召喚魔術の実践 2-双魚宮の頭領達

ページ名:召喚魔術の実践 2-双魚宮の頭領達

 以下の最後の30の頭領らの短い説明は、地球を取り巻く黄道帯の双魚宮の下にある。これらの印は全て、青色で描かれねばならない。



 図 355:ハヤ Haja(双魚宮 1度)――三界全てで創造的な諸力を起こすには、特別な技法が用いられる。この頭領はそれらを知り、魔術師に伝えるのを好む。魔術師がこの知性体による教授に慎重に従うならば、すぐにカバラ魔術の実践に必要な動力を、危険無しに起こすことが出来るようになろう。ハヤは諸力の魔術の優れた教師であるのを示し、魔術師は他の事柄を聞くのと同時に、これらを学ぶだろう。例えば、奇跡的な効果をもたらすために様々な種類の液体を濃縮させる方法などである。



 図 356:シャド Schad(双魚宮 2度)――は、人がこの世界で可能な限り楽になるように常に努めている。例えばこの頭領は、人間の労働を機械によって替える技術発明をするように、適切な人に啓明を与える。



 図 357:コヘン Kohen(双魚宮 3度)――もまた、新発明を人に啓明させるが、農業の分野での技術発明を特に好んでいる。魔術師が興味があるならば、この頭領はアカシャ原理を通じて、遠い未来の人間労働を取り替える農業技術の進歩を見せるであろう。



 図 358:エチャミ Echami(双魚宮 4度)――は、地球の人間の行いを制御し、それゆえ魔術師にカルマ ヨーガの諸秘密を説明出来る。真のカルマ ヨーガの実践をするとは、他者のためにのみ善行を行い、それにより何の報酬も受け取らない事である。エチャミは魔術師に、アカシャ原理の観点から、無私の行動はどれだけ価値があるか、それらは様々な種類の魔術能力や、カルマの応報がある事を悟るように教える。これらを学んだ魔術師は、そのような無私な行いをしようとする機会を多く持つであろう。そのような機会は、エチャミとその配下の者らにより魔術師に与えられよう。



 図 359:フラビソン Flabison(双魚宮 5度)――全ての種類のアート、エンターテインメント、喜びや幸福は、フラビソンの権能の下にある。この頭領は魔術師が望むならば、良きエンターテインメントの状況をもたらす事で助けとなろう。魔術師自身が、常に真剣さを求められる魔術学習の最中でのリラックスのために、リクリエーションや楽しみが必要ならば、この頭領に頼むべきである。この頭領はこの面で最良のガイドを与えるからである。



 図 360:アラギル Alagill(双魚宮 6度)――この頭領の助けにより魔術師は自らの仕事で完全に成功するだろう。アラギルは特にアートや工芸品の売買を助けるのを好む。だが、仕事での成功のみでは充分では無いので、この知性体は人に経済的な成功も確実なものとする。そのため、魔術師はこの頭領を全ての物質的な問題の助け手と見做すべきであり、この頭領はその助けを決して断らないと確信するだろう。



 図 361:アテロム Atherom(双魚宮 7度)――は、科学の全ての分野での幸運、研究やあらゆる種類の知的作業での成功をもたらす。この頭領はまた、直接的にか配下の者の影響力により、研究のために必要なマテリアルを得るのを助ける。魔術師が望むならば、この知性体は科学のあらゆる分野での全知をもたらし、明かされない秘密は何も無くなるであろう。



 図 362:ポラシォ Porascho(双魚宮 8度)――この頭領は先に述べたものと似た権能を持つが、その違いはこの頭領は学校で知識を得るのを助け、一方でアテロムは個人的な研究で知識を得るのを助ける。それゆえ、ポラシォは学校の試験や講義で有用となり、魔術師は自らが魔術師で無い者のためには、この知性体の助けを必要とするであろう。



 図 363:エゲンティオン Egention(双魚宮 9度)――旅と関連している全ての事は、この頭領の権能の範囲にある。この知性体と関係する魔術師は、常に幸運な旅人であろうし、地上や、海や、空の旅であろうとも、その旅の計画は常に成功し、どのアクシデントからも安全であろう。この頭領の印章を身にまとっていたら、魔術師は交通事故には決して遭わないであろう。



 図 364:シリア Siria(双魚宮 10度)――この頭領により魔術師に明かされる特別なオカルト技法は、その成熟の度合いに応じて、幸福、富、名誉、豊かさ、尊敬を、カルマに悪影響を与える事も無く、もたらすであろう。シリアはこれらに関する魔術師のどの望みも満たすであろう。



