ヘハロト ラバタイ 1

ページ名:ヘハロト ラバタイ 1

היכלות רבתי

ヘハロト ラバタイ


大いなる天の諸宮殿


第1章


1. ラビ イシュマエルは述べた。メルカバーの幻視を見て、平和とともに降りて、平和とともに上昇するために唱える歌は何か?


2.(メルカバーの瞑想の達成者である)全ての中でも最も偉大な者を、(天使らは)大切に扱い、その周りに集まり、7つの天の宮殿の諸部屋へと連れて行く。神の栄光の御座の右側に立たせるためである。イスラエルの主なる神タズシュの御前に立ち、その栄光の御座の前で行われた全てを見て、この世界に起きる運命の全てを知るためである。


 下げられた者は上げられよう。
 弱き者は強められよう。
 貧しき者は豊かとなろう。
 死ぬ者は生きるであろう。
 遺産が取られる者は、遺産が与えられよう。
 その場所(立場)にいる法が許され、知恵が与えられるだろう。


3. 全ての中でも最も偉大な者(メルカバーの達成者)は、人の子らの全ての働きをも見る。まことに、秘密の部屋で働く者すらもであり、相応しき働きも、腐敗した働きもである。


 盗みをする者も知り、認識する。
 強姦をする者も知り、認識する。
 殺人を犯す者も知り、認識する。
 女と不義の関係を持ったか疑われている者も(その真実を)知り、認識する。
 中傷をなす者も知り、認識する。


4. 全ての中でも最も偉大な者は、全ての妖術を知る者らを認識する。
 全ての中でも最も偉大な者に対して手を挙げ暴力を振るおうとする者は、ふけで包まれ、ライ病で覆われ、疱瘡をかぶらせられるだろう。
 全ての中でも最も偉大な者に対して中傷をする者は、全ての種類の怪我をし、病を育ませ、潰瘍が走るようになる変色と傷を起こすだろう。


5. 全ての中でも最も偉大な者は、全ての人の子らから離され、その行いの全てが高められ、上からも下からも称えられる。そして誰にせよ、この者に不利益を与える原因を起こしたり行ったりしたら、大いなる不幸と厳しい裁きが天から下されるだろう。さらに、非難の中でその手をこの者に伸ばす者がいたら、天の裁きの座はこの世界からその者を滅ぼすために、その手を伸ばすだろう。
 全ての中でも最も偉大な者は、あたかも精製師の前に銀が置かれると、どれが合金の銀か、どれが純粋な銀かを知るように全ての人間を見る。さらに、その家族も見る。


 家族の中で、不義の子がどれだけいるか。
 家族の中で、母の不貞の子がどれだけいるか。
 家族の中で、(不義の罰としての)石打の刑にされる者がどれだけいるか。
 家族の中で、その性器を切断される者がどれだけいるか。
 家族の中で、奴隷の子がどれだけいるか。
 家族の中で、ユダヤ人でない子がどれだけいるか。
 家族の中で、祭司に相応しくない者がどれだけいるか。


第2章


6. 全ての中でも最も偉大な者に対して否定するために顔を硬くした者は、その両目玉から光を失うであろう。
 全ての中でも最も偉大な者を、悪意を持って扱った者は、根も枝も相続しないだろう。
 全ての中でも最も偉大な者に対して悪しき報告をなした者は滅ぼされ、(神の)裁きが定められ、どの慈悲も無いだろう。


(略)


12. 全ての中でも最も偉大な者は、天の裁きの座にて、毎日(誠実で、正しく、慎み深く、謙遜で、理解しており、選ばれ、(悪人からは)分離された者らに、メルカバーへの下降とそこから上昇するのを、イスラエルの民に許された日から)3回トランペットを吹き、小破門と大破門を宣告し、「メルカバーを見た者の前に立ち、それを捨てた者は、イスラエルの主なる神、タズシュから、その栄光の御座から、その頭の王冠から、天の裁きの座から、地の裁きの座から、全ての天の大軍から、全てのその僕から、破門されよう」と宣言する。


