オカルト哲学 2-45

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第45章 月の竜頭と竜尾の像について


 また人々は月の竜頭と竜尾*1、すなわち風と火の圏の間についての像も、木星と竜頭がミッドヘブンで合する時に造っており、それは蛇に似たもので、頭はタカであり、シータの大文字Θのような形で繋がっている。この像によって、(君主への)懇願に大いに成功するようにする。これは、蛇の像によって表されている善と幸運の精霊の像と言えよう。
 エジプト人とフェニキア人は、この生き物を他の全てよりも高く称えており、神の生き物であり、神の力があると考えていたからである。蛇はより鋭い精神、より大きな火を持ち、それらは、足、手、その他の道具も無いのに素早く動く事により表わされている。また、しばしば蛇は皮を脱ぐ事で再生しており、再び若くなるからである*2
 また人々は月蝕がある時や、竜尾にある時、土星や火星による悪影響がある時に、竜尾の像を造っていた。それによって、(敵に)怒り、病、不幸を招くようにするためである。そして人々はこれを悪しき精霊と呼んでいた。そのような像に、あるヘブライ人らは宝石を散りばめた黄金のベルトを加えていたが、このベルトをブルボン公の娘のブランシュは知ってか知らずか夫のスペイン王ペドロ1世(残酷王)に贈り、王がこのベルトを身に着けると、蛇によって取り囲まれているように感じた。そして、このベルトの魔術の性質を見つけた後に、王はそれを理由に妻を幽閉し死に至らしめたという。


オカルト哲学 2-46
↑ オカルト哲学 第二の書


*1 月の白道が太陽の黄道と交差する2つの点。カプト ドラコニスとカウダ ドラコニスのこと。
*2 これは古代エジプト人の信仰であった。「死者の書」にも同様の事は書かれている。