召喚魔術の実践 1-21

ページ名:召喚魔術の実践 1-21

召喚魔術の実践


 ここで正当な召喚の例があれば、魔術師には確実に便利であろう。普遍的法則に従った召喚作業の説明は、その得られるだろうどの書にも書かれていないだろうからだ。一般的な方法を知った後は、細かい変更やあちこちへの追加、召喚を行う意図に伴う個々の状況に応じた修正は、魔術師の一存に委ねられている。最良の方法は勿論、専門で使われる特別な部屋へ単独で入って行うことである。この場合、魔術師は他の人物に必要な掃除をするよう頼む事もすべきではない。そのような部屋は、言葉の真の意味における神殿として仕える。魔術師がそのような幸運な状況にあるならば、類推の法則全てを部屋に用いる事ができ、過去の魔術師が神殿を確立し、東に祭壇を置いたように、部屋を満たして改造する事が出来よう。魔術師は自らの成熟の度合いと宗教信念に応じて、自らの神の象徴を祭壇に置いたり、古い秘儀参入者らやマギらがしたように、祭壇の中央に魔術の鏡を置く事もできよう。そして、そのどちらかの側には7枝の燭台を置いて、それらの間に香炉を置く。かつては神殿には様々な象徴的な像で飾られた4本の柱が建てられ、それぞれの柱はエレメンツの1つを表していた。壁は4大エレメンツの様々な神々を象徴する絵が飾られた。今日では、上流階級のメンバーの秘儀参入者のみが、このような神殿を建てる余裕があるだろう。不幸なことに、このような華麗に飾られた魔術の作業場を建てられる余裕がある豊かな者は、今日ではごく僅かな人々のみであろう。


 ここで記す情報は本質的なもので、豊かだろうと貧しかろうと、どのような魔術師も、たとえ彼が特別な部屋を持っていなくても、召喚魔術を実践できる。魔術師は特別な場所に縛られることもなく、寝室だろうとキッチンだろうと行えるだろう。屋根裏部屋の向いている場所ですら、この目的に仕えて、魔術師は失敗しない召喚を行える。魔術師が上記のいずれも可能で無いならば、彼は野外での誰も見ていない1人になれる場所を選び、邪魔される事無く作業を行える。


 無論、このような条件はこの説明では詳細は述べられず、あらゆる魔術師は自らの作業をどこでどのように行うかは知る必要がある。理解に容易なように、私はこの例では金星の知性体ハギエル(HAGIEL)を選んだ。無論、魔術師はどのような霊的存在や知性体に対しても同じように行える。だが、魔術師は色のついた光を蓄積する際において、個々の圏に効果的な類推の法則について常に考慮しなくてはならない。


 魔術師が実際の召喚を行う前に、詳細な計画を立てる他にも、どの世界や圏から霊的存在や知性体を呼ぶかや、何を尋ねるかについても考えておく必要がある。本書の第2部では、霊的存在の階層について扱っており、魔術師はそこで様々な圏での良き(つまり肯定的な)存在を幾つか見つけ出し、自らの望みに応じて選び出し、その計画を現実化させる助けとなるだろう。だが本書は読者に全ての存在や知性体の完全な情報を与えるのを意図してはいないと理解しなくてはならない。それぞれの界や圏には数千の存在があるからである。だがここで記されている情報は、一般的に実践作業においては充分であろう。


 では魔術師はハギエルという名の金星の知性体を召喚し、ある人物の友情と共感を必要とする作業での、幸運と成功を知性体に尋ねようと決めたとしよう。なぜなら金星の知性体は、友情、愛、幸運、成功といった能力を与えられており、この目的には良く向いているからである。


