真のカバラの鍵 2-1

ページ名:真のカバラの鍵 2-1

ステップ 1 文字の神秘主義


 カバラでの使用のための、ヘブライ語ではなく通常の(ドイツ語の)アルファベットを用いた、第1ステップ、最初の文字「A」の実践の説明から始めよう。カバリストはこれをアーサナで座るか立って実践できよう。「A」の文字の色の振動は、ライトブルーである。実践のモードは個々に委ねられており――すぐ前に述べたように――アーサナで座ってか、立った姿勢で行われよう。


 あなたは霊(心)の中で「A」を非常に長く唱える。同時にそれがライトブルーとなり、部屋全体までこの色が広がっていくと想像する。何度か実践を繰り返していると、あなたは部屋全体にこのメンタルの「A」が満ち、これらライトブルーの色が光のように輝くだけではなく、宇宙全体にも広がるのを感じるだろう。


 経験を積んだ魔術師は、この実践が容易であるのを見い出すであろう。なぜなら、この魔術師はエレメンツや光で既に作業をしてきたからである。あなたがこの実践に熟達し、「A」を霊の中で発音するたびに、ライトブルーの光が宇宙全体に満たされるならば、次の実践に移ってもいいだろう。この実践では、「A」の文字をあなたの肉体、つまりあなたの小宇宙へと唱え、あなたが空虚な空間と見做すべき体全体に、ライトブルーの色の「A」が満たされる。この必要な実践にも慣れたら、あなたの心の目の前で、口を通じて「A」の文字を発音し、瞬時に宇宙全体にライトブルー色の振動で満たされるのを学ぶ。次には逆に、宇宙全体がライトブルー色の「A」の文字で満ちているのを感じて、空虚な空間である自らの肉体、小宇宙へと呼吸を通じて吸収するのを学ぶ。


 あなたはあなたの口と体全体で喋る、この演繹的、帰納的な方法に、よく慣れる必要がある。これらの実践では、あなたは実際の肉体の口で発音をしたりはせず、プロセス全体はあなたの霊、つまりあなたの心の中だけで行われる。あなたが充分に行ったら、我が第1の著書「Initiation into Hermetics」で記した技法に似た、世界全体から光を蓄積して解放する実践に入る。この実践では、あなたは文字、この場合には「A」の文字を、霊的に発音し、同時に特別な形を与えるのを学ぶ。この実践では、まずあなたは宇宙全体にライトブルーの色で満ちるのを想像する。そして「A」の文字を発音すると、このライトブルーの色はあなたが望むような大きさと形へと縮小するだろう。


 この形成の知的プロセスでは、最初には「A」をメンタル的に何度か想像し、望んだ形を得るまでは、毎回、形成の色を激しく想像する。実際にどのような形を取るかは重要ではない。このライトブルーの色が、小さな球や炎、小さな雲、その他望む形のどれであろうとも、それは学徒に任せられている。いずれにせよ、あなたは関連した色の文字を、想像力により小宇宙や大宇宙に濃縮させ、後には再び解放する方法を学ぶ必要がある。この濃縮のプロセスにより、あなたは文字に適切な形への動力と拡張力を与えるのを学ぶだろう。カバリストは動的に働かせる術式の方法を学ぶと、それがいかに重要であるかを悟るだろう。


 カバリストが、この「A」の文字のこれまで述べてきた実践に完全に熟達したならば、同じ実践を次の文字らへと順番に行っていく。実践は同じであり、そのため私は説明を繰り返したりはせず、実践で用いられる各文字と関連する色の振動について単に述べる事にする。


 カバリストは第2の文字、つまり「B」の文字を、美しいライトバイオレット色で想像し、「A」の文字の時と同じ実践をする。つまり、1.(訓練の)部屋全体へと拡張し、2. 次には宇宙全体に広げ、3. 内なる空虚な空間としての肉体に満たさせ、4. 演繹的、帰納的に物質化と、非物質化させる。


 第3の文字は「C」の文字であり、朱色で行う。


 第4の文字、「D」の文字は、ダークブルーの色の振動で行う。カバリストはこれらの実践を繰り返すごとに、容易となっていくのに気づくだろう。そのため、以下の文字ら全ての実践をするのも、困難ではないだろう。各文字で色を変える事のみ必要となろう。


 第5の文字、「E」の文字は、ダークバイオレット色で表現される。


 第6の文字、「F」は、ライトグリーンの色で行う。


 第7の文字、「G」は、草緑色で行う。


 第8の文字、「H」は、銀色のバイオレットの色調で行う。あなたは、これとライトバイオレット色の「B」とを混同してはいけない。この「H」では、銀に輝く部分もある、より暗いバイオレットの色調で行う。同じ事は第9の文字の「Ch」でも当てはまる。


