占星術入門 30-2

ページ名:占星術入門 30-2

逃げ出した従者、迷子になった家畜、失せ物について


 失せ物の表現星は☽月であり、そのため☽月がアセンダントや第12ハウスの主とアスペクトにあったり、(自らもアセンダントにあったり)、このハウスの主が☽月であれば、失せ物は再び見つかるだろう。だが☽月がこれらのいずれとも関連しておらず、アセンダントや第2ハウスにも無かったら、失せ物は見い出せないだろう*1。☽月のハウスの主が第3ハウスにあったり、アセンダントと✶セクスタイルにあれば、アセンダントの度とのアスペクトのある間に物が見つかる望みがある。またこの主が第6、8、12ハウスの主から最近離れていて、第2ハウスのカスプや☽月と何らかのアスペクトを投げかけていたら、あなたはこれを見つける望みがある。これらの間に反対の事柄が示されていたら、逆を占断せよ。


 ☽月が両方の吉星と良いアスペクトがあれば、失せ物は信用できる人物の手にある。そして☽月やこれらの吉星の一つがアセンダントを見ていたら、この人物は持ち主へと帰すだろう。


失せ物がある場所


 これは☽月により、それがいるサインによって示される。このサインが東のものならば東にあり、西のものならば西にあるなどである。またホロスコープで☽月がいる場所も観察せよ。☽月がアセンダントにあれば東にあるなどがあるからである。もっともサインの方を優先せよ。☽月のハウスの主が、人間のサイン(♊双児宮、♍処女宮、♒宝瓶宮、♐人馬宮の前半)にあれば、失せ物は人が多くいる場所にある。♈白羊宮や♑磨羯宮といった小さな家畜のサインならば、それらがいる場所にある。☽月が火のサインにあれば火がある場所にあり、水のサインにあれば水のある場所にあるなどである。☽月がアセンダントの主と同じ方角にあり、30度以上離れていなければ、失せ物は持ち主の家かその周囲にある。だが30度以上で70度以内にあれば、この人物がいる町にある。だがこれらが同じ方角に無ければ、失せ物は持ち主から遠い場所にある。


どのように物を失くしたか


 この場合、アセンダントの主が最後に分離した惑星を観察せよ。それが♄土星ならば、持ち主の忘却によってである。また♄土星が逆行していたら、持ち主の冷えや病を通じてである。それが♃木星ならば、禁欲や法の順守、過度な配慮、また信用しすぎた人物が物を運んだり置き忘れた事を通じてである。それが♂火星だったり、アセンダントの主が♂火星のハウスにあれば、恐れや突然の情熱により持ち主が怒りを呼んだ事や、火、恨み、争いによってである。それが☉太陽ならば、王、ジェントルマン、家主によってや、狩りや余暇を通じてである。それが♀金星やそのハウスによってならば、飲酒やカード賭博などや、酒場で陽気になっていたり、女たちとの歌や遊びを通じてである。それが☿水星からならば、筆記、手紙、知らせ、あるいは知らせをもたらす行為などからである。☽月からならば、失せ物を使いすぎた事からや、一般的にし過ぎた事からである。これらは、失われた使者、寡婦、従者も同様である。


それが動物ならば、盗まれたか否かを知るには?


 ☽月のハウスの主が何らかの惑星とのアスペクトから分離していたならば、自らによって離れたと言えよう。だが主の方が離れずに、別の惑星が離れていたら、何らかの人物が盗んだと言える。☽月のハウスの主がこれらのいずれでもないならば、第2ハウスの主を見て、同様にして占断せよ。これらの2つの主のいずれも分離していないならば、この動物は自らの場所からそう離れておらず、去っていないと言えよう。 


それがもう死んでいるか否か?


 ☽月を観察し、それが第8ハウスの主と関連していれば、この動物はもう死んでいると言えよう。だが、そのような条件をあなたが見い出せないならば、☽月が主のハウスにある惑星を見よ。そして、☽月からの第8ハウスの主と関連するならば、同様に動物は死んでいるか、すぐに死ぬのを示している。だがそれらのいずれの条件も無ければ、ホロスコープでの第8ハウスの主を同様に見よ。そして☽月もその主であるハウスにある惑星も当てはまらないならば、この動物は死んでいない。


失せ物は盗まれたか否か?


