占星術入門 29-2

ページ名:占星術入門 29-2

質問1――ある病んだ医者がおり、その病は何か? 治癒可能か?


 体が苦しめられている部分を知るには、ホロスコープで以下を観察せよ。アセンダントは苦しめられておらず、第6ハウスとそこに何があるかを見ると、そこに私は♄土星が没落しているのを見い出せ、その存在により病を自然と表している。私はそれらやそのハウスから、体が苦しめられている部分を調べる必要があると結論した。


 ♈白羊宮は頭を表し、そこにある♄土星は胸を表す*1。そしてアセンダントの主の♂火星は♌獅子宮にあり、これは心臓を表している。アセンダントの主は、胸と胃を司る♋巨蟹宮で♄土星との☐スクエアから離れたばかりである。これらの条件全てから見て、病に苦しんでいる体の部分は頭、胸、心臓、胃であり、胸か胃に幾らかの閉塞があり、患者の全ての病と苦しみの原因となっていると私は結論した。


病の原因は何か?


 主要な表現星は♄土星で自らのタームにあり、☽月とも関連しているので、この病は♄土星が原因であり、頭か胸にあるのを示している。アセンダントの主である♂火星もまた♄土星のタームにあり、♂火星のタームにある☉太陽と☐スクエアにある。そのため、♄土星により示されているメランコリーの病と、♂火星による熱がある。また当然ながら私が患者と話した時、彼は頭に激しい痛みや幻聴があり、とても静かで鈍く、メランコリーにあった。患者は僅しか寝ずに、非常に乾いた咳をして、胸と心臓に大きな衰弱と痛みを訴えていた。その顔色は黄疸のように黒と黄色の間にあった。また風のサインにある☽月が示すように、長引く肺炎と、体全体の衰弱、関節の痛みもあった。アセンダントは♏天蝎宮にあり、これは性器、膀胱などの結石を表す。同様に♒宝瓶宮にある☽月も性器とそこにある病などを示している。実際、患者には赤みが欠けた水、尿砂の大きな困難があり、これらの部分への大きな痛みに苦しんでいた。


病は治癒可能か否か?


 この病の原因は♄土星であり、これはある程度継続するのを示していた。この惑星は遅い動きをするからである。加えてホロスコープの全てのアンギュラーは不動サインであり、アセンダントの主の☉太陽と☽月も不動サインにある。これらはお互いにアンギュラーからの☐スクエアのアスペクトを放っており、両方とも凶星のタームにある。また第6ハウスの主も不動サインにある。これら全ては長い病を示していた。第4ハウスにある☽月は、第6ハウスの♄土星とアスペクトがあり、第6ハウスに品位を持つ☉太陽とも☐スクエアにあった。また第4ハウスの主も第6ハウスにあり、第8ハウスの主は第8ハウスにあるので、これらの条件は患者の死を強く主張していた。そして患者は後の8月14日に亡くなった。


質問2――この病は何か? 患者は生きるか死ぬか?


 アセンダントには♍処女宮があり、♂火星の存在により苦しめられている。この火星は第8ハウスの部分的な主であり、その残りの大部分は♈白羊宮にある。ゆえに主にアセンダントから、我々は病の原因と性質、苦しんでいる人体の部分を学ぶであろう。不動サインである♒宝瓶宮は第6ハウスにあり、☋竜尾により苦しめられ、第6ハウスの主である♄土星は、地のサインでありアセンダントの♍処女宮と同じ性質のある♉金牛宮にある。全ての病の一般的な表現星である☽月もまた♍処女宮にあり、♂火星との☌コンジャンクションにある。これら全ては、患者は脾臓や胆が大きく苦しめられ、腸に障害、小さな熱、鼓腸、弱い心拍があるのを示していた。また☽月と♂火星がアセンダントにあるので、患者は頭の病、不規則な睡眠などに苦しんでいた(そして、これら全てが事実であった)。


患者は生きるか死ぬか?


 これらの表現星全てが死を約束していた。
 第1に、☉太陽はこの時には不動サインで、第6ハウスの主の♄土星との☐スクエアに近い。
 第2に、アセンダントは第8ハウスのほとんど全ての主である、♂火星の存在により大きく苦しめられていた。
 第3に、☽月は命のハウスにある♂火星により苦しめられていた。
 第4に、☽月は長い上昇のサインで、アセンダントの主の☿水星との✶セクスタイルから離れて、その光を死と墓を表す第4、8ハウスの主である♃木星へと転移していた。


 注意――患者はこの月の28日、ホロスコープで☿水星が♄土星と☐スクエアとなり、☉太陽との☌コンジャンクションして、さらに☽月は☉太陽と☍オポジションとなり、先立つ日、すなわち♒宝瓶宮の14度である第6ハウスのカスプを通過していた時に亡くなった。


