オカルト哲学

ページ名:オカルト哲学


 ハインリヒ コルネリウス アグリッパ フォン ネテスハイム(1486年 - 1535年)は、ドイツのケルン(あるいはその近くのネテスハイム村)に生まれたルネッサンス期を代表するオカルティスト、魔術師である。そのオカルト知識はシュポンハイム修道院長のヨハンネス トリテミウスから伝授されたという(ちなみに、7歳年下の同時代人だったパラケルススもトリテミウスの下で学んでいる。当時トリテミウスはヨーロッパ最大のオカルト図書館を修道院に持っており、多くのオカルト学者らがそれを目当てに集まっていた)。かの人文主義者エラスムスから炎の如き天才と称されたアグリッパは、軍人として神聖ローマ帝国の北イタリア戦役に参加したり、占星術師としてフランス王に仕えたりと、様々な職業を遍歴しヨーロッパ中を放浪したが、やがて家族を持ってからは故郷のケルンに戻り落ち着く事になった。
 その主著であるオカルト哲学(De Occulta Philosophia Libri Tres)は当時のオカルト、魔術の文献を集めた百科全書である。下書きは23歳の時に既に完成していたが、20年かけて書き加え続け、初版は1531年にパリで出版された。
 ところでオカルト哲学というタイトルであるが、この時代にPhilosophiaは狭義の哲学のみならず(神学を除いた)諸学一般の意味でも使われていたので、厳密に題名を直訳すると「オカルト学について」となる。
 本書は三冊で構成され、それぞれエレメンタル界(この地上の現実世界)、天上界(天の惑星と星座)、知性界(プラトンのいうイデア、原型の世界。神の領域)とその魔術に対応している。当時のルネッサンス知識人らが好んだ新プラトン主義の影響が濃い内容になっている。
 訳の原書は、Joseph H. Petersonのサイトにあるものにしたが、Donald Tyson編版の詳細な脚注も参考にした。


オカルト哲学 第一の書


オカルト哲学 第二の書


オカルト哲学 第三の書


オカルト哲学 第四の書


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