真のカバラの鍵 2-5

ページ名:真のカバラの鍵 2-5

ステップ 5 10のカバラの鍵


 先の4つのステップを行うのは、いわばカバラの、つまり行動での創造のモードの準備だったといえる。この第5のステップでは、カバリストに10のカバラの鍵の詳細を教え、それにより1から10までの数は理解され、それらの類似する関連もまた指し示されよう。だが私は勿論、1から10までの数と関連する全ての類似について述べる事は出来ない。それだけでも、本の全てを埋めるだろうからだ。そのため、直観的な学徒がそれにより自ら更なる探究ができるだけの、幾らかの例を与えるのみに留めよう。この1から10の数は、それにより可視、不可視の諸世界が創造された、起源の神の概念と照応するカバラの基数である。


1の数


 1の数は、宇宙の最初の数であり、その至高の形態、すなわち神自身を表している。発現した光、万物が造られたのは神の単独性からであり、これは全ての可能な他の数が1から発現している事で反映されている。大変賢明にもヘブライのカバラでは、この1は「ケテル」、王冠と呼ばれている。神が認識される時は、常に1の数によりなされる。また一部の体系、特にカバラの体系では、0の数、いわゆるアイン ソフについても述べられているが、これは認識不能、想像不能であり、1以外には何も無く、人の霊が考えられる、より高きものは存在しないというヒントとしてのみ仕える。幾何学的に述べるならば、1の数は点により象徴され、これは様々な体系で、神との合一、神と一つとなる象徴である。


 霊性開発を無知な状態から始めた者が、1の数の状態に到達したら、遅かれ早かれ10の数に達するであろう。「1」は全能性を表しており、「10」は最深遠な謙遜を表すからである。1の数より始まる秘儀参入の諸体系は、ヘルメース学では一元的な体系と全面的に呼ばれる。カバリストは1の数は至高の認知、至高の合一、至高の知恵であると常に気づいている必要がある。全ての起源の概念は、共に1、神の啓示から始まっている。聖書によれば、1の数は神が「光あれ」と述べた創造の第1日目と同一視されている。他の多くのものと共に、全ての進化はこの数から始まっている。


2の数


 2の数は二元性、極性、肯定と否定の原理、よって例えば善と悪、真と偽の数である。物質世界では、この2は電気と磁気、愛と憎しみ、光と影を表しており、簡潔に言うならば、ある極性とその反極性は常にあり、片方が無ければもう片方も存在できなかったり、語れなかったりする。カバラの観点では、これは神と人との関係を表している。2の数は神が分離された存在と見る宗教に属し、どのような形、特別な性質、起源の概念にせよ、二元性の原理は存在の全ての形に見い出せる。また2の数は小宇宙と大宇宙を同等とする観念も示している。幾何学的には、2の数は水平線により表わされている。


3の数


 この数は幾何学的には三角形により象徴される。この3は、アカシャ原理の数、宿命の数、カルマの数であり、惑星の観点からは、この3は土星の圏に割り当てられている。過去、現在、未来の万物は、メンタル、アストラル、物理世界のいずれも、アカシャ原理より発しており、ここでも3の数は見い出せる。3の数は出産の起源の概念であり、そこで自らを発現し、プラスとマイナス、すなわち男と女の合一により、第3の子供が産まれる。人の中では、この3の数は霊、魂、肉体で表される。またこの3の数は、直観の数でもある。全ての宗教体系は、その運命の発現で、この数より導かれた。3は生と死の数である。また、認識の至高の形の数でもある。


4の数


 この数は、カバラの熟達者の実践についての至高の数である。これはテトラグラマトンの原理の完全な表れだからである。太陽系では、4の数は木星に割り当てられている。この数は地水火風の全ての4つの本質的なエレメンツ、東西南北の4つの方角、全能性、知恵、愛、不死の神の4つの本質的な性質、完全な意識を表している。そのため、4の数は小宇宙と大宇宙で万物がそれにより造られ、実体化した数である。これは法、秩序、正義、現実化の数である。同時に、4は可視、不可視の諸世界で万物が創られた数である。神の起源の概念として、4の数は至高の知恵を意味する。また、長さ、幅、高さ、奥行きの数でもある。幾何学的、象徴的には、4の数は均等な長さの十字や正方形を表している。


