召喚魔術の実践 2-月の圏の知性体達

ページ名:召喚魔術の実践 2-月の圏の知性体達

4. 月の圏の知性体達


 魔術師が地球を取り巻く帯に充分に精通し、その頭領ら、特に魔術の師らの一部と接触したら、月の圏の知性体らと、メンタルの旅や慎重に手配した召喚儀式により、我々の物理世界か、地球を取り巻く帯にてか、それどころか直接的に月の圏において、接触するのを始めても良いだろう。この時点で、魔術師は地球を取り巻く帯の頭領らの一部から、充分な情報を得ている、すなわち、月の圏を制御する事のできる特別な訓練がなされているであろう。


 月の圏への最初の旅では、魔術師は地球を取り巻く帯のいずれかの頭領と共に行くのが最良である。それにより何よりも、他の諸圏へと上昇するのに過ち無く制御できるようにする。個人的なガイドやグルも、メンタルの旅や召喚儀式に従う事で、魔術師に月の圏へと導くであろう。1冊目の「Initiation into Hermetics」で与えた教授に慎重に従ってきた、よく訓練された魔術師は、ガイドや特別な助け無しでも、安全に月の圏へと赴く事ができよう。しばらくしたら、魔術師は月の圏の振動にも慣れてこよう。これは、地球を取り巻く帯、物理世界、エレメンツの領域のものとも少し違っている。魔術師がこの最初の困難を乗り越えたら、他の圏のように我が家のように感じるであろう。


 地球の最も近い隣人であり、その衛星である月は、完全に地球に拠っている。このメンタルの旅の最中、魔術師は月には生き物も、植物も、人間も見つけられないだろう。月――地球に似て――は、ある圏に取り囲まれており、秘儀参入者らはそれを月の圏と呼んでいる。この圏には、地球を取り巻く帯と同様に、数えきれない霊的な存在が住んでいる。月の圏の全ての霊的存在を記そうとするならば、数えきれないページを満たす必要があり、そのため技術的観点から不可能である。月の圏の秘儀参入者らは、地球を取り巻く帯の秘儀参入者らと同様に、様々な任務を果たすように神の摂理により命ぜられている。彼らは特殊な能力や力を持ち、特定の原因を引き起こすことができ、また自然と特定の結果を、月の圏や我々の地球に直接もたらす事もできる。月の圏から一部の知性体らは、他の惑星やその圏でも特定の任務を果たしている。地球を取り巻く帯の一部の頭領らは、既に魔術師に月の魔術について教える事ができよう。月はその回転と地球の周囲を回る事により、様々な電磁気力場、自らや地球のオーラの振動を速やかに通過し、事実上、直接的にそれらを切り開いていく事で、地球に住む者の存在と運命に影響を与えている事は、強調する必要は無いだろう。


 この圏の魔術師は、月の影響を4つの段階で働かせられる。すなわち、地球を取り巻く帯でや、類似の法則の自らの知識によってや、地球を取り巻く帯へのその影響や、我々の物理世界への影響によってである。これらの影響の知識をどう使うかは、経験のある魔術師に一任されている。それゆえ、諸圏の魔術は幻覚的なものは何も無く、カバラの知識によってのみ得られる秘密の知識以外の何物でもない。


 以下では、読者は、地球を取り巻く帯や我々の物理世界、すなわち人間存在の三界全てに優れた影響を持つ、月の圏の28の頭領らの短い説明を見い出すであろう。これらの知性体は月の28宿の支配者とよく見做され、カバラの占星術師らには、それらの良き働きと悪しき働きが知られている。


 これは、月の圏には、実際には28の肯定的な頭領らと、28の否定的な頭領らがいるのを意味する。肯定的な頭領らは、良き原因と結果を作り出す任務があり、否定的な頭領らはその反対を作り出す。読者が悪用するのを防ぐために、ここでは月の圏の28の肯定的な頭領の説明のみを与える。魔術師が否定的な頭領らと一時的に接触するのを望むならば、その肉体や魂に悪しき影響を受ける恐れ無しに、それをなせるであろう。この月の圏の頭領らの名前や印は、ごく僅かな秘儀参入者らのみが知っている。ここで述べられている内容は、全ての圏での全ての種類の霊的存在や頭領らとの多数の私の個人的な接触を基盤としている。勿論、そこには月の圏の者らも含まれている。



