召喚魔術の実践 2-水星の圏の知性体達

ページ名:召喚魔術の実践 2-水星の圏の知性体達

5. 水星の圏の72の知性体達


 次に魔術師が探索して支配する圏は、水星の圏である。その振動に耐えられるようにするために、魔術師は先に出会った圏、すなわち月の圏での影響と振動を制御できるようにしておく必要がある。この圏の個々の守護神(genii)の説明には、幾らかのヒントも付け加えておいたが、それらは魔術師が興味を持つのは疑いないだろう。


 エジプトの高祭司、三重に偉大な(トリスメギストス)ヘルメースは、疑い無く、キリスト以前での最も偉大な秘儀参入者の1人であった。その知恵の書は「トートの書」の題名で知られ、後世に残したこの書は、我々の惑星で得られるものの中でも、至高の知恵である。そのタブラ スマラギデナ――ヘルメースの石板(エメラルド タブレット)は、大宇宙と小宇宙の類似の法則を示している。この知恵は、これらの伝授を受けるに足りるだけの成熟に達した人々から、ヘルメース学と呼ばれる。この高祭司による知恵の書は、元は78枚の石板で構成されていたが、後には78枚のタロットカードと一般に知られるようになった。これらタロットカードは時代が進むとともに権威が落ちていき、カードゲームで使われるようになったが、その秘密の意味は、ごく少数の選ばれた者のみに、今日でもなおも知られている。これらについて瞑想をする魔術師は、この78枚のタロットカードと、水星の圏の72の守護神らの間に特有の繋がりがあるのを見い出し、さらに残った6枚のカードのうち、4枚をエレメンツに、2枚を極性に割り当てるであろう。第1のタロットカードは、人の霊性開発を象徴する。最初の我が書「Initiation into Hermetics」では、この開発について正確に作業する体系にて説明している。第2のタロットカードは、全ての圏での霊的存在との繋がりを象徴する。そのような繋がりをもたらす実践的な方法については、本書にて説明している。第3のタロットカードは、普遍的言語、カバラについて示唆しており、我が第3の書「The Key to the True Quabalah」にて詳細を述べるであろう。後世の者へ残された記録によれば、三重に偉大なヘルメースは至高の知識の代理者であり、人間知性の輝ける例であり、水星の圏と類似する啓明された精神である。この圏はこの不滅の精神に割り当てられ、類似するからである。


 水星の圏の72の守護神らは、タロットカードの元の数と照応するものの、タロットカードによって連続的に表されていない。つまり、1枚のタロットカードにより、個々の守護神が表されておらず、全てが第2のタロットカードの特定の部分で象徴されている。このカードは先に述べたように、魔術の圏全てを表しているからである。この72の守護神と、78枚のタロットカードとの間の数的な繋がりの背後には、水星の圏の秘密のカバラの鍵が隠されている。


 多くのカバラの著者らは、この水星の圏の72の守護神をシェム ハ=メフォラシュ、72文字で構成される神の語られざる御名と誤って見做している。だが、いわゆるシェム ハ=メフォラシュ、神の語られざる御名は、4文字ヨド・ヘー・ヴァウ・ヘー、いわゆるテトラグラマトンやアドナイにより表わされている*1


 だが、正当な秘儀参入者とカバリストは、この数の与えられている御名は、技法と教授の数の鍵、正確な応用の数の鍵である事に完全に気づいている。これについての更なる詳細は、「The Key to the True Quabbalah」の中に見い出せるであろう。この本ではカバラ神秘主義、術式の魔術、すなわち実践テウルギーについて扱っている。


 以下の水星の圏を含めた宇宙の序列の概観は、魔術師に我々の宇宙の構造について、カバラ魔術から、すなわちヘルメース哲学的な観点から理解させるであろう。


 地球:我々の物理世界の最底辺の圏で、鉱物、植物、動物の3つの界を含む。人の肉体は、これら3つの界との類似的な繋がりにある。


 月:この月の惑星の機能は、我々の地球の全ての液体に影響を与える。だが月の圏そのものは、人のアストラル体とアストラル マトリックスと類似にある。一方で「地球を取り巻く帯」は、人の生命エネルギーに影響を与える。


