占星術入門 33

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第33章 第10ハウスとその質問。すなわち、権能、威厳、昇進、政府、交易、仕事など


 通常の表現星らは質問者を表し、第10ハウスとその主、☉太陽は質問対象の場所や昇進などを表している。


 アセンダントの主や☽月が共に☉太陽と良いアスペクトがあったり、第10ハウスの主との☌コンジャンクションや良いアスペクトがあり、この惑星が第10ハウスを見ていたり、その中にあれば、質問者は適切な行動を取るならば、求めているものを得るだろう。


 あるいは、どの表現星も第10ハウスの主と合していなくても、第10ハウスにあるアセンダントの主や☽月が苦しめられていなければ、質問者は得るだろう。また第10ハウスの主がアセンダントにあり、2つの主らが良いアスペクトにあれば、非常に容易に得るだろう。


 第10ハウスの主が♃木星か♀金星と合しており、アセンダントにあれば、質問者は権能などを容易に得るだろう。また♄土星か♂火星に合していて、いずれかがアセンダントにあり良い品位があれば、困難はあるだろうが得るだろう。


 第10ハウスの主が☽月か第1ハウスの主の光を受け取っていれば、成功を表している。そしてアセンダントの主から第10ハウスの主への光の転移があれば、光を転移させる惑星が表す人物によって得るだろう。


 アセンダントの主が第10ハウスの主と☌コンジャンクションしようとしており、それが完成する前に他の惑星による切断が無ければ、質問者は望みを得るだろうが、そのために労苦する必要がある。


 何らかの惑星が第10ハウスの主か☉太陽との△トラインや✶セクスタイルにあれば、質問者にそれらが表す人物に問い合わせるようにさせよ。彼らはその影響力によって質問者を大いに助けるだろうからだ。


 これらの関連する惑星がアンギュラーにあれば、問題は速やかに成功するだろう。サクシーデントにあれば、ゆっくりと行われ、カデントにあれば、何度も逆戻りする事もあるが、惑星が他の部分には良い品位にあれば、最終的には行われるだろう。


 凶星が☽月を見ていたり、アセンダントと☐スクエアや☍オポジションにあり、相互歓迎が無ければ、それらが表す人物によって誘惑されるなどで質問者は妨害されるだろう。


 これら全ての中でも最良の徴は、(アセンダントと第10ハウスの)2つの主らが共に加わり、☽月が第10ハウスの主から最近離れて、アセンダントの主へと向かっている状態であるが、☽月がいずれかとのアスペクトにあるのも良い。


 アセンダントの主が第4ハウスの主と良いアスペクトにあるのも成功を表している。だが第4ハウスの主も第10ハウスの主と合していたら、問題はやがては成功するが、多くの遅延と苦しみの後にである。


ある人物が権能を保てるか否か?


 第1と10ハウスの主らが☌コンジャンクションや何らかのアスペクトにあるかを観察せよ。そして、この2つの惑星のうちの重い方が、第4ハウス以外のアンギュラーにあるかを見よ。そうだとしたら、質問者は権能を取り上げられないだろう。だが、重い惑星が第4ハウスにあったり、第5ハウスから近づいていれば、質問者は自らの権能を去るだろう。だがこれら2つの主らの間に歓迎があれば、再びそれを回復するだろう。そして歓迎が相互のものならば、速やかに帰還して、前よりも名誉を得るだろう。


 アセンダントの主が第3か9ハウスにある惑星や、それらの主と合していて、そこから分離した後に、第4ハウス以外のアンギュラーにある惑星と合していても、あなたは同様に占断できよう。


 だがこれら(第1と第10の)2つの主がお互いに離れていたら、質問者はもはや自らの権能に戻る事はできずに、完全に失うであろう。


 アセンダントや第10ハウスの主、☽月が(第4ハウス以外の)アンギュラーにある惑星と分離し、この惑星の動きが遅いならば、質問者はこの惑星が燃焼したり逆行したり、今いるサインから離れるまで、権能を失う事は無いだろう。だがこれらが起きた時には、強力なアスペクトが介入しない限り、質問者は失う事になろう。