 召喚を始める前に、魔術師は風呂に入るか、少なくとも体全体を清める。なぜなら、霊的存在、特に高次で良い知性体を召喚する際に、不潔な状態で召喚すべきではないからである。召喚は、清潔な霊と魂を求めるのみならず、清潔な肉体も求めるのだ。風呂に入ったり体全体を洗うのが不可能ならば、魔術師は少なくとも慎重に両手を洗う必要がある。誰もがそれは行えるので、そのため決して忘れないようにする。体を洗っている最中、魔術師は全ての好ましくない物理的、サイキック的な影響は水とともに洗い流されるという考えに集中しなくてはならない。この方法により準備がされたら、魔術師は彼の魔術道具を保管場所から順番に取り、それらを清潔で、出来たら新品の布に置く。この布もこの目的のために保管場所に保持しておき、道具を埃から守る。では、ハギエルの召喚は普通のリビングルームで行われるとしよう。この召喚の全期間において、あなたは誰にせよ邪魔されないようにし、どのような好奇心の視線を避けるためにも、窓をカーテンで慎重に覆うようにする。それから自らの衣服を替える。つまり、魔術の衣を身に着ける。まずあなたのシルクの靴下――寒い時期ならばシルクの下着も――と屋内靴を履く。召喚の儀式は、衣服を着る作業から既に始まっている。あなたは召喚の事のみを心に留めておく必要がある。そのため、衣を着る事により、宇宙や不可視の世界から望まない影響を防ぐと考える。着終わったら、あなたは善悪どのような存在の影響も自分の体に影響しないと確信をしなくてはならない。それから、この霊的存在を完全に隔離し防衛する瞑想的な態度は保持されなくてはならない。それから、腰の周りに魔術のベルトを巻いて、あなたは全てのエレメンツの君主であり、全ての諸力のマスターであると考える事で完全に準備する。


 最後に、あなたは頭に魔術師のバンドか魔術のヘッドギアを身に着け、神との真の関係を感じて、魔術師としてのあなたではなく、神が実際に作業全体を行うと感じる。あなたは自らが神となったように感じる程に、内なる神の原理と合一しなくてはならない。これら全てが行われたら、あなたは作業の更なるステップへ進むことが出来る。あなたは魔術のランプを灯して、それは今回の場合では、部屋をライトグリーンの光で包む。魔術のランプをあなたが円を描く場所の中央か部屋の中央に吊るす。これはランプが正確に部屋の中央でなければならないのを意味しないが、そうだとしたら部屋全体が同等の光を受ける利点はあるだろう。あなたの次の作業は魔術の鏡を配置し、エネルギーで充満させる事である。あなたが好むならば、2枚の魔術の鏡を用いる。今回の例では2枚の鏡を用いる教授を与える。鏡の1枚は、ハギエルを物理世界に物質化させるのに用いて、もう1枚は望まない影響を防ぐのに用いる。あなたではなく、神がこれらの作業を行うと意識するようにし、想像力によりエメラルド色の光の大いなる海を創造し、再び想像力によりこの宇宙全体を鏡へと蓄積し、それらの色により鏡の表面全体が染まるようにする。この蓄積された緑光の照らす力は強く、あなたが作業する部屋全体を完全に照らすまでになる。この時にこの蓄積された光は実際にはパワーマトリックス、流体で、ほとんど肉眼でも見えるまでになると想像的な印象を持つようにする。どの状況でもあなたは緑色の光に照らされる部屋を移動すると常に印象を持つようにする。これが霊的存在を呼ぶための部屋を魔術的に準備する方法である。このような部屋は霊的存在にはもはや障害とはならず、自らの圏のように感じるようになる。既にあなたが光を蓄積している間に、これらの目的は召喚された霊的存在が、あなたの肉眼でも見えて、肉体の耳でも聴こえるまでに濃縮化させるという考えに集中をする。あなたの想像力、信念、意志、確信が強ければ強い程、良く蓄積されるようになり、真にハギエルがあなたの前に現れるだろう。部屋ほ蓄積させている時、この蓄積された惑星光の力は鏡と部屋の中に、再び想像力によって解放するまで残り続けるという願いを含めるのを忘れないようにする。


 似たような例は、「Initiation into Hermetics」の部屋の充満を扱う章で与えており、そこであなたは、第1の書の全ての実践と魔術作業には特定の目的があるのを見つけるだろう。またあなたは、さらに高度な魔術作業を行う際に、これらの実践無しには何も行えないのにも気づくだろう。あなたが第1の書の実践を活動的に経過していなかったら、あなたの外側にいるどのような霊的存在とも意識的な接触も出来ず、そのような存在の物質化も行えない。


