アストラル体投射 3

ページ名:アストラル体投射 3

第3章


離脱中に霊体が移動するルート


 潜在意識の意志が霊体を特別なルートにより離脱させ、さらに離脱時の肉体の姿勢が「分身」をどの方向に動かすかを決めるという宣言は、これまでどの著者らも書いた事の無い内容だと私は信じている。


 肉体が仰向けの姿勢、あるいは水平に休んでいたら、アストラル体は肉体から上へ向かって上昇し、堅固に肉体と厳格に並行に留まる。一般に2つの体の全ての部分は、同時に分離されていく。エーテル体の部分はこの間に常に、左右にではなく上下にと震えている――より正確に述べるなら「振動」する。


 通常、この上昇する動きはゆっくりと行われ、アストラル体は1度には1インチ(約2.5センチ)ほどしか上がらなく、多くの場合、元に戻される。1フィート(約30センチ)ほど肉体から分離したら、海の波の上にある枝のようなジグザグ運動が始まる。この時に意識を持つと、ほとんど常に感情が刺激され、慣れるまでは霊体を再び肉体に戻してしまう。


 このようにして、やがてはアストラル体が「殻」(肉体)から3から6フィート(90センチから180センチ)離れると、起き上がらせる力が始まり、体の下半分(足)が下へと引っ張られて、一方で上半分(頭)は上へと動いていき、垂直、立った姿勢になる。それは体の中心を軸に回転するようである。


 時には、潜在意識が霊体を殻の直上で起き上がらせずに、5フィート(150センチ)ほど上昇させた後に、なおも水平のまま空中で少し動かして、それから垂直にする事もある。この起き上がらせる時には震えは止まり、ジグザグ運動は左右に揺れる運動へと変わっていく。視覚が働いていたら、様々なオーラを初めから見るであろう。


 これが肉体が水平の姿勢の場合で離脱した時に、常に霊体が取るルートである。このプロセス全体は、速やかに起きたり、長くかかったりする。


 肉体が起き上がった姿勢の時に離脱が始まったら、水平での動きは自動的に取り除かれるように見えるだろう。エーテルの部分が肉体から離脱した際に、すでに立った姿勢だからである。


 アストラル体離脱は、霊体の動きに関して言えば、死の際に「亡くなる」と呼ばれる、他の現象と似ていなくもない。この「亡くなる」のは、肉体と合一した姿勢から微細体(アストラル体)が転移するのを単純に表している。


 このアストラル体の動きは離脱も死の際も似ているが、離脱にあって死の際に無い1つの要素がある――肉体とアストラル体とを繋げている生命の線である。この力の線は「アストラル コード」や「アストラル ケーブル」と呼ばれており、この存在が死の際の離脱と「まだ死んでいない」離脱とを分けている。


 死の際には、アストラル体投射と同様に、霊体はしばらくは意識がない。一部の霊は速やかに意識を取り戻すが、他はしばらくは夢の状態に留まる。さらに他の者らは長い間、無意識のままにあると言われる。さらに他の者らは――キリストが述べるように――死を一切味わわず、眠る事すらしない。


 ある者、おそらくは兵士が、ある場所へと到達しようとまっすぐに歩いていると想像してみよう。この兵士が急いでて、何かが飛んできてバラバラにしたら(たとえば矢が飛んできて即座に殺したら)、そのアストラル体はなおも歩くのを続け、肉体が「死んだ」事実をその時は無視する。これは分離の際にアストラル体の姿勢と肉体の姿勢との関係を単に示すために述べている事である。


アストラル体離脱の幾つかの徴候


 あなたは今では、アストラル体投射の幾つかの初期段階の徴候を思い出せるかもしれない。それらは、密着したり縛られた感覚(金縛り)、浮かび、回転し、ジグザグ運動し、起き上がらせられる感覚、催眠状態へ飛び込む、鳩尾で息を呑むような感覚、「意識」が頭から出るような感覚などである。


 これらは実際には、あなたが気付いていない時にも、何度も起きているだろう。あなたがこれらに意識的だとしても、医者はそれらを「神経症によるもの」と診断するだろう。「神経」がこれらの特有の現象を引き起こすと患者に述べるのは容易であるが、「どのように」神経がそのような現象を引き起こすのかを語るのは、別の問題である。神経がこのような現象を引き起こすのは、アストラル体が肉体と密接に結ばれていないからである。


 眩暈の感覚とは何か? これはアストラル体が緩められた状態である。何がアストラル体を緩めるのか? これには多くのものがある。頭への打撃、臓器の異常な働き、その他にも様々な原因がある。このいずれの原因にせよ、眩暈が起きるのは、アストラル体が密接に肉体と結びついていないのを示している。眩暈の時には、我々はよろめくが、それはアストラル体が緩められて、肉体から半インチほどずれているからである。回転するとこの眩暈を引き起こすが、それはアストラル体を緩めるからであり、それと関連して、ファキール*1はアストラル体離脱を得るためにしばしば「回転」する手段を取る事実は興味深い。