 水星:惑星としては、水星は我々の地球のガス状態のものに影響する。人のメンタル体は、この圏に属する。


 金星:惑星としては、金星は我々の地球の植物と動物界の豊穣さに影響する。金星の圏は、人の共感、愛、豊穣と繋がっている。


 太陽:この惑星は、我々の地球の三界全ての物理的な命に影響する。太陽の圏は、メンタル、アストラル、肉体の命を、それらの個々のマトリックスにより保持している。


 火星:火星は、三界の全ての諸力に影響する。惑星としては、動物界や人の自己保存の本能と主に関連している。火星の圏は人の中に生の衝動と欲望を引き起こす。そして、人の性格、質、全ての力と能力に影響する。


 木星:惑星としては、木星はハーモニーと適法性の原因となる。一方で木星の圏では、人の中の運命と正義を支配しており、人を完成の道へと導き、至高の段階へと到達するための、その努力を助ける。


 土星:その惑星の機能としては、我々の地球の鉱物、植物、動物の三界全ての運命に影響する。その最も微細な形では、我々にはエーテルとして知られている。一方で土星の圏は、人の運命、またカルマとも呼ばれるものを支配している。人は直観の働きにより、この圏からの最大の影響を受けている。この直観によって、その個々の成熟に応じて、神の摂理は自らを明かすのである。秘儀参入を受けていない者には、それは意識として発現する。


 天王星:この惑星は、我々の地球の全ての種類の魔術の発展に関連している。その圏は人に魔術の全ての現象を明かす。


 海王星:この宇宙の序列にて、この惑星は地球をその均衡に保っている。この惑星の圏の影響によって、人は完成の道や、普遍的言語、いわゆるカバラの知識を得ている。


 これらの圏の外側には、神の光、理解不能、説明不能なもの、我々が神の摂理と呼ぶもの以外の何も無い。我々の宇宙の序列で、これ以上に高いものは無い。カバラでは、この宇宙の序列と、その全ての影響については、カバラの生命の樹と呼ばれている。この更なる詳細については、カバラの実践的な使用についての説明である、著者の第3の書「The Key to the True Quabbalah」で見い出せるであろう。また水星の圏について、再び指し示しておくと、この圏は人のメンタルの圏の類似であり、それゆえ水星の圏の守護神らは、霊、すなわち人間のメンタル体に大きな影響を持つ。だが、水星の圏のある守護神が、例えば、人のアストラルの圏に影響を及ぼしたいと望むならば、その影響が働くためには、類似の法則に従って、月の圏か地球を取り巻く帯を通じて作業する必要があるだろう。魔術師もまた同様の事をする必要がある。この水星の圏の72の守護神は、幾らかのカバラの書には記されているが、特別な圏に属さない独立した守護神として記されている。水星の圏の72の守護神の真の働きについては、これらの書の著者らの誰も知らず、これらと個人的に接触した者もいない。守護神らの名前は正しいが、これらの書で記されている印は崩れたものばかりで、これらが真の起源を基盤にしているかどうかも疑わしく思える。


 ただの憶測には満足する事が無く、他者がさらなる探究をする時間を費やすのも避けたいと常に望んでいるので、私は水星の圏の72の守護神全てと個人的に接触し、ここにそれらの真の印をもたらし、その権能の範囲についての短い説明も加えておいた。幾らかの印に含まれている文字は、秘密の鍵を表しており、関連する守護神と接触した魔術師は、それらを悟り、学ぶであろう。これらの守護神の印は、最初の召喚の時には通常は黄色で描かれるが、サインは本書の色付きの絵のように再現するよう慎重であるべきである。時には、ある守護神は自らの印を違った色で描かれるのを望む事もある。魔術師はそのような要求には、何としても従うべきである。



 図 1:ヴェフイアー Vehuiah ――は、水星の圏のこの第1の守護神の名前である。魔術師はこの守護神から、自らの意志力を強め、自らの信念を行うために岩のように固くする方法を学ぶであろう。それにより、魔術師は真の奇跡を直接的にもたらせる程に確信の力を増大させられよう。魔術師はこの守護神から、特別な種類の魔術の能力を速やかに獲得する秘密を語られるであろう。