 ☽月が第10ハウスにいるその主と合していたら、役人や知事などの職は失わないだろう。


 アセンダントの主や☽月が第10ハウスの主と合していて、それらの中で最も重い惑星で、第5、10、11ハウスのいずれかにいて、第10ハウスを見ていなくて妨害されていなかったら、この役人は他の場所や権能へと移転するだろうが、この惑星が第10ハウスを見ていたら、今いる権能に留まるだろう。


 ☽月が本質的な品位に無くても歓迎がある何らかの惑星とアスペクトがあれば(それが♃木星や♀金星との△トラインや✶セクスタイルで無い限りは)、質問者は自らの環境、権能などを去るであろう。第4ハウスの主、☽月のいずれかが、第4ハウスで、♈白羊宮、♋巨蟹宮、♎天秤宮、♑磨羯宮のカスプにあるならば、質問者は去る事になり、☽月が放浪する第4ハウスの主と加わっていればより確実である。☽月が♑磨羯宮にあり、苦しめられていたり、ヴォイドの軌道にあり、アセンダントの主が苦しめられていたら、同様に恐れる必要がある。


王国から追放された王、自らの権能を失った役人は回復するか?


 アセンダントとその主は質問者である王、公爵、ジェントルマンなどを表す。第1ハウスの主が第10ハウスの主と☌コンジャンクションにあるか、より重い惑星が第10ハウスを見ているかを観察せよ。もしそうならば、王や権力者はその権限を回復するであろう。


 この惑星が第10ハウスを見ていなかったら、☽月がアセンダントか第10ハウスの何らかの惑星と合しているかを観察せよ。それらがあっても、回復を示すであろう。☽月が♈白羊宮、♋巨蟹宮、♎天秤宮、♑磨羯宮にあるならば、その帰還はより早くなろう。第10ハウスの主が第10ハウスにある惑星や☉太陽と共にある(もっとも、☉太陽と☌コンジャンクションはしていない)ならば、同じ事を表している。第10ハウスの主が第4ハウスの主よりも軽い惑星で、そこから離れていても同様である。


 第10ハウスの主がアセンダントの主よりも軽い惑星で、共にあったならば、質問者は自らの権能などを回復するだろう。また、☽月が第10ハウスの主と加わっていて、第10ハウスを見ていたら、地平線の下にある放浪する惑星とのアスペクトが無い限りは同様である。


 第1ハウスの主が苦しんでいない惑星とアスペクトがあり、影響を受け取っていたら、質問者は帰還するだろう。だが、受け取っていなかったらそうではない。


 ☽月が第9ハウスにある惑星と加わっていて、(それが吉星で無かったならば)、王などは自らの王国から退くだろう。だがそれが吉星であり、♈白羊宮、♉金牛宮、♋巨蟹宮、♌獅子宮、♎天秤宮、cp(♑磨羯宮?)、aq(♒宝瓶宮?)にあれば、帰還するだろう。また、それが♊双児宮、♍処女宮、♐人馬宮、pi(♓双魚宮?)にあれば、別の場所での権限、権力などを得るだろう。


 第10ハウスの主や☽月がアンギュラーでの凶星との☌コンジャンクションにより苦しめられていたら、王などは決して回復できないだろう*1


昇進、交易、雇用でどれが向いているかについて


 この場合、アセンダントと第10ハウスの主、これらのハウスのカスプ、☽月、また♂火星と♀金星の場所も考慮せよ。これらの2つの惑星は、交易と雇用の表現星だからだ。そしてこれら2つ(♂火星と♀金星)のうちの、どちらがより強力かを観察し、それがいるサインを見よ。また、4つのアンギュラーとそこにある惑星も考慮せよ。それら(すなわち、♂火星や♀金星、アンギュラーにある惑星、アンギュラー、特に第10ハウスのカスプ)の全てや多数が火のサインにあり、♂火星が第10ハウスの主や☉太陽のいる場所で何らかの品位があったら、火が用いられたり、その性質があるビジネスで、質問者は良い交易商人などになるであろう。そして第10ハウスの主が高揚にあれば、質問者は王や大貴族などに良く仕えられるであろう。


