アストラル体投射 9-2

ページ名:アストラル体投射 9-2

どのように私が「欲望」が活性化させる要素だと見つけたか


 次に、必要な――肉体が必要な――欲望についても見てみよう。まず最初に、欲望がどのように寝ている間に潜在意識の意志に直接的に「示唆」するかを私が知ったかについて語るとしよう。


 ある暑い夜に私が眠りに入り、ベッドに横たわると、私は喉が渇いているのに気づいた――水が飲みたいと望んだ――が、起きて欲望を満たす代わりに、ベッドに留まったままだった――正直、単に私は怠惰だったからだが――おそらく眠気に襲われていたと言うべきであろう。


 そのため、この欲望は満たされる代わりに抑圧された。何度か起き上がって水を飲みに行く衝動があったが、私はそうしなかった。やがては私は眠りに入っていった。そして意識を取り戻した時、私はアストラル体で離脱していた。これは夢――大した意味の無い夢――の結果だった。夢の中では私はキッチンのシンクの傍に立って、蛇口を開けて水を飲もうとするが開くことが出来なかった。


 私はそこで明白な意識となり、自らの(アストラル体の)手は蛇口と触れていたが、勿論それを開く事は出来ずにいた*1。夢と実際に起きている事との間には、この違いがあった。夢の中だと、私は蛇口が堅く締められているせいだろうと考えただろうが、明白な意識の中では、我が手が物質に直接触れられないためだと知っていた。


 これにより、「欲望」が離脱で幾らかの重要な役割を果たすと考えるようになった。私はこの線で実験を行い、それが事実であると確認した。抑圧された欲望は、もはや欲望ではないと結論づけるべきではない。抑圧は単に表層意識によって行われているのであり、真の欲望は潜在意識に存在するからだ。抑圧された欲望とは、実際には潜在意識の心で強化された欲望であり、寝ている間に「示唆」として心の表面に来て働くのである。


 通常の欲望の場合、寝ている間に現れるだけ強力なものとなるためには、数日――場合によっては数ヶ月――続ける必要があるだろう。だが、渇きなどの必要な欲望は、1時間程度でも潜在意識にこの欲望を強く印象付けるだろう。


 あなたは私の言わずともこれを知っているだろう。そうでないならば、次の渇きを得た時に、この欲望を抑圧するようにして、どのようにこの欲望が自己に中で蓄積されるか、やがてはもはや耐えられなくなるのに気づくだろう! あなたはこの飲む欲望が自ら強く現れるのにも気づくだろう。これはまさに、寝ている間に行われる事である。――水を飲みたいと非常に強く示唆をし、潜在意識の意志はアストラル体を動かすように駆られるだろう。あなたの表層意識は無くなっているので、もはや抑圧できないからである。


 そのため、あなたの肉体が「無能力」(潜在意識の意志が働く時に、即座に反応できない状態)にあるならば、アストラル体が肉体から離脱するであろう。渇きは最も強く、最も速やかに「ストレス」を作り出し、それはこの段階の開発のために用いる事ができる。


 渇きの次に強力なものは飢え――食物への欲望である。断食はアストラル体投射に二重の影響を与える。あなたはその第1の理由については思い起こすだろう。私がエネルギーについて述べた際に、断食の間にはエネルギーの第2の源は断たれるので、結果として寝ている間にアストラル体は宇宙エネルギーをより容易に「再充填」するために肉体との合一から離れるのだった。


 食物の欠如がアストラル体投射には肯定的な要素となる第2の理由は、通常は食物への欲望がある――特に断食の始めの頃にはあり、この欲望は表層意識によって抑圧され、潜在意識で強化される――このストレスは激しく成長し、寝ている間に心の表面に来て示唆をする。そして渇きの時のように、潜在意識の意志はこの示唆に支配される。そのため、アストラル体投射を試みている間に断食をする利点について見る事が出来る。私は後の章で、他にも違った「ストレス」を意図的に強めさせる方法についても述べるとしよう。


「ストレス」により支配される無意識の霊体の動き


 睡眠中に潜在意識の心の表面に「ルーチン」の示唆が浮かび上がると、我々はアストラル体で離脱をし、意識を取り戻して自らの動きを導けるようになるまで、霊体はルーチンの動きを続けるだろう。


 そして深く根付いた習慣の示唆が、睡眠中に潜在意識の心の表面に来たならば、アストラル体は同様に離脱をし、意識を取り戻して自らの動きを導くまで、霊体はその習慣を繰り返すであろう。


 空中へと上昇する夢(示唆)が、睡眠中に潜在意識の心の表面に来て、我々が自らの動きを導けるほどに意識が無いならば、霊体は夢のように動くであろう。


 激しい欲望の示唆が、睡眠中に潜在意識の心の表面に来たならば、我々はアストラル体を離脱させ、意識がなく、動きを導けないならば、霊体はその欲望を満たそうと試みるだろう。


 霊体は離脱した際には、心から――表層と潜在意識の両方から――受け取った主要な印象に従う! 私は潜在意識の心に印象づけられ、睡眠中に表面へと浮かんできて、潜在意識の意志へと示唆をする諸要素を数え挙げたが、これらの全てが同じように働くわけではない。そして見ての通りに、これら3つのグループ――夢、習慣、欲望――の全ては概ね関連している。


