アブラフィアの瞑想

ページ名:アブラフィアの瞑想


 以下は「預言カバラ(Prohetic Kabbalah)」派の始祖である中世スペインのカバリスト、アブラハム アブラフィア(1240 - 1291年)の3冊の瞑想教授書である。
 アブラフィアは、スペインのサラゴサに生まれ、若い頃は十字軍戦争で揺れる中近東を放浪し、スペインに帰ってからは、カバラを研究し、幻視(ヴィジョン)を得る瞑想に没頭し、この瞑想法を弟子らに伝授した。内容的にはイスラームのスーフィーや、(おそらく中近東放浪時に知った)インドのヨーガの影響すらも見い出せる。アブラフィアは自らがメシアか、その先駆けであると考えていた節があり、そのため保守的なラビらからは異端の嫌疑を受けて、その著書もまた禁じられていたが、イツハク ルーリアやその一番弟子のハイム ヴィタルのように、後のカバリストらに与えた影響(特にその瞑想法について)は絶大なものがある。
 20世紀のカバラのアカデミズム研究の泰斗であるゲルショム ショーレム教授も、アブラフィアの瞑想を幾らか実践をして、意識の変化を経験したと述べている。また、有名なカバリストのアリエ カプランの「Jewish Meditation」によると、これらは実際にはアブラフィアの発明ではなく、中世ユダヤ人社会で広く行われていた瞑想であって、アブラフィアは基本的に口承のみの内容を初めて文書化したのだと述べている。
 本訳は、Avi Solomonによる英訳を基にした。


来るべき世界の命について(1280年)


アブラハム アブラフィア著


イスラエルよ、あなたの神に会う備えをせよ(アモス書 第4章12節)


 自らを備え、心を一つにし、体を浄化し、あなたの声がこの世界のどの人間にも聞こえない特別な場所を選べ。


 単独で特別となり、全ての他者から自らを隔離させ、部屋の中や屋根裏などで座り、あなたの秘密をどの人間にも明かすなかれ。


 そして、あなたが家の中でこの瞑想を行う時には、少し暗くしてから行え。


 あなたはこれを、夜に行うのが最良であり適している。


 自らの創造主に語りかけるように備える際には、慎重に自らの考えから全ての世俗の事柄を消し去り、勇敢な勝利を神が我が内に宣言できるように懇願せよ。


 そして可能ならば、タリット(祈りの書かれたショール)を自らに巻き、あなたの頭と腕にテフィリン(トーラーが書かれた箱)を置くようにせよ。それによってあなたはその時に臨在するシェキナー(神の女性の様相)を崇め、畏れるようになろう。


 そして自らとその衣服を清めて、可能ならば、全てを白い衣服にせよ。この全ては、大いなる崇拝と愛の意図の利益となろう。


 そして夜に行う際には、多くのロウソクを灯し、それらによりあなたの目が美しく輝くようにせよ。その後に、手にインク、ペン、タブレットを取れ。


 これらは、あなたが自らの主、神の働きを、幸福と無垢な心でなす事への証となるだろう。


 そして、あなたが自らの心がこれらの組み合わせ(の瞑想)により大いに温められるのを感じ、これまでの人間の(知覚の)伝達では掴めず、知的な努力では知らなかった新しい事を理解したならば、あなたは豊富なもの(シェファ)を受け取る備えが出来ている。


 そして、この豊富なものはあなたへと流れ、次々と多くの事柄を起こすだろう。主の御名――その御名に祝福あれ――と、その上位の天使らを心に描くよう、真の心を備えよ。これらの天使が、あたかもあなたの周囲に立ったり座ったりしている人々のように心に描くのだ。またあなたは、これらの間で王とその僕らが送るのを望む使者のようになり、王やその僕らからの命令を聞く備えができているようにせよ。


 そして、この前行を心に描いた後には、あなたの心はそこで文字の計算(の瞑想)により来る多くの事柄を理解するだろう。これらの全てや、その部分を、例え話、謎、夢を語る者のように、また自らの理解できる事よりも深い、知恵の書の内容を追求する者のように、学ぶようにせよ。


 そして、あなたが最良の解決法として聞くであろう事柄を解決し、可能なかぎりそれに近づくようにせよ。


 そして、それから理解したものに従って自ら判断し、これらがあなたに語る全ての他の事柄も同様に行え。


 そして、これらの(経験した)内容をタブレットと尖筆で指により書き記しておくと、全て正確に残るだろう。さもなければ、あなたの思考が満たされ、幸福が増大する事により、(恍惚状態の中で)自ら忘れ去られるだろう。