 図 1:エブヴァプ Ebvap*1 ――は、月の圏の最初の頭領の名前である。流れを一定に制御するのが、この頭領の任務である。この頭領は電磁気流と、月の魔術でのその使用についての優れた伝授者である。魔術師が、この頭領の語る説明に慎重に従うならば、地球を取り巻く帯や、我々の物理世界のメンタル、アストラル、物理世界の三界で驚異的な現象を引き起こす事が出来よう。それらは月の磁気的な影響と、地球の電流とによる奇跡以外の何物でも無い。この他にも、エブヴァプとその配下の者らは、魔術師が月の影響の作業で遭遇するであろう、好ましくない影響から守る。それゆえ、この月の圏の最初の頭領は、魔術師にこれまで隠されたままにあった多くの密儀を明かすであろう。



 図 2:エムティルチェユド Emtircheyud ――は、月の圏の第2の頭領である。この頭領は我々の物理世界でのリズムを制御する任にある。このリズムは、この頭領の意志により、地球を取り巻く帯の適切な知性体らにより作り出される。この頭領は魔術師に、バイオリズムの法則と我々の地球の周期、それらの占術や魔術のための使用法を教える。魔術師は女性の妊娠の9ヶ月は、カバラの9の数、月の数と特別な関係があるのを学ぶだろう。さらに、魔術師はこの頭領から、女性のメンスと月の周期や極性との関係の詳細や、その他の多くの関連する情報を得るであろう。



 図 3:エゼセキス Ezhesekis ――この月の圏の第3の頭領は、魔術師にアカシャ原理での月の圏の相対的な影響により、自らを幸福と全てが良い状態を保つ方法を示す。この頭領の影響は通常は物理世界で働くので、この頭領とその配下の者らは魔術師に、全ての世俗的な事柄での幸運と成功への助けとなるだろう。



 図 4:エムヴァティベ Emvatibe ――月の圏のこの第4の頭領は、敵意のある人々の全ての陰謀や復讐の行動から魔術師を守る。この頭領とその配下の者ら――魔術師に使い魔として与えるのをこの頭領は好む――は、魔術師に敵らの全ての秘密の陰謀計画、復讐や悪意ある意図的な行いを明かすであろう。それらが行われる前に述べて、魔術師に悪意のある人々から自らを守る方法について助言するだろう。エムヴァティベの従者の霊らは、敵意のある者らが企む全ての復讐の行いを、その起源の時から打ち破る事ができる。この月の圏の頭領は、ある程度の成熟に達した魔術師に、禁止の言葉と術式を明かし、それらを口に出した瞬間に、(敵対する)人やその集団を麻痺させたり死なせたりする事すら可能とする。魔術師はそのような効果を、遠い距離にも及ぼせ、この対象となった人物は、心臓病から即死するであろう。勿論、一時的だったり一生続く麻痺も、そのような言葉や術式により影響を与えられる。だが、これらは決して悪用しようと考えない魔術師にのみ明かされるだろう。



 図 5:アムゼレ Amzhere ――は、月の圏の第5の頭領であり、他の物事に加えて、魔術師に重要人物からの恩寵や保護を得させるようにする。アムゼレにより魔術師に明かされた単純なカバラの技法を用いる事で、最も硬い持ち主の心をも溶かし、最大の敵を瞬時に友にし、望む人間の共感や愛を引き起こせる。魔術師は望むどの人物の心も柔らかくする事が出来るであろう。



 図 6:エンチェデ Enchede ――月の圏の第6の頭領は、(魔術に)訓練されていない人々に、特定の女のために男に、また逆に特定の男のために女に愛を作りだせる。だが訓練された魔術師には、エンチェデにより、性魔術の密儀と、その月の魔術との関連について明かされるであろう。その他にも、この頭領は魔術師に、流体コンデンサーによる全ての種類のタリズマンやアミュレットを、性魔術の力により、月の影響で充填する方法について教えるだろう。これは様々な目的のために、特に愛、共感、魅惑の力、人気などを作り出すために行われよう。



 図 7:エムルドゥエ Emrudue ――魔術の伝授を受けていない者が、月の第7の宿の占星術の時期に、銀の板に彫った、この月の圏の第7の頭領の印を身に着けるならば、その者は幸運と成功を得て、何よりもあらゆる世俗的な望みは満たされるであろう。訓練された魔術師が、この頭領と接触をしたら、メンタル、アストラル、物理世界のいずれであれ、全ての望みを月の魔術の力により現実化させる方法を教えられるだろう。エムルドゥエは魔術師に、幸運と成功をもたらし、配下の者を使い魔として授けるであろう。



