高等魔術の教理と祭儀 付録

ページ名:高等魔術の教理と祭儀 付録

祭儀篇への補遺


ティアナのアポロニウスのヌクテメロン


 このギリシア語文書が古代に失われた後、1629年にギルベルト ガウトリヌスが「De vita et Morte Moysis(モーセの生と死について)」第3の書の206ページで初めて出版された。そして後に、ラウレンティウス モシェミウスが1721年アムステルダムで「聖書の歴史批判的検討」で再録した。そして今エリファス レヴィにより初めてフランス語に翻訳され解釈される。


 ヌクテメロンは夜の昼、あるいは昼に照らされた夜を意味する。これは良く知られるヘルメスの書の題名の「闇から放たれる光」の類似である。またこれはオカルト主義の光とも訳すことが出来よう。このアッシリア超越魔術の記念碑は、その重要性を広げるに充分に興味深い書である。私はアポロニウスを単に召喚したのみならず、復活させたとも言えよう。


ヌクテメロン


第1の時

 統一の中で、魔神ダイモンらは神を称え唄う。彼らは悪意と怒りを失う。


第2の時

 2つ組により、黄道の魚は神を称え唄う。燃える蛇らはカドケウスの杖に絡みつき、稲妻は調和するようになる。


第3の時

 ヘルメスのカドケウスの杖の蛇らは、3回絡みつく。ケルベロスはその3つの首の顎を開き、火はその光の3つの舌により神を称え唄う。


第4の時

 この第4の時に魂は墓を再訪し、円の四方で魔術のランプが灯される。魅惑と幻覚の時である。


第5の時

 大水の声は天の圏の神を祝する。


第6の時

 霊は動けずに留まる。それは地獄の怪物らが自らを飲み込もうとするのを見るが恐れない。


第7の時

 全ての生き物に生を授けた火が純粋な者らの意志により方向付けられる。秘儀参入者は手を伸ばし、痛みは和らげられる。


第8の時

 星々がお互いに全く語り合う。太陽らの魂は花らの高揚と照応する。調和の鎖は全ての自然物の間で共振を創り出す。


第9の時

 明かすべきではない数。


第10の時

 天文学の周期と人の生の円運動の鍵。


第11の時

 精霊の翼が神秘的で深いざわめきとともに動く。これらは圏から圏へと飛び、世界から世界へと神のメッセージを運ぶ。


第12の時

 永遠なる光の作業は火によって満たされる。


解説

 これらの12の象徴的な時は、魔術的黄道の12宮とヘラクレスの12の難行の類似であり、秘儀参入での作業の進行を表している。そのため必要な事は、(1)悪しき愛欲を乗り越える。ある賢き高祭司の表現に従えば、神を称えるために自らの中の悪魔を服従させる。(2)自然のバランスの取れた諸力を学び、対照物の類似から調和された結果となるのを学ぶ。また大いなる魔術の動者と普遍的光の二つの極を知る。(3)全ての神起源学と宗教的象徴における三つ組の原理の秘儀伝授を受ける。(4)想像力の全ての亡霊を乗り越え、全ての幻影に打ち勝つ。(5)四大エレメンタルの諸力の中心で、普遍的調和をどう作るかを理解する。(6)恐怖に影響されないようになる。(7)磁気的光を方向付ける訓練をする。(8)諸原因のバランスの計算により、結果を予測する。(9)教授の階層を理解し、教義の密儀を尊重し、大衆の前で沈黙を保つ。(10)占星術を深く学ぶ。(11)普遍的な生と知性の諸法則への寓意により秘儀伝授を受ける。(12)光を方向付ける事により、自然の大いなる作業に影響させる。
 以下にあるのは、ヌクテメロンの12の時を司る精霊らの名前と属性である。これらの精霊を古代の密儀の高祭司らは、天使や悪魔などではなく、倫理の諸力あるいは個人化した徳であると理解していた。


第1の時の精霊

 パピュス、医師。シンブック、判事。ラスプイア、降霊術師。ザフン、スキャンダルの精霊。ヘイグロット、吹雪の精霊。ミズクン、アミュレットの精霊。ハヴェン、威厳の精霊。