 図 365:ヴォルマン Vollman(双魚宮 11度)――この頭領は魔術師に、光の最も微細な神秘について伝授するであろう。この頭領の教授に従う事で、ある程度の成熟に達している魔術師は、魔術、カバラ、錬金術での光の神秘を用いる事ができ、アストラル界、メンタル界、物理世界の三界全てで何であれ到達できるであろう。この他にも、この頭領は言葉に出来ない幸福状態をもたらすであろう。



 図 366:ハゴミ Hagomi(双魚宮 12度)――は魔術師に、メンタルの旅と、我々の太陽系の外側に位置する他の諸圏へと上昇するためのカバラの技法を明かす。これらの諸圏で魔術師は、秘儀参入を受けていない者には決して考えもつかないような知識を得るであろう。ハゴミは魔術師に、メンタル体で旅をした他の諸圏から、アストラル、メンタル的に、地球を取り巻く帯に影響を与える方法について教えるであろう。



 図 367:クロレチャ Klorecha(双魚宮 13度)――この頭領は、真理を学び、真のオカルト知識を得るのを強く望む人々を助けている。彼らに秘儀参入により直接的に教えるか、少なくとも個人的な学習のために本を授ける事により可能としている。クロレチャはオカルト哲学の大いなる友である。



 図 368:バロア Baroa(双魚宮 14度)――地球を取り巻く帯の多くの頭領らと似て、この頭領もあらゆる種類の技芸の友であり支持者である。この頭領は美しく、理想的な全てのものを支持し、著者、ジャーナリスト、編集者、詩人、その他のアーティストらに、その作業のための啓明を与え、それらの行い全てでの成功を得る助けとなる。魔術師がこの頭領と関係を持つならば、その助けを確実に得られよう。



 図 369:ゴモグヌ Gomognu(双魚宮 15度)――は、ジェスチャーや手の動きなどで表現される種類の言語の起源の伝授者である。目が見えない人も、点字により読む能力を啓明したために、この頭領に恩がある。この頭領の助けにより、目の見えない人や耳の聞こえない人は、技術が進歩するとともに、より良いコミュニケーションの手段が与えられるであろう。魔術師も望むならば、その助けによって未来に何が起きるかを見るであろう。



 図 370:フェルメツ Fermetu(双魚宮 16度)――この頭領は、平和の偉大な創造者と正当に呼べよう。平和に関する全ての事柄は、国同士の平和であろうとも、家族の間にせよ、夫婦関係にせよ、この頭領の権能の下にあるからである。フェルメツは魔術師に、幸運な愛を授け、友人らを作る助けとなり、男女の間の共感を永遠のものとする。



 図 371:フォルステトン Forsteton(双魚宮 17度)――子供の無い不妊の女魔術師は、この頭領から多産となるための助言を与えられる。この頭領は出産する赤子が男か女かを先に決める方法について示す。求められるならば、フォルステトンは男女の不感症を取り除き、精力を増大させる。この頭領により明かされた技法により、魔術師は若い頃の性的、知的な力を老人になるまで保てよう。精力が低下し、何らかの理由により増大するのを望む魔術師は、フォルステトンから優れた助言者としてのみならず、準備の取れた助け手であるのも見い出すであろう。



 図 372:ロトギ Lotogi(双魚宮 18度)――は愛、結婚、友情に用いる、最も効果的なアミュレットとタリズマンの製造の、秘密の技法を知る。この頭領は魔術師に、この秘密の知識を明かし、それどころか、魔術師のためにアミュレットやタリズマンに充填するのも強く望んでいる。この頭領の権能は幅広いので、この頭領と接触した魔術師のための別の利点もある。例えば、魔術師は金星の圏の霊的存在、さらにそこに住む人間とも、単純な方法により接触する方法を学ぶであろう。かつて、私はメンタル体で金星と呼ばれる惑星を訪れた際に、この頭領と関係を持ち、金星人らの生や行いを観察する機会を得た。金星人らは明るい銀色の肌をしていて、その霊性開発は地球人よりも遥かに進んでおり、また科学技術も我々よりも遥かに進んでいた。その高度な技術によって、我々がなおも大気圏に閉じ込められているのとは対照的に、彼らは努力せずとも金星から出発して、障害無しに他の惑星を訪れる事もできた*1。金星人の体の大きさは、我々よりも少し小さいが、他の惑星、例えば土星では、巨人の大きさの人間がおり、我々の計測では、少なくとも30フィート(約9メートル)の高さの梯子を用いなくては、土星人の足の親指の頂点にすら到達できないであろう。魔術師が、これらの住人と接触するために惑星を訪問したいならば、自らのメンタル体を、土星人の大きさにまで拡張する必要があるだろう。メンタル体を拡張する方法は、既に「Initiation into Hermetics」で記してある。



