真のカバラの鍵 2-序文

ページ名:真のカバラの鍵 2-序文

第二部

実践篇


序文


 既に理論篇でカバラ神秘主義を扱った部分だけでも、鋭い読者にこれまで読んできた全ての関連書よりも多くの事を助言しているだろう。カバラ神秘主義は、ヘルメース学でも最も困難な主題である。これは単なる知識だけではなく、実践経験と認識も求められるからである。それゆえ、単に理論的に内容を学ぼうと我が書を読む読者には、カバラはなおも理解不能のままであろう。この読者は必要な実践の条件が欠けているからである。これは我が第3の書の最初で、カバラ神秘主義で満足する結果を得られるようにするには、我が第1の書「Initiation into Hermetics」の実践篇を、少なくともステップ8まで完成させるのが、絶対的に不可欠と述べていた理由である。自らの霊、魂、肉体を四極的に徐々に訓練する事で、学徒は――多くの魔力や能力の他にも――アカシャ原理による高い直観力を得ているであろう。結果として、この者は深遠な普遍的な諸法則やカバラも理解でき、同様に実践的に用いる事もできよう。霊、魂、肉体の四極的な訓練無しには、カバラ、つまり普遍的な言語の熟達者となるのは不可能である。カバラ的に述べるとは、口や知性で述べるのを意味するのではなく、四極の言語を語るのを意味する。それゆえ、四極的に表現する能力は、「真のカバラ」と呼ばれるのである。


 このカバラの学を知性によってのみ学ぶのを望む者がいたとしたら、その正しい概念を得ることは決して出来ず、その実践的な使用については尚更であろう。未来のカバリストは、ほとんど小さな子供が学ぶように、少しずつ喋り、カバラの文字を四極的に用いるのを学ぶ必要がある。後には、カバラの言葉、文と進む。また、魔術の訓練をしていない者は、カバラの正当な発言のために必要な、霊と魂の四極能力の少しずつの開発も自然と必要となろう。だがそれには理性的な人間の誰もが認めるであろうが、多くの時間を費やし、多くの作業を必要とするだろう。そのため、我が第1のタロットカードの要約、我が著書「Initiation intoe Hermetics」の全てを実践しない限り、誰もカバラ神秘主義の実践を始めるべきではない。第1の書で記した各ステップに熟達した者は、すぐにカバラの学でも良い結果に喜ぶ事だろう。だが、ただの好奇心や無分別から、すぐに正当なカバラを使うための技法を用いようと望む者は、様々な危険に晒されるであろう。例えば様々な諸力と遭遇し、それらを制御できないので、自らの健康を損なう危険もあろう。そのため、このステップのために充分な準備をしていない者は、ここで警告しておく。高い倫理を持ち、霊と魂に高貴な質を持つ者は、実践カバラに乗り出せるだろうが、彼らも他の者らと同様に、そのために必要な能力を得なくてはならないだろう。


 カバラ神秘主義の技法は、文字の使用で、カバラ的に、つまり創造的に語るのを学ぶ事にある。我が第1の著書「Initiation into Hermetics」での霊の開発のための視覚、聴覚、感情の実践のように、未来のカバリストは、文字を完全に意識的な方法によって発音できるようにするために、最初は視覚的に、後には聴覚的に、最後には感情的に個々の文字を訓練する。そのため、最初のステップは、文字の発音の視覚的な実践である。文字の視覚的な側面は、その光、色、つまり目に見えるものを表し、意志の原理と相似している。よって学徒はここでも、霊の第1の性質、意志の原理から始める事になる。


 個々の文字についての実践を記す前に、私は再び述べる必要があるが、この世界のどの宗教も、この高次の学の起源であると主張する権利を持たない。実践カバラの学徒は、ヘブライ語や他の言語のどの知識も必要ではない。文字の普遍的な表現は、その形ではなく、その色、さらに正確に述べると、その色の振動である。文字の色の振動は、表現の最良の知覚可能な形なので、誰もが自らが述べる知的言語とは無関係に、カバラを行える。西洋人は東洋人と同様に、文字の正しい色を想像する能力がある。文字をその真の色で想像するのは、同時にメンタル界、圏で特定の光の振動で発音する事になる。


 だが存在する様々な色調があり、そのため色は文字を表現する決定的な形とはなれないと反論する者もいよう。だが、そのような反論は、秘儀参入を受けていない者のみが考えるであろう。秘儀参入者は、色の概念の知覚は、その成熟状態に拠るとよく知るからである。あなたの個々の声によって、あなたは「A」を高かったり深かったりする声で発音し、他の者の発音のとは違う、典型的な音の振動を引き起こすであろう。だが実際には、あなたは単に「A」を発音し、それは聞いた誰もが「A」として知覚するであろう。同じ事は色の想像でもいえる。あなたが暗かったり明るかったりする色を想像しても、色の振動には大して問題では無い。色の基調は、常に最も重要な役割を演じており、関連する文字を示すであろう。物理的な道具により色の振動を記録するのは可能であるが、人間の目の色の感受性は、個人的な感覚に拠る事は、強調しなくてはならない。よって、先の反論は不適当であり、その個人性に拠る事無く、未来のカバリストは各文字の発音を、その関連する色と共に、つまり自ら形成する想像力により学ぶであろう。このカバリストは意志の原理を実践しているので、関連する文字の力を色へと転送する事もできよう。このカバラのコースの最初のステップの実践は、色によってアルファベット全体を表現するのを学ぶ事で構成される。


真のカバラの鍵 2-1
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