 盗人の表現星(アンギュラーで逆行する惑星が無い限り、通常それは第7ハウスの主である)がアセンダントにあったり、☽月が主であるハウスにそれがあったり、それが主であるハウスに☽月があったり、アセンダントの主がそれらにあるならば、表現星が☽月、第1、2ハウスの主、⊕フォーチュンと関係し、その主と☌コンジャンクション、☐スクエア、☍オポジションにあったり、盗人の表現星と☐スクエア、☍オポジションにない限り、失せ物は盗まれていない。一般的に凶星との悪しきアスペクトがあったり、第7ハウスの主がアセンダントや第2ハウス、それらの主、☽月、⊕フォーチュン、それらの主とあれば、失せ物は盗まれているのを示す。


失せ物は見つかるか否か?


 ☽月がアセンダントや第2ハウスや、☽月が主であるハウスにある惑星と関連するならば、失せ物は見つかるだろう。☽月がアセンダントにあったり、その主であるハウスにある惑星と△トラインや✶セクスタイルにあれば、望みがある。また☽月が主であるハウスにある惑星が、第6、8、12ハウスの主らから最近離れて、アセンダントの主や第2ハウスのカスプと関連するならば、これにも望みがある。また☽月がその主であるハウスにある惑星とアスペクトがあれば、それも良い徴である。だが☽月が第6、8、12ハウスの主らにより苦しめられていたら、失せ物は悪しき人物の手にあるが、やがては戻るだろう。特にアセンダントやその主と悪しきアスペクトにあったり、☽月がアセンダント、その主、☉太陽と△トラインにあったり、アセンダントにあったり、そこに☉太陽があったりしたら、それが♎天秤宮や♒宝瓶宮にない限り、失せ物は見つかるだろう。


失せ物はどのような場所にあるか?


 ☽月が人のサイン*2にあれば、失せ物は人がよくいる場所にある。そして、動物のサイン(♈白羊宮、♉金牛宮、♌獅子宮、♑磨羯宮、♐人馬宮の後半)にあれば、失せ物は動物がよくいる場所にある。☽月が火のサインにあれば、火があったり昔あった場所、あるいは丘や高地にある。それが水のサインにあれば、水がある場所にある*3。それが風のサインにあれば、多くの窓がある場所や開けた場所、屋根裏部屋などにある。地のサインにあれば、土のある場所、沼、粘土などで家が建てられている場所、また煉瓦工場にある。☽月やそれが主のハウスにある惑星が活動サインにあれば、新しく人が住むようになった場所や新築の家、丘や谷のある場所を示している。それが不動サインにあれば平地の地方にあり、柔軟サインにあれば多くの水がある場所にあり、それらは失せ物の性質に拠る。


 また♊双児宮、♍処女宮、♐人馬宮、♓双魚宮にあれば、失せ物が生き物で無いならば、家の中にある。それが家畜などならば、それらは溝、穴、イグサの多い沼、市場にあるのを示す。♉金牛宮、♌獅子宮、♏天蝎宮、♒宝瓶宮にあれば、失せ物は大地、壁の近く、木のうろなどに置かれたり隠れたりしているのを示す。♈白羊宮、♋巨蟹宮、♎天秤宮、♑磨羯宮にあれば、高い場所、天井などにあるのを示す。だが水のサインならば、家の基盤、地下室、水がある場所を示している。


失った動物について


 第6ハウスの主が第6ハウスにあれば、それらは小動物である。そして第12ハウスの主が第12ハウスにあれば、それらは大きな動物である。第6ハウスの主が第12ハウスにあれば、これらは沼地にあり、それが火のサインならば閉じ込められている。☽月が柔軟サインにあれば、川の流れがある土地にある。アンギュラーならば取り囲まれた土地にあり、サクシーデントにあれば、取り囲まれた場所の近くにある。そしてカデントのハウスにあれば、一般的な場所にある。それが水のサインや♒宝瓶宮にあれば、魚のある沼地や海の近くにある。それが♑磨羯宮の後半にあれば、船の近くや船上、木材がある場所の近くにある。


失せ物が回復するか?


 ☽月が♃木星か♀金星とのアスペクトがあれば、それは誠実な人物の手にあり、持ち主に返すだろう。♃木星か♀金星がアセンダントとアスペクトがあったり、☽月がアセンダントと関連していても、失せ物は回復するだろう。そして☽月がアセンダントの中にあれば、困難や苦しみなく回復するだろう。第7か12ハウスの主が第12ハウスにあれば、逃亡者は捕らえられるだろう。


 ☽月が第1ハウスの主と30度以内にあれば、失せ物は持ち主と共にか、そばにある。☽月がアセンダントの主から30度より遠くにあれば、失せ物は遠くにある。


 失くしたのが動物であり、第6ハウス(あるいは大きな牛ならば第12ハウス)の主が♀金星や♃木星との良いアスペクトにあったり、第2、5、11ハウスのいずれかにあれば、動物は再び回復するだろう。☽月がいるのがこの主のタームだったり、第4ハウスのカスプの主がアセンダントの主と共にあったり、第6や12ハウスの主がアンギュラーにある☉太陽と△トラインにあれば同様である。


逃亡者について、それが見つかったり帰還するか?


