召喚魔術の実践 1-6

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魔術の鏡


 儀式魔術のために魔術の鏡を用いる事は、現在まで魔術書の中でほとんど勧められてこなかった。なぜなら、ごくわずかの秘儀参入者のみが、鏡に関する流体コンデンサーの正しい用い方を得ており、それらの秘儀参入者らは大いなる秘密の中にそれを保持してきたからである。


 魔術の鏡は魔術的な助けとなるもので、絶対的に必要ではないが、魔術師は常にその作業、特に低位の知性体の存在や諸力と作業する時に、良きサポートとして愛用してきた。ある場合には、魔術の鏡は魔術の三角形の代わりにすら使われた。流体コンデンサーによる魔術の鏡は大きな利点があるが、魔術師がそのようなコンデンサーを持っていなくても、普通の魔術の鏡で充分に行えるだろう。


 私は第一の書「Initiation into Hermetics」の特別な章の中で、魔術の鏡の使用法について完全な説明を与えている。そのため、召喚やそれを容易にするのと関連した魔術の鏡の目的についてのみ幾つか述べようと思う。儀式魔術において、以下の目的でこれらは用いられる。


 1. 諸力や霊的存在とコンタクトを取るためと、彼らを見えるようにするためである。この目的のために、魔術の鏡は三角形の中に置かれるか、さらに大きな利点として、三角形の上の頂点に外側に向けて固定する。次に鏡に望む力を満たしていく。あなたの想像力を用いて、目的の思考を濃縮された力――ボルト――へ入れるために、あなたの望みを集中する。それから実際の召喚を行う。


 2. 魔術の鏡は二義的には空間の充満のために用いる事も出来る。この場合、召喚の期間全体で必要なダイナミクスは自動的に保存され、そのため魔術師は特別な注意を払う必要がなくなり、儀式の他の目的、例えば物質化や遠隔透視のために、完全に集中することが出来る。この場合、鏡は部屋の角に置かれて、それにより鏡の影響は魔術の作業と関連する空間全体に作用するようになるだろう。


 3. 鏡は召喚する霊的存在を引き寄せるための磁力として用いる事も出来よう。そのためには、鏡の表面は流体コンデンサーで充填させ、向きを作業をする方向へと向けて置く。鏡は三角形の中央か、上の頂点に置く必要がある。


 4. さらに魔術の鏡は蓄積機やコンデンサーとして用いる事も出来る。それにより、望む目的をもたらすために霊的存在を召喚するためのエネルギーの質と量を集められるだろう。この場合、存在を視覚化するために蓄積した力によって変容させようが、あるいは他の効果を求めていようが問題ではない。これら全ては実際には魔術師が到達を望むものに掛かっている。


 5. さらに魔術の鏡は電話の代わりも出来よう。この目的のために、流体コンデンサーはアカシャにより蓄積され、集中力により時間と空間の無い状態になる必要がある。その後、鏡の中へと召喚が語られなくてはならない。それにより魔術の鏡は対話のためのアストラルチャンネルとなる。これは魔術師が目の前に特定の存在や力を呼び寄せるためのみならず、鏡の中の霊的存在が魔術師に向かって語ってくる事も可能となる。よって魔術師は時には霊的存在の声がメンタル的、アストラル的のみならず、スピーカーを通してのように物理的にも聴こえる。だがこの原理において、鏡がどの圏で作業するかの選択は魔術師の意志に任せられている。物質世界のために充填された鏡によって、魔術の訓練を受けていない者も霊の声を聴くことが出来る。無論、この鏡の技法により、同等の訓練レベルにある二人の魔術師らは、大きく離れた距離でも対話が出来る――アストラル界やメンタル界を通じてのみならず、物理世界においても――。そして、彼らが望むならば、肉体の耳を通じて全ての言葉は聴こえるだろう。


 6. 他にも儀式魔術で鏡が仕えるだろう別の目的もある。望まない影響に対して防御のためである。光の蓄積は通常はこれらをもちらす。鏡に充填する時に魔術師は望まない影響全てを省くよう望むのに集中する必要がある。このように充填された鏡の放出の力は、魔術師が作業している場所から、あらゆるラルヴァ、ファントムなどが近づくのを防ぐには充分である。これらはどのような状況においても、作業の空間に浸透させてはならない。また魔術の鏡は関連する作業のためのエネルギーを、部屋全体に放出するために置かれる事もある。


 一般的に魔術師は鏡を1つの目的のためにのみ使うべきで、自らが最も難しいと思える問題の類のために用いる。儀式魔術において、魔術師は望むならば、自らの目的に到達するためや、作業を容易にするため、1枚以上の魔術の鏡を補助として用いる事も出来るだろう。


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