 図 2:イェリエル Jeliel ――水星の圏のこの第2の守護神は、魔術師に愛と共感の神秘を伝授する。この守護神は性魔術の秘密の神秘についても知っているので、成熟した魔術師に明かす準備もしている。この守護神と接触した魔術師は、敵意を友情に変える、魔力により男女に愛の感情を引き起こす、この愛を増大させたり、必要ならば衰えさせる、愛の支配者となる、盗賊に盗んだ物を返させる、様々な手段により、人殺しや他の犯罪者らの行動を禁止する、地震を鎮める、特別な技法により地球にあるどの言語も理解し、喋れるようにする、評判や力や富を得たり、反対に価値無き人々に、彼らの評判や富を失わせる方法について教えられるだろう。この守護神と接触する事で、魔術師には多くの利点があるだろう。



 図 3:シタエル Sitael ――この第3の守護神は、催眠術、示唆、テレパシーの優れた熟達者である。この守護神により魔術師は、欺きや眩惑などの方法により、人や動物の完全な支配者となるための能力を教えられよう。その他にも、魔術師は、アカシャ原理を通じて過去、現在、未来の出来事を容易に読む術を教えられるだろう。



 図 4:エレミアー Elemiah ――この第4の守護神は、魔術師に自らの運命の支配者となるだけではなく、他者や動物の運命も支配する方法を教える。さらに、魔術師はカバラの手段によって、魔術の言葉を充填し、メンタル、アストラル、物理界で臨んだ結果をもたらすために、アカシャ原理へと転送する方法や、受動的な対話のための様々な方法によって、死者と接触するための方法も学ぶだろう。



 図 5:マハシアー Mahasiah ――この第5の守護神は、魔術師に特別なカバラの技法によってエレメンツを完全に支配したり、困難無く全ての可能な種類の現象を起こす事を教える。例えば、魔術やカバラによって不治の病を癒したり、小宇宙と大宇宙の類似の法則を理解したり、それにより深遠な知恵へと到達するだろう。



 図 6:レラヘル Lelahel ――は、水星の圏の第6の守護神である。性の神秘の伝授者として、この守護神は魔術師に、性魔術の助けによる魔術の充填に影響する方法を示す。この守護神は愛の魔術のために充填されたタリズマンとアミュレットを特に好み、魔術師はこのための全ての助けを得られるだろう。この守護神は魔術師に、地球で知られる全ての学の正確な情報を与えよう。その他にも、魔術師に特別な目的のための、様々な幸運の御守り、守護のためのタリズマンを造る方法を教えるだろう。この守護神は全てのアーティストの友であり、魔術師自身がアーティストならば、この守護神により特に啓明されるだろう。



 図 7:アハイアー Achaiah ――この第7の守護神は、魔術師に以下のものを教える。適切な方法を用いる事で魔術で速やかにキャリアを昇る。敵を友にする。友を作る。愛を引き起こす。アカシャ原理で個人や国全体の運命を読む。



 図 8:カヘテル Kahetel ――は、水星の圏のこの第8の守護神の名前である。この守護神は魔術師に、エレメンツの魔術によって電磁気流を制御する方法を教え、自然で多彩な現象を引き起こせるようにする。また他にも魔術師はこの守護神から、電磁気流によって植物の成長に肯定的や否定的な影響を与える方法も教えられる。この守護神から特別な力ある言葉を学ぶ事で、魔術師は雨、雪、雷や嵐、雹などを鎮めたり、また引き起こしたり出来るようになろう。



 図 9:アジエル Aziel ――この第9の守護神は、魔術師に神の正義と慈悲を教え、これら神の2つの徳が全ての界と圏へとどのように進むかを示す。この守護神の導きにより、魔術師は敵らを宥め、愛を引き起こし、平和を作り出す方法を学ぶだろう。さらに魔術師は、最大の敵らとその襲撃から、自らを魔力により守る方法も知り、また名声と豊かさを得る方法も学ぶであろう。さらにアジエルは魔術師に、地球の地下にあるすべての隠された宝、鉱物、地下水などを伝えるだろう。



 図 10:アラディアー Aladiah ――は、第10の守護神である。この守護神は魔術師に、人のオカルト解剖学、その調和と不調和を教え、不調和の影響から自らを守るカバラの方法と、病の原因を見つけ出して、それらを治癒する方法も示そう。アラディアーは化学と錬金術、魔術とカバラの優れた伝授者である。この守護神は魔術師に、様々な魔術の実践のための粉や植物の使用法についても教授する。