 図 373:ネアラー Nearah(双魚宮 19度)――は、化学、特に薬学の発明の優れた啓明者である。その成熟の度合いに応じて、この頭領は適切な人物を通じて、薬のあれこれの発明を許してきた。だが、この頭領は、歯の治療と手術を特に好んでいて、魔術師に対して秘密の誓いの下で、アカシャ原理を通じて、未来にはどれだけ薬学や歯科医術は進歩するかを垣間見させる。例えば、私も薬学と歯科医術の未来の変化を見る事を許された。その時代、人は堅固な物質による人工歯を造れるだけではなく、素晴らしい新発明により、大人になっても自然と歯が育つようになっていた。人類が特定の成熟に到達すると、ネアラーは適切な人物らに発明を啓明し、特別な物質によって、虫歯が痛みも無く自然と抜け落ち、この人は新しい歯が非常に短い期間で育つようになろう。それゆえ、人は歯の成長の支配者となろう。人の毛でも同様な事が起きる。白髪となったり抜け落ちたりするのは、過去に属するものとなろう。それぞれの人が自分の好む髪の色を、髪染剤を用いる必要も無く、選ぶようになる。これら全てはおとぎ話のように聞こえ、懐疑的な読者に疑いをもたらすであろうが、純粋な真実であり、未来において証明されよう。だが、時空を超えられる魔術師は、しばしばそれらを、未熟な人物らから嘲られる対象とならないために、秘密に保つのを好むのだ。



 図 374:ダギオ Dagio(双魚宮 20度)――人が知的に発展するようにするのは、この知性体の任務である。魔術師がダギオが望んで与える技法に従うならば、驚異的な記憶力を得て、速やかに知的な人物となり、全ての議論状況でも卓越するようになり、何よりも全ての生の状況で驚くほど有能であるのを示すであろう。



 図 375:ネファッセル Nephasser(双魚宮 21度)――幸運の偉大な使者であるこの頭領は、地球を取り巻く帯の多くの頭領と同様に、魔術師に幸福、豊かさ、物質的な成功、満足を授ける。ネファッセルはまた、霊的な知識を多く知っており、魔術師が求めるならば、この種の宝を得るであろう。



 図 376:アルメフィア Armefia(双魚宮 22度)――魔術師はこの頭領から個人的な助けや助言を必要とする事は滅多にないだろうが、未熟で、魔術的に訓練されていない人々を助けるのを望むならば、この頭領はその助けを断ったりはしないだろう。アルメフィアは重要人物を安全にし、無実で法廷に呼ばれた人々に正しい判決を与え、告発された人に対して裁判官が慈悲深くするようにし、大きな危険に晒されている人々を守るようにする。



 図 377:カエルレサ Kaerlesa(双魚宮 23度)――自然科学の師であるこの頭領は、魔術師に自然の諸法、特に動物界、植物界、鉱物界の三界全ての高次の諸法則を完全に理解させるようにする。この頭領は魔術師に、これらの諸法を深く理解させるようにさせ、それらの魔術の応用についても教える。自然の友であったり、探検家である魔術師は、この頭領に様々な面での大きな価値を見い出すであろう。



 図 378:ビレカ Bileka(双魚宮 24度)――は魔術師に、様々な種類の瞑想を伝授し、魔術、カバラの目的のための正しい用法を教える。ビレカから受けた教授に魔術師が正確に従うならば、ほとんど理解不能で、他の人物からは奇跡と思われるような能力を開発するだろう。だが、この頭領と接触するためには、特定の段階の魔術の成熟が求められる。最初の召喚では通常は、この頭領の配下の者が現れ、ビレカと直接的な接触をするためには何の準備が必要であるかを魔術師に語るであろう。ビレカと接触するために必要な事について良く教えてもらっているが、私はこれを明かす事が許されず、他の全ての魔術師もそれらを秘密に保つであろう。これは出版が決して許されない密儀だからである。



