真のカバラの鍵 1-11

ページ名:真のカバラの鍵 1-11

カバラ魔術


 カバラ神秘主義の理論的な説明を終え、実践カバラについて書く前に、カバラ魔術についてカバリストがこれらも正しく理解できるように、幾らかの注釈を述べたい。


 これまで述べた事を要約すると、カバラ神秘主義の目的は、カバリストが創造主に仕えられる、つまり言葉の力により創造的に働くために、その小宇宙、つまり魂、霊、肉体に文字の使用を準備させる事にある。意志力、知性、フィーリング、意識、さらに想像力の助けによる体系的な実践により、それぞれの文字は単なる知的言語の発言とは大きく違った意味合いを持つようになる。普遍的な諸法則に厳密に従い、カバラ的に組み合わされた言葉は創造の言葉であり、神自身により発音されたものと同じ効果を持つ。


 カバラ的に語るとは、無から何かを造り出すのを意味する。これは、これまで明かされた最大の密儀であり、それを理解する事で、人間は神のごとく普遍的な諸法則を働かせることができる立場となる。各言葉が、正しい魔術、カバラ的な方法により発音される事で、瞬時にリアリティとなるであろう。だが秘儀参入を受けていない者が、文字の力をカバラ的に解放するのに成功した事は無い。その者は、カバラの文字を創造的な方法により発音するための、霊、魂、肉体の能力を持たないからである。


 ただの理論的な知識は、誰にせよ個々の文字や言葉に含まれた諸力を働かせるようにはしない。それゆえ、私は我が第1の書「Initiation into Hermetics」を実践するのを何度となく勧めてきた。肉体、魂、霊を徐々に訓練する事で、特定の段階の成熟は得られ、完成の道の途上で、霊の4つの本質的な性質は、前行の実践により、適切に訓練されるからである。


 第1の書を進めずに、カバラ神秘主義の学習に即座に飛び込んだ者は、非常に長い訓練によって、この4つの本質的な性質を徐々に訓練する必要があろう。これは、我が第1の書を実践するよりも、遥かに困難となる。


 結果として、カバラ神秘主義は、肉体、魂、霊が魔術の言葉、普遍的な言語を理解させる準備をし、実践的な使用をさせる。カバラ魔術は肉体、魂、霊が普遍的な諸法則、つまりテトラグラマトンの鍵と一致するようになるまでは、実践はできないだろう。


 インドの用語では、カバラ魔術を表すのに、ワグの言葉が用いられている。この言葉により、喉にあるヴィシュッダ チャクラの成熟した状態が示されている。魔術師とカバリストの違いは、魔術師は霊的存在に、自らの達成の原因である恩がある。一方で、カバラで訓練された魔術師、つまり正当なカバリストは、全ての効果を、自らの創造的な言葉により起こし、それらは圏や界とは関係なく、あらゆる霊的存在の助けも必要としない。


 カバラ魔術には多くの体系があり、実践で多くの鍵が用いられる。それら全てを説明しようとすると、何冊もの本が必要となろう。例えば、霊の本質的な性質の1つを効果的にしようと望むならは、32の違った体系の助けがあり、人間の霊には4つの本質的な性質があるので、既にそれだけで128の体系となる。さらにそれらは、鍵のセフィロトの段階に応じて10の段階に分割する必要があろう。


 私はここでは1つの鍵のみ、すなわちテトラグラマトンの鍵、絶対性と現実化の鍵の体系的な使用について述べるとしよう。カバラ魔術では、テトラグラマトンの鍵は最も重要な普遍的な鍵の1つであり、この助けによりカバラの学習は全面的に進み始める。私が小宇宙と大宇宙と関連する他の鍵を体系的に公にするかは、神の摂理の決断のみに掛かっている。勿論、これは何よりも、私がこの惑星にどれだけ長く留まれるかに拠るだろう。本書では私は、語れない御名の秘密、すなわち、テトラグラマトンの鍵の使用についてカバリストに伝授するつもりである。それによりカバリストは、普遍的な言語を用いることができ、言葉の力により創造をなせるであろう。


 最後に、カバラ魔術のタリズマンの術についても述べるとしよう。魔術、カバラのタリズマンは、普遍的な諸法則の類似による、彫ったり描いたりした印、象徴、文字である。それぞれの文字や印は創造的な言葉の助けにより、あるいは厳密にカバラ的に述べるならば、霊の4つの本質的な性質により、充填される。そのような魔術、カバラのタリズマンは、効果を生み出すのに失敗する事は無いだろう。なぜなら、カバラの言葉が効果をもたらすべく関連する印、タリズマン、ペンタクルなどに吹き込まれ、真の魔術の道具となるからである。勿論、経験を積み、魔術とカバラの熟達者である魔術師のみが、カバラ、魔術のタリズマン術をなす事ができるであろう。


真のカバラの鍵 2-序文
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