 第7ハウスの主がアセンダントにあれば、逃亡者は自らによって帰るだろう*4。☽月がアセンダントの主から離れて、すぐに第7ハウスの主かカスプと合したら、知らせはすぐにもたらされるだろう。そして第7ハウスの主が燃焼していたら、自らの意志に反して見つかるだろう。☽月が♅天王星、♄土星、♂火星、☋竜尾、その他の逆行する惑星により苦しめられていたら、多くの苦しみの後に見つかったり帰還するだろう。☽月が♃木星や♀金星から離れたら、逃亡者は速やかに帰るだろう。そして☽月が自らのハウスと△トラインや✶セクスタイルのアスペクトにあるならば、数日以内に帰還するか居場所の知らせを聞くだろう。


 第7ハウスの主が第7ハウスにある凶星とアスペクトにあれば、質問者はある人物らを通じて発見するだろう。だがその前に、この人物らに金を払う必要があろう。第7ハウスの主が逆行していたら、その帰還の条件ともなる。


盗人について


 アセンダントは質問者を表し、その主は物を失った人物と、取られた場所を表している。第7ハウスとその主、あるいはアンギュラーで放浪する惑星は盗人を表している。第2ハウスとその主、☽月は、失われたり盗まれた物を表している。第4ハウスとその主は、それらが運ばれたり、今ある場所を示している。


 ☉太陽と☽月、第1と2ハウスの主、☽月が主のハウスにある惑星とのアスペクトは、これらが再び得るか否かを示している。


 第2ハウスの主と☽月が第7ハウスにあり、第7ハウスの主がそれら両者と△トラインや✶セクスタイルにあれば、(アスペクトが数度ほど離れていても)、失った物は誰かに盗られたのであり、単に失われたのではない。


 ☽月が第2ハウスの主であり、第7ハウスの主と☌コンジャンクションへと向かっていれば、質問者は単に誤解しているのであり、物は失くしたのでも盗まれたのでも無い。


 ☽月がアセンダントの主で第4ハウスにあり、第2ハウスの主が第7か8ハウスで☽月と△トラインや✶セクスタイルにあれば、物は盗まれておらず、冗談で取り去られている。


 ☽月がアセンダントの主でそこにあり、☉太陽が第2ハウスの主で第10ハウスにあり、そこにも第7ハウスの主がおり、第7ハウスの主と☽月が☐スクエアにあるならば、物は盗まれ、取り去られている。そして☽月が第3ハウスにあり、第7ハウスの主と☐スクエアにあり、第2ハウスの主が第7ハウスにあるならば、最初は冗談によって取られたが、今では盗まれており、☉太陽と☽月がアセンダントとアスペクトが無い限りは、回復は困難であろう。


 ☽月が第5ハウスの主で♑磨羯宮にあり、♀金星が第2ハウスの主で第10ハウスにあり、☽月が第7ハウスの主と☍オポジションにあれば、持ち主が移動している最中に物を無くしたり、いずれかの場所に置いたままにしている。☽月が第8ハウスの♋巨蟹宮にあり、第2ハウスの主が第5ハウスにあり、いずれも第7ハウスの主とアスペクトがあり第7ハウスにあれば、そのハウスの主を表す人物の冗談で取られて、彼はそれを否認するだろう。☽月が第4ハウスでその主と☍オポジションにあり、第2ハウスの主が第12ハウスで第7ハウスの主と✶セクスタイルにあれば、誰かが冗談によって物を取っている。☽月が第7ハウスの主のハウスにあり、第7ハウスの主は第12ハウスにあり、第7ハウスの主とのアスペクトが無く、第2ハウスの主が第6ハウスにあるならば、物は冗談によって取り去られている。この場合、第2ハウスの主が☽月の主から最後に離れたなら、再び得る事はほとんど無いだろう。☽月が第2ハウスの主と☐スクエアにより離れていたら、物は盗られている。そして☽月が第2ハウスの主で、いまいる場所のハウスの主と離れていても同様である。