13. ラビ イシュマエルは述べた。よって、メルカバーの幻視についての教えを述べながら走る、メルカバーを見た者は、王と大祭司とサンヘドリン(ユダヤ人共同体の最高法廷)議長の3人の前を除いて、(上位者への礼のために)立ち止まる権利は無い(これは、長老がサンヘドリン議長を兼ねている場合である。そのため、長老がサンヘドリン議長を兼ねていない場合、たとえサンヘドリン議長の前であっても、立ち止まるべきではない)。そして立ち止まったならば、死の罪があるだろう。なぜなら、その前に立ったからであり、自らの寿命を縮め、その年数は削られるだろう*1


14. ラビ イシュマエルは述べた。メルカバーへと降りる時に人が唱える歌の言葉は何か?
 このように、主な歌(あるいは最初の歌)を唱え始めよ。


 (神を)称える事から始め、歌を始める。
 喜びから始め、歓喜から始める。
 イスラエルの主なる神、その栄光の御座に日々仕える君主(天使)らは歌う。
 彼らはその栄光の御座の輪を支え、かく歌う。
 「歌え、喜びを歌え、至高の住居を!」
 「叫べ、喜びを叫べ、貴重な乗り物を!」
 「素晴らしく、大理石で造られたものを」
 「確かに、汝は王が座るのを喜び、
 「婚姻の席での花婿のように喜ぶ。」
 私があなたの翼の影に隠れ場として来た時、
 私の心はあなたへの喜びに弾んだ。
 あなたは(私の心に)対話し、王と対話し、
 創造主よ、あなたは話しかける。
 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主は」と言われるように。


15. 日々、称え歌う事から、
 各時間、喜びを抱く事から、
 聖なる方の口からの放たれる言葉から、
 僕らの口から湧き出る曲から、
 山々は燃え、丘は炎となり、
 日々、集められ、隠され、流れ出る。
 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主は」と言われるように。


第3章


16. 何故に汝は恐れるのか、忠実な僕よ。
 何故に汝は震えるのか、忠実な愛する者よ。
 私はその御顔に言う、ゾハラリエル、イスラエルの主なる神よ。
 私が恐れないならば、誰が恐れるのか?
 私が震えないならば、誰が震えるのか?
 私は日々、6時間、全能者の御前に呼ばれるから、
 そして1,000回、私は我が膝を引きずる。
 私が栄光の御座に触れるまで。


 そして、声が答えるだろう。
 (エゼキエル書 第1章25節で)「また彼らの頭の上の大空から声があった。彼らが立ちとどまる時は翼をおろした」と言われるように。
「あなたに祈りを捧げる者のように、」
「咎めはその口から放たれず、」
「その発言には、いかなる逆らいも無く」
「その言葉には、いかなる逆らいも無い」
 王の僕らは、威厳ある王を見る。
 沈黙の宮殿の諸部屋の中で即位した、
 恐ろしく、聖なる、純粋な者を。
 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主は」と言われるように。


17. 奇跡の王、力の王、
 驚異の王、超越した王、
 その御座は飛び、堅固に立つ。
 何年も過ぎ、何世代も終わり無く過ぎても。
 あなたは網を織りなすために杭を動かし、
 その上に世界は完成し、その卓越は立つ。
 そして常に、あなたの御座はその足を堅固な大地には休ませず、
 鳥のように飛び、堅固に立つ。


18. 高き中を高く聳え立ち、その額には冠が結び付き、
 あなたが創り出した主な実体、全ての天使(ケルビム)らは、
 栄光の御座の下で馬具で繋がれ、常に力づよく支える。
 そしてこれらは、第7天の堅固な地面の上に、その足を休ませることは無く、
 鳥のように飛び、堅固に立つ。


19. そして日々3回、
 あなたの栄光の御座の前でひれ伏し述べる。
「ゾハラリエル、イスラエルの主なる神よ、
 我が上に座したまえ、輝ける王よ。
 あなたの重荷は私の喜び、
 そして、その重さは私には重くはない。」
 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主は」と言われるように。


20. 素晴らしき高みと驚くべき君臨、
 その高き中の高みと、光輝の君臨により、
 御前の天使らを王は導く。
 日々3回、天の義の法廷を 
 第7天を行き来するように、
 ケルビムとオファニムの頭に乗って、
 聖なる獣らの頭に乗って。