 図 379:ウゴログ Ugolog(双魚宮 25度)――地球を取り巻く帯のこの頭領が持つ技法は、この地球のごく少数の秘儀参入者のみが知る。これらをウゴログから学んだ魔術師は、メンタル、アストラル、物理世界のどの人物のカルマもアカシャ原理を通じて直接的、明白に読む能力を得る可能性が与えられる。この頭領の技法を用いる魔術師は、人間の過去、現在、未来の考え、そのアストラル体の起源から完成までの開発、前世から来世までの物質界での運命を読む事を学ぶであろう。ウゴログの技法は、魔術師を歴史でも数少ない種類の預言者とするであろう。古き時代には、これらの技法は、高祭司から最も成熟した新人(ニオファスト)にのみ伝授されていた。



 図 380:ツミティ Tmiti(双魚宮 26度)――この頭領は秘密の技法の管理人であり、成熟した魔術師にのみそれらを明かす。これらの技法は魔術師に、惑星やその圏の諸力を、魔術的、カバラ的な方法により引き寄せ、メンタル、アストラル、物理世界の三界や、地球を取り巻く帯、我々の物質世界での特別な魔術儀式により用いるのを可能とする。このような諸力を用いる事で得られる効果は、膨大な範囲があり、秘儀参入を受けていない者には、夢でしか可能では無いと考えるであろう。



 図 381:ザロネス Zalones(双魚宮 27度)――魔術師はこの頭領から、小宇宙と大宇宙の全ての密儀を教えられ、聖性の道を選んで魔術の個人性を失う事が無いようにしつつ、完全な神の認識を得るための道を示されるであろう。この知性体に与えられた教授に従う魔術師は、その後に神の摂理により、地球を取り巻く帯や、それどころか我々の地球でも行う特別な使命が授けられ、魔術やカバラの力を用いて人類への教師や助け手となるが、人々はそのような偉大な者らの真の権威について気づく事は無いだろう。



 図 382:キギラ Cigila(双魚宮 28度)――この頭領は魔術、カバラ神秘主義の特別な伝授者、教師であるので、魔術師にメンタル、アストラル、物理世界の三界で、魔術とカバラの助けによる最も完全な神の美徳を開発させる秘密の技法を得させるようにする。これらの美徳を開発する事で、魔術師はそれらと関連する全ての能力を容易に得られるのを見い出すであろう。これらの秘密の技法に従う魔術師は、徐々に成熟し、神の摂理の意志に従った任務を慎重に満たすであろう。だがキギラはこれらの秘密の技法を、前世で魔術やカバラの既にある程度の成熟に到達した魔術師にのみ明かす。これらの技法により魔術師は神のごとき存在、神の化身となり、神の摂理と同等なまでに全ての美徳、力、能力を得るであろう。



 図 383:イレミス Ylemis(双魚宮 29度)――は成熟した魔術師に、神の愛の最も秘密の密儀を明かし、メンタル、アストラル、物理世界でのその力の範囲を、魔術、カバラの観点から悟らせる。この神の愛の悟りは、魔術師の中に幸福の感覚を作り出し、至高の段階のエクスタシーをもたらすであろう。



 図 384:ボリア Boria(双魚宮 30度)――地球の取り巻く帯のこの最後の頭領から、魔術師は小宇宙と大宇宙全体、すなわちメンタル、アストラル、物理界の三界の地球を取り巻く帯の全ての圏や惑星の、エレメンツと流体の相対的な効果の情報全て、さらにそれらの効果の魔術的応用の正確な情報も得るであろう。魔術師に尋ねられたならば、この頭領はまた、他の惑星に存在する化学構成や元の形質についてや、それらの効果と影響、すなわち我々の地球では完全に未知のものについても教えるであろう。ボリアはまた、それらの魔術やカバラの目的のためだけではなく、技術や化学でも有用な使用法を教える。ボリアの導きによって、魔術師は小宇宙、大宇宙に関して全知全能の人物となり、非人格的な神の摂理以外の何物からも支配されなくなるだろう。


