召喚魔術の実践 2-土星の圏

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10. 土星の圏


 木星の圏ではまだ、我々の宇宙の太陽系の諸圏の説明を終わらない。次に述べる圏は、土星の圏である。火星の圏のように、この圏の知性体らと接触するのは非常に困難であり、よく訓練された諸圏の魔術師のみが、何年もかけて困難な秘儀参入の体系を通り抜け、多くの経験を積み、個々の圏のメンタルの旅をし、それらがほとんど我が家のように感じるようになった後に、ようやく乗り出せる。


 全ての人間がこの土星の圏の振動に耐えられるほど強くは無い。これらには悪夢のように憂鬱させる性質があるからである。土星の圏は、実際、いわゆるカルマの圏である。その知性体らは、人の理性的な知性の観点からは、全ての存在、惑星、圏を裁く者と見做されよう。魔術、カバラの観点からは、これらの裁く者らのいずれとも接触するのには、実用的な価値は無い。だが、自らを充分に成熟し、諸圏について熟知していると見做している魔術師は、土星の圏の知性体らと接触しようとしても良いだろう。だが私は土星の圏の知性体らのあらゆる説明を、その名前と印すらも、控える事にした。それらを示したら、一部の僭越な人が、その結果についても考えずに、召喚により土星の存在を呼ぼうとするだろうからだ。この人物が、この時に土星の知性体の振動に耐えられるだけ強くなかったら、その肉体のみならずアストラル体の死も避けられない。そのため、この圏の一般的な説明で、成熟して賢明な魔術師には充分であろうし、このような短い説明でも、土星の圏で(召喚の)効果性を明白に得るであろう。


 アグリッパ、クンラートなどの少数の著者らの本で述べてきた僅かな土星の知性体らは、この圏の至高の知性体らではなく、土星の圏の49体いる正当な起源の知性体らと比べたら、それらは従属する権能の範囲でしかない。アギエル、アラトロン、カシエル、マカタン、ウリエルなどの名前で既に知られている知性体らは、それゆえ、土星の圏ではそれほど重要ではなく、起源の知性体らでは決してないのである。


 だが、これらは地球を取り巻く帯に特別な愛情を示し、魔術師にはより友好的であり、そのため容易に接触できる。魔術とカバラに関して、これらの知性体が魔術師に与えられるものは、それ以外の諸惑星の圏の知性体らが与えるものよりも遥かに多いと確実に知るであろう。私はこれを個人的な経験から述べており、あらゆる魔術師は自らで、この言葉が真実かを見つけられるであろう。例えば、アラトロンが魔術師に与えられるものは、地球を取り巻く帯の360の頭領らも同様に行え、魔術師が土星の圏まで旅する必要も無い。アギエルや一般的なグリモアで記されているような、土星の圏のいわゆる知性体らでも同じ事が言える。遥か昔にメンタルの旅の間、我がメンタル体は土星の圏に赴き、アギエルやアラトロンと個人的に出会って対話した事があり、そのためここで私は個人的な経験を記しているのである。


 土星の圏の49の起源の知性体らに関しては、これらは全ての圏の起源のカルマの原理、特に我々の物理世界より始まり、各圏の否定的な存在らの行いとその果報について責任がある。神の摂理に従い、これらは否定的な存在に悪運が来るようにしている。これらは宇宙の階層全体の破壊の原理の諸力と結果を司っている。これらは正義がなされるようにし――神の摂理の承認によって――これらの従属する存在らにより、否定的な結果が現実化するようにしている。土星の知性体らは、我々の惑星のみならず、愛や憎しみが存在する場所全てで、戦争が起きるのを許している。これらは特定の点で否定的な原理が働くようにし、全ての圏の人間や霊的存在に、神の秩序と適法性に従った厳格な裁きをする立場にある。そのため、この土星の知性体らは、言葉の最も至高の意味合いでの、いわゆる宿命の裁く者、執行者と見做せよう。さらに、これらは肯定的、否定的な存在と契約を結んだ魔術師が、どれだけ長く関連した存在の力の下に留まる必要があるかも決めている。


 土星の起源の知性体らのそれぞれは、特定の権能を持つ。これらは特定の惑星とその圏をその指揮下に持っている。諸圏の魔術師が、土星の圏のいずれかの起源の伝授者の権能、その影響、従属する惑星について学びたいならば、アギエルやアラトロンといったような従属する知性体らから、正確な情報を得られるだろう。これまで述べた事から、魔術師は土星の圏を避けずに必要な情報を集められるが、49の起源の知性体らと接触する必要も無い。否定的な存在らの行いや、それが支配され、罰せられるのをメンタル体で見るのは、心地よい経験では無い。それには強い神経と心が必要となろう。それは土星の圏についても同様に言える。アギエル、アラトロン、他の土星の圏の低位の知性体らの印は、一般に知られている。そして、あらゆる魔術師は、この圏の49の起源の知性体らの名前と印を、未熟な人物に明かさないよう注意する必要があり、また私がこれらの詳細を述べるのを控えたのも完全に理解するであろう。


召喚魔術の実践 2-天王星と冥王星の圏
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