 図 8:エネイェ Eneye ――月の圏の第8の頭領は、全ての外交、政治の出来事の鑑定家である。この頭領は魔術師に、政治キャリアを進ませ、全ての外交問題で成功する助けにより、大いに用いられよう。この頭領は何よりも平和を愛する者なので、戦時で平和、真理、正義の高潔な理想を持つ人々を助けようとする。これらの理想のために働く魔術師は、あらゆる戦い、戦争で、どのように行われていても勝利するだろう。



 図 9:エムゼバイプ Emzhebyp ――月の圏の第9の頭領は、月の望まない影響や、月の圏の否定的な霊らの行いにより病となった人々の特別な守護天使である。これらは通常は、癲癇の症状、メンスの困難、強迫観念、ヒステリー、舞踏病(コレラ)、精神異常によるものである。この頭領は魔術師に、そのような病を月の魔術の力により癒す方法を明かすであろう。



 図 10:エムニュマル Emnymar ――は、月の圏の第10の頭領の名前である。この頭領は人の妊娠期間と出産を制御するのを司っている。地球を取り巻く帯の関連する頭領らと共に、この頭領は人が生まれるようにしている。そのため、全ての婦人科医、助産婦、それらの助手らは、この頭領の影響下にある。エムニュマルは魔術師に、必要な場合に痛みなく出産する方法を教え、赤子が母の子宮の中にいる間に、それが男の子か女の子かを先に知らせる。また魔術師はこの頭領から、両親が望む性の赤子を生むために、性交をいつ行うべきかを教えられよう。エムニュマルは全ての催眠術師と催眠術を扱う人々の守護者である。この頭領は魔術師に、磁気流による病の治癒の様々な方法を示すであろう。またこの頭領は、性病を完全に癒す方法も知っている。



 図 11:エブヴェプ Ebvep ――月の圏の第11の頭領は、魔術師に魔術の手段によって、どの階層の人々からも敬意を得る事を可能とする。それらの他に、この頭領は魔術師に秘儀参入を受けていない者は震え恐れるような現象を起こす方法を教える。この頭領と直接的に接触するのは困難であるが、良く開発された魔術師は、地球を取り巻く帯の頭領らの助けや、自らのグルの導きの下に成功するだろう。そして魔術師は、この頭領は驚くべき月の魔術の優れた伝授者であると確信するだろう。



 図 12:エムケブペ Emkebpe ――は、月の圏の第12の頭領の名前である。この頭領は、結婚の平和と幸福、さらに幸運、愛、共感が含まれたものを大いに愛する。この頭領は魔術師に、真の愛の変容させる力に気づかせるようにする。エムケブペは魔術師に、月の魔術により充填される愛のアミュレットの作成に関連する技法を明かすであろう。



 図 13:エムチェバ Emcheba ――月の圏の第13の頭領は、月の影響と関連した部分のミイラ魔術の優れた伝授者である。それゆえ、魔術師はこの頭領から、ミイラ魔術と月の魔術との関係、成功する応用、月の磁気的な影響力を用いる方法を教えられよう。この頭領は魔術師に、多くの魔術の実践を教える。例えば、ミイラ魔術の力により、魔術師が文字通りに「肉体と魂」を捨てる事無く、アストラル・魔術の盟約に入る苦しみの少ない方法などである。このアストラル・魔術盟約はミイラにより行われ、魔術師はそれにより、流体コンデンサーの助けも借りて、問題そのものに含まれる事無く、すなわち、原因の世界、アカシャにて、不利となる痕跡を残さずに、様々な効果をもたらせる。この頭領はこれらについて、さらなる秘密を制御しているので、魔術師はこの頭領を無視すべきではない。



 図 14:エゾバル Ezhobar ――月の圏の第14の頭領は、魔術師には大きな価値がある。この頭領は、自らの内部に多彩なオカルト、魔術の能力を困難無く作り出す諸秘密を明かすからである。それらは月の魔術の助けにより行われ、また後には他の圏でも用いられよう。魔術師はまた、諸力の極性について、さらに自らや他の人々、物を、カバラの月の魔術の力により、重力の極性を変化させて浮遊させる、特別な方法を教えられよう。また魔術師は他にも、遠隔透視による月の圏で見た象徴を、解釈する能力を得る方法を学ぶだろう。エゾバルは魔術師に、魔術、カバラの観点からの月の圏の諸法を理解させ、実践的にこれらを制御する方法を教えるだろう。それゆえエゾバルは、カバラの月の魔術の素晴らしい伝授者と正当に呼べよう。