解説

 我々は自らの医師にして判事である事で、降霊術師の妖術を打ち破り、スキャンダルの精霊を軽蔑し、あたかも吹雪の精霊のように、全ての熱意を凍らせ冷たい蒼白に全てを混乱させる意見を乗り越え、印の性質を学び事により、我らはアミュレットの精霊を縛り付け、魔術師の威厳に到達しよう。


第2の時の精霊

 シセラ、欲望の精霊。トルヴァトゥス、不和の精霊。ニティブス、星々の精霊。ハザルビン、海の精霊。サクルプ、植物の精霊。バグリス、測りと天秤の精霊。ラベゼリン、成功の精霊。


解説

 我々は欲望の精霊を力へと意志し、変換する方法について学ばねばならない。意志の障害は不和の精霊であり、それは調和の学により縛られる。調和とは星々と海の精霊らである。我々は植物の性質を学び、測りの天秤の法則を理解する事で、成功へと至るであろう。


第3の時の精霊

 ハハビ、恐怖の精霊。プロガビトゥス、装飾の精霊。エイルネウス、偶像を破壊する精霊。マスカルン、死の精霊。ザロービ、絶壁の精霊。ブタタール、計算の精霊。カホール、欺きの精霊。


解説

 きみが強く育った意志力により恐怖の精霊を征服した時、教義は大衆には未知の真理の聖なる装飾であると知るであろう。だがきみは、自らの知性から全ての偶像を捨て去り、死の精霊を縛り付け、全ての絶壁を測り、無限そのものをきみの計算の比率へ従わせねばならない。それにより、きみは欺きの精霊の罠から常に逃れられよう。


第4の時の精霊

 パルグス、審判の精霊。タグリヌス、混乱の精霊。エイスティブス、神託の精霊。パルズフ、姦淫の精霊。シスラウ、毒の精霊。スキエクロン、下劣な愛の精霊。アクラハイル、ギャンブルの精霊。


解説

 魔術師の力は自らの審判にあり、それにより諸原理の自己矛盾と対立による混乱を避けられよう。彼は賢者の神託を実践するが、姦淫の奴隷、毒使い、下劣な愛に仕える妖術師の幻影を嫌う。それにより彼はギャンブルの精霊である宿命に打ち勝つ。


第5の時の精霊

 ゼイルナ、柔弱の精霊。タブリブク、魅惑の精霊。タクリタウ、ゴエティアの魔術の精霊。スプラトゥス、塵の精霊。サイル、賢者のアンチモンの精霊。バルクス、精髄の精霊。カマイサル、対立物の結婚の精霊。


解説

 人間の柔弱に打ち勝つ事により、魔術師はもはや魅惑には翻弄されず、ゴエティアの魔術の虚栄と危険な実践を踏みつけ、その力は風の前に飛ばされる塵にすぎぬ。だが彼は賢者のアンチモンを保有し、精髄の全ての創造的な諸力を身に着け、調和を生み出す事により、類似と対立物の結婚の結果となる。


第6の時の精霊

 タブリス、自由意志の精霊。スサボ、航海の精霊。エイルニルス、果実の精霊。ニティカ、宝石の精霊。ハータン、宝を隠す精霊。ハティハス、装飾品の精霊。ザレン、復讐する精霊。


解説

 魔術師は自由である。彼は地の秘密の王であり、自らの領地のように通過する。彼の航海の中で、植物の液と果実、宝石の性質に精通し、彼は自然の宝を隠す精霊に、その秘密の全てを吐き出させる。同様に、彼は形の神秘を貫き、地と発言の装飾を理解する。そして彼が誤解され、国々が彼に対して不親切であり、彼が善行をなしても怒りを受け取るようなら、彼は復讐する精霊に従うであろう。


第7の時の精霊

 シアルル、繁栄の精霊。サブルス、維持する精霊。リブラビス、隠された金の精霊。ミズギタリ、鷲の精霊。カウスブ、蛇の魅惑の精霊。サリルス、扉を開かせる精霊。ヤザール、愛を強いる精霊。