 図 11:ラウヴィアー Lauviah ――この第11の守護神は、成熟した魔術師に禁止の術式を獲得するようにし、それによって激しい雷嵐に影響を与えたり、敵らと戦って、禁止したりできるようにする。伝授者であるラウヴィアーは魔術師に軍事学を教え、さらに魔術の権威となり、有名で名誉ある人となる方法も教えるであろう。さらにこの守護神は、魔術師が最も困難な諸問題を、驚くほど容易に解決する助けともなろう。



 図 12:ハハイアー Hahaiah ――この第12の守護神は、類似の法則の伝授者であり、象徴言語を教える。すなわち、全ての象徴、最も複雑なものも正確に解釈する方法と、逆にどの概念も象徴によって表現する方法を教える。この守護神は魔術師が、ヘルメース学での最も困難な諸問題も解けるようにし、現在ではごく少数の魔術師のみが理解している、深遠な真理と秘密の神秘を明かすであろう。この守護神は、魔術とカバラの優れた伝授者である。その諸力によって、魔術師は最も憎む敵らを友にし、友人らの愛を成長させたり、その他の多くの事ができるであろう。



 図 13:イェザレル Jezalel ――この第13の守護神は、啓明によって全ての著者らとアーティストらを助け、彼らが完全に成功するようにする。この守護神は魔術師に、優れた雄弁家となるための方法や道を示す。この守護神は政治家らの中の雄弁の才能を目覚めさせ、増大させる事で助けている。この守護神は、明晰な知性と良い記憶、知覚の優れた才能を得て、あらゆる面で機知に富むようにする、特別な技法を知っている。イェザレルの助けにより、魔術師は重要人物らの恩寵を得て、愛の問題で自らが成功するようにし、敵らの秘密の策略を知り、その他多くの事を行えるようになるだろう。



 図 14:メバヘル Mebahel ――この第14の守護神は、戦争に勝利し、平和のための計画を実現させるのを助け、政治家らに啓明させ、これらの計画を行うのを助ける。正義の特別な友であるこの守護神は、不正に対しての守護者であり、法的な問題を正しく収める助けをする。この守護神は無実の罪で収容された囚人らが、牢から出るのを助ける。さらにこの守護神は魔術師に、人の思考を読む術や、またその他にも、魔術師の迫害者や敵らを見つけ出し、支配する方法も教えるであろう。



 図 15:ハネル Hanel ――水星の圏のこの第15の守護神は、オカルト哲学、魔術、カバラの優れた伝授者である。水星の圏自身の中では、この守護神は召喚魔術の伝授者でもある。この守護神は魔術師に、自らをこの圏の否定的な存在から守る方法を与える。ハネルは魔術師に、水星の圏の影響力を、我々の存在する三界全てに帰納的、演繹的に用いる方法を教える。平和を大いに愛する者として、この守護神は必要ならば、平和へと導くための環境をもたらすだろう。魔術師が要人の守護を必要とするならば、この守護神はその助けも与えるであろう。



 図 16:ハカミアー Hakamiah ――は、水星の圏のこの第16の守護神の名前であり、オカルトの手段によって、魔術師に名誉、名声、栄光、富を得る助けとなろう。魔術師が望むならば、ハカミアーは女性らから愛されるようにもし、不妊の女性ら治癒する秘密の方法も授ける。またこの守護神は魔術師に、そのために適したアミュレットについても教えるだろう。



 図 17:ラノイアー Lanoiah ――魔術師は、この第17の守護神から、過去、現在、未来、特にその技術発明について、アカシャ原理を通じて、メンタル、アストラル、物理的に見る方法を教えられるだろう。技術、化学、電気学での様々な新発明は、この守護神の啓明によるものである。その直観は、音楽家や作曲家の、それらのアートや聴衆に関しての大成功の源でもある。ラノイアーは音楽魔術の優れた伝授者として知られる。魔術師はこの守護神に、宇宙のメタ物理学の教師でもあるのを見い出すであろう。



