真のカバラの鍵 1-6

ページ名:真のカバラの鍵 1-6

魔術・カバラの言葉、テトラグラマトン


 フリーメイソンリーやその他の秘密結社が残した多くの書で、失われた鍵、神の失われた言葉について議論されている。これらの結社で行われている儀礼は、今ではその普遍的な法則との深い意味合いも理解されないまま、単に伝統的に模倣したものに過ぎない。それゆえ、古の時代に正当な秘儀参入者が導入し、実践されてきた儀礼は、今では極めて非効果的である。なぜなら、それらの正しい解釈をするための鍵は失われているからである。各結社の全ての儀礼の鍵は失われているが、それはこれらの儀礼に四極磁石の密儀が欠けているからである。実際には、魔術の言葉、יהוה(ヨド・ヘー・ヴァウ・ヘー)とは、失われた四極磁石の事であり、通常は「テトラグラマトン」の言葉で言い換えられている。この鍵を用いる事で、フリーメイソンリーや正当な秘儀参入者により設立された他の秘教結社の最古の密儀は、その魔力と権威を引き出せるだろうと言われる。だが、真の秘儀参入者は、これらの密儀の多くが聖性を汚されており、一部の人々は悪用すらしているのを悟っており、そのため失われた言葉を退かせ、真に成熟した者にのみ託すようにした。よって、このヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーの言葉の正当な使用法は、徐々に失われていった。


 創造において、神は世界全体、よって自らの存在への表現を、適法性によって、つまり四極磁石、四文字の言葉によって与えた。ヘブライのカバラは、これら四文字にヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーの表現を与え、声を出して唱えるのを禁止し、「テトラグラマトン」や「アドナイ」の言葉でよく置き換えるようにした。


 それゆえ、創造において神の完全な像の顕れであった人の霊には四極があり、私が何度も繰り返し述べているように、神の御名と類似した4つの原理を持つ。火エレメントに属する第1の活動原理は意志(ヨド)であり、風の原理に属する第2の原理は知性(ヘー)であり、水エレメントに属する第3の原理はフィーリング(ヴァウ)であり、霊のこれら3つの全ての原理、すなわち3つ全てのエレメントは、意識の表現であり、地エレメントの類似である第4の活動原理により共に纏められる。カバラの言葉では、この第4の原理は2つ目のヘーにより表現される。


 カバリストは今や正当な一貫性を完全に理解し、ヘルメース学では、霊のこれら4つの本質的な原理を徐々に拡張する事を考慮していない開発の全ての体系は、普遍的ではなく、それゆえ、これらの各技法の内容とは関係なく不完全なものと見做すのを悟ったであろう。またカバリストは、我が最初の著書「Initiation into Hermetics」で、カバラのヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーを、肉体、魂、霊の開発と関連づけていた理由も今や明らかであろう。また、私が勧めてきた開発体系には絶対的な適法性を含み、完全に正しいと確信しているであろう。


 このヨド・へー・ヴァウ・ヘーの言葉の象徴的、タリズマン的な解釈は、神の流出の至高の発現と、その普遍的な法則の使用の視覚的な表現のみである。四文字により表現された神の御名の使用については、本書の実践篇で記すつもりである。四極磁石、すなわちヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーは、マスターキーであり、創造の至高の言葉であり、現実化の数、4により表わされている。この4の数から、あらゆる学での適法性が流出しており、そのためあらゆる学はこの数の類似である。


 カバラのヨド・へー・ヴァウ・ヘー、つまりこの世界の四極磁石は、通常は均等の四角形、つまり正当な正方形により通常は象徴されている。このヘルメース学の観点から見て、この正方形は神による現実化、あるいは創造の象徴的な記録である。この4の数の中には多くの類似、プラスとマイナス、創造された4つのエレメンツを示しており、このカバラの4文字は、木星と割り当てられ、知恵、あるいはコンパスの4方向を象徴している。カバリストがどの類似を引き出そうとも、4の数が現実化に関する世界の万物との関係をもたらす事に常に驚くであろう。


 私は4の数について更なる類似を述べる事は避け、カバリストに適法性の現実化あるいは表現に関する、この4の鍵の言葉に当てはめる教えと説明をしよう。カバラでは4の数は、また物質世界を示しているのも疑い無い。西洋のヘルメース学では、4の数をその基盤として用いているだけではなく、東洋の知恵でもまた同じ表現を見い出せる。例えば、クンダリニー ヨーガでは、ムーラーダーラ チャクラ、人間の再生における最も粗雑なセンターでは、正方形で象徴され、さらにその角の一つにある象は、世界で最も大きく強い動物として象徴される。これによって暗喩的な形で、4の数はヨーギの個人的な開発の開始点となる概念であるのを指し示している。私はこのムーラーダーラ チャクラについて、我が著書「Initiation into Hermetics」の中で特別な章を記している。ここでもまたカバリストに思い起こすために述べると、この地球の全ての起源の知恵は、それが西洋だろうとも東洋だろうとも、常に――正しく理解するならば――ヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーと完全に調和しているのである。


 神の摂理は創造の至高の言葉にて、この四極磁石を用いており、それにより、自らの適法性を表現している。数字的に、四極磁石的には、ヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーは、発音できる中でも至高の言葉である。これにより神は他の基礎諸原理も創造し、魔術・カバラの多くの言葉が存在するようになった。さらにこれらが諸原理の基礎となり、さらなる数を構成するようになったが、それらは常に4の数と関連してきた。勿論、神の流出の基礎諸原理としての5、6、7、8、9の数のカバラの言葉もある。ヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーの4文字で構成される神の御名の他にも、それぞれの基礎原理を表している5、6、7、8文字で構成されるカバラの鍵の言葉もある。ヘブライのカバラでは、(ヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーの4文字で構成される神の御名の他にも)5、6、7、さらに12文字すらで構成される神の御名もある。だがこれらも足し合わせる事で、単独の本質的な概念へと減らせよう。ヘブライのカバラのいわゆるシェム ハ=メフォラシュは、72の文字で構成される神の御名の表現であり、様々な方向で使えるであろうが、この72の2桁を足して、7 + 2 = 9とする事で、9の数へと減らせる。また、この9の基数には、ヨド・ヘー・ヴァウ・ヘー、すなわち4の数とも類似的な関係がある。そのカバラの類似は、カバリストにはすぐに明白となるであろう。


 だが、このシェム ハ=メフォラシュは、ヘブライに起源があるだけではなく、古代エジプトやインドにも記録がある。これはトートの書、タロットに扮した古代エジプトの知恵の書においても確認できる。また三重に偉大なヘルメース、人類最古の賢者の1人で、古代エジプトの最良の秘儀参入された人物は、そのヘルメースの板や諸法の書で明白に示している。同様に、キリスト教の聖職団はその起源がカバラと関連しており、キリスト教とその全ての表れを普遍的な諸法則と繋がる類似へともたらしている。例えば、この4の数、つまりヨド・ヘー・ヴァウ・ヘーは、4福音記者により象徴され、12使徒らは黄道の12宮であり、同時に3の数も、 3 x 4 = 12として表されている。さらに、キリストの72人の弟子らは、シェム ハ=メフォラシュと関連しており、また原初の神の流出である9の数(7 + 2 = 9)とも秘密の繋がりがある。現代まで存在する全ての宗教について、10の原理の概念との類似の繋がりについて述べるならば多くなりすぎよう。詳細に興味があるならば、カバリストが自ら探求すべきである。私はここでは、カバリストが忘れないようにするための幾らか重要なヒントを述べるに留めたい。


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