 アセンダントの主が♃木星からや、(それが第7ハウスの主ではなかったり、アンギュラーで放浪しており)、第2ハウスの主から離れていたら、質問者は物を置いたままにしてそれを忘れたので失われている。そして、第1と2ハウスの主らが両方とも♃木星から離れていたら、より確実である。(そのような場合)第2ハウスの主や♃木星がアセンダントの主から離れていたら、質問者は歩いている途中や、かつていた場所で物を失ったり、ポケットから偶然に落としたもので、発見もされず盗まれてもいない。だがこれらの分離のいずれも無ければ、放浪する惑星や第7ハウスの主が♃木星や第2ハウスの主とアスペクトにあるかを見よ。そして、それらがあれば、物は確実に盗まれている。第2ハウスの主や♃木星が、盗人の表現星とアスペクトがあれば、それらにより容易に得たもので、元は盗みの意図が無かったが、守られていなかったので、盗みの誘惑に負けたのである。


 盗人の表現星が第1、2ハウスの主、第2ハウスのカスプ、⊕フォーチュン、☽月、それが主のハウスにある惑星、☽月のタームにある惑星とアスペクトがあったり、アセンダントにあれば、物は盗まれている。だが、これらに悪しきアスペクトが無ければ、物は盗まれていない。


盗人の年齢について


 グイド ボナッティ*5によると、盗人の表現星が☿水星ならば、彼はとても若い。それが♀金星ならば、少し歳を取っているがなおも若い女性である。♂火星ならば若者であるのを示し、♃木星ならば中年で、♄土星ならば年寄りである。☉太陽が表現星であり、アセンダントと第10ハウスの間にあれば、盗人は(アセンダントにあれば)若く、地のアングルに近づくほどに年齢を追加していく。☽月が盗人を表すならば、その年齢は月齢に照応し、また全ての場合において盗人の表現星が到達したサインでも占断せよ。この星がサインに入ったばかりだったら、盗人はかなり若く、サインの中間に位置すれば中年であり、サインの終わりに向かっていれば年寄りである。また♄土星が表現星にアスペクトを放っていたら、その年齢に追加される。また東の惑星は若者を、西の惑星は年寄りを示す。あなたは盗人の年齢について占断する前に、これら全ての条件を考慮すべきである。


盗人は男か女か?


 盗人の表現星が男性原理の星であり男性のサインにあったり、☽月であるが男性のサインにあれば、盗人は男である。そして逆の場合は女である。ホロスコープのアンギュラーが男性原理ならば男であり、女性原理ならば女である。♀金星や☽月が表現星だったり、それらにアスペクトがあれば女である。♄土星、♃木星、♂火星、☉太陽、☿水星がアスペクトを放っていれば男である。


盗人は一人かそれ以上か?


 表現星が不動サインにいれば、一人のみであるのを示す。それが(♊双児宮などの)二重のサインにいれば、一人以上であるのを示し、さらにそのサインに他にも惑星がいて、それらが放浪していれば確実である。また☉太陽と☽月がアンギュラーで☐スクエアのアスペクトにあれば、一人以上であるのを示している。表現星が♋巨蟹宮、♏天蝎宮、♓双魚宮にあれば、一人以上いる条件である。アンギュラーが活動サインなのも同様である。☽月がアセンダントで二重のサインにあれば、一人以上いるのを示している。また表現星が一つ以上の惑星にアスペクトがあれば、表現星が不動サインにない限りは複数であるのを示している。


盗人の服の色について


 これは表現星のサインとハウス、それらを支配する惑星の色による、一般的な方法によって占断すべきである。そのため、♄土星ならば黒であり、♃木星は緑やまばらだったり灰色で、♂火星は赤で、☉太陽は黄褐色、サフラン色、砂の色である。そしてあなたがサインや惑星などの色を混ぜるならば、盗人の服の一般的な色について極めて正確に占断できるだろう。そのため、♄土星と♃木星を混ぜたら、暗緑色や、黒の斑点のある緑を与える。♄土星と♂火星ならば、暗い赤っぽい茶色や黄褐色である。♄土星と☉太陽ならば、黒っぽいオレンジ色であり輝いている。♄土星と♀金星ならば、白っぽい灰色である。♄土星と☿水星ならば、暗青色である。♄土星と☽月ならば、深いあずき色か灰色である。♃木星と♂火星ならば、黄褐色で明るい斑点がある。♃木星と☉太陽ならば、深い輝く赤である。♃木星と♀金星ならば、緑っぽい灰色である。♃木星と☿水星ならば、斑点のある緑である。♃木星と☽月ならば、明るい緑である。♂火星と☉太陽ならば、深紅である。♂火星と♀金星ならば、明るい赤である。♂火星と☿水星ならば、黄褐色と赤を混ぜた色や煉瓦色である。♂火星と☽月ならば、明るく輝く赤である。


