幸運、人々の恩恵、風の霊らを授け、王ら、大公ら、その他の者らをなだめ、仲直りさせる力を与える。
 小犬星プロキオンにおいて、雄鶏か3人の小さなメイドの像を造った。これは神々、霊ら、人々の恩寵を授け、魔女術に対抗する力を与え、健康を保持する。
 しし座の心臓のレグルスにおいて、獅子か猫、あるいは椅子に座る高貴な人物の像を造った。これは人に節制を授け、怒りを和らげ、恩恵を与える。
 おおぐま座の尻尾のアルカイドにおいて、憂いに沈む男か雄牛か子牛の像を造った。これは呪いに対抗する力を与え、これを帯びる者に旅の安全を授ける。
 からす座の翼のギェナーにおいて、カラスか蛇か黒衣を着た浅黒い男の像を造った。これは人を怒りっぽく、大胆、勇敢、様々な思いで一杯で、陰口を言う者にし、淫らな夢を引き起こす。また悪霊を祓ったり集めたりする力を与える。これは人々、悪魔、風の悪意に対して利益となる。
 おとめ座のスピカにおいて、鳥や商品を運ぶ男の像を造った。これは豊かさを授け、争いに勝利し、欠乏と損害を取り除く。
 うしかい座のアークトゥルスにおいて、馬や狼や踊る男の像を造った。これは熱に対抗し、血を締め付け保つようにする。
 かんむり座のアルフェッカにおいて、雄鶏か王冠をつけて前進する男の像を造った。これは幸運と人々の愛を授け、貞節を与える。
 さそり座の心臓のアンタレスにおいて、鎖かたびらで武装した男か蠍の像を造った。これは理解力と記憶力を与え、(肌を)良き色にし、悪霊に対抗し、それらを祓い、縛り付ける。
 こと座のベガにおいて、ハゲタカか雌鶏か旅人の像を造った。これは人を度量が大きく尊大にし、悪魔と獣らにおよぶ力を与える。
 やぎ座のデネブ アルゲディにおいて、雄鹿か山羊か怒る男の像を造った。これは繁栄を授け、怒りを増大させる。
 これらが恒星の一部の像であり、これらに属する種類の石に彫るよう命ぜられているものである。


オカルト哲学 2-48
↑ オカルト哲学 第二の書


*1 中世ヨーロッパ、アラブ世界で魔術的な力があるとされた恒星のグループ。この言葉はアラブ語のバフマン(源)から来ている。アグリッパは単にアラビア起源の星々の知識という意味で使っているようである。