 例えば、我々にある事を行う習慣があるならば、同様にそれを行う欲望もあるだろうし、行う夢も見ているだろう。「ゴルフ バグ」は、おそらくはこの事実に気づいていただろう! 夢は習慣の原因ともなり、習慣は夢の原因ともなる。欲望は習慣の原因ともなり、習慣は欲望の原因ともなる。欲望は夢の原因ともなり、夢は欲望の原因となる、などである。


 あなたが寝ているうちに「活性化」させたいと望む示唆は、――それが習慣、欲望、夢のいずれから来るものであれ、あるいはそれらの組み合わせであれ――体、自己の動きが含まれたものである必要がある。「活性化」させる習慣が、自己の動きがあるものならば、示唆はそのような効果があろう。「活性化」させる欲望が、それを満たすために自己の動きを必要となるものならば、示唆はそのような効果があろう。


 少し考えればわかるが、「活性化」させる最も強力な示唆は、1つ以上の要素がその影響を作るのに必要とするものである。印象の「濃度」は、潜在意識の意志が働く度合いを決める。潜在意識の意志の反応が熱意のあるものか、無いものか、活発なものか、弱いものかなどは、その示唆の主要な濃度、肉体の「無能力さ」、コンデンサー(アストラル体)にあるエネルギーなどに拠るだろう。


 再び、潜在意識の意志を蒸気機関車、「示唆」をその運転手と考えてみよう。蒸気エンジンは運転手の操作に従うように、潜在意識の意志は潜在意識の心からの示唆に従う。霊体が離脱した際には、完全に意識があるか、部分的に意識があるか、無意識かのいずれかである。そして霊体が無意識で離脱した場合には、習慣の動きをするか、欲望(あるとしたら)を満たそうと努めるかして、離脱者はそれに気づくことは無いだろう。


 離脱した霊体が完全な意識を取り戻したならば、霊体は意識からの示唆に通常は反応するようになる。だが、部分的な意識のみしかないならば、霊体は(受け取った示唆による)動きを行い、離脱者は夢――その動きと概ね一致した夢を見ているであろう。


 飢えや渇きによる示唆が、寝ている間に活性化したならば、潜在意識の意志に「向かって」欲望を満たすように促すだけではなく、しばしば夢も見せるようにする。そのため、欲望と夢という2つの肯定的な力が働く。眠っている間に飢えや渇きが心の表面に来るのは、古代ヘブライ人すらも知っていた。そのため彼らは欲望が満たされる夢について記している。


 よって、我々はイザヤ書 第24章8節で「飢えた者が食べることを夢みても、覚めるとその飢えが癒えないように、あるいは、渇いた者が飲むことを夢みても、覚めると疲れてその渇きが止まらない」と読む。また、地下牢へと入れられて飢えていたトレンク男爵は、多くの夢を見ていて、そこでは男爵は豊かな宴会を楽しんでいた。


 「なお、あなたが夢を見ている時には、アストラル体は離脱しているとか、あなたが離脱している時には、アストラル体は夢を見ているとは、決して考えてはならない。」ある強い望みが心の表面に浮かんできても、離脱しない夢を見る事もある。潜在意識に「離脱」するように促す欲望はあるものの、他の諸要素が離脱に有益では無いからである。また、表層意識が部分的に働いていないと、あなたは夢を見る事は無いだろう。一方で強い欲望が睡眠中に心の表面に浮かび上がり、霊体が離脱しても、離脱者はその夢を見ない事もある。


 強い欲望や習慣は毎夜、潜在意識の心の表面へと浮かび上がるが、表層意識が部分的にすら働いていないと、夢を見る事は無く、それでいて離脱する事もあり、実際にはこれはよく起きている。言い方を変えると、無意識の離脱の間、霊体は実際には眠っていて、それでいて奇妙に聞こえるかもしれないが、霊体は動き回ったり、静かに立っていたり、空中に横たわっていたりする。あなたは先に私が述べた「不動の離脱」や「アストラル体の夢遊病状態」についてを思い起こすであろう。


性的な欲望は否定的な要素である*2


 性的な欲望が寝ている間に活性化するのを知っていると、これは強力な活性化させる要素であり、アストラル体の離脱を助けるだろうと考えるかもしれない。だが、これはアストラル体の離脱について考えると、それに反する「ストレス」である。そのような激しい欲望は、感情を引き起こすからである。肉体の血流がより早く循環するようになり、肉体の「無能力」状態は起きず、結果としてアストラル体は離脱しない。事実、アストラル体を静けさの領域から外へと出すよりも、肉体に戻す方に働くのである。


 そして肉体的には休まずに、潜在意識の心はそのような欲望を、肉体以外には満たそうとはしない。肉体や霊体は寄りかかる姿勢で、そう動くように慣れているからで、この場合で夜に示唆が潜在意識の心の表面に浮かんで来たら、アストラル体は肉体の外にではなく「内」へと向かうであろう。


アストラル体投射 9-3
↑ アストラル体投射


*1 キャリントン注。私には、これはアストラル体投射は単なる夢ではない多くの強力な証の1つに思える。夢ならば、夢を見ている者は容易に蛇口を開いて水を飲めただろう。だがマルドゥーン氏は離脱している間にはそうする事が出来ないのを何度も強調している――夢の中では容易に行えるようには、物質に影響を与えられないのである。
*2 マルドゥーン注。ここでは性交の欲望についてのみを考察している。「愛情」については、後の章で詳しく述べるとしよう。