12宮での各惑星が表す人体の部分を示す


サイン♄土星♃木星♂火星☉太陽♀金星☿水星☽月
♈白羊宮胸、腕首、喉、心臓、腸頭、腸、目太腿腎臓、足首性器、足頭、膝
♉金牛宮心臓、胸、腸首、肩、腕、腸喉、腎臓性器、頭太腿、足首喉、足
♊双児宮心臓、腸胸、腎臓、性器胸、腕、性器足、くるぶし喉、太腿頭、膝肩、腕、太腿、足首
♋巨蟹宮腸、腎臓、性器心臓、性器、太腿胸、足首足首腕、肩、膝目、喉、足、膝頭、胸、胃
♌獅子宮腎臓、性器腸、太腿、膝心臓、腸、膝心臓、胸、足喉、腕、肩、足首腕、肩、腸
♍処女宮太腿、性器、足首腎臓、膝腸、足喉、首胃、心臓、腸、足頭、胸、心臓腕、肩、腸
♎天秤宮膝、足頭、目、性器、足腎臓、性器、足首腕、肩頭、腸喉、心臓、胃、腸胸、心臓、腎臓、腸
♏天蝎宮膝、足太腿、足首頭、腕、性器、太腿胸、心臓喉、腎臓、性器腕、肩、背中、腸胃、心臓、腸、性器
♐人馬宮足、足首頭、太腿、膝喉、手、太腿、足首心臓、腸腕、肩、性器、太腿胸、心臓、腎臓、性器背中、腸、太腿
♑磨羯宮頭、足首目、首、膝、足腕、肩、膝、足背中、腸胸、心臓、太腿胃、心臓、性器腎臓、太腿、膝
♒宝瓶宮首、頭腕、肩、胸、足首胸、心臓、足腎臓、性器心臓、膝心臓、腸、太腿性器、足、くるぶし
♓双魚宮腕、肩、首頭、胸、心臓心臓、腸、くるぶし性器、太腿首、腸、足腎臓、性器、太腿、膝太腿、足首

