占星術入門 1

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占星術入門



第1章 惑星、黄道12宮のサイン、竜頭と竜尾、フォーチュン


 天には、この地球に直接光を投げかけている星が幾つかあり、他にも自らは光を放たないものの、太陽の光を反射し、我々が見る事が出来るものがある。前者は恒星(Fixed Star。直訳では固定した星)と呼ばれるが、それはこれらは同じ状況あるいは場所に留まるからである。だが後者は動き回るのが観察され、惑星と名付けられている。恒星の数と距離は数えきれないほどあるので、私は観察する以上は語らない。いずれにせよ、これらはホラリーの分野の占星術ではほとんど使われる事は無い。また出生チャートでこれらを計算するのを好まない者も、毎年出版されている天測暦でこれらの惑星の極めて正確な上昇と下降を知ることができよう。本書の付録で私は三角関数を用いてこれらの星の緯度と経度を確かめる法則を記しておいた。それにより、これらの影響力についての実験をするのに興味のある人物の利益となろう。もっとも私は通常出生チャートを判断する際には、これらにはそれほど注意を払ってはいないが。


惑星について


 これらは、♅ハーシェル星(天王星)、♄土星、♃木星、♂火星、☉太陽*1、♀金星、☿水星、☽月がある。これらは常に用いられ、(♅天王星を除いて)遥か古代から使われてきた。これらは、古代エジプトのヒエログリフの中に起源が見つけられる。だが、本書の実践的使用としての目的においては、この主題についてそれ以上語る必要は無い。


黄道12宮のサイン


 これらは12あり、それぞれは30度を含み、ゆえに合計で360度となる。これにより、あらゆる大円は分割される。最初の六つは、北方サインと呼ばれ、♈白羊宮、♉金牛宮、♊双児宮、♋巨蟹宮、♌獅子宮、♍処女宮が属する。次に南方サインが続き、♎天秤宮、♏天蝎宮、♐人馬宮、♑磨羯宮、♒宝瓶宮、♓双魚宮が属する。


 黄道は♈白羊宮のサインより始まる。それは春に太陽が赤道を通過した時点である。そして最後の♓双魚宮のサインは黄道の円を終わらせ、それは太陽が一年かけての一周を終えた時点であり、その後に再び♈白羊宮に入る。


 以下の付属の図を参照する事で、学徒は太陽の動きが理解できるであろう。まず太陽は♈白羊宮(春分。3月21日前後)に入り、北方へと向かっていき赤緯は増大していき、最終的には♋巨蟹宮の北回帰線に到達し(夏至。6月21日前後)、南へと進むようになり、やがては♎天秤宮へ到達し再び赤道を通過する(秋分。9月23日前後)。ここでは昼と夜の時間は同じになる。それから太陽は南へと下がっていき、北半球では昼の時間は夜のよりも短くなる。最終的に太陽は♑磨羯宮の南回帰線を通過して(冬至。12月21日前後)赤道へ向けて戻っていき、♈白羊宮(春分。3月21日前後)に入り、ここで再び昼と夜の時間は同じになる。



図の解説――2つの外円の間の空間は、太陽の動く線として考えられよう。そして、各月の名前の横にあるサインは、それぞれの月の21日前後に太陽がいる場所を示す。この円の中心は、地球と考えられよう。北半分の部分は、夏には太陽の光の多くを浴びるようになり、南半分は冬に同様となる。


 これらのサインは以下のように分割出来る。


 北方サイン――♈白羊宮、♉金牛宮、♊双児宮、♋巨蟹宮、♌獅子宮、♍処女宮

 南方サイン――♎天秤宮、♏天蝎宮、♐人馬宮、♑磨羯宮、♒宝瓶宮、♓双魚宮

 赤道サイン――♋巨蟹宮、♑磨羯宮

 春秋分点サイン――♈白羊宮、♎天秤宮

 ダブルボディーサイン――♊双児宮、♍処女宮、♐人馬宮、♓双魚宮


 これらはまた、以下のようにも分割出来る。


 活動サイン(Moveable)*2――♈白羊宮、♋巨蟹宮、♎天秤宮、♑磨羯宮

 不動サイン(Fixed)――♉金牛宮、♌獅子宮、♏天蝎宮、♒宝瓶宮

 柔軟サイン(Common)*3――♊双児宮、♍処女宮、♐人馬宮、♓双魚宮


 また、以下のようにも出来る。


 火のサイン――♈白羊宮、♌獅子宮、♐人馬宮

 地のサイン――♉金牛宮、♍処女宮、♑磨羯宮

 風のサイン――♊双児宮、♎天秤宮、♒宝瓶宮

 水のサイン――♋巨蟹宮、♏天蝎宮、♓双魚宮


 学徒は上記の内容を良く覚える必要があるが、特に北方と南方のサインが重要で、前者は後者と正対している。これらを覚える事で、学徒は天の形象と惑星の総体的な状況を理解するであろう。