 また表現星が♄土星であり、自らのハウスである♑磨羯宮にいて、他の惑星との近いアスペクトに無ければ、盗人は全て黒色の服を着ていると占断できる。なぜなら、このサインと惑星の両方がこの色を司るからである。だが白を司る第1ハウスにいたならば、一部に白色の服を着ている。また表現星が赤を司る♂火星であり、茶色を司る♏天蝎宮にいたならば、錆びた汚い赤っぽい茶色を示している。だが表現星が赤と緑を司る♌獅子宮にいて、♃木星とのアスペクトがあれば、服装で緑と赤がより多くあるだろう。他も同様に占断できよう。


盗人と持ち主との関係


 第7ハウスの主、盗人の表現星がアセンダントにあれば、犯人は質問者が良く知っていたり、その家によく訪れ、疑われていない人物である。


 盗人の表現星が第2ハウスにあれば、家人の一人や知人が犯人である。だが、それが女性原理のサインにあれば、質問者の妻かメイドで、持ち主の権力下にあり、物は金によって回復するだろう。


 それが第3ハウスにあれば、犯人は親族か隣人の一人か、使者やよく見る人物である。


 それが第4ハウスにあれば、質問者の父や年老いた人物か、父の家などに一緒に住んでいる人物か、労働者や農夫である。


 それが第5ハウスにあれば、犯人は質問者の息子か娘か、質問者の兄弟姉妹と近い関係にある人物か、隣人の側の人物か、質問者の父の家族の一人か、質問者が保っている女主人か、酒場、劇場などと関連する人物である。


 それが第6ハウスにあれば、犯人は従者か質問者の父の関係者か、病にある人物である。


 それが第7ハウスにあれば、犯人は自らの妻か愛人、質問者との繋がりが疑われている女性か、質問者が公的に対決していたり公敵である人物である。


 それが第8ハウスにあれば、犯人は異邦人であるが、過去や現在に家に雇われていた人物である。例えば、一時的な庭師や雑役婦、洗濯女などである。


 それが第9ハウスにあれば、犯人は旅人や放浪者、教会などで雇われていた人物か、刑務官や救貧院などの主と関係する人物である。


 それが第10ハウスにあれば、犯人は尊敬される環境にある人物か、商家の主などであり、盗人となる必要のない人物である。そして一般的に、質問者の家に住んでいたり、物が盗まれた時期によく訪れていた人物である。


 それが第11ハウスにあれば、犯人は友人か信用していて、質問者に仕えていた人物や、隣人の聖職者と繋がりのある人物や、質問者の母の家人である。


 それが第12ハウスにあれば、犯人は異邦人や、貧しい普通の盗賊や乞食である。悲惨な環境にあり、盗みや盗品によって生きている人物である。


盗人の他の条件


 盗人の表現星がサインの終わりにあったり、第3や9ハウスにある惑星と関係していれば、盗人は持ち逃げをして、それが上位の惑星でありサインから去ろうとしていたら、盗人は疑いなくその家から去っている。


 盗人の表現星がアンギュラーにあれば、盗人はなおも質問者の住む町にいる。サクシーデントにあればそう遠くにはおらず、カデントにあれば遠くにいる。


 それがアンギュラーにあれば、盗人は家におり、☽月がアンギュラーにあれば質問者自身の家である。それがサクシーデントにあれば、野原や囲地であり、☽月がサクシーデントにあれば自らのものや住んでいる場所である。それがカデントのハウスならば、一般の地や開かれた地であり、☽月がカデントにあれば、質問者が住む町に属している。


 アセンダントの主と盗人の表現星が共にあれば、盗人は質問者の傍にいる。そして盗人の表現星がアセンダントにあれば、盗人は質問者の前にその家にいた人物である。だが表現星が第7ハウスにあれば、盗人は家に隠れていて、見つからないようにしている。盗人が住む方角は、表現星がいるサインや天の四方によって占断できよう。


 ☽月はまた盗人の家の扉を示している。☽月が不動サインにあれば、家には一つの扉しかない。それが活動サインならば、扉は地面から高い場所にあり、他にも小さな扉がある可能性が高い。♄土星が☽月のサインとアスペクトがあれば、扉は壊れていて、何度も修復されていたり、古くて黒ずんでいる。♂火星とのアスペクトがあれば、門あるいは扉には火の徴がある。♄土星と♂火星の両方が☽月がいるサインと良いアスペクトにあれば、扉は鉄製でとても堅いが、苦しめられていたら、扉は壊れている。☽月が減少する時期であり☉太陽に近ければ、扉などは家の後ろにあり、街路と接する前面には無い。☽月が増大する時期で☉太陽に近ければ、扉は低い場所にあり入り口へ降りるステップがある。だが☽月が活動サインにあれば、上昇するステップがある。


盗品は盗人の手にあるか否か?


