ソロモンの鍵 2-1

ページ名:ソロモンの鍵 2-1

第1章 必要な準備が整った後に、術の実践を完全にするために何時行うべきか


 第1の書で日と時間の一般的な内容については記したが、ここでは全ての必要なものを準備が整った後に、この術で到達し完成するための特別な時間について記すつもりである。

 汝は霊と対話したり召喚するための秘密の儀式を行う時に、どの日や時間で行うか記されてなかったら、水星の日と時間の16時か23時にに行うべきである。だが同じ夜の3番目*1である8時の日の出前に行う方が良い。汝が夜にせよ昼にせよ、これらから霊らを呼ぶのに適した時間帯を選べ。だが明記されてないな場合は、夜に試みを実行する方がはるかに良い。昼よりも夜の平和的な静けさの方が、霊らが現れ易いからである。そして昼にせよ夜にせよ、汝は霊らを呼ぶのを望むなら、誰も住んでおらず、術に適切で隠された秘密の場所で行う必要がある。

 汝が盗まれたものに関する作業をするならば、すべての用意をしてから、月の時間と日に行う必要がある。また月は満ちていく時期にして、昼間の8番目の時間からにする。

 だが夜に行うならば、3番目か5番目の夜の時間にする。だが、夜よりも昼間の方が良い。光が照らす事で、よりよく見えるからである。

 不可視に関する作業をするならば、火星の日の1、2、3番目の昼の時間にする。だが夜ならば、3番目の時間までにする。

 愛や恩寵、恩恵を求める作業ならば、太陽の1番目の時間を始めとし、同じ日の8番目の時間までにする。あるいは、金星の1番目の時間から、同じ日の金星の1番目の時間までにする。

 破壊や破滅に関する作業なら、土星の日の1番目の時間か、昼の8番目や15番目の時間にする。夜には1番目から8番目にする。

 スポーツや競争、欺き、幻影、不可視に関する試みは、金星の1番目の時間と8番目の時間にする。また夜には3番目と7番目にする。

 特別な試みは、状況に応じて、木星の1番目の時間か、夜の8番目と、昼の13番目にする。

 魔術の技の実行すべてに共通するのは、月の光が増大し(新月から満月に向かう時期に)、太陽との角度*2が同じ数である(コンジャンクション、合)時期にすべきである。だが90度から正反対の場所の方が良く、月は火のサイン、特に獅子宮か白羊宮にあるべきだ。

 どのような方法で試みを実行するにせよ、月がはっきりと見えて、光が増大する時期にすべきである。

 不可視に関する作業を行うには、全ての必要なものを準備した後、月は双魚宮にあり、適切な時間にし、月の光は増大する時期にする。

 愛と恩恵を求める試みは、適切な時間に用意し、月の光が増大し、双児宮にある時期に行うならば、どのようなものにせよ成功するだろう。

 特別な試みを完成させるには、すべての準備を整えてから、月が獅子宮か宝瓶宮にあり月の光が増大する時期に行う。

 だが上記の日と時間を特定した試みが正しいか試すのが不可能か、少なくとも難しい場合、以下の事を行う方が向いていよう。

 この術に熟達した者にとっては、日と時間の正確な準備は不要である。だが、弟子と初心者には絶対的に必要である。少しか全くの魔術の教育を受けていなかったり、この術を始めたばかりの者は、達人らや実践者が持つような信頼を試みにまだ持っていないだろう。だが初心者にとっては、常に術に相応しい日と時間を厳守すべきである。賢者は必要な術の教えを行い、必要な他の儀式も行うのみで、作業の完全な成功を得るであろう。

 いずれにせよ、汝は日と時間が定められたどのような試みを準備したにせよ、晴れた穏やかな天気で、嵐や荒れた風が無い時に行うように気を付けよ。汝がどのような術や試みでどのような霊を召喚するにせよ、風が荒れていると霊らは来ないのである。霊らは、肉や骨が我々とは違った形質で造られているからである。

 ある者らは自ら造られており、他の者らは彼らが好む風からである。ある者らは地から。ある者らは雲から、ある者らは太陽の気から、他の者らは火の力と激しさからである。彼らが招聘されたり召喚されると、常に大きな騒音とともに来て、火の激しい性質を持っているのだ。

 水から造られた霊らが招聘されたら、それらは大いなる雨、雷、雹、稲妻といったものとともに来る。

 雲から造られた霊らが招聘されたら、招聘者を恐れさせるために、大いなる奇形、醜い姿をして激しい騒音とともに来る。

 風から造られた他の者らは、激しい動きをして現れる。また、美*3より造られた者らは、綺麗で同意できる姿で現れる。さらに汝が風の霊らを呼ぶならば、彼らはそよ風とともに来るであろう。

 太陽の気から造られた霊らが招聘されたら、非常に美しく素晴らしい姿をして来るが、彼らはプライド、自惚れ、虚栄心に満ちている。彼らは賢く、どこからこれらの者らが来るかは、ソロモン王の装飾の書あるいは美の書に記されている。この霊らは虚飾と見栄を張った服装をし、様々な種類の装身具を楽しみ、その世俗的な美と装身具や装飾を自慢する。汝はこれらを穏やかで温和で心地よい天気の時にのみ招聘するようにせよ。

 火によって造られた霊らは東に住み、風によって造られた者らは南に住む。

 東を向いて、全ての道具をその点へと向けてから、試みや作業を行うならば、はるかに良い結果になると注記する。

 だが、愛に関する作業や特別な試みは、北を向いて行うとより多くの効果がある。

 さらに言うと、どのような試みを行うにせよ、それらを完全なものにするには、もし途中で邪魔が入ったりしたら、時間の準備や他の儀式をせずに、先の試みをやり直すべきである。

 完全に日と時間と必要な儀式を行っていても、結果が得られなかったら、儀式のどこかが失敗しているか、間違ったやり方をしているか、不完全なのである。汝は確実にどこかが失敗しているのである。試みの一点でも間違っていたら、この術は正当にはならないのである。

 ゆえに、術、試み、作業の鍵全体が、この章に依拠している。どのような儀式が正しく行われたとしても、汝がこの章を理解していなかったら、それは正当とはならないであろう。


ソロモンの鍵 2-2
↑ ソロモンの鍵


*1 マサース注。Additional 10862文書では「2番目」とある。
*2 ホロスコープでの月と太陽の相対的角度のこと。以下の説明も同じ。
*3 マサース注。カバラの第6のセフィラあるいは神の流出で、ティフェレトあるいは美と呼ばれる。