 そして、この称えられる知的な豊かさが強まると共に、あなたの外的や内的な器官は弱められ、あなたの体全体は、非常に強力な騒動に巻き込まれると知るのだ。


 あなたは、この時に死ぬのではないかと考えるだろう。あなたの魂と肉体は、これまで知る中でも莫大な幸福感により分離するからである。やがてはあなたは生よりも死を選ぶだろう。死は肉体にのみ起きるからである(申命記 第30章19節)*1


 そして、これにより魂は永遠に復活し生きるだろう。それにより、あなたは豊富なものを受け取る段階に到達したのを知るであろう。


 そして、あなたが称えられ崇拝される御名を称え、魂と肉体の生で真に神を崇めるのを望むならば、自らの顔を伏せて、神を見るのを恐れ、「ここに近づいてはいけない。足からくつを脱ぎなさい。あなたが立っているその場所は聖なる地だからである」(出エジプト記 第3章5節)。


 そして、肉体へと戻り、起き上がり、少し飲食をして、心地よい香りを嗅いで、あなたの魂を次の機会まで(肉体という)鞘に入れておくのだ。そして、あなたの得たものにより心を幸福にせよ。


 そして、あなたの主なる神はあなたを愛しており、人に利益を教える者(イザヤ書 第48章17節)であり、あなたに知識を教えると知れ。


望みの書(1279年)


 必要な準備をした後に72文字の御名を発音するのを望む者として、あなたは畏れ多き秘密の御名を唱えるために、特別な場所に入るようにする必要があり、全ての喋る者らから、また彼らに一般的な全ての世俗のものから離れて、あなたの心に人間や自然な事柄の全ての考え、自発的なものも必要なものも留まらないようにせよ。


 そしてあなたは、離縁状を書く者のように、また証人らに対して遺言状を書き、妻や息子らの世話を頼み、自らの富を他者へと渡し、全ての種類の監督から自らを閉じて、全ての世俗の責任を自ら捨て去って亡くなった者のように、低位の世界の全ての像から離れよ。


 そして、あなたが自らの面を先に述べた*2御名へと向けると、ある者(天使)が目の前に立っており、話しかけてくるのを待っていると想像せよ。この者はあなたが尋ねる何であれ答える準備ができている。


 そして、あなたが何かを述べると、この者は答えるだろう。そして、これが進む道である。そして御名――この御名に祝福あれ――を称える完全な意図を始めよ。


 そして、最初は「私の祈りを、御前に捧げる薫香のようにみなし、私のあげる手を、夕べの供え物のようにみなしてください」(詩篇 第141篇2節)と述べよ。


 そして、あなたの目を天へと向けて、両手を祭司が祝福の際に両手を上げて、その両方の5本の指を広げるように上げよ。


 そして、2本の小さな指(小指と薬指)を合わせて共にして、中指と人差し指も共にせよ。そして親指は単独で離せ。そして、あなたのこの形にした両手は、手のひらの方を自らに向けよ。



 それから、あなたの舌は秤の舌のように、これらの間で分割されよう。



 それから、以下のように(72の御名の)発音を始める(1度目は自然な声で、2度目は天使の声で唱えよ*3)。


ヴァヘイヴァ ヨラヨ サヨテイ アラメイ メイヘイシ ララヘイ アカア カヘイタ
VaHeyVa YoLaYo SaYoTey EaLaMey MeyHeyShi LaLaHey AaCaAa CaHeyTa


ヘイザヨ アラダ ラアヴァ ヘイヘイア ヨザラ メイベイヘイ ヘイレイヨ ヘイクォメイ
HeyZaYo AaLaDa LaAaVa HeyHeyEa YoZaLa MeyBeyHey HeyReyYo HeyQoMey


ラヤヴァ カラヨ ラヴァヴァ ペイヘイラ ヌラカ ヨヨヨ メイラヘイ ヘヘイヴァ
LaYaVa CaLaYo LaVaVa PeyHeyLa NuLaCa YoYoYo MeyLaHey CheyHeyVa


ヌタヘイ ヘイアア ヨレイタ シアヘイ レヨヨ アヴァメイ ラカベイ ヴァシレイ
NuThaHey HeyAaAa YoReyTha ShiAaHey ReYoYo AaVaMey LaCaBey VaShiRey