 今度は、別の鏡をアカシャ原理によって充填させ、元は流体コンデンサーで覆われていた鏡の表面へ、あらゆる邪魔な存在も望まない力も、あなたの作業場、召喚作業の部屋に通過してこないようにする願いを想像力により放出する。これがあなたの召喚作業の第2のステップである。あなたが作業する部屋は今では適切に充満された。だが、あなたは別の可能性もある。もともと望まない影響を防ぐための鏡に、霊的存在がそこに現れる願いを充満させる。無論、この充満も、関連する惑星色の光、我々の例では緑色で蓄積しなくてはならない。


 次に、吸い取り紙を用意し、七角形の形に切り取る。それぞれの圏のためには、吸い取り紙は以下の形にする必要がある。土星の圏は三角形、木星の圏は四角形、火星は五角形、太陽は六角形、金星は七角形、水星は八角形、月は九角形である。地球帯や他の帯に関しては、円形の印を維持する。この七角形の中心に、緑のインクか、さらに良いのは緑のペンシルで、ハギエルの印(以下の図を参照せよ)を描く。その後に象徴的に魔術の杖か指で印を再描画し、ハギエルの性質、この場合は幸運、愛、友好などに集中する。作業の前に、あなたは吸い取り紙に流体コンデンサーを浸して再び乾かせるだけの時間がある。



 さらに、この知性体は印と盟約があり、いつでもこれに反応し、魔術師であるあなたが望む事を常に行おうとする意志があるという考えに集中する必要がある。


 上記の印を描いたのはあなたではなく神であり、そのため知性体は神への絶対的な服従を与えるという事実に意識的でなければならない。この瞑想的な態度を心に抱くならば、失敗はほとんどあり得ない。あなたの印は準備が出来て、あなたは円と三角形の準備に入れる。あなたが円を布に織り込んでたり、紙に印刷していたなら、それを床に広げて、その横に三角形を置き、再び魔術の杖や右手の指でなぞるようにして、これらは永遠、小宇宙と大宇宙、宇宙全体の大きな様相と小さな様相を表すという考えに瞑想する。あなたが知性体を呼ぶ時に立つ円の中心は、あなたにとって、小宇宙と大宇宙である。あなたは、他の考えが割り込んでこない程に強くこの考えに集中するようにする。


 三角形を再描画する際にも同様に行う。これは三次元世界、すなわち、メンタル、アストラル、物理世界を表している。あなたが召喚しようとする知性体がメンタル界のみならず、アストラル界と物理世界でも現れるためには、三角形への瞑想的態度を集中する時に、この願いも含む必要がある。三角形を描く(実際には再描画する)時のあなたの想像力は、魔術の円を描く(再描画する)時と同じく重要で不可欠である。魔術師は知性体が現れる時の姿と効果の幅を決める。これを行わなかったら、ハギエルはメンタル界の姿でのみ現れ、結果として魔術師の心の中にのみ現れるだろう。ハギエルの物質的出現はゆえに成功しないだろう。彼女が現れる事と、自然と彼女の影響力について考慮するならである。これらの準備も終わったら、三角形を円の前に置いて、その中心に準備しておいた印を置く。一部の魔術師らは召喚する霊的存在の三次元的な効果を強めるため、三角形の三つの角に小さなアルコールランプを置いて灯りを点ける。彼が用いる燃料は、アルコールとカモミールの蒸留によるものであり、すなわち魔術師が想像力により既に三次元世界に蓄積した流体コンデンサーである。小さなロウソクの芯が与えられたアルコールランプが燃やされると、研究所でのアルコールランプのように、燃料に集中された想像力が、燃料がゆっくりと無くなっていくと同時に、ゆっくりと部屋中に拡張していく。これにより、霊的存在の物質化が補助されるのである。アルコールランプの配置は絶対的に必要ではないが、良い補助であり、特に初心者にはである。なぜなら、召喚作業の初心者は、経験の積んだ魔術師よりも多くの補助を必要とするからである。初心者はこのようなランプを、定期的な間隔で、三角形のみならず、円の内側の線に沿って配置する事も出来るだろう。円の内側に置くランプの数は、関連する惑星の類推の数に拠る。我々の場合には、召喚する知性体は金星の圏に属するので、その数は7である。あなたへの情報のため、以下には惑星に属する数を与えるので、必要ならば用いよ。


