占星術入門 35

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第35章 第12ハウスとその質問、すなわち捕囚、大きな家畜、私的な敵、行方不明の人物など


 質問が名前を知らない秘密の敵についてならば、第12ハウスの主と、第12ハウスにある惑星、アセンダントの主とのアスペクト、何のハウスからであるかなどを観察せよ。第12ハウスの主が第6、8、12ハウスからや、第4、7、10ハウスからアセンダントの主を見ていたら、質問者に対する秘密の悪意を持つ者がいる。


私的な敵が誰かを知るには


 第12ハウスの主が苦しめられているか、吉星や凶星と共にあるか、アセンダントの主を見ているかを観察せよ。この主が第6ハウスにあり、その主と加わっていたら、この秘密の敵は秘密の病で苦しんでいる。第6ハウスの主が第12ハウスにあると、同様に病にある。第12ハウスの主が第10ハウスにあったり、その主と共にいたら、この秘密の敵は王や高官の恩寵がある。そしてこの惑星が強く、特にアセンダントの主や☽月との☐スクエアや☍オポジションのアスペクトがあるならば、質問者はこの人物に干渉するのは得策ではない。第12ハウスの主が第4や8ハウスの主と共にあったり、それらのハウスにいたら、この敵は病んでいたり、死ぬ寸前だったり、不平を言っており、とても酷い状態である。その他のハウスについても、先の例を参考に占断せよ。


捕囚となった人物は解放されるか?


 まず最初に、質問者と質問対象の関係を知る事で、そのアセンダントを正確に調べよ。☽月が素早い動きをしていたら、捕囚者は牢獄に短い間だけ留まるのを示す。☽月が第3か9ハウスにいる惑星と△トライン、✶セクスタイル、☐スクエア(歓迎があるならば)にあれば、すぐに牢獄から出るだろう。☽月が第3か9ハウスの主とのアスペクトがあり、アンギュラーに無いならば同様である。☽月で占断したように、アセンダントの主でも同様に占断せよ。だがそれらのアスペクトは近づくものに限定する必要がある。


 アンギュラーの主らがアンギュラーにあれば、悪しき徴候である。そしてアセンダントの主が第4ハウスにあったり、この主が第12ハウスの主とお互いに影響を受けていたら、さらに悪い。それよりさらに悪いのは、アセンダントの主がアンギュラーにある惑星、特に凶星の影響を受けていた場合である。そして最悪なのは、凶星が第4ハウスにある事で、それが第8ハウスの主ならば、捕囚者は牢獄の中で死ぬであろう。☽月が第12ハウスの主や凶星と関連していたら、長く捕まる徴である。その星がアンギュラー、特に第4ハウスにあるならば、さらに悪くなる。だが影響を与えている星が活動サインにあったり、動きが早いならば、留まる時間を縮めるだろう。だが逆行する惑星ならば、長い拘留を示す。☽月に影響する星が吉星と共にあっても、同じ事を表している。


戦争捕虜が脱走したり捕虜交換などがあるか?


 アセンダントの主が第4ハウスの主から最近アスペクトがあり、吉星とのアスペクトに向かっていたり、アセンダントの主がカデントにあったり、アンギュラーから離れていたら、捕囚者は脱走するだろう。またこの星が燃焼から離れていたり、☽月が☉太陽の光線下に入っても同じ事を示す。


 捕虜となった時や質問がされた時に、不動サインがアセンダントにあったり、☽月やアセンダントの主が不動サインや♓双魚宮にあれば、長い拘留を示す。不動サインが第12ハウスにあったり、その主がアンギュラーで不動サインにあっても同様である。☽月やアセンダントの主が♉金牛宮や♌獅子宮にあり、♂火星との☍オポジションにあれば、剣や喧嘩により殺される危険を示している。♄土星との☍オポジションにあれば、鉄や酷い懲罰を示している。それが通常の捕囚ならば、これらは病、困窮、酷い扱い、事故などを示しているであろう。


 吉星が♒宝瓶宮にあれば、長い捕囚を示す。アセンダントの主が没落や放浪していて、☽月が♒宝瓶宮にあっても同様である。また☽月やアセンダントの主が、第8か12ハウスにあっても同様である。☽月が吉星とのアスペクトに近づき、アセンダントの主とアセンダントのカスプが幸福ならば、解放されるのを示している。


 注意――この質問では、♀金星は♃木星よりも良く、特に♀金星が☿水星や☽月とのアスペクトがあるならばである。☽月が♄土星と共にあり、それらを☐スクエアにより見て、♂火星とは△トラインにあれば、長い苦しみの後に、捕囚者は脱獄をして逃げ出すのを示している。