 図 18:カリエル Kaliel ――この第18の守護神は、高等魔術とカバラの優れた伝授者であり、この守護神と接触した魔術師は、その助けにより多くの事に到達できる。例えばこの守護神は、魔術師の術式、力ある言葉について伝え、それは緊急事態で魔術師が唱えるのみで、即座に水星の霊的存在らからの助けにより、結果を得られるであろう。魔術では、そのような術式は、魔術・カバラの遭難呼び出しと呼ばれており、魔術師はこれらを大きな危難の時にのみ用いるであろう。なぜなら、このような遭難呼び出しを用いる事で、昨座に敵らを殺すだろうからだ。カリエルは魔術師に、様々な種類の魔術の術式とその使用法を伝える。例えば、適切な魔術の術式を唱える事で、メンタル、アストラル、さらに必要ならば物理世界で、不可視になる方法、さらに自らをメンタル、アストラル、物理的に非物質化させ、遠い距離の場所で再び見えるようにするなどである。カリエルは魔術師に、時空の間に橋を架け、アカシャにて完全な支配者となる術を教える。魔術師が望むならば、カリエルは魔術の学に必要な全てのハーブや宝石について明かし、これらのハーブや宝石を錬金術での流体コンデンサーとして用いる方法や、これらの宝石を魔術的に充填する方法も教える。魔術師はこの守護神に、多くの面での友、助言者、助手を見い出すであろう。



 図 19:レウヴィアー Leuviah ――この第19の守護神は、魔術師に高度な知性、優れた記憶力、素晴らしい判断力に到達する方法を教える。魔術師がその行動で間違った道を取ったならば、この守護神はその償いの助けともなろう。その他にも、魔術師はカバラ魔術の技法によって、男女や友や敵らの間で愛を引き起こし、増大させたる方法も教えられるだろう。



 図 20:パハリアー Pahaliah ――この第20の守護神は、魔術師に小宇宙と大宇宙の適法性について伝え、人の進化を伝授し、アカシャと魔術の均衡についての真の意味合いを説明する。さらにまた、我々の地球にある全ての宗教体系の総合を、ヘルメース学の観点から説明し、魔術師は偽物の部分と本物の部分を区別できるようにする。その他にも、パハリアーは魔術師に全ての三界での神の美徳の様々な効果について悟らせるであろう。



 図 21:ネレカエル Nelekael ――は、水星の圏の第21の守護神の名前である。この守護神は、ヘルメース学全般の優れた伝授者であり、オカルト著者に啓明により助けを与え、優れた想像力を与える。正当な真理を求める人に、学習のための適切な方法を与え、魔術の正当な教師、グルと出会えるようにする。この守護神が与える技法、教授、術式は、魔術師をどの圏の否定的な存在からも守るであろう。そして、魔術、カバラ、錬金術で特別な重要性のある、ハーブや宝石の魔力に関する正確な情報を与える。またアカシャ原理の効果性についてと、それを読む術についてもである。



 図 22:イェイアイエル Jeiaiel ――この第22の守護神は、魔術師が魔術とカバラにより尊敬され豊かとなり、望むだけの名声を得る助けを与える。また、仕事や旅で成功し、アクシデントから守る方法を明かす。この守護神の教授に従って造って身に着けたタリズマンは、あらゆる種類の不幸から常に守るであろう。魔術師が発明家として生まれていたら、この守護神は優れた伝授者であるのを見い出すだろうし、その他にも、過去、現在、未来の望む何であれ見るのを許すであろう。



 図 23:メラヘル Melahel ――水星の圏のこの第23の守護神は、魔術師にあらゆる種類の武器から身を守るカバラの術式を授ける。この守護神の教授に従って造られたアミュレットは、旅の途中での奇襲攻撃に対して守護する。この守護神が知る他の術式は、大火を即座に消したり、可能な最大限の炎を浴びても、髪の毛一本燃えたりはしなくする。この守護神はハーブ医療についても熟知しているので、魔術師に病の治癒のための茶の素晴らしいレシピを与える。



 図 24:ハフイアー Hahuiah ――この第24の守護神は、魔術師に禁止の術式を語り、それにより危険な動物を支配したり、盗賊に盗んだ物を返させたり、殺人者にその恥ずべき行いを自首するように影響できるであろう。この一つの言葉のみで、殺人者を即座に麻痺させられる。魔術とカバラに関して、この守護神は優れた伝授者であり、魔術師に多彩な魔術の技を得させるようにする。この守護神はまた、魔術の術式に精通しているので、多彩な術式を知っており、守護している。その一部を読者は、我が次の書「The Key to the True Quabbalah」で見い出すであろう。