ヨヘイヴァ ラヘイヘイ カヴァコ メヌダ アヌヨ ヘイアメイ レイヘイア ヨヨザ
YoCheyVa LaHeyChey CaVaKo MeNuDa AaNuYo HeyEaMey ReyHeyEa YoYoZa


ヘイヘイヘイ メイヨカ ヴァヴァラ ヨラヘイ サアラ アレイヨ アシラ メイヨヘイ
HeyHeyHey MeyYoCa VaVaLa YoLaHey SaAaLa EaReyYo EaShiLa MeyYoHey


ヴァヘイヴァ ダヌヨ ヘイヘイシ アメイメイ ヌヌア ヌヨタ メイベイヘイ ペイヴァヨ
VaHeyVa DaNuYo HeyCheyShi EaMeyMey NuNuAa NuYoTha MeyBeyHey PeyVaYo


ヌメイメイ ヨヨラ ヘイレイヘイ メイザレイ ヴァメイベイ ヨヘイヘイ アヌヴァ メヘイヨ
NuMeyMey YoYoLa HeyReyChey MeyZaRey VaMeyBey YoHeyHey EaNuVa MeCheyYo


ダメイベイ メイヌコ アヨア ヘイベイヴァ レイアヘイ ヨベイメイ ヘイヨヨ メイヴァメイ
DaMeyBey MeyNuKo AaYoEa CheyBeyVa ReyAaHey YoBeyMey HeyYoYo MeyVaMey


 そして、最初は「頭の頭」の文字(各3つ組のうちの頭文字)のみを、長い息で大いにリラックスして唱えよ*4


 それから、先に述べたように、あなたの前に立つ者がいて返答を待っていると考えよ。


 そして、答えるのを先に伸ばさずに、静かに落ち着いて、御名からその臨在に応じての1文字の返答を発音せよ。最初の御名(ヴァヘイヴァ)の場合、まずあなたはヴァを答え、次には「中間の終わり」(各3つ組のうちの真ん中の文字)、ヘイを答え、最後には「終わりの頭」(各3つ組の最後の文字)ヴァを答えるであろう。


 そして、あなたはヴァヘイヴァである最初の御名を完成させる。これは(出エジプト記 第14章21節の「モーセが手を海の上にさし伸べたので、主は夜もすがら強い東風をもって海を退かせ、海を陸地とされ、水は分かれた」の各文から)「主は行った」のヴァの「頭の頭」と、「夜」のヘイの「中間の終わり」と、「主は(海を陸地へと)広げた」のヴァの「終わりの頭」から取られている。


 そしてすぐに、あなたが10のセフィロトのイメージの御名の前で上げていた両手を、リラックスして降ろす。この10のセフィロトはあなたの右手と左手の5本ずつの指の数と照応しており、片方は信頼を、もう片方は義務を表している。


 そして、左手をあなたの心臓の場所へと置いて、その5本の指を広げて、右手はその上から置いて5本の指を広げる。これは贖い主が怠慢な低位(の力)を圧倒し征服し、それは降参し征服され、告白するのを示す。


 そしてこれにより、あなたは自らの心をすぐに強めて、心の中で先に述べた者の姿の前にひれ伏せ。すると彼女はあなたの返答に対して、返答を始めよう。そして彼女は座天使であり、その名は「神の天使」であり、彼女はあなたと、いと高き誉れある創造主との間を媒介する者であると、あなたの心に印象付けるだろう。


 その後に、第2の御名(ヨラヨ)を発音せよ。「始まりの頭」ではヨを答え、「中間の中間」ではラを答え、「終わりの頭」ではヨを答えてから、自らをひれ伏せ。


 そしてあなたが清浄であり、私が教授した全てに従うならば、疑いなく栄光ある御方は自らをあなたの前に姿を明かし、あなたはその力を知り、あるいは、あなたに(自発的な)発言をさせ、それは自らからではなく、祝福された御名の御方から来たものであると理解させるであろう。


 そして私や似たような1000人の者らがあなたに教えた事よりも、この御方が短い間にあなたに教える事は、より驚異的な知恵であり、これまで聞いたことの無いものである。だが神は我らの手をこのように導き、贖罪するように命ずるであろう。


 これは、あなたの心が(邪道に)走っていたら、(セフェル イェツィラー 第1章8節、エゼキエル書 第1章14節の)「生きものは、稲妻の閃きのように速く行き来していた」とあるように、元の場所へと戻らせると言えよう。


 そして、この72の御名を発音する方法をあなたが受け取り、神の道に従い、その内容と組み合わせを計算する私の警告に従うならば、称えられた御名の御方の知恵には終わりが無く、この御方は多くの驚異的な道を持っており、これはそれらの1つであると、あなたは知るであろう。