地球帯 10ランプ
月の帯 9ランプ
水星 8ランプ
金星 7ランプ
太陽 6ランプ
火星 5ランプ
木星 4ランプ
土星 3ランプ


 魔術師はまた円の中にエレメンツを象徴化させる事も出来よう。その場合は4つのランプのみを必要とする。魔術師自身は第5エレメント、アカシャ原理の代理として中央に立つ。ランプの用意が終わったら、それらを円の東西南北に配置していく。ランプを惑星数として表すか、エレメンツの象徴として用いるかは、完全に魔術師に一任されている。


 無論、ここで3つの円を描く事も出来るだろう。中央の円に、エレメンツの象徴として4つのランプを置いて、外側の円に召喚する霊的存在と関連した惑星の象徴的な数のランプを配置する。自然と、これらの場合はランプの配置は複雑なものになるが、これだけのランプの数を用意できる余裕のある魔術師は、この助けを思いとどまるべきではない。なぜなら、彼が初心者なら、自らの意識に多くの援助があればあるほど、より良く彼は成功するだろうからだ。


 次に行うのは香炉である。魔術師はこれを円と三角形の間に置くか、三角形の中に直接置く。香炉は燃える炭で満たすか灯心を入れて、その上に銅の小さな板で固定する。この板は炎により温められる。香の粉は、霊的存在の圏と関連するものにし、板の上に置く。そのためこの例の場合では、我々は金星の知性体と対処するので、シナモンの皮が香としては充分である。部屋がかすかにシナモンの匂いがするように、少数の量のみを使わなくてはならない。シナモンのチンキもまた用いる事ができ、その場合には少量のみを銅板の上に垂らす。あなたはこの液体を、どんな化学者からも得られるだろうが、望むならばあなた自身によって準備する事も出来る。その場合、普通のシナモンに3分の2のワインを混ぜて、8日間発酵させるのみである。その後に濾したら、シナモンチンキは準備が整う。魔術作業の間にあなたが香を使うつもりが無ければ、シナモンチンキを数滴、こし紙の上に垂らす。いずれにせよ、シナモンの香りは知性体ハギエルが同意する神殿の雰囲気を作り出し、この雰囲気は知性体を我々の物理世界に物質化させる助けにもなる。だが、部屋に香を焚くのは、一部の魔術書が主張するような重要なことでは全く無い。これは別の補助に過ぎない。


 過剰に香を焚くのは、魔術師が咳をしやすくなるデメリットがある。それらは望ましくも同意できる事でもない。真の魔術師は有害なドラッグや麻薬物質の混ぜ物などは決して使ったりはしない。魔術師が召喚する霊的存在が7大惑星に属していなかったり、どこに属するのかを知らなかったりしたら、部屋に香を焚く際に普遍的な流体コンデンサーを用いる事も出来よう。この規則は主に地球帯から来る霊的存在に対して当てはめられる。この流体コンデンサーは適切に当てはめなくてはならない。すなわち、光の蓄積は魔術師が成功への願いを集中するのと同じ時に行われねばならない。


 以下において様々な圏に相応しい香のリストを示す。だが、香は物質化のために初心者の補助としてのみ仕えるのである事は指摘しておく必要がある。これらは絶対的に必要なものではない。


1. 地球を取り巻く帯:セージの粉末とニワトコの中皮を同量。


2. 月の圏:アロエの粉末を単独で用いるか、アロエ、白ケシ、蘇合香、安息香、樟脳の粉末を同量で混ぜる(後者の場合は少量のみにする!)


3. 水星の圏:乳香を単独で用いるか、乳香、カーネーションの花弁、アニスの実、ネズの木、カモミールの花弁、カノコソウの根を同量で混ぜる。全ては粉末状にして用いる。


4. 金星の圏:粉末状にしたシナモンのみを用いるか、粉末にしたシナモンの花を用いる。強化した形態では、シナモン、薔薇の花弁、コリアンダーの種と花弁(ラベンダーではなく、フロレス セルピリである)、百合の花弁を粉末状にして同量を混ぜる。


5. 太陽の圏:単独の香としては粉末のサンダルウッドを用いる。強化した形質としては、以下の物質を混ぜ合わせる。サンダルウッドの粉末、没薬、アロエの樹皮の粉末、サフロン、カーネーションの花弁、月桂樹の葉(全ては同量で粉末状にする)。


