占星術入門 5

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第5章 土星とその意味合い


 土星は全ての惑星の中でも最も高い位置にあり*1、木星と天空の中間に位置する*2。この星はそれほど明るく輝いたり煌いたりはせず、青白いか灰色をしている。動きは遅く、黄道12宮を一周するのに29年167日と5時間前後かかる。この星の平均速度は2分と1秒である。昼間には時には3、4、5、6分、非常に稀にそれ以上かかることもある。土星の黄道からの最大の北緯は2度48分であり、最大の南緯は2度49分である。


 黄道の12宮の中では2つのサインがその家で、♑磨羯宮が昼の、♒宝瓶宮が夜の家である。土星は♎天秤宮にある時に高揚し、♈白羊宮で下がる。そして♒宝瓶宮で喜ぶ。土星は昼は風の3つ組のサイン♊双児宮、♎天秤宮、♒宝瓶宮を支配する。


 何の質問でも、土星にタームがある角度にあれば、放浪したり本質的な品位がヴォイドになったりしない。また土星がフェイスやデカンを許す角度にあっても、放浪することは出来ない。他の惑星全ても同様に理解せよ*3


 土星は140日間逆行を続ける。まず逆行する前に5日間留まり、逆行後は再び進む前に長く留まる。土星は冷たく乾いている(太陽がはるかに遠いからである)。憂鬱、地的、男性原理であり、大きな凶星であり、孤独や悪意などの創造者である。


 良い品位にあれば、彼は想像力を豊かにし、その活動を痛烈にし、言葉は無口となり、あまり喋らなくなる。労働では忍耐強くし、喧嘩や闘争は容易ならなくする。生活用品を得るのを熱心にし、行動の全てのやり方が厳しくなる*4


 悪い品位にあれば、彼は嫉妬深く、強欲で、妬み、不信で、臆病、卑劣、外見を隠す、怠惰、幸先の良い、頑固、女性の侮辱者、嘘つき、悪意ある者、ぼそぼそ呟く、決して満足せず常に不満を言う。


 体現――体のほとんどは冷たく乾いている、中背、顔色は青白い、浅黒いか濁っている、彼の目は小さく黒い、視線を床に向けている、額は広い、黒か悲しい色の髪で硬いか無骨である、大きな耳、険悪な眉毛、厚い唇と鼻、ほとんど無いか薄い髭、鈍重、不快な顔つき、頭を前に傾けるか止まっている、肩は広く大きい、多くの場合曲がっている、臍はどこか短く柔らかい、太腿は貧弱で傾き長くはない、膝と足首は良く出来てなく、しばしばお互いにぶつかり、引きずった足取りになる。


 土星が東ならば――汝はよく観察せよ。土星が太陽の方角にあれば、身長はさらに短くなるが体の調子は良くなる。


 土星が西ならば――人はより肌が黒く曲がる。髪は少なくなる。また、土星がより高い緯度にあるなら、肉体はより曲がる。土星が非常に高緯度にあるなら、肉体はより太り肉厚くなる。緯度が南ならば、より肉厚となるが、動きは軽快である。北ならば、毛深く、より肉付きは良くなる。


 ♄土星が第1ステーションにあれば、少し太っていて、第2ステーションなら、太っていて、病的な体で弱くなる。そしてこの観察は他の惑星全ても同様である。


 人の特質――一般的に♄土星は夫、無骨者、乞食、日雇い、老人、父、祖父、修道士、イエズス会士、キリスト教分派の信者を意味する。


 仕事――製革工、夜の農夫、地下の鉱夫、ブリキ屋、陶工、箒職人、鉛職人、煉瓦屋、麦芽酒製造人、煙突掃除夫、教会の寺男、死体運搬人、ゴミ漁り、馬丁、坑夫、荷馬車屋、庭師、溝掘人夫、ロウソク職人、黒衣の染め物師、牧夫、羊飼い、牛飼い。


 病気――右耳や歯の全ての障害、冷たさからの全ての四日熱、乾いて憂鬱な心の病、癩病、肺病、黒い黄疸、中風、震え、血の恐怖、妄想、水腫、手足の痛風、卒中、痔の多すぎる流れ、破裂。天蝎宮か獅子宮の中にあれば、金星と関連するすべての病。


 オーブ――土星のオーブは前後で9度である。すなわち、土星の影響は現れた時か、あらゆる惑星が土星に当てはめた時であり、9度の半分をその惑星のオーブの半分に足した時より始まり、同等の距離で離れるまで続く。


 年数――土星を意味する最大の年は465年である。土星の最大は57年で、中間の年は43年と半分で、最小は30年である。これらの意味は以下の通りである。土星が強力な時に新しい建物を建てたり、都市を造ったり、家族や国家を始めたら、占星術師はその家族や大公に465年間は名誉とともにあり、他の問題は無いだろうと請け負うだろう。年齢においては、彼は年寄り、父親、祖父、植物、樹、あらゆる生物と関連する。


 場所――土星が喜ぶのは、砂漠、森、洞窟、洞穴、山脈、人が埋められた場所、教会の墓地など、廃墟、炭鉱、下水、臭くて暗い場所、馬小屋など。


 国――著者は後に言うには、土星はバイエルン、ザクセン、スティリア、イタリアのロマーニャ、ラヴェンナ、コンスタンツ、インゴルシュタット。


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*1 原注 これは著者リリーが知る限りにおいて真実である。彼の時代にハーシェル星(天王星)はまだ見つかっていなかった。
*2 ここでいう天空firmamentは太陽系外の星座の世界と考えるべきだろう。
*3 原注 タームなどについては、後の章にある本質的な品位の図を参照。
*4 原注 これらの説明の意味は、ホラリー占星術の質問で表される人物が、この惑星ならば、そのような性質があるという事である。また、出生チャートでも、誕生時のアセンダントにこの星の影響があれば、出生の占断でも当てはめられる。