 雇用の表現星(通常は第10ハウスの主や、そこにある惑星、特にカスプの近くにある♂火星か♀金星)が♈白羊宮にあり弱まっていたら、質問者は良い家畜商人、馬丁、蹄鉄工、牧畜業者などになれるだろう。それが強いならば、馬車製造人、獣医、馬や牛と同様に働く仕事に就けるだろう。


 表現星が♉金牛宮にあるならば、農業、庭師、穀物商人、放牧などが質問者には適しているだろう。あるいは♀金星が表現星ならば、女性が扱うものに属する商人、石鹸製造者、衣服の洗い張り屋、洗濯人などが向いている。


 表現星が♊双児宮にあれば、著者、事務員、廷吏などや、測量技師、画家、天文学者、占星術師、幾何学者、学校の教師などに質問者はなるだろう。


 表現星が♋巨蟹宮にあれば、様々な仕事に質問者は向いているだろうが、海で働いたり、ワイン、ビールなどの酒を扱う職となるだろう。また、政治の世界で卓越するのにも向いていよう。


 表現星が♌獅子宮にあれば、良い競馬騎手や調教師、鍛冶屋、時計職人、ガラス吹き工、猟師、獣医となり、また火を用いる交易にも適していよう。


 表現星が♍処女宮にあれば、権力者の秘書、教師、計理士、文房具商、活版職工となれよう。また、優れた政治家や良い占星術師などにもなれよう。


 表現星が♎天秤宮にあれば、詩人、演説者、歌手、音楽家、シルク商人、リネン商人などに良いだろう。


 表現星が♏天蝎宮にあれば、外科医、薬屋、医者や、真ちゅう細工師、鋳物師、ビール製造業者、ワイン商人、船頭、それらの監督に良いのが証明されよう。


 表現星が♐人馬宮にあれば、聖職者になったり、化学の研究、家畜の売買、コックや肉切り屋に特に良い。


 表現星が♑磨羯宮にあれば、雑貨商、宿屋の主人、蹄鉄工、農民、羊毛、鉛、農具の商人に良いのが証明されよう。


 表現星が♒宝瓶宮にあれば、船大工に優れるであろう。また、水のサインにある惑星とのアスペクトがあれば、良い船乗りや船長、船に描く画家や装飾品の工人や商人に良いのが証明されよう。


 表現星が♓双魚宮にあれば、道化、歌手、役者などや、ビール商人、魚屋になるのが良い。だが一般的に鈍感で、酒癖が悪い。


 また火のサインならば、金細工師やパン焼き職人のような火を扱う仕事となるのを示し、地のサインならば土器職人、溝掘人、煉瓦職人、庭師などの土を扱う仕事を示す。風のサインならば歌手、猟場番人、役者などを表し、水のサインならば船乗り、漁師、船頭、洗濯女、酒場のウェイターなどを示す。


上記のホロスコープの占断


 あるジェントルマンが望んでいた昇進を得られるか否かの質問である。
 アセンダントと♀金星は質問者を表し、第10ハウスは得るのを予想している権能や昇進を表している。


 まず最初に見るのは、☽月は第10ハウスで強く、質問者は成功すると主張している。次に☽月が♄土星との△トラインのアスペクトがあり、♄土星はアセンダントで高揚し、ハウスにより♀金星に影響し、♀金星からは高揚によって影響されている。☽月は第4ハウスの主(♄土星)との△トラインに向かっているので、最後には権能を得るであろうと主張している。


 だが第7ハウスにある☉太陽がアセンダントと☍オポジションにあり、☊竜頭と共にあり、第11ハウスの主であったので、質問者が友として用いていた太陽的な者は、実際には偽りの友情を持っており、質問者に対して友情を感じるよりも妬みの方が多いと私は占断した。だがこの偽りの友人の悪意にも関わらず、質問者は困難がありつつも権能を得ると私は結論した。それらは3週間以内に起きて、それから質問者は友人が偽りであるのを見つけるだろう。☉太陽が☋竜尾に近い事から、この者は顔に大きな傷があり、その髪は黒っぽいであろう。また☽月が☿水星との☐スクエアから離れているので、質問者はこれまで多くの懇願をなしていたが、いずれも成功していなかったと主張していた。


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*1 原注。これらの規則は、議会の議員が選挙で再当選するか、先に持っていた権能を回復するか、雇用に戻れるかといった質問にも答えるだろう。