 盗人の表現星が別の惑星とのアスペクトがあるならば、盗品は盗人の手にはなく、それ以外の場合には盗人の手にある。


盗品がある場所


 場所の性質は第4ハウスの主により占断できる。それが活動サインにあれば、地面から高い場所にある。不動サインにあれば地面にあり、柔軟サインにあれば家の地下などにある*6。またあなたは、サインの性質によっても占断すべきである。♈白羊宮ならば、羊、豚などのような小さな家畜がいる場所を示している。♌獅子宮は犬や狐のような噛む動物がいる場所を示す。♐人馬宮は馬、ラバなどの乗る動物やそれらの厩舎である。♉金牛宮、♍処女宮、♑磨羯宮は、♉金牛宮が牛など、♍処女宮、♑磨羯宮がラクダ、ラバ、ロバなどのように大きな家畜を示す。♍処女宮はまた、穀物が置かれている場所や、畑の周囲の場所も示し、♑磨羯宮は山羊、豚なども表している。♊双児宮は家の壁や区切りを示し、♎天秤宮は高い場所をやクローゼットの近くや、小さな家を示す。♒宝瓶宮は扉、高い場所の別の扉や門を示す。♏天蝎宮は不浄な水のある場所を示し、♓双魚宮は常に湿気のある場所である。


 だが☽月が第4ハウスの主と同じサインの場所にあれば、☽月の方をより優先して占断せよ。


失ったり、盗まれたり、隠された物があるであろう家の部分


 失せ物(それが盗まれたものであろうとも無かろうとも)が家の中にあるならば、第4ハウスの主を見よ(あるいは、第4ハウスに惑星があれば、そちらを優先せよ)。


 それが♄土星ならば、暗かったり秘密の場所にあり、♄土星が♂火星とのアスペクトがあったり、♂火星のハウスにあれば、人々が滅多に行かない汚い場所や便所の中やその周辺にある。


 それが♃木星ならば、木や低木などのある場所である。


 それが♂火星ならば、キッチンや火を保つ場所であり、☿水星とのアスペクトがあれば店である。


 それが☉太陽ならば、広間、ダイニングルーム、家主がよく訪れる部屋にある。


 それが♀金星ならば、ベッドやベッドシーツの周囲、女性がよく訪れる場所にある。この場合、♎天秤宮にあればベッドの頂点にあるのを示す。


 それが☿水星ならば、本、絵、彫刻などがある場所であり、それが♍処女宮にあれば、穀物がある場所である。


 それが☽月ならば、穴や貯水池の中や、洗い場にある。


失ったりした物がある家や場所の説明


 ☉太陽は家とその前面の入り口を述べている。☉太陽が風のサインにあれば高い場所にあるなどであり、その色は☉太陽があるサインとハウスによって知る事ができる。☽月ならば、ワイン貯蔵室、ポンプや水のある場所に、それが♒宝瓶宮にあれば貯水池、地面より高い場所などにあり、♏天蝎宮ならば低い穴や沼に、♍処女宮ならば深い井戸にある。♀金星は陽気な場所、女の住む場所などを示す。☊竜頭は階段や梯子などを示す。☋竜尾は木材があったり、動物が保たれている場所である。☿水星ならば部屋などを示し、柔軟サインにあれば、戸棚や部屋の中にある小部屋であり、不動サインにあれば、天井の無かったり単独の部屋の家である。♃木星と♀金星のいずれか、あるいはその両方が第10ハウスにあれば、美しい扉があり、開いている。♄土星が第10ハウスにあれば、扉には溝、穴や、奥の場所にある。♂火星があれば、扉のそばに火があったり動物を殺す場所がある。☿水星があれば、扉の近くにソファや椅子があり、☽月が第10ハウスにあれば、入り口の近くに地下へと向かう扉があったり、よく使う通路がある*7