 ☉太陽がアセンダントにあったり、アセンダントを支配している時に、重罪犯人などが捕囚されていたら、この人物は1ヶ月以内に脱走するだろう(古人の書ではそう宣言している)。それが♀金星ならば、40日以内である。☿水星ならば、長い拘留となる。☽月ならば、その状態は☽月と他の惑星とのアスペクトに拠って変化するだろう。♄土星ならば、長い拘留となり、♃木星ならば短いであろう。♂火星ならば、捕囚者は酷く扱われ、殴られ、鉄の枷をはめられたりするだろう。


上記の質問の占断


 ある囚人が脱走し、この者を捕まえられるか? どこへ向かったかの質問である。
 この囚人は第12ハウスのカスプにある♐人馬宮と、♌獅子宮にある♃木星により表わされている。この者が向かい、向かおうと望む方角は、ここでは第12ハウスのカスプの♐人馬宮と、♃木星がいる♌獅子宮と、☽月がいる天の四方とサインによって示されている。


 これら全てを考慮すると、囚人は東へと向かったのを、これら全てが表している(そして実際そうであった)。☽月がアセンダントに近いのは、この者はまだ町からは出ていないか、少なくとも町からそう遠くにはいないのを示している。そして♃木星が第8ハウスにある事から、この者はしばらく闇の中、すなわち夜の間には隠されていて、それから出発したと私は占断した(これも囚人はそう行っていた)。


 この人物は権威にある人物により再び捕らえられると私は確信している。☽月がこの人物の表現星である♃木星との△トラインから離れて、☉太陽との☍オポジションへと向かい、両者ともアンギュラーにあるからである。逃亡者の表現星である☽月が、第7ハウスにある凶星により苦しめられているならば、この逃亡者あるいは囚人は再び捕まるであろう。次に私は♃木星と☿水星が✶セクスタイルにあるのを見つけた。☿水星は自らのハウスにあり、♃木星とのアスペクトへと向かっている。そのため、質問者は手紙か若者によって、6、7日以内、すなわち6日後に表現星らが✶セクスタイルのアスペクトに入る時に囚人の知らせを聞くだろうと私は占断した。実際、次の金曜日に質問者は囚人がどこにいるかの手紙を受け取り、日曜日には権力によってこの者は捕えられたのである。


質問――ある婦人が捕囚にある夫が何時解放されかを尋ねた


 占断――この婦人の夫は第7ハウスの主の♃木星により表わされている。この星は♋巨蟹宮で逆行しており、☉太陽との△トラインへと向かおうとしている。また☽月は逆行する♄土星との✶セクスタイルへと向かい、それから最も強い歓迎にある♃木星との△トラインに入る。これらの条件から私は婦人に対して、多くの言葉は使わなかったが、陛下に懇願する友人らを作るのはそう難しくないと語った。それによって、3日以内に太陽的な人物、指揮官によって夫は解放され、帰るのに必要な糧食等も与えられるだろうと伝えた。


 実際、この夫は解放され、質問が尋ねられる前日(☉太陽が彼の表現星と△トラインにあった時)に夫を捕らえた守備隊長、誠実な議会派の大佐が、この夫に充分な金と糧食を与えて解放している。♃木星がその高揚にあり、逆行し、活動サインにあり、☉太陽との△トラインにあるのは、短い拘留で済むのを示している。☉太陽が第4ハウスの主であり、完全な△トラインにあるので、それらはより確実であった。


エセックス伯ロバート閣下が、イングランド西部に遠征する時のホロスコープ


 ここではアセンダントのサインの♒宝瓶宮は、閣下の体をよく表している。閣下は美しい姿などをしているからである。そして♄土星、☿水星、♀金星はその精神を表しており、これら全てがアセンダントで品位にある。♃木星もその性質で多く行っており、アセンダントを通過しているサイン、♓双魚宮の主である。


 私がまず考慮したのは、☽月が♄土星との△トラインから離れて、閣下の資産、助けなどのハウスの主である♂火星との☐スクエアに近づいている事である。また閣下の旅のハウスである第9ハウスも考慮した。これは閣下がこれまで僅かしか成功しておらず、現在の行軍によって多くの兵を失っているのを示している。アセンダントで☋竜尾を見つけている事から、閣下は議会で裏切られるだろうと私は占断した。そして閣下のアセンダントの主である♄土星が逆行しており、第2ハウスでその没落にあり、☽月は損傷して、⊕フォーチュンは敵を表す第7ハウスの主の☿水星と関連しており、富の一般的な表現星である♃木星はアセンダントの度に☐スクエアを投げかけている。これら全てから私は以下の様に占断をした。――すなわち、閣下はこの遠征で何も得られず、何の名誉も受けないだろうと。そして閣下は友人のフリをしているロンドンの権力者らに極端に裏切られるだろう(第10、11ハウスの主の♃木星が、閣下のアセンダントと☐スクエアにあるからである)。閣下は完全に裏切られ、全てを失う危険にある。簡潔に言うならば、閣下がこれほどに不幸な時に遠征に出るのを決めた事を、私は大いに悲しんでいた。


