召喚魔術の実践 2-金星の圏の知性体達

ページ名:召喚魔術の実践 2-金星の圏の知性体達

6. 金星の圏の知性体達


 魔術師の次の任は、金星の圏の知性体らと接触をし、徐々に自らの完全な制御下に置く事である。それには、召喚とメンタル体の旅の両方のやり方で到達できる。先に述べた3つの圏でまず行う事は、非常に重要であり、魔術師は自らの霊を拡張し、万物より上位とする事で、その魔力をよく訓練されている事だろう。それにより、魔術師はさらなる接触を行うのに適するようになり、金星の圏の知性体らに確信を持って接する事ができよう。


 だがこの圏の知性体全ては、魅惑的な美と誘惑の力がある事については述べておく必要がある。残念ながら、それは多くの諸圏を上昇する魔術師の運命を(誘惑される事で)封じている。あるいは少なくとも、それ以上の進歩への障害となっている。


 魔術師が金星の圏の知性体らの並外れた美に自らを絡めとらせるのを許すならば、さらなる魔術の開発の機会を諦める事になろう。結果として、金星の圏に何度となく魅惑され、最終的にはこの圏と接するのは、契約を結ぶのと同義となるからである。金星の圏の肯定的な存在だけではなく、否定的な存在も、悪魔的な美があり、誘惑する性質がある。そのため、これらの誘惑に抵抗するために、不動の心が必要となる。


 金星の圏には、愛の酩酊の振動があり、あらゆる諸圏の魔術師を幸福な状態とし、それは愛のエクスタシーに等しく、魔術師にしばしばメンタル体でこの圏に留まるように誘惑する――それは疑いなく、魔術師の肉体の死を起こす――か、この圏に何度となく訪れさせるようにする。魔術師がこのような誘惑に取り込まれたならば、徐々に完全にこの圏により消耗させられ、再び出るのは困難となる。結果として、魔術師の完成への開発は、残りの人生全てか長い間、ほとんど不可能となる。だが、私が示唆してきたように体系的に自らを開発し、先に述べた諸圏で作業してきた魔術師は、強い性格と完全な魔術の均衡を得て、自らの能力と性質の支配者となり、万物を超えた霊の状態に到達したので、金星の圏を含めた高次の諸圏も堅固に旅する事ができる。そのため、あらゆる魔術師はまず最初に、必要な成熟、力、堅固さを持っているか、自らを省みるべきである。


 以下にあるのは、私が先に接触した金星の圏の90の知性体らの説明である。これらの名前と印は、ごく僅かの諸圏の魔術師と秘儀参入者のみが知るであろう。これらの知性体らの他にも、金星の圏には僅かに他の者らのもいて、他の著者らがそれらについて記している。例えば、(天使)ハギエルなどだが、本書にはそれらは含んでいない。なぜなら、それらの名前や印は一般に知られており、容易に得られるからである。本書を分厚くしすぎないために、この肯定的な知性体らは、諸圏の魔術師が実践の作業により接触し、その知識を広げるのを可能にするだけの、少しの言葉のみで記している。


 一般的に、金星の知性体の印は最初の召喚の時には緑色で描く必要がある。また、魔術師は本書の付録にあるのと同じ色で慎重に印を再現すべきである。これらの印に見い出せる色調のグラデュエーションは、黄道の類似であり、地球を取り巻く帯の関連する各知性体へ、さらにそこから人間のメンタル体、アストラル体、肉体の三界全てに及ぶ影響力の鍵である。この知識は宇宙カバラ学の観点からは非常に重要である。



 (1) Omah、(2) Odujo、(3)Odideh、(4)Onami、(5)Osphe、(6)Orif、(7)Obaneh、(8)Odimi ――金星の圏のこれら8体の知性体らは、全て同じ力の範囲を持つ。これらはエロティックで性の密儀の素晴らしい伝授者と見做されよう。この知性体らは電磁気流、特に愛の魔術において、完全に制御している。魔術師はこれらの知性体らから、それらの流体の助けによる性魔術の実践方法や、金星の圏の振動が生成される愛のアミュレットの作成法を学ぶであろう。また、この知性体らは魔術師に多くの他の魔術の実践を教えるのも好む。



 (9)Orula、(10)Osoa、(11)Owina、(12)Obata、(13)Ogieh、(14)Obche、(15)Otra――この第9から15までの知性体らは、男女の豊穣さに関する伝授者である。これらの知性体らは、平和と結婚の幸福の代理者である。これらの知性体らの助けにより、魔術師は男女の間に愛を引き起こし、男女からの恩寵を得て、愛と出産に関する何であれ達成できるであろう。



 (16)Alam、(17)Agum、(18)Albadi、(19)Aogum、(20)Acolom、(21)Achadiel、(22)Adimil、(23)Aser ――この8体の知性体らで構成されるグループは、神の摂理の命により、哲学での神のイデア、啓明、アート、美、音楽、その他全ての関連する才能を制御し、支え、現実化させる任にある。




 (24)Aahum、(25)Acho、(26)Arohim、(27)Ardho、(28)Asam、(29)Astoph、(30)Aosid ――これら7体の知性体らの力の範囲は、魔術能力、個人的な美、魅惑の力、愛に関するミイラ魔術の知識などの獲得を覆っている。魔術師はこれらの知性体から、愛の魔術により様々な魔術能力を得る方法をよく教えられるであろう。これらの知性体は、地球を取り巻く帯の霊的存在らのみならず、他の諸圏での存在に対しても、愛とその現実化への啓明者である。



