召喚魔術の実践 1-14

ページ名:召喚魔術の実践 1-14

ペンタクル、ラメン、印章


 ペンタクルと印章(seal)の違いは、ペンタクルは力の普遍的象徴であり、魔術の杖と想像力により関連する力の特質を充填されなくてはならない。この目的は魔術師の意思を満たすべく、霊的存在を畏れさせ服従させる事にある。普遍的象徴の形は、魔術師の宗教への態度に拠る。ヘッドギア(王冠、帽子、魔術師のバンド)に刺繍したり彫ったりした力の普遍的象徴を用いる事も出来よう。例えば2つの三角形を組み合わせた六芒星ヘキサグラムの中に五芒星があり、その五芒星の中には同じ木の長さの十字架がある。この十字架自身も普遍的象徴として仕えられよう。


 多くの魔術師らは全ての存在を強制する象徴としてソロモンのペンタクルを用いている。魔術師は普遍的法則の類推が見つけられない象徴を選ぶべきではない。なぜなら、そのような象徴は彼の目的のために必要な明らかな権威を作り出せないからである。


 完全にその象徴を理解し、それに対して正しい態度を取れる魔術師のみが、真の魔術の結果を得られる。魔術師は常にこの事を考えなくてはならない。彼は自らに意味が明らかで、彼の力の概念を表す象徴のみを用いるべきである。


 印章は、ペンタクルとは対称的に、その象徴主義により表現される存在、諸力、圏の図的な表れである。


 印章の存在する種類は以下の様にである。


 1. 伝統的な印章は魔術師の遠隔透視か、アストラル界の様々な圏を訪れた際に霊的存在自身により再現されたものである。魔術師が自らをこれらの力の圏へと転換する方法を知る場合にのみ、霊的存在はこの種の印章に反応するだろう。しばしば同じ印章を使う事により魔術師の力の蓄積が継続的に増大する事によって、彼の影響力を増大させ、霊的存在に対して働かせられるようになるだろう。


 だが、印章の複写や再現は、多くの間違いの源であり続け、印章はしばしば破損した。時には、魔術師の作業をより難しくし、この作業での彼の成功の可能性を低くしたり、さらには完全に不可能にするために、これは意図的に行われた。アストラルの作業に対して心が開いている魔術師は、望むならば、アカシャ原理の使用や印章に精神集中する事でトランス状態に入る事により、その正当性をチェックする事が出来るだろう。これらを行う事で、彼はまた印章の修正も出来るだろう。


 2. 霊的存在の特質や活動範囲のみならず、これらの他の性質も象徴する普遍的印章も存在する。類推の法則を当てはめる事により、魔術師はそのような印章の図的な製造も出来、想像力により関連する霊の特質を充填できるだろう。霊的存在は、そのような印章に対しては抵抗できずに反応するに違いない。


 3. 魔術師はまた、あらゆる類推の関連に従わずに、彼自身の考えに完全に従った印章を作る事も出来る。だが彼はそのような印章を関連する霊的存在の承認を必要とする。そのような印章やサインの霊的存在の承認は、以下の様に確立できる。魔術師は自らの霊を、その霊的存在の圏へと旅立たせ、その印章、その形あるいは現れに対して、常に反応するように精神的に誓わせる。


 ラメンは普遍的象徴と非常に似ているものであるが、これは小宇宙と大宇宙の象徴ではなく、魔術師の態度や成熟性、知的、サイキック的な権威を象徴的に表している。ラメンは通常は魔術師の衣の胸の辺りに縫い込む。あるいは、関連する金属に彫られたり、羊皮紙に描かれてアミュレットのように身に着ける。これは象徴的に魔術師の絶対的権威を表現している。


 魔術師は魔術作業の間に、望まない影響力から身を守る必要があったり、自らの魔術作業の素晴らしい成功を望む時に、タリズマンを役立たせられるだろう。


 タリズマンとは充填された特質と機能の図的表現である。タリズマンの充填は、魔術師自らか、召喚した霊的存在により行われねばならない。それが霊的存在により行われたら、充填に必要な力は存在自身か、力の貯蔵庫より来るだろう。この場合、伝統的なサイン、つまり他の魔術師から与えられたものか、霊的存在から直接来たものを、タリズマンに彫る事も出来よう。だが魔術師は関連する存在から承認されたサインを用いる事も出来るだろう。


 儀式の目的に使われるペンタクル、ラメン、印章、タリズマンは、霊的存在の圏、エレメンツ、諸惑星、黄道12宮と関連する適切な金属で作られ、印章やサインはそこに彫られる。あるいは、魔術師が自ら純粋な蜜蝋から作り、その後に充填した小さな蝋の板に彫られよう。またペンタクル、印章、タリズマンは、羊皮紙から作り、象徴はそれらに関連する色インクで描く事もある。


 古いグリモア諸書では処女皮紙――つまり、子牛の未熟児の皮から作られた紙を用いるよう示唆している。正当な魔術師はそのような皮紙は必要ではない。一般的な羊皮紙を、想像力を用いてオドを取り除き、つまり全ての悪しき影響力から自由にしたら、同じように仕えられるだろう。また印章やペンタクルのために、流体コンデンサーを染み込ませた吸い取り紙も使えられよう。だがこの場合、液体の色インクで象徴を描けず、柔らかい色のペンシルを使わねばならない。さもなければ、印章やサインを描く時に色インクは汚れるだろう。


 印章、ペンタクル、タリズマン、ラメンの充填は、その図形の線に沿って指を動かし、想像力の助けにより、望む特質を埋め込む事により行われる。これを行うには、魔術師は至高者、神と正当にコンタクトするのは不可欠なのは明らかである。これにより、魔術師ではなく実際の神が、魔術師や魔術師の肉体を通じて印章などを充填する。自らの指を用いる代わりに魔術師は魔術の杖を使って、その助けを借りつつ印章やタリズマンの充填も出来る。そのようなタリズマンなどは疑い無く魔力を持つだろう。この進行により、それらは聖別され、魔術師はその魔術的効果について確信するだろう。様々な霊的存在の印章は、霊的存在の階層と、その特質と効果の章において詳細を取り扱うつもりである。


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