解説

 この七つ組は魔術師の勝利を表現する。彼は人々と国々に繁栄を与え、深遠な教授によりそれを維持させ、鷲のように高くあり、蛇で表されるアストラルの火の流れを方向付けて、彼の前に全ての聖所の門は開かれ、彼の中に全ての真理を求める魂はその渇きを癒される。彼は倫理の威厳において美しく、彼は愛の賜物を勝ち取る精霊である。


第8の時の精霊

 ナントゥル、執筆の精霊。トグラス、宝の精霊。ザルブリス、治療学の精霊。アルフン、鳩の精霊。ツキファト、シャミルの精霊。ジズフ、密儀の精霊。クニアリ、提携の精霊。


解説

 これらは真の魔術師に従う精霊である。鳩は宗教の理想を意味し、シャミルは寓意的なダイヤモンドで、魔術の伝統では賢者の石あるいは真理を基礎としているために何者も抵抗できない力を表す。アラブ人らはなおもシャミルについて語っており、元はアダムに与えられ、その没落の時に失われ、エノクにより再発見され、ゾロアスターが保持し、ソロモン王が神から知恵を授かった時に天使から受け取った。この魔術のダイヤモンドにより、王自身が神殿の石を仕上げた――何の尽力もせずに、何の道具も使わずに――単にこのシャミルを触れさせる事により行われた。


第9の時の精霊

 リスヌク、農業の精霊。スクラグス、火の精霊。キルタブス、言語の精霊。サブリル、盗賊を見つける精霊。シャクリル、太陽光線の精霊。コロパティロン、牢を開く精霊。ゼッファール、取り消せない選択の精霊。


解説

 この数はアポロニウスによれば、沈黙とともに通過すべきとされる。なぜなら、ここには秘儀参入者の偉大な秘密が含まれており、その力は大地に実を結ばせ、秘密の火の密儀であり、言語の普遍的な鍵であり、悪人が隠れたままにいられない千里眼であるからだ。これは均衡の偉大な法を意味し、その輝く動きはカバラでは四匹の象徴的な動物により、ギリシア神話では太陽神の馬車の四匹の馬によって表わされる。肉体と魂を解放する鍵であり、全ての牢を開く。そして永遠なる選択の力であり、人の創造を完成させ、彼を不死へと確立させる。


第10の時の精霊

 セザルビル、悪魔あるいは敵意ある精霊。アゼウフ、子供らの破壊者。アルミルス、金銭欲の精霊。カタリス、犬あるいは冒涜者の精霊。ラザニル、オニキス石の精霊。ブカヒ、魔女ストレガの精霊。マストー、惑わす出現の精霊。


解説

 数は9で終わり、10の特色ある印はゼロであり、それ自体には値は無く、統一に加えられる。10の時の精霊全ては、それ自体は無であり、他の意見から偉大な力を受け取り、結果として賢者の全能性を傷つけられる。ここで我々は灼熱の地を歩き、冒涜者らへの説明を怠るのが許されねばならぬ。ゆえに、彼らのマスターである悪魔や、彼らの愛人である子供らの破壊者や、彼らの神である金銭欲や、彼らと区別できない犬どもや、彼らが持たないオニキスや、彼らが真理と受け取った偽りの現れもである。


第11の時の精霊

 アエグルン、稲妻の精霊。ズフラス、森の精霊。パルドル、神託の精霊。ロサビス、金属の精霊。アドユカス、岩の精霊。ゾパス、ペンタクルの精霊。ハラコー、共感の精霊。


解説

 稲妻は人に従い、彼の意志の乗り物、彼の力の道具、彼の松明の灯りとなる。聖なる森のオーク樹は神託を発し、金属は金やタリズマンへと変化、変容し、岩はその基盤から動き、大祭司の琴により魅惑され、神秘的なシャミルに触れられて神殿や王宮へと変わる。教理は循環し、ペンタクルで表される象徴は効力を持つようになり、心は強力な共感により魅惑され、家族と友情の法に従う。