 また珍しくもない経験として、例えば夜に目を覚ますと、自らの分身が1フィートほど上を浮かんでいるのを見るというものもある。この分身は空中で休んでいるかのように、水平の姿勢で震えながら浮かんでいる。また遠く透き通る色をしている。これを見た人はすぐに驚きつつ起きる。このような場合、このエーテル体(私はこのアストラル体を「エーテル体」と呼ぶが、それはエーテルにより構成された体だと私自身が信じるからではなく、この現象を信じる他の著者らがこの名前を付けているからである)は、肉体から1フィートほど離れている。


 だが、あなたはこう述べるだろう。「私は肉体から、これを見たのだ!」実際、あなたはそうしている。だが、意識はこの時には肉体には無い。私は後の章で、どのようにして感覚が欺くかについて説明するつもりである。視覚の要求はあなたの上に浮かぶ体――実際にあなたがいる場所――の中の意識から来て、アストラル ケーブルを経由して肉体の目へと向かうのだ。


 他のアストラル体離脱の徴候は、金縛り、体温の低下、落ちたり飛んだりする夢、頭を打つような夢である。また光、イメージ、形を見たり、様々な種類の音――単なる騒音から美しい音楽まで――を聴いたりする事もある。プレスコット ホール氏は、著書「アストラル体投射」の中で、これらに関する自らの体験について、以下のように要約している。


「見た中でも最も堅固なものは、ギリシア人の横顔と、ターバンをかぶったインド人の頭と肩であった。これらは完全にはっきりと見えた。第2には輝く赤いものが見えて、第3には大きくて丸い青い光があった。第4には小さな青と黄色の光があった。第5には情景が見えて、時には2色で、時には自然な色で見えた。第6には輝く空間、まだらな色の霧が見えて、それらは人の姿をよく取っていたが、その詳細は見えなかった。第7には全ての種類の不規則な姿が見えて、それらは皆白色で、まだらな青空が混ざっていた。あるいはティッシュペーパーで作った姿のようであった。これらは最も稀な視野であろうし、造り出すのに大変な努力を必要とする。


 また、ここで聴いた主な音は以下のようなものであった。蒸気が迸る時のようなシューともヒューともした音。単独の音楽の音階。音楽のフレーズ、これは一般的に聞いた事のないものである。知っている賛歌や他の曲もあった。ハーモニーもあり、それらの多くは美しいものである。単独や複数のベルが鳴る音もあり、時にはそれらはハーモニーとなった。鉄床を打つような金属のノイズもあった。」


 離脱の始まりで、一見して遠くからの、本人には聞きなれた音を聴くのは珍しい事ではない。しばしば誰かが遠くから音楽的な声で呼びかけるような音である。また、何か見えないものが自分の顔に吹いてくるような、非常に特別な感触もある。また、見えない指の爪が喉、口、鼻に触れて、「痒い」感触を造り出す事もある。


アストラル ケーブル


 霊現象のほとんど全ての学徒らは、アストラル コードは伸縮性のある構造で、アストラル体と肉体とを繋げているのを知ると述べている。そしてこれが、このアストラルの生体について知られている全てのように思える。そのような無知を説明するのは困難ではない。一方でサイキック実験者は、自らは離脱が出来ないならば、他の被験者らの意見から結論付けるしかない。その一方で、離脱を「する」大半の人は、たとえあったとしても意識を明白に保てずにいる。一部の者は、肉体から離れた場所で一時的に目を覚ます程度であり、その他の者らは出会った驚異に心を飲み込まれて、探究しよういう考えは心には入ってこない。人類の中でも今生きている15,000人ほどが、アストラル界を概ね「見る」事ができ、その中でも僅かに50人ほどが望むようにアストラル界に出入りできると推測されている。


 多くの場合で意識的に離脱している最中に、私はアストラル ケーブルの精密な検査と観察に成功している。これは副次的な神秘であり、「離脱」と呼ばれる主な働きに参与している。これは私が見る限りにおいては、アストラル体そのものと同じ形質あるいはエッセンスにより構成される生命の構造である。その伸縮性の働きは、常に私に深い感銘を与え、これは実際に知性があるのではないかと、ほとんど信じさせるまでであった。霊体が肉体から出る時にどこからこのケーブルが来るのか、肉体と再合一する時にどこへと消えるかは、私が推測するには深すぎる神秘である。その伸縮性は想像を絶するものがあり、どのような物質のものとも比較できない。


 このアストラル コードの概念の最も近いものは、伸縮性のケーブルが心に浮かぶが、この真に生ける器官とのそのような比較はまったく正当化できない。アストラル コードは、2つの体の間の空間や距離に関わりなく、常に伸びている。


アストラル体投射 3-2
↑ アストラル体投射


*1 ダルヴィーシュとも呼ばれるイスラームのスーフィー行者で、特にトルコの教団で行われる、円舞しながら恍惚状態に入る儀式で有名である。