ソロモンの鍵 2-8

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第8章 ナイフ、剣、羽根ナイフ、鉄筆、短ランス、ワンド、杖、その他の魔術の術の道具について


 術の最も偉大で重要な作業を適切に行うためには、白柄のナイフ、円や印章などをなぞるための黒柄のナイフ、短ランスといった様々な道具が不可欠となる。

 白柄のナイフ(図61を参照)は、水星の日と時間、火星が金牛宮か天蝎宮にある時に造らねばならない。そしてガチョウの血とルリハコベの汁を垂らす。月は満月か光が増大する時にする。また先に示した印章が掘られた白柄の部分にも垂らす。その後、術の香によってまぶす。


図61 Additional 10862より


図61 Aubrey 24より


 このナイフは、円の作製を除いた全ての術の必要な作業で用いられる。だが汝がこのようなナイフを作るのが難しい場合は、同じやり方で造られたものを手に入れ、火に3度炙って刀身が赤くなるまでにして、各回ごとに汝は先に述べた血と汁で浸させる。そして白柄の部分に先に述べた印章を記す。そして刀身の部分には術のペンによって、頂点から柄に向かってAGLAやONなどを図61で示すように書いていく。その後、香によってまぶして、聖水を撒いてから、シルクの布で包んで保管する。

 黒柄のナイフ(図62参照)については、円を描くために使われる。それにより、霊らに恐怖と恐れを抱かせるのである。白柄のナイフと同様のやり方で造らねばならないが、これは土星の日と時間に造るようにして、黒猫の血と毒人参の汁を垂らす。印章と御名は図62で示したように頂点から柄へ向かって描く。完成したら、黒いシルクの布で覆って保管する。


図62 Additional 10862より


図62 Aubrey 24より


 羽根ナイフあるいはペンと、短ランス(図63と64)は、水星の日と時間に同じ方法で造られる。そしてカササギの血と水星の薬草の汁を垂らす。汝はこれらの柄を、日の出の時期に、新しいナイフや他の都合の良い道具により一撃で伐った白ツゲの樹より造らねばならない。ここで示した印章はそこになぞるべきである。汝はこれらを術の法に則った香でまぶして、他のようにシルクの布で覆う。


儀式の道具。 Additional 10862より。上から下へ向けて、剣(ensis)、白柄のナイフ(gladius albus)、黒柄のナイフ(gladius niger)、羽根ナイフ(arctavus)、ペン(stylus)、短ランスあるいは槍(lanceola)、杖(baculus)、ワンド(virga)


儀式の道具、Zecorbeni文書 Additional 10862より、左上から右下へ、ボリノ(bolino)、白柄のナイフ(cortel bianco)、黒柄のナイフ(cortel nero)、シックル(artauo)、短ランスあるいは槍(lanceola)、杖(bastone)、ペン(stillo)、ワンド(verga)、術の剣(Spada dell' Arte)、針(aco)


 杖(図68参照)は、エルダーウッドか籐により造り、ワンド(図69参照)はハゼルにする。これらの樹はすべて処女で、一年樹のみにする。これらは日の出に一撃で樹から伐ったものでなければならない。ここで示した印章らは、水星の日と時間に彫るようにする。


図68 Additional 10862より


図68 Aubrey 24より


図68 Bodleian博物館 Michael 276より


図68 Additional 10862より(Zecorbeni文書より)


図68と69、杖とワンド Sloane 1307より


図68と69、杖とワンド Lansdowne 1202より


ワンドにある聖なる御名 トリテミウスによる(フランシス バレットのマグスから)


 これらが行われたら、汝は以下のように唱えよ。

 最も聖なるアドナイよ、最も聖なるエルよ、このワンドと杖に恵みと聖別を与えたまえ。それによりこれらは必要な性質を得らん。その王国が世々限りなく続く最も聖なるアドナイを通じて。アーメン。

 それから香でまぶして聖別してから、これらは使うのに必要な時まで清潔で純粋な場所に保管するようにする。

 剣もまた、魔術の術の使用にはしばしば不可欠である。汝はゆえに、新しい剣を手に入れ、水星の日の第1と第15の時間に清めてから、片方の刀身にヘブライ文字でヨド へー ヴァウ ヘー、アドナイ、エヘイエ、ヤヤイの神名を書いていく。もう片方の側には、エロヒム ギボル(図70参照)を書く。聖水を撒いて、香で焚いてから、以下の祈願を何度も繰り返す。

剣の祈願

 我は汝剣にこれらの御名、アブラハク、アブラク、アブラカダブラ、ヨド ヘー ヴァウ ヘーの御名により祈願する。汝は我にその力を仕え、全ての魔術の作業において全ての我が可視、不可視の敵から守護せよ。

 我は汝を新たに祈願する。聖なる不可分の強き驚異あるエルの御名により、全能なるシャダイの御名により、カドシュ、カドシュ、カドシュ、アドナイ エロヒム ツァバオト、エマニュエル、初めにして終わり、知恵、道、生命、真理、首領、語る、言葉、壮麗、光、太陽、泉、栄光、賢者の石、美徳、羊飼い、祭司、不滅のメシア、さらに他の御名により、我は汝剣を祈願し、全ての敵からわが身を守るよう仕えよ。アーメン。


図70 剣に書くヘブライ文字



図70 剣に書くヘブライ文字 Additional 10862より。その文字はわずかに判読可能とはいえ、この文書はヘブライ文字での印章を与えている僅かな文書の1つである


 これらが終わったら、汝はこれを他の道具のようにシルクに包む事で、全ての魔術の術と作業を完成させるために必要とされる儀式により正しく清められ聖別される。

 弟子らの使用のために、3本の他の剣も造るようにする*1

 第1の剣は、柄頭にはカルディエル(図71参照)を、鍔のラメンには、レギオン(図72)を、刀身にはパノライム ヘアメシン(図73)の名を記す。


図71


図72


図73


図71-73 第一の剣 Sloane 1307より


 第2の剣には、柄頭にはウリエルを(図74)、鍔のラメンにはサリオン(図75)を、刀身にはガモリン デバリン(図76)を記す。


図74


図75


図76


図74-76 第2の剣 Sloane 1307より


 第3の剣の柄頭には、ダミエルかラファエル(図77)を、鍔のラメンにはイェメトン(図78)を、刀身にはラメディン エラディム(図79)を記す。


図77


図78


図79


図77-79 第三、四の剣 Sloane 1307より


ソロモンの鍵 2-9
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*1 マサース注。この弟子の為の3本の剣の記述は、Sloane 1307文書にのみ見つけられる。