智の光(1285年)


 あなたがその母音に刻まれた、称えられた御名を唱えるのを望むならば、衣を整え、誰もあなたの声を聞けない特別な場所で独居せよ。自らの心と魂を、この世界の全ての考えから清めよ。あなたはこれから魂が肉体から離れ、あなたはこの世界で死に、万物に散りばめられた命の源である次の世界で生きると考えよ。これは全ての知恵、理解、知識の源である智であり、誰もが畏れる諸王の王のようなものである。勿論、この畏れとは、その卓越さへの畏敬と、愛への畏敬の2つにより構成されたものである。


 そして、あなたの意識が神の意識へと向かうならば、あなたの中に知識を生み出し、あなたの意識は、その称えられ崇められる御名に従った、神と自らの間で共有する知識以外の、全ての外的な意見の重荷から解放されよう。そのため、あなたはこの御名の発音の方法について知る必要がある。


 そして、以下がその方法である*5


(モーゼス コルドヴェロの書にあるアブラフィアの「智の光」の一部)


 まず、א(アレフ)とי(ヨド)による発音を以下の方法により順に行う。


1. まず、頭を上に上げて、長い一息でオヨ(AoYo)と唱えて、それから2回呼吸をする。
 次に、頭を左へ向けて、長い一息でオヤ(AoYa)と唱えて、それから2回呼吸をする。
 次に、頭を右へ向けて、長い一息でオイェ(AoYe)と唱えて、それから2回呼吸をする。
 次に、頭を下へ向けて、長い一息でオイ(AoYi)と唱えて、それから2回呼吸をする。
 次に、頭を前へ引いて、長い一息でオユ(AoYu)と唱えて、それから5回静かに呼吸をする。