 図 25:ニトハイアー Nith-Haiah ――この第25の守護神は、魔術とカバラに関して、水星の圏での最大の起源の伝授者であり、その全ての神秘を良く守護し、価値無き者に「アビシェーカ」、魔術とカバラの知識が明かされないようにしている。一方で、この守護神は成熟した魔術師に、魔術とカバラの深遠な秘密を伝授し、宇宙の秩序の深遠な神秘も理解させ、その諸法を実践的に用いれるようにする。魔術師はこの守護神に、全ての学の起源の伝授者であるのみならず、人がこれまで掴んだことの無い最大限の知恵の持ち主であるのも見い出すであろう。ニトハイアーは地球の全ての魔術師らの守護天使である。



 図 26:ハアイアー Haaiah ――この第26の守護神は、正義の守護者と見做されており、接触してきた魔術師に、あらゆる訴訟で、魔術師が正しい側ならば勝つようにしている。高次の外交官の友として、この守護神は魔術師が外交官の仕事にあるならば、このキャリアを速やかに上昇するようにする。また魔術師は、重要人物からの恩寵を得たり、知識と豊かさを得たり、敵にその裏切りや秘密の策謀を明かす事で対抗する方法も伝えられよう。



 図 27:イェラテル Jerathel ――この第27の守護神は、魔術師に言語学習の優れた才能を与え、友や敵の恩恵を与えるであろう。そして魔術師がアカシャ原理を通じて、敵らが何を企んでいるのか、それらから自らを守る方法を見させるであろう。このために、この守護神は魔術師に様々な禁止の術式も授ける。魔術師が著者ならば、イェラテルは優れた知覚力を与える事で有名にし、困難無くそれらに到達するための方法と道も示すであろう。



 図 28:セエイアー Seeiah ――この第28の守護神は、魔術師に強力な術式を教えるであろう。それにより、例えば、雷鳴や恐るべき嵐を起こしたり止めたり、遠い距離にある火を止めたり引き起こしたり、都市全体を完全に破壊したり、反対に都市や家を戦時でも無傷になるように守護したりする。あなたは、それらの悪用について心配する必要は無い。なぜなら、未熟な人物には、これらの秘密は決して明かされないからである。この守護神と接触した魔術師は、特別な守護下にあるので、何事も恐れる必要は無くなる。



 図 29:レイイエル Reiiel ――は、水星の圏の第29の守護神であり、魔術師に偉大な真理を獲得させ、それらを完全に理解させるようにする。その他にも、この守護神は魔術師に、それが可視であろうとも不可視であろうとも、敵らの計画を伝え、それらから自らを守る方法、彼らの心を友とするように変える方法を助言する。この守護神は魔術師に、今日まで知られていない多くの秘密を明かすべく準備している。また魔術師はレイイエルから、宇宙の秩序と、その諸力の相対的な効果についても語られるであろう。



 図 30:オマエル Omael ――は、この序列の第30の守護神であり、動物界の大いなる友である。それゆえ、この守護神は魔術師に、病んだ動物を癒す事のできる多くの方法を伝えられる。また、医者、特に婦人科医と外科医の友でもあり、魔術師がこの分野で働いているならば、この守護神から優れた技量を得るようにされ、その他にもオカルト解剖学と療法についても伝授されよう。オマエルはまた、化学と錬金術にも熟知しており、魔術師にこの面でも多くの利益を与えられよう。オマエルはまた、胎内教育についての正確な情報も与えるであろう。この守護神と接触した魔術師は、苦難や不平に陥る事は無くなり、この守護者の恩寵の影響を常に感じるであろう。