盗品の性質


 これは第2ハウスの主により占断できる。♄土星ならば、鉛、鉄、黒や暗い青色の物、羊毛、黒い衣服、重い物、地的な物、農具、荷車などである。♃木星ならば、油、蜂蜜、シルク、果実、男の衣服、商品、馬などである。♂火星ならば、武具、胡椒、真鍮、赤い衣服、赤ワイン、赤い物、一般的に尖ってたり、カットされたり、熱い物、戦馬など、また全ての戦争の道具である。☉太陽ならば、金、真鍮、黄色い衣服、ダイヤモンド、価値ある物である。♀金星ならば、女のドレスや指輪、耳輪などの装身具、白い衣服、白ワインである。☿水星ならば、貨幣、紙、本、絵、部分的な色のあるドレスなど、学問の道具、書き物机などである。☽月ならば、陶磁器などの全ての贅沢品、畜牛、家禽、また銀である。


盗品は回復するか否か


 ☽月が第7ハウスにあり、第7ハウスの主と△トラインのアスペクトにある。アセンダントに強い吉星がある。♃木星が第2ハウスにある。第10ハウスにある☽月が第2ハウスにある惑星と△トラインのアスペクトにある。第2ハウスにある☽月が第2ハウスの主と△トラインにある。☉太陽と☽月が△トラインに向かっていたり、☉太陽と☽月が第2ハウスのカスプと△トラインのアスペクトがある。アセンダントか第4ハウスにある第2ハウスの主が、良いアスペクトにある。第2ハウスにある☽月が第12ハウスにある☉太陽と☐スクエアに向かいつつあり、短い上昇のサインにある。これら全ては盗品が回復する徴である。


 また、☽月のタームとハウスの主らが両方とも光と動きを増大させ*8、苦しみから自由ならば、盗品は回復し、損傷も無いだろう。


 一般的に☽月が光と動きを減らしていたら、盗品は既に部分的に壊れている。またアセンダント、第2ハウスの主やカスプ、⊕フォーチュンやその主がアンギュラーにある惑星と良いアスペクトにあるならば、すぐに盗品は回復するだろう。


 第8ハウスの主がアセンダントにあったり、その主と共にあれば、回復を示している。だが第7ハウスの主が第8ハウスにあれば、それを拒絶する。♄土星、♂火星、☋竜尾がアセンダントや第2ハウスにあれば、盗品が分かれて失われるのを示す。


 第2ハウスの主がアセンダントにあれば、回復を示している。第1ハウスの主が第2ハウスにあっても、長い探索の末に同様となる。第2ハウスやその主が苦しめられていたら、失った物全ては回復しないだろう。両方の光を放つ惑星が地平線の下にあれば、回復に対して強い反対がある。☉太陽と☽月の両方がアセンダントとアスペクトがあれば、盗まれた物は失われておらず、すぐに発見されるだろう。


盗品が回復する時間について


 回復を表す諸惑星の関係を観察し、それらが活動サイン、柔軟サイン、不動サインのいずれにあるか、アンギュラー、サクシーデント、カデントのいずれにあるかで、日、週、月の数を示す。そして表現星らの動きが早ければ、回復を早めさせ、それが遅いならば、遅れさせるだろう。


盗人の性質について


 盗人の表現星がいるサインの一般的な説明に加えて、そのアスペクトも観察し、これら全てを考慮に入れよ。さらに、表現星が東にあり、♌獅子宮、♍処女宮、♐人馬宮にあれば、この人物は大きな体をしている。一方で西にあり、♋巨蟹宮、♏天蝎宮、♓双魚宮ならば、体は小さい。この惑星が南にあれば、盗人は素早い人物であり、北ならばその動きは遅い。それがあるサインから別のサインへと移動していたら、盗人は弱まっている。


 (原注)さらに詳しく述べると、♄土星が表す人物は、青白く、浅黒い顔色であり、堅くて荒い肌を持ち、毛深い。小さな横眼で、ひがんだ印象がある。背は曲がっているか、病んだ見た目がある。しかめっ面である。厚い髭に、薄くて黒い唇を持つ。がに股だったり、片方の膝やくるぶしがもう片方よりも長く、歩行が安定しない。また顔を下へ向けて、その目は常に地面に向いている。また咳や悪しき息から滅多に自由になれない。この人物は悪賢く、執念深く、悪意がある。また汚く、大食で、強欲で、豊かである事は珍しい。


 ♃木星が表す人物は、四角い顔で白と赤が混ざった顔色で、丸い目で、良い見た目があり、薄い髭を持つが、これらは主に属するサインに拠る。厚い髪の毛で、歯並びは良いが、2本の前歯には幾らか歪みがある。髪は温和にカールされている。それが水のサインにあれば太って肉付きが良く、地のサインならば巨漢であり、風のサインならば強くて良い倫理の持ち主である。