21. そしてケルビム、オファニム、聖なる獣らは、
 馬具に繋がれ、栄光の御座の下に立つ。
 そして王が、ケルビムとオファニムの頭に乗って、
 聖なる獣らの頭に乗って、第7天を行き来する時、
 人々がこの高みにて見るならば、
 彼らは恐れ、背後へと倒れる。
 いかなる生き物も、
 180と5000の無限のファルサフ*2の距離により、
 この場には到達できないゆえに。
 なぜなら、ケルビムの口、オファニムの口、聖なる獣らの口から、
 「聖なるかな」と言うたびに、燃える炎が流れるゆえに。
 イスラエルが王の御前にて「聖なるかな」という時に。
 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主は」と言われるように。


22. (この御座は)聖なる秤、支配の秤、
 恐れの秤、驚きの秤、
 慄きの秤、震えの秤、
 恐怖の秤、恐慌の秤、
 その栄光の御座に王冠をかぶって座る、
 イスラエルの主なる神、ゾハラリエルの衣の秤。


23. そして、内にも外にもあらゆる場所に「主」の言葉が彫られている。
 そして、いかなる生き物の目も、それを見る事は出来ない。
 肉と血の目にも、その僕の目にも。
 そして、一瞬たりとも見た者は、
 その目玉に幻覚が覆い、
 その目玉は松明の火を放ち、
 その者自身を燃やし尽くす。
 見た者から炎が出て、燃やし尽くすからである。
 何故か? なぜなら、 その栄光の御座に来て、王冠をかぶる
 イスラエルの主なる神、ゾハラリエルの衣の秤によって。
 そして喜びと甘美は、その美にあり、
 その聖なる獣らの目には、
 威厳ある方の栄光の美の見た目として映る。
 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主は」と言われるように。


第4章


24. 全てのいと高き者らの間にいる我らが王のような者はいようか?
 このような王を掴める(至れる)者はいようか?
 我らが創造主のような者はいようか? 我らが主なる神のような者はいようか?
 冠の結び目を結ぶ中に、この方のような者はいようか?
 上位の僕らは6つの声で、
 その栄光の御座を支える、
 ケルビムとオファニムと聖なる獣らが、王の御前で歌う。
 それぞれの声は他を超えて高まり、その前のものと違う。
 第1の声を聞いた全ての者らは、叫び、ひれ伏した。
 第2の声を聞いた全ての者らは、混乱へと陥り、その後に戻る事は無かった。
 第3の声を聞いた全ての者らは、痙攣をし、即死した。
 第4の声を聞いた全ての者らは、その頭蓋骨と体が壊れ、その四肢の端のほとんどは千切れた。
 第5の声を聞いた全ての者らは、器のように自らが流れ出し、完全に血の中へと溶けた。
 第6の声を聞いた全ての者らは、瞬時に心に炎が燃え、その心は乱れ転覆し、内臓は水のように内側で溶けた。
 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主は」と言われるように。


25. 我らの王のような者はいようか? 我らの創造主のような者はいようか?
 我らの主なる神のような者はいようか?
 太陽と月はその額の王冠から放たれる。
 プレアデスとオニオン星と、暁の星、
 様々な星座と恒星と惑星らは、
 栄光の御座に座り、王冠をかぶる方の、
 その衣より流れ、放たれ、
 また、その目の間から大いなる光を生み出した。
 奇跡の王、力の王、
 驚異の王、超越した王はこの御方だからである。
 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主は」と言われるように。


26. ラビ イシュマエルは述べた。これらの歌の全ては、ラビ アキバがメルカバーで降下した時に聞き、掴み、神の栄光の御座の御前で学んだものだ。神の御前にて、その僕らは歌っていたからだ。


ヘハロト ラバタイ 2
↑ ヘハロト ラバタイ


*1 これは奇妙な内容に聞こえるが、メルカバー行者は神以外には仕えてはならないという意味である。王も祭司制度もサンヘドリンも、元は神の命令で設立されたとされていたので除外されている。
*2 イスラームの距離の単位。約5~6キロメートルという説が有力である。