5の数


 この数は小宇宙、すなわち存在する全てのフェイズと形での人の完全な表れである。5の数は、第5のエレメント、アカシャ原理により導かれる4大エレメンツの働きの反映である。直観力のあるカバリストは、5の数がエレメンツがその内側で働くだけではなく、そのカバラの数の序列からも、人を表しているのを知るであろう。5は創造全体を表す10の半分だからである。小宇宙、ミニチュアの世界として、人は10の半分により、その完全性を表される必要がある。アカシャ原理により導かれる4大エレメンツの働きは5の数で表されるので、この数はまた火星に属する力も表す。結果として、活動性の力で表される万物は、5の数と調和する。また人間の力による全ての影響、活動的な魔術全体は、この数に属する。5の数は幾何学的には均等の五芒星や五角形で表される。


6の数


 小宇宙、人の完成を表す5の数と比較すると、6の数は完成された大宇宙を表している。幾何学的には、6の数は均等な六芒星で表される。カバラの観点からは、2つの向かい合う三角形は、光、命、また神との可能な繋がりを指し示す。この六芒星は第6の圏、太陽の圏で苦闘した後に、神との繋がりを得た魔術師の象徴でもある。これは、カバリストが1の数、すなわち神との繋がりを得たいと望むならば、カバラの第6の太陽の圏へと、霊的にも物理的にも上昇する必要を意味する。6は「上にあるものは下にあるが如し」で始まる、へルメースの石板の視覚的な象徴である。六芒星の中の下向きの三角形は、魔術においては、人とその肉体、魂、霊の3つの次元の様相を意味する。六芒星の上向きの三角形は、上からの繋がりによる、神の力、神の美徳などの、三次元の合一と影響を表している。


 既に述べた通り、6の数は太陽を表しており、カバラでは「ティフェレト」と呼ばれる。物理的な観点からは、これは諸惑星が周囲を回る我々の太陽の星である。この他にも6の数は、大宇宙の魔術、諸圏の魔術も表している。6の数の類似はさらに多くあるが、カバリストには上記の例で充分であろう。


7の数


 7は調和、豊穣、繁殖、生長の数である。また愛とその全てのフェイズ、それが愛の最底辺の形態にせよ、宇宙的な愛の様相であろうとも、その数でもある。慈悲、憐れみ、美徳、幸福も、愛の様相であり、そのため7の数に属する。この他にも、7は美、純粋、調和の数でもある。占星術では、7は金星の数であり、金星の魔術の全ての技法や実践も、この数に属する。その他にも、7つの音色(オクターブ)は、7の数の類似であり、7つのタットワ、7つの成熟状態(チャクラ)などもである。7の数の幾何学的な表現は、均等な七角形である。だが他にも7の数の象徴はある。例えば、内部に正方形のある大きな三角形や、その逆の内部に三角形のある大きな正方形は、幾何学的に表されるためにこの数に拠っている。正方形は時には均等な長さの十字に替えられ、三角形の中心に描かれる。こうする事で、7の数を表す7つの角を得る。この数には、他にも多くの類似があり、例えば7つのスペクトルの色調や、虹の色などもあるが、それらの類似の多くを見い出すのは学徒の作業である。


8の数


 これは心、知性の数であり、よって知識の数である。知性の範囲の下にある全ては、8の数に属する。またこれは、霊、メンタル体の数でもある。占星術では、8の数は水星と類似する。その象徴的な表現は、2つの正方形が組み合わされて作られる八角形である。1つの正方形は4大エレメンツの活動の適法性を象徴し、もう1つの正方形は、人の四極の姿勢、四極磁石を表し、これは霊の4つの本質的な性質、意志、知性、フィーリング、意識とも関連しており、これら無しには知識は無いであろう。また八角形は、小宇宙と大宇宙でのエレメンツと肯定と否定の効果の象徴でもある。これは魔術、カバラ、関連する学の全ての知識の他にも、全ての理論的な知識がこの数に属する理由でもある。