 以下は各惑星が苦しめる星となって12宮のいずれかの場所にある時に自然と表す病である。


土星の病


 ♈白羊宮にある♄土星は、粘膜、メランコリー、悪しき気体、頭の冷え、障害、胃の閉塞、歯痛、聴覚喪失などを表している。


 ♉金牛宮にある♄土星は、首や喉の腫れ、瘰癧、壊血病、嗄声、メランコリー、首や喉の慢性病を表している。


 ♊双児宮にある♄土星は、腕や肩の病弱の出来事、肺病、黒色黄疸、悪しき血から来る病を表している。


 ♋巨蟹宮にある♄土星は、肺結核、肺の潰瘍、胸の障害や打ち身、悪寒、壊血病、癌などを表している。


 ♌獅子宮にある♄土星は、悲しみや毒により苦しむ心臓、腎臓や他の内臓の炎症、悪しき気体、衰弱、背中などの痛みを表している。


 ♍処女宮にある♄土星は、腐った血、腸の閉塞、便秘、太腿の衰弱、メランコリー、腹痛、結石などを表している。


 ♎天秤宮にある♄土星は、腐った血、背中や腎臓の病、有痛性排尿困難、膝や太腿の消耗的な痛み、坐骨神経痛や痛風を表している。


 ♏天蝎宮にある♄土星は、性器の腫れや病、メランコリー、痔、手足の麻痺や中風を表している。


 ♐人馬宮にある♄土星は、尻や太腿の衰弱、これらの部分の古い痛みや打ち身、坐骨神経痛や痛風を表している。


 ♑磨羯宮にある♄土星は、低位の部分の痛風、頭の痛みや障害、悪寒などを表している。


 ♒宝瓶宮にある♄土星は、頭や歯の不調、耳の欠陥、関節の痛み、打撲、足の腫れ、時に喉の痛みも表している。


 ♓双魚宮にある♄土星は、粘膜の流出、瘰癧、肺病、足首と指の痛風のような全ての病、寒さからの病を表している。


木星の病


 ♈白羊宮にある♃木星は、主に頭の静脈での病んだ血による、頭の病、扁桃腺炎、喉の腫れ、また奇妙な夢や幻覚を生み出す。


 ♉金牛宮にある♃木星は、喉の病、血の中の風、腸の痛み、手や腕の痛風の気質をもたらす。


 ♊双児宮にある♃木星は、肋膜炎、腎臓の幾らかの不調をもたらす。


 ♋巨蟹宮にある♃木星は、水腫、暴食に苦しむ胃、腐った血、壊血病、暴食などを与える。


 ♌獅子宮にある♃木星は、熱、肋膜炎、病んだ心臓を示している。


 ♍処女宮にある♃木星は、肺病、肺の障害、メランコリー、冷たく乾燥した肝臓を示している。


 ♎天秤宮にある♃木星は、患者の多血症とそれによる障害、腐った血、熱、痔、腫瘍、炎症などを示している。


 ♏天蝎宮にある♃木星は、有痛性排尿困難、痔、水の気質による血の分泌、水腫などの表している。


 ♐人馬宮にある♃木星は、血の腐敗から来るコレラ病、熱、膝の痛みなどを表している。


 ♑磨羯宮にある♃木星は、患者はメランコリー、喉の閉塞などに苦しめられている。


 ♒宝瓶宮にある♃木星は、多血症、血の腐敗、体全体の多くの病や飛び回る痛み。また腰痛も与える。


 ♓双魚宮にある♃木星は、血が少なすぎて、水的であり、水腫をもたらす。


火星の病


 ♈白羊宮にある♂火星は、患者は頭の痛みでほとんど混乱し、目の粘膜、休息を望むなどを意味する。


 ♉金牛宮にある♂火星は、喉や首の極端な痛み、瘰癧、下腹部の弱体、尿砂や結石を表している。


 ♊双児宮にある♂火星は、血の腐敗、痒み、吹き出物、暴食、熱、腕や肩の痛み、性器の不調、有痛性排尿困難などを示している。


 ♋巨蟹宮にある♂火星は、胸や胃の痛み、乾いた咳、太腿の腫瘍、足首の怪我を示している。


 ♌獅子宮にある♂火星は、心臓の苦しみ、怒りの気質、腎臓の結石、膝の痛みなどを表している。


 ♍処女宮にある♂火星は、怒りの気質、腸の閉塞、血の流れ、子供には回虫、足の気質(の病)を表している。


 ♎天秤宮にある♂火星は、腎臓の病、結石、尿砂症、熱い尿、疑われるならば梅毒を生み出す。


 ♏天蝎宮にある♂火星は、性病の疑い、性器の潰瘍、膀胱の痛み、頭痛、赤痢などを示している。


 ♐人馬宮にある♂火星は、尻や太腿にある気質による痛みや潰瘍、口や喉の極端な熱を生み出す。


 ♑磨羯宮にある♂火星は、膝、手、腕の不自由や痛風を示している。


 ♒宝瓶宮にある♂火星は、極端に熱のある血、足の痛み、暴食、熱を表している。


 ♓双魚宮にある♂火星は、足首にある気質の腐敗による不自由を与える。時には心臓が苦しめられるなどもある。


太陽の病


 ♈白羊宮にある☉太陽は、乾いた目、片頭痛、頭の不調、熱などを生み出す。


 ♉金牛宮にある☉太陽は、膝の腫瘍、扁桃腺炎、乾いた喉、これらの部分の怪我や腫れを表している。


 ♊双児宮にある☉太陽は、燃える血、流行性の熱、体の様々な部分の吹き出物、壊血病、足の痛みや衰弱を表している。


 ♋巨蟹宮にある☉太陽は、麻疹、天然痘、胃の不調、嗄声、足の水腫や腫れを示している。


 ♌獅子宮にある☉太陽は、頭の激しい痛み、狂気、結石、背中の痛み、疫病、斑点熱を示している。


 ♍処女宮にある☉太陽は、腸の気質、胃の閉塞、赤痢、乾いた喉、首の腫れを生み出す。


 ♎天秤宮にある☉太陽は、血の炎症、腕や肩の痛み、結石や尿砂症、性病などを表している。


