薔薇十字団

ページ名:薔薇十字団



 1610年代、全ヨーロッパの知識人らに衝撃を与えた怪文書がドイツで出版された。
 薔薇十字友愛団と名乗る謎の組織のメンバーと称する匿名の人物により、この秘密結社が「世界の総体的な改革」を求めたのである。
 薔薇十字団という意味であるが、この薔薇のシンボルは東方の知恵を表し、十字は西方の愛を表す。それらが組み合わさったこのシンボルは、全ての完成を表す。
 その後、立て続けに二作目の「友愛団の信条」と、団に関連すると思われる小説「化学の結婚」が出版される。この三作目の著者、ルター派神学者のヨハン ヴァレンティン アンドレーエ(1586年 - 1654年)がこれらの怪文書の真の著者というのが現代の研究家らの共通した認識である。

 その後の西洋のオカルトシーンにこの怪文書が与えた影響は絶大なものがある。しばしば薔薇十字団の団員を名乗る人物が錬金術で金を作ったという噂話が民間の間で囁かれ、フリーメイソンリーにも第18位階 薔薇十字の騎士が加えられ、19世紀以降には薔薇十字団の後継者(あるいは、そのもの)を名乗る組織も多数現れる(黄金の夜明け団もある意味その一つである)。

 しかし現在の歴史家らの研究では、実在はあり得そうにないようである。アンドレーエはたぶん「こんな組織があればいいな」と思いながら創作したのだろう。だが、たとえ歴史学者らが実在を否定しても、その後の人々の考えに与えた影響(たとえば秘密結社好きのゲーテも必死に探していた)や様々な後継組織の隆盛ぶりを思うに、薔薇と十字の理想は、信じる者達の心の中に確実に存在しているのである。

 翻訳は、アーサー エドワード ウェイトの英訳 The Real History of the Rosicrucians. の第3章から5章を原本にした。


薔薇十字団の名声


薔薇十字団の信条


化学の結婚
化学の結婚 第一日目
化学の結婚 第二日目
化学の結婚 第三日目
化学の結婚 第四日目
化学の結婚 第五日目
化学の結婚 第六日目
化学の結婚 第七日目


薔薇十字団の真の歴史


 薔薇十字団の歴史の包括的な理解のために、ウェイトのこの本の残りの部分も訳出する。
 多作だったウェイトの本は玉石混淆甚だしいが、この本はその中でも最良の部類に入る。事実、ウェイトの最高傑作に思える。


薔薇十字団の真の歴史 前書き
薔薇十字団の真の歴史 序文
薔薇十字団の真の歴史 1 第1章 17世紀間近のドイツ神秘哲学の状況
薔薇十字団の真の歴史 2 第2章 パラケルススの予言と、世界全体の総体的な改革
薔薇十字団の真の歴史 3 第3章 友愛団の名声
薔薇十字団の真の歴史 4 第4章 友愛団の信条
薔薇十字団の真の歴史 5 第5章 クリスティアン ローゼンクロイツの化学の結婚
薔薇十字団の真の歴史 6 第6章 薔薇十字団の主張と錬金術や魔術との繋がりについて


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