6. 火星の圏:単独の香としては玉ねぎの粉末状にした種が用いられよう。強化した形質としては、玉ねぎの種、西洋刺草の葉、辛子種の粒、麻の実、ヘンルーダの葉、ペパーミントの葉を同量で粉末状にして混ぜ合わせる。


7. 木星の圏:単独の香としては粉末状にしたサフロンを用いて、強化した香としてはサフロン、アマの種、スミレの根、シャクヤクの花弁、イヌゴマの葉、カバノキの葉を同量で粉末状にして混ぜ合わせる。


8. 土星の圏:単独の香としては粉末状にした黒芥子粒を用いる。強化した圏としては、以下のものを同量の粉末状にして混ぜ合わせる。黒芥子粒、ヤナギの葉、ヘンルーダの葉、シダ、クミン、ウイキョウの種。


 他の圏全てに関しては、教会香、没薬、蘇合香、安息香、アロエ(粉末状にして同量にする)の普遍的な混ぜ物の形質で充分である。


 それぞれの香の作業のためには、召喚のための単独の香か混ぜ合わせたものを、ナイフの尖端ほどの量で充分である。部屋を濃い煙で満たす必要は無い。関連した香の香りがするくらいで充分である。


 これらが行われたら召喚の別の準備は整い、今では実際の召喚を始められる。我々の例ではハギエルは肯定的な惑星知性体なので、あなたは自らの魔術の剣を魔術のベルトの左側に繋げた鞘に入れたままにする。あなたが魔術の短剣が道具の中にあれば、それもベルトの下に指しておく――剣や短剣は滅多には使われない。だが、あなたが悪魔的な存在と対処するならば、短剣や剣を勝利の象徴として右手に持っておく必要がある。剣をベルトに指しておく事で、霊的存在はあなたの意志を行わせるためにどのような意味でも強制する必要が無い考えを表現する。頑固な存在に対しては、魔術師は剣や短剣無しには召喚を行う事は出来ないだろう。


 否定的な存在は絶対的な服従と、魔術師が望む事を行うために、勝利の象徴としての燃える剣を用いて魔術師に命令される。どんな悪魔的存在も、魔術師の意思に従えられない者はいない。彼が行うべき全ての事は、霊的存在が現れる場所へと剣先を向ける事で、否定的な存在は即座に魔術師が命ずることを行うだろう。あらゆる霊的存在は自己保存本能があるので、全ての悪魔らは魔術の剣や短剣を恐れる。なぜなら、神との真の関係のある魔術の剣や短剣は、象徴的に語るならば、悪魔を粉砕できるからである。


 あなたの魔術の杖を右手に持ち、円の中央へと足を運び、あなたは中心であり、あなたは神であり、全ての圏の君主であり、同時に金星の圏にあなたの全ての意識があるという考えに集中する。


 神の原理として、あなたは心の中で知性体ハギエルをその名前を呼ぶ事で金星の全ての圏から召喚する。あなたが呼ぶ掛けた名前は、金星の圏全体の存在に聞かれ、ハギエルはあなたを彼女の神として認め、またあなたの声を聞いたと確信しなくてはならない。このストレスの状態にしばらく留まり、あなたの霊がハギエルがあなたに返事するのを知覚するだろう。あなたは全ての意識とともに金星の圏にいるので、ハギエルの声は最初はあなたの霊の最も深い部分から来ているように聞こえるだろう。あなたがハギエルの声を聞いて、霊的存在を見たと確信があったら、あなたは魂へと帰り、あなたの意識は神の状態に維持する。そしてあなたは、自らの魂が肉体と再合流するのを感じるだろう。次に再びハギエルを呼ぶが、今回は実際に肉体の声で囁く。これを数回繰り返す。あなたはハギエルは既にあなたのアストラル圏、すなわち彼女は既にあなたの部屋にいるのに気づくだろう。ハギエルが作業場まで来た、この時点まであなたの作業が成功裏に進められていたなら、三角形の中央に置いた印の上に、ハギエルが物理的に出現するように、低い声で、場合によっては大声で呼びかけよ。このアストラル界から物理界への転換の際には、あなたの人格の中に三つの存在の形態があり、そのため魂としてのアストラル体と関連して、あなたは肉体の中に同時にこれらの体もあるという確信を決して忘れないようにする。この自己制御の行動は、霊的存在があなたの考えに従い、自らの圏からあなたの部屋に準備した環境へと自らを移動させる助けのためにある。これは霊的存在は、メンタルとアストラルの姿で現れ、さらにあなたの物質化させる力に拠っては、存在はまた物理的に蓄積された体として現れるよう確実にさせる。