9の数


 9の数は、お互いに組み合わさった3つの正三角形で幾何学的には象徴される。これはアストラル界や、その類似や性質なども含めた、この界に属する全てのものの起源の概念を表す。同時に、9は動き、リズムの数でもあり、よって命の最も微細な形態での数である。アストラル魔術、自然魔術、ミイラ魔術の実践の全ての様相はこの下にある。9は物理世界のためにアストラル界で準備される全ての状況の数である。9の数は月と関連しており、月の圏とその影響の下にある全てのものは、この数により象徴される。9は勿論、至高の数でもある。そして1から9までのあらゆる数は足す事でもたらされる。9の数には他にも多くの類似があるが、これらの少数の例がカバラの学徒のために行うべきものである。


10の数


 1から10の数と関連する10のカバラの鍵の序列で、10の数は最後の数である。これは1の数のその最も粗雑な形態の反映である。10は物質の数、現実化の数、その全ての様相での地エレメントの凝縮の数である。この10の数がヘブライのカバラで「王国」と呼ばれるのは故無しではない。10はそれにより万物が物理的に造られた数である。すなわち、小宇宙と大宇宙での最も濃度の高い形態と理解すべきである。その物理的な形態の人間の体全体は、10の数に属し、論理的にまた、鉱物の領域、その全ての濃度の状態、生の鉱石、鉄鉱石などもである。さらに、植物と動物の領域もである。簡潔に言うと、我々の肉体の感覚により知覚できる万物である。10の数は、物質の始まりを指し示し、神への道への開始点である。本書の最初の頃に述べた、起源の概念の全ての影響、神の発現により始まり、地上の最も深い物質化に至るまで、つまり濃縮化までは、10の数により表現される。
 この10の数は幾何学的には、中心に8つの枝のある十字がある円の錬金術の象徴で表現される。これは通常は点や、無限を表す円で表される1の数と対照的である。だが10の数はまた、中心に円が描かれた正方形で象徴的に表現される事もある。
 ヘルメース学を含めた諸学は、10の数より現れた。カバラの観点からは、10は物質世界の数だけではなく、「地球を取り巻く帯」の数でもある。これらの僅かな例は、カバリストには自らにより他の類似を探せるようになるのには充分であろう。


 あらゆるカバラの書で記されている10のセフィロトも、1から10の数の反映であり、起源の神の概念を表している。経験を積んだカバリストは、全ての宗教体系、全ての魔術の作業体系、全てのカバラの鍵は、1から10へと減少させられる事を知るであろう。


 カバラにより数えるとは、これらの鍵全て、すなわち全てのこれらの数とその類似を理解し、完全に熟達するのを意味する。カバラの1から10までの数の学がいかに偉大であり、何と深淵な知恵がそこに含まれているかは、これまで述べた事からも明らかであろう。


 創造主が自らの完全な像、つまり人を造った時、10の本質的な概念が見えるように、その姿を形作った。すなわち、手と足の10本の指であり、これらはその完全性の証拠である。そのためカバラでは、1から10までの数を、最も完全な数と正当に見做している。先の章で既に述べているように、人の10本の指は、10のセフィロトの起源の諸概念と特定の関係がある。右手の5本の指は1から5までの数と関連し、左手の5本の指は6から10までの数と関連する。そのため、この10本の指のある両手は、1から9までの数で表現された起源の概念の類似であり、足の10本の指は全てで10の数を表している。これにより、最底辺の界、つまり地球が象徴的に表されている。


 また指を特定の形に取るしぐさ(ムドラー)もあり、カバラの力の言葉を共に唱え、それにより魔術的に、10の起源の諸概念の類似の作業をなせる。これまで述べた事により、経験を積んだカバラの熟達者は、魔術、カバラの実践のために、指の配置の助けによる自らの作業の技法を編み出すことが出来よう。


 これらの簡潔なヒントは、その者には充分であろう。特にカバラのしぐさの魔術に関心がある学徒は、無論、それらを知る霊的存在から、詳細な技法を得る事ができよう。ここでの内容は単に、その可能性へ学徒の注意を惹くためにある。


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