2. 次に同様の方法で、アヨ(AaYo)、アヤ(AaYa)、アイェ(AaYe)、アイ(AaYi)、アユ(AaYu)と唱える。


3. 次に、エヨ(AeYo)、エヤ(AeYa)、エイェ(AeYe)、エイ(AeYi)、エユ(AeYu)と唱える。


4. 次に、イヨ(AiYo)、イヤ(AiYa)、イイェ(AiYe)、イイ(AiYi)、イユ(AiYu)と唱える。


5. 次に、ウヨ(AuYo)、ウヤ(AuYa)、ウイェ(AuYe)、ウイ(AuYi)、ウユ(AuYu)と唱える。


6. 次に、ヨオ(YoAo)、ヨア(YoAa)、ヨエ(YoAe)、ヨイ(YoAi)、ヨウ(YoAu)と唱える。


7. 次に、ヤオ(YaAo)、ヤア(YaAa)、ヤエ(YaAe)、ヤイ(YaAi)、ヤウ(YaAu)と唱える。


8. 次に、イェオ(YeAo)、イェア(YeAa)、イェエ(YeAe)、イェイ(YeAi)、イェウ(YeAu)と唱える。


9. 次に、イオ(YiAo)、イア(YiAa)、イエ(YiAe)、イイ(YiAi)、イウ(YiAu)と唱える。


10. 次に、ユオ(YuAo)、ユア(YuAa)、ユエ(YuAe)、ユイ(YuAi)、ユウ(YuAu)と唱える。


 この最後では、5回ではなく、25回の静かな呼吸をしてから、次の文字へと移る。


 次は、א(アレフ)とה(ヘー)の発音を順に行う。


1. まず、オホ(AoHo)、オハ(AoHa)、オヘ(AoHe)、オヒ(AoHi)、オフ(AoHu)と唱える。


2. 次に、アホ(AaHo)、アハ(AaHa)、アヘ(AaHe)、アヒ(AaHi)、アフ(AaHu)と唱える。


3. 次に、エホ(AeHo)、エハ(AeHa)、エヘ(AeHe)、エヒ(AeHi)、エウ(AeHu)と唱える。


4. 次に、イホ(AiHo)、イハ(AiHa)、イヘ(AiHe)、イヒ(AiHi)、イフ(AiHu)と唱える。


5. 次に、ウホ(AuHo)、ウハ(AuHa)、ウヘ(AuHe)、ウヒ(AuHi)、ウフ(AuHu)と唱える。


6. 次に、ホオ(HoAo)、ホア(HoAa)、ホエ(HoAe)、ホイ(HoAi)、ホウ(HoAu)と唱える。


7. 次に、ハオ(HaAo)、ハア(HaAa)、ハエ(HaAe)、ハイ(HaAi)、ハウ(HaAu)と唱える。


8. 次に、ヘオ(HeAo)、ヘア(HeAa)、ヘエ(HeAe)、ヘイ(HeAi)、ヘウ(HeAu)と唱える。


9. 次に、ヒオ(HiAo)、ヒア(HiAa)、ヒエ(HiAe)、ヒイ(HiAi)、ヒウ(HiAu)と唱える。


10. 次に、フオ(HuAo)、フア(HuAa)、フエ(HuAe)、フイ(HuAi)、フウ(HuAu)と唱える。


 次は、א(アレフ)と ו(ヴァウ)の発音を順に行う。


1. まず、オヴォ(AoVo)、オヴァ(AoVa)、オヴェ(AoVe)、オヴィ(AoVi)、オヴ(AoVu)と唱える。


2. 次に、アヴォ(AaVo)、アヴァ(AaVa)、アヴェ(AaVe)、アヴィ(AaVi)、アヴ(AaVu)と唱える。


3. 次に、エヴォ(AeVo)、エヴァ(AeVa)、エヴェ(AeVe)、エヴィ(AeVi)、エヴ(AeVu)と唱える。


4. 次に、イヴォ(AiVo)、イヴァ(AiVa)、イヴォ(AiVe)、イヴィ(AiVi)、イヴ(AiVu)と唱える。


5. 次に、ウヴォ(AuVo)、ウヴァ(AuVa)、ウヴェ(AuVe)、ウヴィ(AuVi)、ウヴ(AuVu)と唱える。


6. 次に、ヴォオ(VoAo)、ヴォア(VoAa)、ヴォエ(VoAe)、ヴォイ(VoAi)、ヴォウ(VoAu)と唱える。


7. 次に、ヴァオ(VaAo)、ヴァア(VaAa)、ヴァエ(VaAe)、ヴァイ(VaAi)、ヴァウ(VaAu)と唱える。


8. 次に、ヴェオ(VeAo)、ヴェア(VeAa)、ヴェエ(VeAe)、ヴェイ(VeAi)、ヴェウ(VeAu)と唱える。


9. 次に、ヴィオ(ViAo)、ヴィア(ViAa)、ヴィエ(ViAe)、ヴィイ(ViAi)、ヴィウ(ViAu)と唱える。


10. 次に、ヴオ(VuAo)、ヴア(VuAa)、ヴエ(VuAe)、ヴイ(VuAi)、ヴウ(VuAu)と唱える。


 次は(再び)、א(アレフ)とה(ヘー)の発音を順に行う。


1. まず、オホ(AoHo)、オハ(AoHa)、オヘ(AoHe)、オヒ(AoHi)、オフ(AoHu)と唱える。


2. 次に、アホ(AaHo)、アハ(AaHa)、アヘ(AaHe)、アヒ(AaHi)、アフ(AaHu)と唱える。


3. 次に、エホ(AeHo)、エハ(AeHa)、エヘ(AeHe)、エヒ(AeHi)、エウ(AeHu)と唱える。


4. 次に、イホ(AiHo)、イハ(AiHa)、イヘ(AiHe)、イヒ(AiHi)、イフ(AiHu)と唱える。


5. 次に、ウホ(AuHo)、ウハ(AuHa)、ウヘ(AuHe)、ウヒ(AuHi)、ウフ(AuHu)と唱える。


6. 次に、ホオ(HoAo)、ホア(HoAa)、ホエ(HoAe)、ホイ(HoAi)、ホウ(HoAu)と唱える。


7. 次に、ハオ(HaAo)、ハア(HaAa)、ハエ(HaAe)、ハイ(HaAi)、ハウ(HaAu)と唱える。


8. 次に、ヘオ(HeAo)、ヘア(HeAa)、ヘエ(HeAe)、ヘイ(HeAi)、ヘウ(HeAu)と唱える。


9. 次に、ヒオ(HiAo)、ヒア(HiAa)、ヒエ(HiAe)、ヒイ(HiAi)、ヒウ(HiAu)と唱える。


10. 次に、フオ(HuAo)、フア(HuAa)、フエ(HuAe)、フイ(HuAi)、フウ(HuAu)と唱える。


 あなたは、アレフの文字の全ての母音から始める際には、このアレフは単独の秘密を指しているので、一息以上では長く唱えないようにせよ。また、あなたは発音を終わらせるまで、途中で息を止めるべきではなく、可能な限りこの特別な呼吸を長くするべきである*6。そして、アレフと他の文字を唱える際には、恐れと畏敬の気持ちに、偉大なものに包まれた魂の喜びを加えて行うようにする。


