召喚魔術の実践 1-13

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他の魔術の補助物


 魔術師は、今までに述べた魔術の道具らと同じように、儀式の目的で用いたいと望む更なる補助物も扱うことが出来る。これらは他にも多数存在し、それら全てを扱うには本書の可能な範囲を超えてしまう。魔術の補助物はその目的と作られた意図に拠るからである。例えば、魔術師が描いたり彫ったりするための特別なペン、インク、彫刻ペンや、刺繍するための針、刺繍用ウールや刺繍用シルク、羊皮紙、色インク、特定の作業のための生贄の血、道具や自らに特定の部分に塗るための、いわゆる聖油、塩、香や他の香の道具、魔術の剣と同じように用いて、同じ象徴がある鞭などである。


 これらに加えて、魔術師は大宇宙と小宇宙と、その全ての圏の関連性の象徴として鎖を必要とする。同時に鎖は、魔術師の大兄弟団と、大宇宙と小宇宙の全ての存在の位階への魔術師の入場許可の象徴でもある。この鎖は宝石のネックレスのように首にまいて身に着け、それにより自らが全ての真理にして正当な魔術師らの組織のメンバーであると示す。


 一部の魔術作業では、杯は知恵と命の象徴として用いられる。この作業の間、魔術師はこの杯から自らの聖餐、聖なるパンとワイン、聖体拝領を受け取る。キリスト教の聖餐に似て、ワインを神的な力へと変容させるためにワインで満たされた杯が使われる。


 杯の充填は、魔術師が自らを神へと変化させ、ワインに祝福を与える事によってこれを神の血――知恵、力、命に変える事により行われる。この作業の間に、魔術師はこの変容したワインを飲み、聖餐式に参加する。私はこの主題について、「Initiation into Hermetics」の聖餐の章で既に扱っている。


 ベルもまた召喚において魔術的な補助として用いられる。そのようなベルは電磁気金属により作られねばならない。つまり、全ての惑星金属の規定された混合物である。魔術師はこれを不可視の世界の住人の注意を自らに惹きたい時に用いる。これはリズム的に鳴らす事により行われる。リズムと鳴らす回数は、魔術師が対話を望む圏に拠る。この東洋の技法は真の魔術師らにはあまり使われていない。東洋、特にチベットでは、この種のベルを鳴らしたり、シンバルを叩く事による召喚は、よく実践されている。


 全てのこれらの道具は新しいもので、専念された目的以外には決して使ってはならない事は私は既に述べている。それぞれの道具は使用後は安全な場所に保管しなてはならない。もはや必要無くなったり、魔術師が意図的にこれ以上は使わないならば、道具は破壊されるか、無害化させる必要がある。魔術道具を他の目的のために使用したなら、それは穢れて、魔術的には無用となる。全ての魔術道具はそれらが聖遺物であるかのように貴重に扱う必要がある。魔術師が慎重に魔術道具を扱えば扱う程、それらの魔力と効果は大きなものとなるだろう。



召喚魔術の実践 1-14
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