第12の時の精霊

 タラブ、強奪の精霊。ミスラン、迫害の精霊。ラブス、尋問の精霊。カラブ、聖なる器物の精霊。ハハブ、ロイヤルテーブルの精霊。マルネス、霊の識別の精霊。セッレン、偉大な者の支持の精霊。


解説

 ここでは魔術師が予期すべき宿命と、これらの犠牲はどうなされるべきかが示される。生の征服がなされた後、彼らは不死へと再生させるために、自らを生贄に捧げる方法を知らねばならない。彼らは強奪に遭うであろう。彼らには金、快楽、復讐を求められ、大衆の貪欲さを満足させるのに失敗したら、迫害と尋問の対象となろう。だが、聖なる器物はなおも汚されておらず、それらはロイヤルテーブル、すなわち理解の祝祭のために作られる。霊の識別により賢者は、どのように偉大な者の指示から身を護るかを知り、彼らの力と自由において不可視のままでいよう。



ヘブライ語によるヌクテメロン


ユダヤ人からはミシュナーと呼ばれる古代のタルムードからの引用


 アポロニウスのヌクテメロンは、ギリシア神動術より取り入れられ、アッシリアの精霊の階層により完成し拡張され、タルムードの最も興味深いページの中で説明されている数の哲学と完全に照応している。よってピュタゴラスの数の哲学はピュタゴラス以上に古く、創世記は素晴らしい寓意であり、その物語の形態の下には、過去になされた創造のみならず、永遠にして普遍の創造、存在の永遠の生成に及ぶ秘密が隠されている。タルムードの中では以下の文がある。「神は幕屋のように天を広げ、豊かに飾られた机のように世界を伸ばした。そして神は客として人を造った。」次に、ソロモン王の言葉を聞くのだ。「神のホクマー、知恵、神の花嫁は彼女自身に家を建てて、2本の柱を着た。彼女は自らへと生贄に捧げさせ、彼女のワインを混ぜ、テーブルを広げ、従者らを任命した。」この知恵が家を建てたというのは、規則的な数値の変換により、神の働きを規定する学と同等である。これは神のコンパスであり直角定規である。7本の柱は7つの典型的で根本的な日々の事である*1。生贄は死の種を蒔く事で繁殖される自然の諸力の事である。混ぜられたワインは普遍的な流体で、テーブルは魚に満ちた海のある世界である。ホクマーの従者らはアダムとハヴァー(エバ)の魂らである。アダムが作られた土は、世界の全体の物質から取られたものであった。彼の頭はイスラエル、体はバビロン帝国で、手足は地の他の国々である。(モーセの秘儀参入者らの普遍的な東洋の王国へ向けられた熱望は、ここで明らかにされる)次に、人の創造の日の昼には12の時がある。


第1の時

 神は地の散りばめられた断片を組み合わせ、それらを共にこねて、一つの固まりにした。そして神はそれを動くように望んだ。


解説

 人は創造された世界全体の総合である。彼の中で再び創造的な統一が始まる。彼は神の像で似たものとして造られる。


第2の時

 神は人の体の形を計画する。神はそれを2つの部分に分け、臓器が2つあるようにした。全ての力と命は2つから発し、それによりエロヒムは万物を造ったからである。


解説

 万物は動きにより生き、均衡により保持され、対照物の類似から調和となる。この法は形の形であり、神の活動と生産力の最初の発現である。


第3の時

 人の四肢は命の法に従って自らを生み出し、性器により完成するが、この性器は1つと2つの組み合わせによるもので、3つ組の数の象徴である。


解説

 この3つ組は2つ組から自発的に放たれ、2つを作り出した動きはまた、3つも作り出する。この3の数は全ての数の鍵である。これは最初の数的な総合だからである。幾何学ではこれは三角形であり、最初の完全にして閉ざされた図形で、否応なしに、諸三角形の無限の直線母線である。


