真のカバラの鍵 2-3

ページ名:真のカバラの鍵 2-3

ステップ 3 カバラの生命の水


 先の2つのステップで、カバリストは各文字を(1)その色の振動により、つまり火エレメントに属する意志の原理により、また(2)風の原理の振動により、つまり各文字を両極的に動力化させる事で、カバラ的にそれぞれ発音する方法を学んできた。この演繹的、帰納的な進行により、カバリストは各文字の色の振動と音の振動を、自らの外側の宇宙や、他のどの場所でも、自らの内側でも用いる事ができる。拡張の力を徐々に蓄積する方法を学ぶ事で、学徒はこれらの色の振動や音の振動に耐えるのに必要な抵抗力と頑強性を得る。この能力はヘルメース学の観点からは非常に重要であり、これまで実践をしてきたカバリストにも明らかとなるであろう。


 では次に、私は学徒に文字の第3の振動を導入するとしよう。学徒はこれも適切な実践を通じて熟達するのを学ばなくてはならない。この振動の第3の種類、文字のエレメンタルの特徴は、重要な役割を演じて、カバリストはフィーリングにより自ら当てはめるべきである*1


 再び「A」の文字から始め、カバリストは、自らの肉体の中が空虚な空間だと想像して、「A」の文字をそこへ心で唱える。それにより、学徒は楽な(風の)フィーリングを感じるであろう。何度か実践をして成功し、心に唱える時にはいつでも、この楽な特有のフィーリングを真に持つようになったら、次は「A」を低い声で発音し、この「A」が自らの作業場にも楽な感覚を引き起こすと想像する。この試みが何度も成功するようになったら、この楽な感覚を宇宙全体へと転換する実践へと拡張する。


 「A」の文字を霊的、肉体的に発音する事で、学徒が自らの内外に望み通りにこの楽のフィーリングを呼び起こせるようになると(学徒はカバラ的にこの楽な感覚を考えない時も、このフィーリングは自動的に引き起こる)、これらの実践を完成したと見做し、次の「Æ」の文字へと進んでもいいだろう。


 「Æ」の文字の実践は、「A」の文字のと同じだが、楽のフィーリングの代わりに、学徒は反対の感覚を持つ必要がある。学徒は重苦しいフィーリング(地)を持ち、それに耐えなくてはならない。この重いフィーリングを宇宙全体に拡張し、また逆に、この「Æ」の文字で表され影響される重いフィーリングを、宇宙全体に拡張したものから、非常に小さな点へと凝縮させる。この「Æ」の文字の実践に熟達したら、学徒は「B」の文字に進む事ができよう。


 「B」の文字もまた、地エレメントの重いフィーリングで行う。この実践は完全に熟達するまで繰り返す必要がある。


 「C」の文字は、2つのエレメンツ、つまり火と風の諸原理に属する。よって学徒は2つの違ったセンセーション、楽のフィーリングと、暖かさのフィーリングを感じて通過する必要がある。これは学徒が「C」の文字を「2重のエレメンタル的に」呼ぶのを意味する。そして文字を発音すると、自らの内外に暖かさと楽なフィーリングを引き起こすであろう。


 「D」の文字は、火の純粋なエレメントにより制御され、よってカバリストは唱えると暖かさのフィーリングを感じる必要がある。学徒の集中力と想像力に拠り、このフィーリングを熱の感覚まで引き上げるであろう。


 「E」の文字は、アカシャ原理の特別な性質があり、そのエレメンタルの効果を、万物を貫く力のフィーリングとして現れる。


 「F」の文字は、地の原理に属し、よって重さのエレメンタルの性質を持つ。そのため、この実践は重いフィーリングの振動と組み合わせる。


 「G」の文字は、水の原理に属し、この実践では寒気のフィーリングと組み合わせ、さらに冷たいフィーリングにまで増大させる。


 「H」の文字は、火の原理に属し、暖かいフィーリングの振動で行う。


 「Ch」の文字は、水の原理に属し、寒気のフィーリングで行う。


 「I」の文字は、地のエレメントであり、そのため重いフィーリングで行う必要がある。


 「J」の文字――カバラのヨド――は、ほほ全てのカバラの書で火の原理に当てはめられている。この「J」が火エレメントに属するのではなく、「ヨド」のキーワードがそうなのであり、これは1の数、つまり創造の全能性を表していると、ごく僅かな者のみが知っている。マルクトでは、これは10の数のキーワードとして表され、地の王国を意味する。経験を積んだカバリストはこれらを当然と見做すであろう。


 このアルファベットの「J」は、そのため実際には火の原理に制御されておらず、水の原理なのであり、そのため寒気のフィーリングで行う必要がある。


 「K」の文字は、火の原理に属し、暖かいフィーリングで行う。


 「L」の文字は「A」と同様に風エレメントと類似しており、楽なセンセーションを必要とする。


 「M」の文字は、水の起源の原理と照応し、寒気のフィーリングで行う。セフェル イェツィラー(形成の書)では、創造主は「M」の文字により水を造ったと言われる。


 「N」の文字は、「M」と同様に水の原理に属し、そのためこれも寒気のフィーリングと繋がっている。


 「O」の文字は、地エレメントに属し、重いセンセーションで訓練する必要がある。


 ウムラウト文字の「Oe」での作業は難しい。このウムラウト文字は、対立する2つのエレメンツを持つように思え、全ての貫くフィーリング(アカシャ)と重いフィーリング(地)を求められる。この全てを貫くフィーリングは、アカシャ原理の凝縮の度合いにより影響される。アカシャ原理は電磁波を運ぶものである我々のエーテルと照応している。アカシャ原理の直観的知覚は、全てを貫くものであり、このウムラウト文字の「Oe」により、安定して凝縮する事すらできる。この実践の始めでは、カバリストはこれらの2つの対立するフィーリングの間に正しいハーモニーを見つけるのが困難であるのに気づくだろう。この実践を容易にするために、学徒は最初に、「Oe」の文字の振動により、意識の中で全てを貫くフィーリング、その安定と集中を表すように実践する。


 次の「P」の文字は、地の原理に属し、重いフィーリングと繋がる*2


 「S」と「Sh」の2つの文字は、火エレメントにより制御されており、結果として、それぞれを暖かさのセンセーションで行う。セフェル イェツィラー(形成の書)では、火エレメントの活動原理は、「Sh」、シン(ש)の文字により元は創造されている。


 「T」の文字も、火の原理に属し、暖かいフィーリングと繋がっている。


 「U」の文字は、純粋なアカシャ原理に属し、実践では全てを貫くフィーリングと繋がっている。


 「W」の文字は、水エレメントに属し、この実践では寒気のフィーリングと繋がっている。


 「Y」(Ue)の文字は、エーテルの地の原理と全てを貫くフィーリング(アカシャ)の両方に属する。


 最後に「Z」の文字は、風の原理と類似し、楽なフィーリングで行う必要がある。


真のカバラの鍵 2-4
↑ 真のカバラの鍵


*1 編注。ここでのエレメンタルの属性と、比較のために上記の36ページ(ステップ 1の色の振動の後半)、また本書の他の部分を参照せよ。ここには幾らかの不一致があり、学徒は自らでいずれかを選ばねばならない。
*2 編注。次の「R」の文字は、原書のドイツ版では欠けている。そして本書の原稿はもはや入手不能である。