 注記。活動、柔軟、不動サインは常にそれぞれがスクエア(90度)のアスペクトを作り、地水火風のサインはそれぞれがトライン(120度)のアスペクトを作る。


竜頭と竜尾について


 月の北方ノードは☊の印で知られており、竜の頭と呼ばれる*4。また南方ノードはこの☋で知られ、竜の尾と呼ばれる。ホラリーではこれらの前者は良い意味があり、♃木星の性質があると見なされる。そして良い星が周囲にあれば、それを強化し、悪い星の悪影響を軽減させる。竜の尾の方は♄土星の性質があり、逆の意味合いとなる。出生チャートでは、これらの座標点は何の意味も無く無視されるが、月に関しては例外であり、月がこれらの点に到達したら、善や悪を産み出す*5


フォーチュンについて


 これは、月と太陽が同等の距離で上昇している地点である。ここは以下のやり方で見つける事が出来る。


出生チャートでフォーチュンの部分(⊕)を見つけるには


 ミッドヘブン(MC、中天)の角度に90度を追加し、それによりアセンダントの斜角を得られる。そこから太陽の斜角(必要ならば、前者にまず360度を追加しておく)を引き、残った物に月の角度を加える。この結果が⊕フォーチュンの角度である。
 ⊕フォーチュンは常に満月の前には地平線の下にあり、満月の後には地平線の上に来る。この角度を見つけると、状況に応じてミッドヘブンの上か下から取り、あるいはそこからミッドヘブンを取ると、合計か違いは第10か第4ハウスのカスプ*6と⊕フォーチュンとの違いとして示されるだろう。


例、MCの角度 221度5分
 そこに90度を足して、
 アセンダントの斜角 311度5分
 ☉太陽の斜角 17度34分を引くと、293度31分
 ☽月の角度345度34分を足して、639度5分
 そこから360度を引いて、
 ⊕フォーチュンの角度 279度5分が残る。

 満月の後に⊕フォーチュンが地平線の上にある時に生まれたとしたら、これと地上の上にあるミッドヘブンとの間の違いを見つける。

 ⊕フォーチュンの角度 279度5分
 MCの角度 221度5分を引くと、
 第十ハウスからの⊕フォーチュンの距離は、58度0分


 ⊕フォーチュンが☽月と同じ圏にあるとすると、すなわち両方とも地平線の上か下にあるなら、それは月の半円弧となる。だが、両者が別にあるならば、それは反対側の半円弧となる。それは180度から☽月の角度を引けば得られる。この出生チャート(これはウェリントン公爵*7のものである)の月の半円は90度57分で、180度から引いたら、⊕フォーチュンの半円の89度3分が残る。その3分の2は59度22分で、これは第12ハウスのカスプから外側に1度22分の位置に⊕フォーチュンがあると出る。

 ⊕フォーチュンは出生チャートの健康や生には何の影響力も無いが、金銭に対しては非常に強力に影響する。また、同様の程度で仕事や雇用にも影響する*8


ホラリー占断のチャートで⊕フォーチュンの場所を見つけるには


 ホラリー占星術では、⊕フォーチュンはただの象徴の一つにすぎず、財産、損失や獲得などに関連した質問全てで使われる。この場合、これは以下のより単純な法則で見つけられる。


 アセンダントの黄経と☽月の黄経を足して、そこから☉太陽の黄経を引く。残りが⊕フォーチュンの黄経である。


例 1644年12月28日午後3時20分の⊕フォーチュンの位置*9

 アセンダントは♋巨蟹宮の11度33分、あるいは第3サインの11度33分
 月は♉金牛宮の16度49分、あるいは第1サインの16度49分
 足し合わせて、第4サインの28度22分
 引き算のために12サイン分を足して、第16サインの28度22分
 ☉太陽は♑磨羯宮の17度54分、第9サインの17度54分を上から引くと、
 ⊕フォーチュンは♏天蝎宮の10度28分、あるいは第7サインの10度28分*10


占星術入門 2
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*1 原注 太陽と月は占星術では惑星と見做している。
*2 現在ではカーディナルサインともいう。
*3 現在ではミュータブルサインという。
*4 月の軌道である白道と太陽軌道である黄道が交差する点。ドラゴンヘッド。
*5 原注 これらのノードは、黄道に対して月が北から南の黄緯へ、あるいはその逆へと移動した際の点である。これらは各月に2回起きる。
*6 各ハウスの開始時点。
*7 1769年 - 1852年。ナポレオンをワーテルロー会戦で破った英国の名将。
*8 原注 この証拠として、公爵の出生チャートで☽月は1834年11月に⊕フォーチュンと合の位置に来るが、この時彼は首相に就任した。ここで⊕フォーチュンはMCから58度で、☽月は124度29分であり、その違いは66度29分である。この弧の方角に誕生時の☉太陽の角度39度21分を足したら、105度50分、つまり♋巨蟹宮の14度34分を得る。太陽は1769年7月6日午後1時にこの時点に到着するが、これは公爵の出生後の65日13時間後での事であり、1日を1年として計算するプラシーダス方式では65年61ヶ月で、その時まさに公爵にこの出来事を起こした。注記、アセンダントは太陽の合に同じ時に起きるが、我らが著者の方向の効果の法則に従うと、このような卓越した昇格の原因といえるだろう。太陽☉の半円は68度13分で、第4ハウス1度44分から太陽への距離の違いは66度29分となる。
*9 原注 チャートは海にある船は失われたか否かの質問の章(第24章)を参照。
*10 原図では、⊕と☉が逆に書いてあったり、誤字だらけで滅茶苦茶だったので適切に修正した。