第4の時

 神は人の顔に息を吹きかけ、魂を植え付けた。


解説

 4つ組は幾何学的には十字と正方形を作り、完全数である。今や、この形態の完全の下に、知性魂が発現する。ミシュナーで明かされた内容に拠ると、子供は全ての部分が形成されるまでは、母の胎内では動かないとされる。


第5の時

 人は立ち上がり、地から引き離された。彼は歩き、望む所へと行く。


解説

 この5の数は魂の数であり、四大エレメンツの均衡の結果である精髄により典型化される。タロットではこの数は高祭司あるいは霊的独裁者、人の意志の典型を表し、女高祭司のみが我々の永遠の運命を定めるのだ。


第6の時

 動物らはアダムの前を通り、彼はそれぞれに適切な名を与えた。


解説

 人は労苦により地を従わせ、動物らに打ち勝った。彼の自由の発現により、彼は環境で自らの言葉を表現し、それらは彼に従う。これにより、原初の創造は完成する。神は人を6日目に創り出したが、この6時間目で人は神の作業を満たし、ある程度は自らをも再創造した。それは自らを自然の王へと就任させることで、発言により自然は彼に服従する。


第7の時

 神はアダムに伴侶を与え、アダム自らの物質から生み出した。


解説

 神が自らの像により人を造った時、神は七日目で休んだが、神のために休みなく働く実り多い花嫁を、神は自らに与えたからである。自然は神の花嫁であり、神は彼女に横たわって休息する。人は次に御言葉により創造主となり、彼自身に似た伴侶を与え、愛により彼はそこに横たわる。女は男の作業である。彼は彼女を愛により美しくし、また彼は彼女を母とする。女は真の人間の自然であり、男の娘にして母であり、神の孫娘にして祖母である。


第8の時

 アダムとエバは婚礼の褥へと入った。彼らが横たわった時には2人だったが、起き上がった時には4人になっていた。


解説

 4つ組が4つ組と組み合わさるのは、バランスの取れた形、創造から放たれる創造、生の永遠の均衡を表す。7は神の休息の数であるが、それに統一を加えると、創造の作業で自然と労苦して共同作業する人を表す。


第9の時

 神は人に神の法を課した。


解説

 9は3に3を掛けるので、秘儀参入の数である。これは数における神の概念と絶対的哲学を表し、その理由からアポロニウスは9の数の密儀は明らかにされないと述べた。


第10の時

 10の時にアダムは罪に落ちた。


解説

 カバラ学者によると、10は物質の数であり、その特別な印はゼロである。セフィロトの樹では、10はマルクトあるいは外的で物質の形質を表す。そのためアダムの罪は物質主義であり、彼が樹から取った果実とは、霊から離れた肉を表す。ゼロは統一から分離しており、この10の数の分離によって、一方の側は奪われた統一を、もう一方の側は無と死の結果となった。


第11の時

 11の時に、罪びとは労働し、その苦しみによりその罪を贖うようにと判決された。


解説

 タロットでは、11は試練を通じて得た力を表す。神は救済の方法として人にペナルティを負わせた。彼は努力と忍耐を強いられ、それにより知性と命を征服するだろうからである。


第12の時

 男と女はこの判決に従い、贖いが始まり、解放者は約束された。


解説

 これらが倫理の誕生の完成である。人は満たされた。なぜなら、彼は自らを捧げて、それにより再生はなされるからである。アダムの追放は、オイディプースのものに似ており、オイディプースに似て彼は二つの敵の父となった。オイディプースの娘は敬虔な処女のアンティゴネーであったが、一方で聖母マリアはアダムの種族より生まれた。
 これらの宗教的統一の密儀と深遠な啓示は――私が先に述べたように――タルムードからのものである。だがこの夥しい編書の他にも、これらはパウルス リッキウスの「タルムードの教義の要約」という題名の注釈書にも見つけられよう。またピストリウスの「カバラの術の著者たち」の280ページも参考にせよ。




↑ 高等魔術の教理と祭儀


*1 レヴィは2本の柱を7本と間違って読んでいる。