 第10の文字、「I」の文字は、ライトオパールである。オパール色は緑、赤、青、バイオレットの色調を持ち、これらの光のスペクトルを持つ。各カバリストは、この色の複合をよく記憶し、「I」の文字で容易に行えるようにする必要がある。オパール色はほとんど全ての色を表しているので、ヘブライのカバラでは「I」あるいは「ヨド」は、残りの全ての文字が派生した最初の文字と見做されている。


 第11の文字は「J」であり、オパール色の振動を持つが、少し暗い。「I」と「J」の色の違いは容易に認められる。


 第12の文字は「K」であり、銀色っぽい青色で想像しなくてはならない。


 第13の文字は「L」であり、ダークグリーンの色の振動で行う。この文字のダークグリーンは濃い緑でオリーブの緑を思わせる。


 第14の文字は「M」であり、青緑色の振動を持つ。この青緑色の「M」は海の色を思わせるが、それは故無しではなく、エレメンツの類似により、「M」は水の原理に属するからである*1


 第15の文字は「N」であり、赤い肌色の振動で行う。


 第16の文字は「O」であり、その振動は暗い群青色である。


 第17の文字は「P」であり、ダークグレーの色の振動を持つ。


 カバラでは、「Q」は単独ではなく、「K」と「U」の複合された文字と見做され、そのため「Q」は実践では用いない。


 我々のアルファベットの第18の文字は「R」であり、カバリストは美しく輝く黄金色で想像しなくてはならない。


 第19の文字は「S」であり、完全に熟達するまで赤紫色で実践する必要がある。


 第20の文字は「Sh」であり、その綴りは複合文字である。だが、カバラの言語では重要な役割を演じる。この「Sh」は、燃える赤色の振動を持ち、カバラでは純粋な火エレメントに割り当てられている*2


 第21の文字は「T」であり、ブラウンと黒の混ざった色で行う。


 第22の文字は「U」であり、象牙色と黒の混ざった色でおこなうが、この黒は空虚な空間ではなく色として知覚しなくてはならない。


 第23の文字は「V」であり、これは「F」の派生でもあり、そのためこれもライトグリーン色で行う。


 第24の文字は「W」であり、ライラック色で行う。「V」は「W」の音声上の派生にすぎず、カバラの観点からは単独の文字とは見做されない。


 第25の文字の「X」も同様であり、「K」と「S」の組み合わせであるので、カバラの観点からは単独の文字とは見做されない。


 第26の文字は「Y」あるいは「UE」であり、ピンク色の色調で行わねばならない。


 第27の文字は「Z」であり、レモン色で行う。


 最後に、ウムラウト文字の「Oe」(Ō)と「Æ」は、綴りでは文字の組み合わせであるが、発音する時には単独の音(単母音)となる。すなわち、「er」(pertのように)や「a」(rackように)となる。この「Oe」はダークオレンジの色調で行い、「Æ」は、ライトブラウンの色調で行う。


 カバリストがここで説明したように全ての文字を通じて行い、各文字を霊の中で関連する色の振動で発音する事が出来るようになれば、次の実践に進んでも良いだろう。


 カバラの学徒が、全ての文字を示したような色で行い、演繹的に、つまり自らの体から宇宙へと投射し、さらに逆に宇宙から自己の体へと投射し蓄積できるようになれば、以下の実践へと移る。同じように文字を蓄積するが、今度は肉体の様々な部分にして、それらのエレメンツとの類似の関連性を考慮する。


出版社からの注記


 残念ながら、本書には特にエレメンツと文字との関係で幾らかの間違いがある。元の原稿はもはや入手不能となっているので、修正するのは今では不可能である。カバラの実践は、「Initiation into Hermetics」の第8ステップを終えた魔術師のみが始めるべきなので、危険はないであろう。しかし、この実践に進む前に、念のために地球を取り巻く帯の適切な頭領の助言を得るよう勧める。


 Dieter Ruggebetg


 注記。以下は「真のカバラの鍵」の3箇所にあるフランツ バードンによるエレメンツの割り当ての表である。学徒は正しい配置について自ら決める事ができよう。


 72-75ページ
 火:C E K N O Oe Sh S Y
 風:A F K L W L
 水:B F H M R
 地:D G I J P T U
 アカシャ:Ch R U


 87-91ページ
 火:C D H K S Sh T
 風:A C L Z
 水:G Ch J M N W
 地:B F I O Oe P Y
 アカシャ:E Oe U Y


 94-96ページ
 火:C D H K S Sh T
 風:A H L Z
 水:G Ch J M N W
 地:B F I O P R Y Oe Æ
 アカシャ:E U


 250ページ
 火:H S Sh T
 風:A Ch L
 水:G M N W
 地:F I R Æ


真のカバラの鍵 2-1-2
↑ 真のカバラの鍵


*1 セフェル イェツィラーでは、ヘブライ文字のמ(メム)が、水エレメントである事からであろう。
*2 このש(シン)も、セフェル イェツィラーでは火エレメントとされている。