 (私が後に書く事によれば)実際に起きた事は以下のようにである。閣下の遠征は始めには大いに威勢があり、政府の高官らは私を嘲り、私の予測を否定した。これまでの閣下の成功から、私は占星術を悪用していると見做されたのだ。だがそれから9月8日に、悲しい知らせが届いた。9月2日に、この大人物は全ての弾薬を陛下に対して差し出して降伏し、その兵士も4分の1ほどしか残らなかったという。さらに他の記事でも、この高潔な人物への永遠の恥辱を不名誉にも行っていた。


上記のホロスコープの占断


 国王チャールズ1世陛下がノッティンガムで最初に軍旗を構えた時期のホロスコープである。


 チャールズ1世陛下の全盛期を示す上記のホロスコープは、我らの著者が記すこの学の真実を明白に示している。


 国王陛下はここではアセンダント、☽月、アセンダントの主により表わされている。なぜなら、いわばこの行動によって、陛下がこの戦争を始めたからである*1


 ここでは♄土星が放浪し、アセンダントで逆行しているので、ほとんど成功しないのを主張していた。☋竜尾もアセンダントにあるが、これは国王陛下への不幸と裏切りの徴である。陛下の第2ハウスは♂火星により苦しめられている。♂火星は損傷し、陛下の敵の表現星である☿水星と関連していた。陛下の⊕フォーチュンは♂火星との☌コンジャンクションと☿水星との☐スクエアにより苦しめられており、唯一♃木星との✶セクスタイルが良い徴であったが、この星も逆行しており、敵の共同表現星である☉太陽と☍オポジションにあった。さらにアセンダントは敵の表現星の☿水星との☍オポジションにあり、☽月は☉太陽との☐スクエアにあり、カデントで放浪しているのも私は見つけた。陛下の表現星の全てが苦しめられていて、♃木星と陛下の希望のハウスである第11ハウスと、陛下の名誉のハウスである第10ハウスの主らは、☽月が主であるサインにあり、☉太陽との☍オポジションにより苦しめられ、逆行して、不名誉と不幸のハウスである第12ハウスの主の♄土星との☌コンジャンクションのオーブ内にあった。


 次に陛下の敵に対して見ると、☉太陽と☿水星の両方とも第7ハウスの主で相互歓迎にあり、☉太陽は☿水星のハウスに、☿水星は☉太陽のハウスにあるのを私は見い出した。☊竜頭も第7ハウスにあり、彼らの第2ハウス、資産や助けなどのハウスの主である♀金星は、自らのハウスで強く、アンギュラーで、苦しんでいない。


 戦争の一般的な表現星である♂火星は、損傷し、第7ハウスの吉星の♀金星が主のサインにある。敵の名誉のハウスである第10ハウスの主は☿水星であり、☉太陽と相互歓迎にあり、アンギュラーで、逆行している他は何も妨害されていない。そして、この星は♂火星のタームにあり、♂火星はこの星のタームにあり、別の相互歓迎にある。


 これら全てから、陛下は全ての試みで失敗し、やがては破滅すると主張していた。第12ハウスの主はアセンダントの主でもあり、それは自らが最大の敵、不幸の原因であるのを示している。第12ハウス(捕囚のハウス)の主がアセンダントにあるのは、陛下が捕囚となると示していた。それが♓双魚宮にあるのでさらに確実であった。そして歴史は、この時の「天の徴」がどれだけ正しく述べていたかを我々に語っている。「1642年8月22日の後の、陛下の生涯の残りの全てが、苦しみの迷宮に過ぎず、常に不幸にあった」からである。