 (31)Iseh、(32)Isodeh、(33)Idmuh、(34)Irumiah、(35)Idea、(36)Idovi、(37)Isill、(38)Ismee ――この8体の知性体らのグループは、魔術師に全ての諸圏と界での友情、愛、共感を、魔術とカバラの力により、この目的のための適切な儀式、儀礼、しぐさによって起こすのを教える。



 (39)Inea、(40)Ihom、(41)Iomi、(42)Ibladi、(43)Idioh、(44)Ischoa、(45)Igea ――この金星の圏の7体の知性体らで構成されるグループは、全ての知的言語にて、美、愛、調和の知覚と表現をするための知的能力を目覚めさせ、増大させる任を与えられている。これら知性体らの力の範囲は他にも、アートと全ての種類の発明の制御、啓明、現実化も覆っている。



 (46)Orro、(47)Oposah、(48)Odlo、(49)Olo、(50)Odedo、(51)Omo、(52)Osaso ――これらの7体の知性体らは、動物と植物界でのハーモニーの法則を制御している。これらの知性体は魔術師に、我々の惑星のみならず、宇宙の他の全ての惑星の、これら2つの界への金星の圏の影響について説明する。これら知性体の力と知識の範囲は、全ての惑星の成長と豊穣の制御と規則化も含まれる。




 (53)Ogego、(54)Okaf、(55)Ofmif、(56)Otuo、(57)Ohoah、(58)Ocher、(59)Otlur、(60)Ogileh ――これらの8体の知性体らは、魔術師に金星や他の惑星で住む人間の技術発明について教える。さらに魔術師は、金星の惑星の力の全ての法則の詳細についても与えられよう。



 (61)Gega、(62)Gema、(63)Gegega、(64)Garieh、(65)Gesa、(66)Geswi、(67)Godeah、(68)Guru ――これら8体の知性体らは、魔術師に肯定と否定の諸原理の法則を伝授する。さらに、金星とその圏での神の美徳の効果性についても教授する。その他にも、これらは魔術師に、魔術、カバラによる金星の圏の振動のミイラ化により、金星の圏のみならず他の全ての圏の霊的存在らからも恩寵を得るための特別な技法も明かす。これらの知性体は魔術師に、魔術とカバラの他の多くの理論と実践も教えるであろう。



 (69)Gomah、(70)Goldro、(71)Gesdri、(72)Gesoah、(73)Gescheh、(74)Gehela、(75)Gercha ――これらの7体の知性体らは、魔術師に神の摂理の働きを垣間見るのを許し、魔術師は金星とその圏でのアカシャ原理の神の摂理の効果性も知覚するであろう。これらの知性体の助けにより、魔術師は金星とその圏の進化の歴史全体を見るであろう。魔術師はまた、これらの知性体によりカバラも教授されよう。



 (76)Purol、(77)Podme、(78)Podumar、(79)Pirr、(80)Puer、(81)Pliseh、(82)Padcheh、(83)Pehel ――この8体の知性体らのグループは、普遍的言語と金星の圏でのその使用法について教える。同時に魔術師は、金星とその圏での個々の圏の相対的な影響についても伝えられ、魔術とカバラでのこれらについての実践的な応用についても教授されよう。




 (84)Pomanp、(85)Pitofil、(86)Pirmen、(87)Piomal、(88)Piseph、(89)Pidioeh、(90)Pimel ――魔術師はこれらの知性体から、宇宙の秩序、特に金星の圏でのその諸法、象徴などについて教えられる。これらの知性体は他にも、魔術師に諸圏のカバラ魔術と、その愛との関係についても伝授する。魔術師は金星の圏で価値あるカバラと魔術を用いる事で、幸福状態と愛のエクスタシーを引き起こすのも学ぶであろう。他にもこの知性体らは、接触してきた魔術師に多くの事を教えるであろう。


 これらの簡潔な説明とヒントは、経験のある魔術師には疑い無く充分であろう。勿論、私は個々の知性体に対して、より詳細な説明を与える事も出来たであろう。だが、技術的な理由からそれらを行うのを控えた。金星の圏の個々の知性体のそれぞれの惑星と圏、人、原因の世界との関係、それらの働く方法などを完全に説明しようとしたら、それだけで一冊の本となろう。それゆえ魔術師はこれらの知性体との個人的な接触による実践経験を積んでほしい。だが魔術師にはさらに警告すべき事がある。常に同じ知性体にのみ接触をしていたら、それがいかに美しく知的であろうとも、徐々に魔術師には不利益となり、ゆっくりと完成への道が止まる事になろう。


 魔術師が金星へと進むと、この惑星には美しい人間存在が住んでいるのに気づくであろう。この金星人は地球人と比べて、魔術、アート、文学、技術などで、より知識と知恵が進歩している。魔術師は自らの知識を大いに広げて、秘密の誓いの下で多くの価値ある教え、技法、ヒントを教えられるであろう。メンタルの旅をする訓練された魔術師は、この惑星とその圏をメンタル体で放浪する中で、魔術とカバラを伝授された金星人らを見つけ、そして望むならば接触する事もできよう。そしてこの惑星の他の住人らと違い、魔術師は彼らと接するために金星人の姿を取る必要すら無い。この秘儀参入者らは、魔術師をそのままでも知覚でき、興味ある全ての事を説明するであろう。だがあらゆる魔術師は、ここで得た情報を秘密にすべきである。秘儀参入を受けていない者の目には、それらはおとぎ話にしか見えず、魔術師を妄想家として笑い飛ばすであろうからだ。


召喚魔術の実践 2-太陽の圏の知性体達
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