 図 31:レカベル Lekabel ――この第31の守護神は、愛の魔術と全ての性の神秘の伝授者である。その他にも、この守護神は魔術師に、カバラとタリズマンの作成術、さらにアカシャ原理や、その光を用いる事での多彩な魔術能力、例えば、遠隔透視、自らを不可視とするなどを得る方法も教えよう。魔術師はレカベルが錬金術の優れた教師であるのを見い出すであろう。その教授に従う事で、魔術師は自らの寿命を望むだけ伸ばす事ができる。だが他にも、この水星の圏の31番目の守護神と接触する事で多くの利益がある。例えば、魔術師はこの守護神により、地下にある宝を見つけて豊かになるであろう。他にも、魔術師は盗賊に盗んだ物を返すように強制する方法も学ぼう。この守護神はまた、才能のある演説家となる秘密の方法や、その他多くの事を明かすであろう。



 図 32:ヴァサリアー Vasariah ――魔術師は、この第32の守護神に多彩な伝授者、守護者であるのを見い出し、望む時に呼び出せよう。この守護神は魔術師に自らの権利を得る助けとなる。そして、盗賊、強盗、嘘つきは、真実を語るように強制されよう。この守護神は会話の優れた才能を与え、魔術師にカバラの助けによって、そのような才能を得るための方法を教えるであろう。不幸な時期にある魔術師を助けるために、この守護神は強力な術式、言葉を明かし、それにより最も激しい攻撃者も、無力化されるであろう。この守護神は魔術師に、宇宙物理学、空間魔術、カバラ、その他の魔術の技も教え、アーティストにその仕事での成功を助ける。この守護神はまた、成熟した魔術師に魔術の言葉を明かし、それにより不可視となり、あらゆる種類の武器でも傷つけられなくなるであろう。



 図 33:イェフイアー Jehuiah ――この第33の守護神は、地球の全ての学の教師である。この守護神は魔術師に、学校で受けるあらゆる試験を通過できるよう助ける。また魔術師に、過去、現在、未来の万物を見るのを許し、敵の存在を知るようにし、それらの敵意を友情に変え、男女に愛を引き起こし、友情を増大させる。さらに、この守護神は魔術師に、空中浮揚の術、魔術での重力の法則の実践的応用を教え、空間魔術での肉体やその他の物の非物質化と再物質化についても教える。さらに、深遠な諸真理を明かし、魔術師に直観によって困難な魔術の諸問題を解決させるようにする。



 図 34:レハヒアー Lehahiah ――魔術師はこの守護神から、嵐の霊らを鎮める魔術の術式を教えられ、やがてはそれらの支配者となり、地上や海での雷鳴や嵐を制御できるようになる。この守護神の守護下にある魔術師が航海の旅に出るならば、船は最も激しい嵐にも耐えられ、安全に目的地の港へと到着するだろう。レハヒアーに導かれる事で、魔術師は大いなる事柄に到達できるであろう。特別な要求によって、魔術師はこの守護神から、最も深遠な神の神秘を伝授され、魔術とカバラの多くの興味深い事を示され、それによりほとんど無限の可能性は開かれるであろう。



 図 35:ケヴァキアー Kevakiah ――は第35の守護神であり、魔術師に否定的な存在の全ての危険な影響を完全に支配する手段と道を示すであろう。この守護神は魔術師の最大の敵を友にし、人々や国々の望む全ての場所に平和を作り出す。魔術師が望むならば、ケヴァキアーは豊かで名声を得るようにする助けとなろう。



 図 36:メナデル Menadel ――この第36の守護神は、総合的な占星術の優れた伝授者である。この守護神は魔術師にその占星術の知識を、スパギリックや錬金術のために用いる事を教える。また、その目的のために、何時、どのようにタリズマンを作成し、充填するかも教え、それにより、魔術とカバラの力により宝石へと望む力を送り込むようにする。また、ハーブを集めるための適切な時間や、治癒や魔術のための、それらの力の実践的な使用法も述べる。またこの守護神は、どのような牢であろうとも、囚人を自由にする事もできる。これは魔術によって影響させ、つまり牢の錠前や扉を開くように看守に示唆する事や、恩赦の命令によってである。この守護神はまた、職業での幸運と成功や、重要人物の恩寵や、その他多くの事を授ける。


召喚魔術の実践 2-水星の圏の知性体達 2
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*1 シェム ハ=メフォラシュの伝統的な意味合いについては、ヘブライ語の諸神名についてのシェムの欄の記事を参照。バードンはテトラグラマトンの意味だと混同しているが、完全に別物である。