 ☽月が死のハウス、第8ハウスの主の♀金星と✶セクスタイルに向かい、これは長い上昇のサインにあるので、他のサインでの☐スクエアと同等であるのを見ると、陛下の死が明白に予知されているのを学徒は認識するであろう。さらに☽月は凶悪な恒星、アンタレス(現在では♐人馬宮の7度30分)の傍にあり、これは暴力的な死を表している。さらにそれは、☽月がアンギュラーにある☉太陽との☐スクエアにある事でも示されている。第4ハウスの主はアセンダントにあるのも、その死の徴である。またおそらくは、第8ハウスに♏天蝎宮があり、その主の♂火星がアルゴルの頭の恒星に近づいているのも、この恒星は首を切り落とされるのを表すと言われるが、それを暗示しているのであろう。だがそれらについては、この学問がより良く理解されるようになる時まで、結論は先送りにした方がいいだろう。


 国王陛下が亡くなった時間は1649年1月30日の午後4時4分であった。その時の天の配置は以下のホロスコープで表されている。このホロスコープではアセンダントの主である♄土星は♊双児宮の9度25分にあり、☉太陽との正確な☐スクエアにあるのを学徒は見るであろう。そして☉太陽はアセンダントをまさに通過しており、第10ハウス(国王を表している)のカスプは、このホロスコープでの♄土星がある。また☽月は♑磨羯宮の29度にあり、第8ハウスのカスプとの☐スクエアのアスペクトがある。またここではアセンダントの部分的な主で、第8ハウスの主である♀金星との☌コンジャンクションにある。真実を求める正当な研究者は、ホラリー占星術が表す惑星の影響力の真実の強い証拠として、これら全てを考慮すべきである。この国に戦争を起こす、この不幸な王の狂った試みの結末は、このホロスコープに明白に表されており、これらは全て単なる偶然や、神への熱心な崇拝による、運命の果実であろうと考えている占星術の敵らは見るべきである。


上記のホロスコープの観察


 このホロスコープは国王チャールズ1世が処刑された正確な時間である。
 国王チャールズ1世は、1600年11月19日にスコットランドのエディンバラから15マイルほど離れたダンファームリンで生まれた。この時に☉太陽は♐人馬宮の9度にあった。そして陛下の死の際には、♄土星はその誕生時の☉太陽のあった場所と正確に☍オポジションにあり、♂火星はその場所と☐スクエアに近かった。


 出生チャートにある♄土星と☉太陽との☍オポジションは常に、トラブル、苦しみ、不和をもたらし、また死を伴う事も多い。国王陛下がノッティンガムで軍旗を立てた時も、☉太陽は自らの誕生の場所との☐スクエアを正確に通過しており、その試みの失敗、不名誉などの決定的な原因となった。私はこれらの状況について述べたが、学徒はそのような通過は、同時に凶星が働いていない限り、僅かな効果しかないと覚えておくべきであり、この不幸で間違った助言を受けていたチャールズ1世の出生図の場合には、それらがあったのは疑う余地が無い。


 我々がこのホロスコープを、(イングランド)共和国の正確な開始時点と見做すならば、他の始まりの全てと同様に、我が政府の変化の結果について示すのを見い出すであろう。


 アセンダントの主である☽月は、損傷、逆行しており、そのため共和国は成功せずにいる。そして☽月は活動サインにあり、活動サインらはアセンダントと第7ハウスにあり、さらに他の2つのアンギュラーにより遮られており、この不成功が永続的であるのを示していた。第4ハウスの主は第12ハウスの主でもあり、政府の秘密の敵らの働きによって、共和国に終わりが来るのを示していた。そして♄土星は第7ハウスの主でもあり、☽月を支配しているので、敵らは最終的には政府を転覆させるのを示していた。その終わりは☽月が第4ハウスの主の☿水星との☌コンジャンクションにあり、第8ハウスの主の♄土星との短い上昇のサインでの△トラインにある時で明白に指し示している。この♄土星は☿水星の歓迎を受け、♃木星とは△トラインにあり、☉太陽と☽月の両方を支配し、☊竜頭と共にあるので、非常に強力である。そして☽月がある場所から、△トラインにある♄土星との度の差を計算するならば、11度25分であるのを見つけ、これは11年と3ヶ月と同等であり、それは「共和国が存続した正確な時期」であるのを我々はよく知っている。


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*1 「国王陛下は8月までヨーク地方とその周辺を彷徨って、僅かな事しかなしていなかった。これらの地方は、王のために立つつもりが無く、陛下が向かう場所では支持よりも侮辱を受ける事が多かった。だがようやく1642年8月22日、これらの天の配置の下でノッティンガムに到達し、その軍旗を立てた(これは戦争への完全な決意を表す)。幾らかの軍馬のみを持っていたが、ウェールズ地方などからより多くの援助があると大いに期待していた。陛下はほとんどの者らが君主制を支持すると考えていたからである。」(「君主制か非君主制か」112ページより)