 ♂火星が表す人物は、四角い顔で赤いか日焼けた顔色があり、鋭い火のような顔つきがある。目も火のようで鋭く、黄色い色も混ざっている。髪や髭も赤っぽいが、これはアルデバラン、獅子の心臓などのような自らの性質の恒星と共にない限り、属するサインに拠っている。地のサインならば暗い茶色で、水のサインにあれば明るかったり亜麻色で、風のサインにあればカールしてたり乾燥しており、火のサインにあれば強く硬い。この人物は強く、広い肩があり、プライドが強く、皮肉屋で、酔っ払い、一般的に顔はほくろや傷で汚れている。


 ☉太陽が表す人物は、丸顔で日焼けた顔色で、短い顎で、髪はカールしている。公正で心地よいが、時には浅黒かったり、ブロンズ色である。勇敢で野心的、虚栄心が強く、ゆっくりと話し、外側には礼儀正しいが、秘密裏に悪徳や好色がある。


 ♀金星が表す人物は、公正で四角い顔をし、大きな目を持ち、赤くて肉付きの良い唇があり、下側は上側よりも大きい。黒い瞼、スムーズで茶色の髪を持ち、良い姿をしたハンサムな人物であるが、背は低めである。顔には笑みやえくぼがある。


 ☿水星が表す人物は、中くらいの顔つきをして、黒か濃い茶色の髪があり、長い顔をし、広い額、黒か灰色の目を持つ。髭と頬髯は薄く、無い事も多い。体は細くて小さな足を持ち、素早く歩き、会話やビジネスをよく行っている。


 ☽月が表す人物は、丸くて赤よりも白い顔色をし、水のサインにあれば、そばかすがある。そして♋巨蟹宮にあり、♂火星や☉太陽とアスペクトが無ければ、とても青白くて弱々しい。この人物は一般的に背が低く、鈍く重い。また非常に下品で態度が悪い。


 注意。上記の説明は、部分的にはウィルソン氏の「占星術辞典」から引用したものである。これは若い学徒には非常に有用な本である。


盗人が捕まる徴


 以下の場合、盗人は捕まるだろう。第7ハウスの主(あるいは盗人の表現星)が第1か7ハウスにあり、アセンダントの主や逆行する惑星との☌コンジャンクションにある。☽月が盗人の表現星から離れて、第1ハウスの主との☌コンジャンクションに向かっていたり、第1ハウスの主との☌コンジャンクションから離れて盗人の表現星へと向かっている。☉太陽と☽月が盗人の表現星との☌コンジャンクションにある。盗人の表現星が燃焼にむかっている。第7ハウスで凶星との☌コンジャンクションにある。この惑星が第7ハウスで☽月に捕まっていて、♂火星、☉太陽、☿水星のいずれかとの☐スクエアにある。☽月が♄土星か☿水星との☐スクエアから離れて、☉太陽との☐スクエアに向かう。または、♄土星との☌コンジャンクションから離れて、☿水星との☐スクエアに向かう。あるいは第8ハウスにあり♂火星との☍オポジションにある。あるいは第7ハウスにあり、第8ハウスの主へと向かう。


盗人が逃げる徴


 その表現星が吉星とアスペクトにあるなら逃げられるだろう。それが第11ハウスにある♃木星か♀金星とアスペクトにあるなら、友人の助けによって逃れよう。それが第3ハウスにあれば、異邦人や法の抜け穴などによって逃れよう。


占星術入門 30-3
↑ 占星術入門


*1 原注。これらの規則は、迷子になった家畜に主に当てはまる。
*2 原注。人のサインとは、♊双児宮、♍処女宮、♒宝瓶宮、♐人馬宮の前半である。何らかの人物の表現星や☽月がこれらのサインのいずれかにあれば、これらには人情や礼儀がある。
*3 原注。この場合、♋巨蟹宮は純粋な水や流水を一般的に表している。そして♏天蝎宮は不潔な水、油、染料などであり、♓双魚宮は海、酒、ワインなどを表している。
*4 原注。それが従者ならば、第6ハウスの主で判断せよ。そして質問者の子供だったら、第5ハウスの主を用いるなどとする。
*5 1210年 - 1296年。イタリアの占星術師。主著は「リベール アストロニア」。
*6 原注。私はサインの性質、つまり火のサイン、地のサインなどにより注意を払い、失物の規則として占断するだろう。
*7 原注。これらの文は、どこに逃亡者がいるかなどの、他の質問にも有用である。これらは犯罪者を発見するのにも用いられよう。
*8 原注。これは前日よりも動きが早いのを意味する。