 今ではあなたはハギエルがあなたの魔術の三角形の中で見え、声を聞くことが出来るだろう。あるいはあなたが魔術の鏡を用意していたら、ハギエルはその中に彼女の金星圏の特性の象徴的なレイアウトに従って現れ、あなたはハギエルと意識的に交渉が出来る。ハギエルは最も美しい顔をして、透明な瞳、素晴らしい体型の女王の姿で現れるだろう。彼女は金が散りばめられた緑のドレスを着ていて、彼女の頭には王冠が飾られている。彼女の声はとても美しく、私はその表現が出来ない。誰もがハギエルを美の化身と見做すだろう。次に、この知性体に対して何を望むかを語るかはあなたに委ねられている。あなたがハギエルと今後とも継続して接触するつもりならば、この最初の会合で、この高次で美しい霊的存在と未来において呼ぶシンプルな方法について相談するのも忘れないようにする。あなたに興味があるならば、ハギエルはあなたに従者を与えるだろう。それらは通常は魔術師には女性の姿で表わされる。金星の女王の従者らもまた、魔術師が自ら見るだろうが、非常に美しい。


 このような召喚は、あなたに最も多彩な経験を与えるだろう。あなたにそれら全ての詳細について語るのは極めて不可能である。魔術師が望むだけの経験を得る彼自らの意志に委ねよう。私はここでは正当な魔術師として霊的存在を召喚するには、どのように進むべきかについての、私自身の経験からの僅かなヒントのみを与える。


 あなたがハギエルとの全ての議題の同意に到達し、ハギエルがあなたの望みを満たすと約束したなら、彼女は実際に約束を保つとあなたは確信できる。あなたが残りですべき事は、この知性体を元の世界に帰す事である。あなたは個人的な感謝の意を示す。例えば、ハギエルがあなたを正当な魔術師として認めて服従した事への、あなたの喜びを表現するなどである。それから、あなたは知性体に自らの圏へ帰るよう尋ねる。あなたの意識全てとともに、あなた自身を金星の圏へと置いたのと、想像力の集中により、ハギエルはあなたの部屋の部分的な圏から彼女の領域へと帰る。これらが行われた後、あなたの全ての意識から通常の意識へと戻る事で、瞑想状態から普通の魔術師に戻る。これにより、召喚の作業は終わりを迎える。ハギエルの退去からしばらくは、この召喚した部屋に留まると、自らが幸福な精神状態、至福が浸透しているのに気づくだろう。それらはあたかも、真の幸福により圧倒されるようである。自らが超越した状態にあるのを見つけるだろう。あなたが望むならば、召喚作業を完全に終わらせた時によく覚えているように、しばらく魔術の円に留まって、ハギエルとの経験を心の中で再構築する。想像力の助けにより、あなたは蓄積した光を宇宙へと返し、三角形の上に置いた印を取って、安全な場所へと置く。あなたはどのような危険もなく魔術の円を去る事が出来る。ランプを消したりして、全ての魔術の道具と補助を保管場所へと戻す。ハギエルが特別な知識をあなたに与えて、それらは書き記してはならず、ただ頭に残すように言われていたら、その知識はあなたが使うためにのみに存在し、そのような意志にはあなたは従わなくてはならない。そうでない場合、あなたが作業への良き制御を維持できるようにするためと、作業の参考書を持つために、あなたは召喚全体の進行をあなたの日記に書く。あなたはハギエルのように、他の圏のどの霊的存在についても、同じ進行に従える。徐々にあなたはこの主題の完全なマスターとなり、あなたの個人的な経験は大いに深められていくだろう。


 召喚魔術の実践の説明は、これにて終了する。



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