 図 15:エムネペ Emnepe ――月の圏の知性体らと接触しようとる魔術師は、この第15の頭領とも接触しようとするだろう。この頭領は、今まで知らない多くの事柄を伝授できるからである。例えば、魔術師は月の圏の霊的存在への神の美徳の影響についてや、アカシャ原理が月の圏にどう直接的に働き、さらにそこから地球を取り巻く帯に働くかを教えられる。エムネペは魔術師に、メンタル体を月の圏に置いたまま、アカシャ原理を読む能力を得たり、そこで魔術の効果をもたらすための方法を喜んで語るだろう。この頭領と接触した魔術師が与えられる全てのものの詳細と利益をここで記すのは不可能である。そのため全ての魔術師は、エムネペとの接触をすべきである。



 図 16:エチョタサ Echotasa ――魔術師は、この月の圏の第16の頭領から、この圏の否定的な存在を、メンタルの旅や召喚によって支配し、絶対的に服従させる方法を教えられるだろう。また、この頭領は魔術師に、守護のための様々な方法を教え、それらは好まない影響力に対して不死身となるだけではなく、魔術の権威となり、肯定的な存在だけではなく、否定的な存在からも敬意を得るための助けともなる。この月の圏の頭領の性質は非常に慈悲深く、成熟した魔術師をあらゆる種類の助けを喜んで与え、それゆえ月の魔術の諸秘密を明かすであろう。



 図 17:エムゾム Emzhom ――月の魔術に特有なものの1つは、いわゆる禁止の魔術である。秘密の誓いの下で、この月の圏の第17の頭領エムゾムは、成熟した魔術師に、この正確な情報を与える。この頭領は魔術師に、様々なカバラ、魔術の禁止の術式を明かし、様々な目的のためにそれらは用いられよう。例えば、エムゾムは、どの敵も瞬時に破壊されたり、盗賊がその逃走を追跡され、盗んだ物を保てなくなるといった禁止の術式を知る。この禁止の術式により、どの攻撃者も瞬時に硬直し命を失う。またどの否定的な影響も取り除き、空中、地上、水の中の最も怒り狂う獣も無害にする。この頭領は他にも多くの禁止の術式を知っている。勿論、このような禁止の術式を明かされた魔術師は、最大限の危険の場合にのみ用いるであろう。エムゾムは月の圏で多く敬意を受けている知性体である。全ての月の圏の霊的存在は、この頭領を崇めている。



 図 18:エムジト Emzhit ――月の圏のこの第18の頭領は、魔術師に月の魔術、月のカバラ、月の存在、アカシャ原理の助けにより不可視となる秘密の技法を教える。その他にも、エムジトは魔術師に、アストラル体だけではなく、肉体についても、物質化と非物質化の諸法則を教える。この頭領は魔術の変容の伝授者と正当に見做されよう。



 図 19:エゼメ Ezheme ――は、月の圏の第19の頭領の名前である。起源の伝授者として、この頭領は魔術師に、月の適法性と類似の影響全てについて、月の圏と地球を取り巻く帯、メンタル、アストラル、物理世界の三界において、我々の物理世界との関係性について明白に説明する。そして魔術師に、魔術とカバラにおいて新しく得たこの知識を、実践的に用いる方法についても教える。魔術師はこの頭領から、これまで可能と考えていたよりも多くの知識と知恵を得るであろう。



 図 20:エタチェイェ Etsacheye ――月の圏のこの第20の頭領は、直観、特にエクスタシーと関連したものの優れた師である。このエクスタシーは月の魔術やカバラと関連した魔術の踊りや適切な儀式によりもたらされ、このエクスタシーの踊りや儀式により解放される特別な力や能力については、ごく少数の秘儀参入者のみが知る。魔術師はこれらについて、この頭領から知らされるであろう。さらに、魔術師はエタチェイェから、月の圏の全ての影響を制御下におき、月の肯定的、否定的な諸存在を支配する方法も学ぶであろう。それにより魔術師は、月の圏での権威者となるであろう。



 図 21:エタムレズ Etamrezh ――月の圏のこの第21の頭領は、魔術師に特別な魔術、カバラの技法により、可視、不可視のあらゆる敵やエレメンツのあらゆる影響などに対して、強くなり抵抗する方法について教える。魔術師はそれにより、魔術のタブーとなる。地球にいるどの者も、この月の圏の頭領の守護と導きの下にある魔術師を襲ったり傷つけたりは出来なくなる。この魔術師は、あらゆる迫害や魔術の襲撃から安全となる。そして、最大限の熱にも耐えられ、その火の中を髪の毛一本といえども焼かれずに歩ける。この頭領により明かされる特別な技法により、魔術師は自らの体をダイヤモンドのように硬くできる。魔術師は魔術的な観点から無敵となり、自らの生と死の支配者となる。



