薔薇十字団の真の歴史 13-3

ページ名:薔薇十字団の真の歴史 13-3

イングランドの薔薇十字団


 今日の薔薇十字団については、キリストが生きていた時代より、この友愛団はイングランド西部に住んでおり、彼らは自らを再生させ、若返らせるような力を持つ。キリストが誕生する前からそれらを行っており、それについては多くの書であなたは読むだろう。


 F博士が言うには、イングランド西部のある城、地上の中にあると同時に地上に無い場所に、薔薇十字団員らは住んでおり、壁も無く守護され、彼らが楽しむための物は何も保有していない。この城の中は豪奢で、美しい広間、壮麗な見た目があり、各部屋は白大理石で造られている。広間の奥には煙突があり、そこには2本の柱が支えている。その上の横木は美しい碧玉によるもので、マントルは玉髄のものであり、楣石は美しいエメラルドで、そこには黄金で翼が、銀でつる草模様が描かれている。広間の全ての柱は赤玉髄によるもので、床の舗装は美しい琥珀によるものである。


 各部屋には、豊かな布が吊るされ、ベンチと寝台は全て白象牙によるもので、宝石で豊かに飾られている。ベッドも豊かに覆われている。象牙の棚もあり、そこには全ての種類の鳥が巧みに彫られている。そしてこの棚の中には、最も美しい金によるガウンやローブ、最も豊かなクロテンの毛皮のマント、その他の全ての豪華な衣服がある。


 そして地下室もあるが、それはドイツのものよりも大きく、正午の太陽の光が10の窓から入ってくるので明るいが、140段も地下にあるのである。また、薔薇十字団に仕える10人の若い従者らもいる。C.B.は以下のように伝えている。「私がこの団に最初に来た時、2つの口のある大きなオーブンを見た。それは非常に明るい熱を出していた。これによって、4人の若者らがパンのためのペーストを作り、2人がパンの固まりを他の2人に渡していた。彼らはそれらをシルクの豊かな布の上に置いた。それから他の2人の男が、パンの固まりを取って、2つの固まりを一度に1人の男へと渡し、この者は焼くためにオーブンへと入れていた。そしてオーブンのもう片方の口では、別の者が白いパンとペーストを取り出して、その前には別の若者がいて、それらを受け取ると、豊かに描かれたバスケットの中に入れていた。」


 C.B.はそこから81キュビトほどの距離の別の部屋へと行くと、薔薇十字団員らが彼を歓迎した。C.B.はそこに、布が被せられたテーブルが置かれているのを見た。その上には、銀のポットと金の器が置かれ、その縁は宝石や真珠で飾られ、手を洗うための金の鉢や水差しもあった。そして彼らは夕食へと赴いた。そこには、全ての種類の新鮮な肉や魚、世界中の食物が豊富にあり、宝石で飾られた金のポットには、ワインで満ちていた。この部屋は水晶で造られ、金と群青で豊かに塗られていた。壁には、過去、現在、未来に起きる出来事の全てや、病のための全ての黄金の医薬が書かれたり彫られていた。道には薔薇やその他の花、草が敷かれ、その甘い香りは世界中の香を超えている。そしてこの部屋の中には、様々な鳥が飛び回り、甘く素晴らしく歌っていた。


 この場所は、詭弁家らが時にかの山脈と述べる場所以外の何物でも無いならば、私は住みたいと願う。――Hos primum sol salutat, ultimosque deserit. Quis locum non amet, dies longiores habentem(これらの第1の太陽を称えて、私はやがて去っていった。このような日々を長く過ごすのを愛さない者がいようか?)だが、この場所について私はこれ以上は語れない。私がこの団の一員であると読者が誤解しないようにするためである*1


 この友愛団の権威とされる医薬や他のレシピについては、以下の種類より判断されよう。


 薔薇十字団は、真珠は卒倒に対して助け、毒の疫病に対抗すると述べる。またスマージやヒヤシンス石は疫病に対して助け、毒の牙による傷を癒す。ナイル川の水は、エジプトの女らを速やかに受胎させ多産にし、時には7人の子を産んだりもする。そしてこれは硝石水である。煙草の油、サフロンのチンキ、ブリムストンの花(硫黄?)、水銀、普通の塩には驚異的な性質がある。銅を溶かした液体は、毒ガエルの毒を滅ぼす。ケシと硬い琥珀の液は、冷たい粘液性があり、瀝青と呼ばれ、女の労苦、子供の病を和らげる。


 次に金属については、それが正しいかは全ての者が認めるが、宝石は治癒の力や性質があるのを示し、幸運な星の配置の下で、全ての金属でその金属の星が都合の良い時に混ぜ合わせると、それらをなす。この混合物はエレクトルム、シジル、テレズメと呼ばれ、薬指に結び付けるならば、痙攣、無感覚、中風、病に落ちる、痛風、ライ病、浮腫を癒すと言われる。他にも婦人らを美しくする効能などもある。


 R.C.の香水は、サフィリック土とエーテルで構成される。これが完全に高められたならば、日の出の時の太陽のように輝くであろう。これには魅惑的な性質があり、空中へと晒すならば、鳥や獣らを引き寄せ、悪霊らを退散させる。Astrum Solis(星の太陽)あるいはR.C.の鉱物の太陽は、エーテルとブラッド、火の霊の土との混合物である。この土はゴムのような粘着性があるが、火のように熱く、燃える見た目がある。これは概ねは特有の紫で活力のある神の塩であり、全ての種類の性病、消耗、精神の病を癒す。


 私は別の医薬についても説明しよう。これは、空色の水で、そのチンキは光輝き、最も美しい虹を反射し、この水の2滴で人の健康を保つ。この中には血の赤の土があり、そこには大きな徳がある。


 (ウェイト注)次のページで私はジョン ヘイドンの本の中にある薔薇十字団を扱った物語や寓話を再掲するつもりである。これらは自らを語るであろう。これらには歴史的な価値が欠けているのは明らかであるが、全ては極めて奇妙であり、特に私が「薔薇十字団の国への航海」と名付けたものと、「聖なるガイド」の序文をなすものは、興味深くもロマンティックなフィクションである。


薔薇十字団の真の歴史 13-4
↑ 薔薇十字団


*1 原注。この文も、トーマス ヴォーンの文書からの剽窃である。