 ♏天蝎宮にある☉太陽は、性器の病、尿の痛み、胃の閉塞、女の月経を示す。また、有痛性青股腫もである。


 ♐人馬宮にある☉太陽は、熱の気質による太腿の苦しみ、瘻、熱、卒倒などを表している。


 ♑磨羯宮にある☉太陽は、膝の不自由、腸の不調、熱を表している。


 ♒宝瓶宮にある☉太陽は、燃える血、赤痢、腎臓の不調、結石、有痛性排尿困難などを表している。


 ♓双魚宮にある☉太陽は、性器の苦しみ、有痛性排尿困難、これらの部分の激しい痛みを表している。


金星の病


 ♈白羊宮にある♀金星は、湿気の気質の過剰さから来る頭の病、無気力、腎臓の苦しみ、寒気による頭の不調を示している。


 ♉金牛宮にある♀金星は、頭や性器の痛み、頭の湿気の気質から来る首の腫れを表している。


 ♊双児宮にある♀金星は、腐った血、瘰癧、水腫、粘膜の流れを示している。


 ♋巨蟹宮にある♀金星は、寒気や生、未消化、他にも多くの暴食により胃が多く苦しめられているのを示している。


 ♌獅子宮にある♀金星は、心臓に病、愛の情熱などに苦しめられ、足の痛み、それらの悪しき結果を表している。


 ♍処女宮にある♀金星は、腸の病、腸の不安定、回虫、粘液を示している。


 ♎天秤宮にある♀金星は、腎臓の淋病や他の病、暴飲や暴食、風の不調を表している。


 ♏天蝎宮にある♀金星は、幾らかの性病、性器の痛みなどを生み出す。


 ♐人馬宮にある♀金星は、尻の痛風、暴食、冷たく湿気の気質を表している。


 ♑磨羯宮にある♀金星は、膝や太腿の痛風、これらの部分の腫れを生み出す。


 ♒宝瓶宮にある♀金星は、冷えから起きる足や膝の痛みや腫れ、熱による苦しみを表している。


 ♓双魚宮にある♀金星は、足首の不自由、足の腫れ、不安定、風の不調などを示している。


水星の病


 ♈白羊宮にある☿水星は、頭と脳にある病、頭の眩暈、痙攣、時には子宮の不調も示している。


 ♉金牛宮にある☿水星は、喉の欠陥、首の腫れ、嗄声、また足首の痛みも生み出す。


 ♊双児宮にある☿水星は、血の風、頭、腕の痛風などを表している。


 ♋巨蟹宮にある☿水星は、胃の冷え、激しい痛み、強い風の気質、粘液の蒸留、寒気からの足や膝の不自由などを生み出す。


 ♌獅子宮にある☿水星は、震え、メランコリー、背中の痛み、時には足首の寒気を示している。


 ♍処女宮にある☿水星は、腸の多くの風、閉塞、頭痛、息切れ、風の胆汁をあらわしている。


 ♎天秤宮にある☿水星は、尿の障害、閉塞、血の不調、胸、肺、腎臓の苦しみを示している。


 ♏天蝎宮にある☿水星は、性器の病、腎臓の苦しみ、腕や肩の走る痛みを示している。


 ♐人馬宮にある☿水星は、腎臓の病、背中の衰弱、胃の閉塞、咳、尻や太腿の腫れを示している。


 ♑磨羯宮にある☿水星は、尿の閉塞、膝の上の痛風の気質、背中の痛み、メランコリーなどを表している。


 ♒宝瓶宮にある☿水星は、血の風、体の様々な部分に走る痛み、腸の不調を表している。


 ♓双魚宮にある☿水星は、頭痛、足や足首の衰弱、淋病、腎臓の病などを表している。


月の病


 ♈白羊宮にある☽月は、頭の静脈の痙攣、流出、無気力、目の弱体、膝の痛みを表している。


 ♉金牛宮にある☽月は、足や足首の痛み、腫れ、乾いた喉の閉塞などをもたらす。


 ♊双児宮にある☽月は、足、腕、手、足首の彷徨う痛風、暴食、大きな閉塞を示している。


 ♋巨蟹宮にある☽月は、多く苦しめられる胃、暴食、天然痘、痙攣、失神、鼓脹症、水腫を示している。


 ♌獅子宮にある☽月は、心臓の苦しみ、乾いた喉、扁桃腺炎、瘰癧などを表している。


 ♍処女宮にある☽月は、腸の大きな痛みと不調、メランコリーの血、閉塞、腕や肩の衰弱を表している。


 ♎天秤宮にある☽月は、腎臓の病、胃の閉塞、背中の衰弱、女性の場合は白血、暴食、肋膜炎などを示している。


 ♏天蝎宮にある☽月は、性器の病、天然痘、水腫、毒、心臓の苦しみ、卒倒などを示している。


 ♐人馬宮にある☽月は、太腿の不自由、衰弱、腸の病などを表している。


 ♑磨羯宮にある☽月は、結石、弱体した背中、膝の痛風、女性の場合は白血などを表している。


 ♒宝瓶宮にある☽月は、ヒステリー、足や性器の腫れや痛みを表している。


 ♓双魚宮にある☽月は、足の冷えや、それにより体の不調、足の腫れ、水腫、湿気の気質による体の不調を示している*2


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*1 原注。これは本章の後の図表によって確認できよう。
*2 原注。これらの表は古い時代のアラビアの占星術書から来ている。それらの多くの病名は現代の病名とは一致しないが、昔も今も人体は同じなので、違った名前で呼ばれてても病は同様である。例えば、この古書では♒宝瓶宮に☿水星があると「血に風がある」ようになると述べているが、それらは衰弱から起きる発作的な行動を意味すると私は考えている。