 図 22:リヴァティム Rivatim ――月の圏のこの第22の頭領から、魔術師は月の圏の時空の諸事実を教えられるだろう。それにより魔術師は、メンタル体のみならず、アストラル体も、さらに必要ならば肉体すらも、遠い距離を瞬時に移動できるようになる。この月の圏の頭領に導かれた魔術師は、海の水面を水に沈む恐れなしに歩き、空中へと浮揚し、望むだけ旅をできる。簡潔に言うと、霊、魂、肉体でどの距離にも橋を架けられる。魔術師の霊だけではなく、アストラル体や肉体でも、距離はもはや問題では無くなり、それらは障害とはならなくなる。



 図 23:リテヴィチェ Liteviche ――月の圏のこの第23の頭領と知遇を得た魔術師は、魔術とカバラの深遠の秘密を伝授され、その強力な言葉により、海の最も激しい嵐も即座に静め、火山の最も恐ろしい噴火も止めさせ、全軍隊を殺し、戦争に勝利するなどが出来るようになる。勿論、高次の倫理に達している魔術師は、教えられた力の言葉を悪用しようとはしないだろう。悪用したならば、自らが適法と対立し、自らを傷つけるだけだと知っているからである。この頭領の導きにより魔術師は、そのような強力な影響を月の圏だけではなく、地球を取り巻く帯や我々の物理世界でも得るが、秘儀参入を受けていない者には、それらを僅かも気付く事は無いだろう。



 図 24:ゼヴェキイェウ Zhevekiyev ――は、月の圏の第24の頭領の名前であり、この圏の錬金術師と正当に呼ばれる。この頭領は魔術師に、月でのエレメンツの働きについて伝授する。魔術師はゼヴェキイェウから、錬金術による金属の変容のための、電磁気流を制御する事による、適切な技法について教えられる。さらに、肉体とアストラル体の真の魔術の若返りの秘密についても明かされ、月の圏、地球を取り巻く帯、我々の物理世界での正当な生と死の諸法についても説明される。この頭領と接する事で、魔術師には特別な利益が与えられるだろう。



 図 25:ラヴェメズ Lavemezhu ――植物界に影響を与え制御するのは、この月の圏の第25の頭領の任務である。この頭領は魔術師に、植物の生、発芽、成長の全ての神秘を明かし、月の魔術によりこの界を支配するための方法を示す。それにより魔術師は植物の成長を加速させたり止めたりを自由にできるようになる。この頭領が与える教授に従う事で、魔術師は月の魔術と特別なカバラの言葉の助けにより、野原全体を、それがどれだけ大きくとも超自然的な方法により豊穣とする事が可能となる。あるいは逆に、野原を不毛にし、砂漠へと変える事もできる。



 図 26:エムペビン Empebyn ――月の圏のこの第26の頭領の特別な任は、接触してきた魔術師に太陽とその光の、メンタル、アストラル、物理世界での月と月の圏との因果関係について、さらに、地球を取り巻く帯と我々の物理世界、鉱物、植物、動物の領域へのこれらの影響について説明する事である。エムペビンはまた、魔術師に太陽の光の月への影響や、そこから我々の人間の体へのメンタル、アストラル、肉体の面での影響を知らせ、これら全ての知識の実践的な応用について教えるであろう。



 図 27:エムザベ Emzhabe ――は、月の圏のこの第27の頭領の名前であり、この頭領は魔術師に地球の全ての鉱物の、月とその圏との類似的な繋がりについて教える。エムザベは月の魔術の素晴らしい伝授者なので、この頭領と接触する事で、魔術師には多くの利益があるだろう。



 図 28:エムゼル Emzher ――は、月の圏の第28にして最後の頭領の名前である。魔術師はこの頭領から月の圏と我々の物理世界で、月の魔術とカバラを用いて水エレメントを完全に支配する方法を教えられる。それにより魔術師は水の中にいる生き物らに力を及ぼすだけではなく、温度の支配者ともなる。この頭領の教授に従った魔術師は、熱湯を浴びても火傷をしなくなる。エムゼルに守られた魔術師は、熱湯を氷にするなどの奇跡を行えるようになろう。


 これにて、月の圏の28の頭領らの説明を終える。最初の召喚では、これらの印は白か銀色で描く必要がある。既に地球を取り巻く帯の支配者となった全ての魔術師は、月の圏の少なくとも幾らかの頭領らと接触するのを避けるべきではない。それらは魔術師への大いなる利益のみがあり、不利益は何も無いからである。


召喚魔術の実践 2-水星の圏の知性体達
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*1 月の圏の頭領らの名前は、ほとんどが頭がEで始まっている。