 あらゆる文字を唱えるこの方法は、その母音記号のイメージと共に行い、母音記号のホラム(左上の点。オ音)から、顔を上向きにして始める。また、あなたが唱え始める際には、顔を北や南ではなく東へ向ける。あなたは新しいものか、新鮮に洗った白いローブを上着に羽織るか、タリット(祈りのショール)で覆うようにし、また頭にはテフィリンをかぶるようにし、(太陽の)光がこの世界へと届く方角である東へ向いて行う。


 そして、あなたの頭は(唱えるたびに)5つの方角へと向ける。


 ホラムの母音(オ音)より行い、あなたは中央より東へと向いて、自らの思考を清めて、息を吐くとともに頭をゆっくりと上げて、唱え終わる時には頭が上向きとなる。唱え終わったら、大地へと頭を戻す。


 アレフの文字の呼吸と、その次の文字の呼吸との間に、息の長さの他には違いを作らない。そして、アレフと御名の文字と、御名の文字とアレフの間には、発音する事無く2回の呼吸を挟み、それ以上は行わない。


 (2つの文字の)全ての行を行った後には、あなたは5回の呼吸を行い、それ以上は行わない。もっともあなたは、5回より少なく呼吸する事もできる。あなたが途中で行を間違えたりしたら、その行の最初から正しく言うまで繰り返すようにする。


 そして、ホラムの母音(オ音)では頭を上向きにして、ヒレクの母音(イ音)では下向きにして、超常的な力があなたの中に入るようにする。シュレクの母音(ウ音)では、上にも下にもせず中央にし、顔の真ん中に対して前へと引くようにする。


 そして、ゼレの母音(エ音)では、あなたの頭を左から右へと向けて、カメッツの母音(ア音)では、右から左へと向ける。


 そして、これら全てが終わり、あなたが目の前にある姿を見たら、(創世記 第17章3節、ヨシュア記 第5章14節にあるように)即座にひれ伏すようにする。そしてあなたが、ほのかだったりはっきりした声を聞いて、何を言っているのか理解したいと望むならば、すぐに(サムエル記上 第3章9節の)「しもべは聞きます。主よ、お話しください」と述べ、それ以上は何も言わず、その者が何を言うかを聞くのに集中せよ。


 そして、あなたが大きな恐れを経験して、これ以上は耐えられないならば、たとえ唱えている最中でも、即座にひれ伏せ。また、あなたが(唱え終わった後にも)何も見たり聞いたりしないならば、その週は何も行わないようにする。


 そして、(セフェル イェツィラー 第1章8節や、エゼキエル書 第1章14節の)「速く行き来していた」というように、週に1度は繰り返すのは良い事である。それにより、この契約の基盤は造られよう。


 これ以上に何を加える事があろうか? あなたが賢明ならば、我が助言から全ての体系を理解するであろう。そして、あなたがこの知恵、カバラに対して、自らの心が弱いと感じたり、あなたの考えが世俗の空しい事に満ちていたならば、この御名を唱えるべきではなく、的外れをしたり、自らの罪を増やしたりはしないようにせよ。


 そして、このヨドの文字の表と、ヘーの文字の表の間では、あなたは25回の呼吸を行えるが、あなたが途中で雑念が止まらない場合を除いては、それ以上はすべきではないと知れ。これはまた、ヘーの文字の表と、ヴァウの文字の表の間や、ヴァウの文字の表と、(次の)ヘーの文字の表の間も同様であり、あなたが呼吸できるだけ、25回以下で行うようにする。


主、我らの神、この世界の王、その律法により我らを聖なるものとし、

愛によりその偉大な御名を唱えるように命じた御方に誉れあれ。


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*1 申命記のこの節では、生を選べとある。アブラフィアのこの内容は、臨死体験、あるいは体外離脱体験について述べているようである。
*2 これは後に述べるの間違いに思える。
*3 この天使の声とは何を指しているのか全く不明である。震わせて唱えるのかもしれない。
*4 つまり、最初の「ヴァヘイヴァ」のうちの「ヴァ」をまず長く息を吐きつつ唱える。
*5 以下では、א(アレフ)とיהוהの神名の4文字とをそれぞれ組み合わせて発音する。
*6 これはインドのオームのマントラが、息が続く限り長く唱えるようにせよという教えと似ている。