 これにて、地球を取り巻く帯の360の頭領らの説明を終える。これらの真の実在は、疑い無く僅かな者のみ、すなわちこの地球の高次の秘儀参入者らのみが知ると、あらゆる魔術師は同意するであろう。本書のページ数では、私が個々の頭領の完全な詳細を与えるのを不可能とし、ヘルメース学の普遍的な諸事実についての少数の言葉のみを記す事ができた。個々の頭領の権能の下にあるもの、すなわち、地球を取り巻く帯のアカシャ原理に関する働きと任務、エレメンツ、適法の因果、類似、極性、電磁気流の法則などを全て記そうとしたら、単に1体の頭領について書くのみでも、数百ページの本全体でも足りなかっただろう。その権能の範囲が広大な多くの頭領を説明するだけでも、1冊だけではなくかなりの冊の本を満たしていただろう。


 だが、この知性体らの簡潔な情報だけでも、成熟した魔術師には必要なガイドとして充分与えるであろう。それが、これらの説明の真の目的だからである。魔術師が特定の知性体と接触するのを望むならば、それをなすための大きな可能性を見い出すであろう。


 多くの頭領らが、似たような、時には同じ権能を持っている事に、魔術師は気づくであろう。それは、私が先に述べたように、ヘルメース哲学的な観点から、これらの頭領らの責任を持っている事からも、より明らかとなる。魔術師は確実にこれには同意できよう。それにより、選択範囲はより広がっているからである。後には、一見して権能、技法、教授、作業原理が似た頭領らも、実際には完全に違う事に気づくであろう。


 これは、魔術師が自らの望みを現実化するのに、様々な方法、完全に違った方法があり、魔術師は1体の頭領からの技法や教授にのみ拠るのではないのを意味する。これは、魔術師が望みを現実化するのに与えられる全ての教授を、ここで出版するのが不可能な理由でもある。それは、多くの頭領が技法を秘密に保つように主張するのとは無関係である。よって、地球を取り巻く帯は魔術師には新しく、これまで未知であったとしても、非常に重要なものである。これまで、占星術やカバラの著者らも、地球を取り巻く帯の実在については、誰も語れる者はいなかった。魔術師の訓練もしている占星術師は、本書で与えた地球を取り巻く帯の実在の情報を学ぶ事により、その知識を拡大できるであろう。特有の影響について見い出す事で、この占星術師は黄道や惑星の知識――占星術では共通のものである――を、その計算に用いられるだけではなく、地球を取り巻く帯の、人の運命への影響についても考慮できるようになろう。占星術の観点からは、地球を取り巻く帯は、360度に分割した我々の地球の黄道と見做せよう。我々の計測単位を用いると、我々の地球の各位置への各頭領の影響は、4分間ある。そして最初の頭領の影響は日の出から始まり、翌日の日の出に戻る*2。そのため例えば、占星術師が人の正確な出生時期を知るならば、どの頭領の共感にその人が拠る事のできるかを測るのは容易である。また、この人の能力が効果的となる時期についても、地球を取り巻く帯の影響について計算する事で調べられる。その結果、占星術師がホロスコープで作業する際に、さらに星座の影響についても考慮するならば、驚くべき結果を得るであろう。そして、占星術師が占術の観点からのみホロスコープを観るだけではなく、黄道の特定の度で測る全ての好ましい惑星の配置についての情報も加えたならば、総合的な占星術について深く理解する事ができ、その知識を広げられ、それらは通常の占星術の単なる応用では決して可能ではないだろう。


 そのような占星術師は、例えば、我々の物理世界での諸圏の宇宙的エレメンツの影響について調べるのも、以前に行ったものよりも、極めて違った方法を用いて、極めて違った観点から見るであろう。それによって、この占星術師は、それまでよりも実際の真実により近いものを得るであろう。この総合占星術と、地球を取り巻く帯の諸事実を含めたヘルメース学全体との関連については分厚い本が書かれるであろう。神の摂理からの振動が来たならば、私は後に行おうと考えている*3。それゆえ、魔術師として訓練もしている占星術師は初めて召喚をする際に、地球を取り巻く帯の知性体や頭領の影響の正確な時期を、日の出から数え始めて調べると、より効果的であるのを見い出すであろう。これは占星術・魔術師の召喚作業を容易にするだろう。勿論、よく訓練された魔術師は、その召喚で時間の計算をする必要は無い。


 地球を取り巻く帯の肯定的な頭領らがいる一方、対立する知性体、その力の範囲での否定的な原理の代理者らも、効果的な存在である。だが私は意図的に否定的な頭領ら、それらの名前と印の説明をするのを、魔術師が不利益な試みをさせないようにするために避けておいた。


 魔術師は、自らの理想と合致した頭領らとのみ接触するのを望むであろう。地球を取り巻く帯全体の頭領らと他の霊的存在を探索するのを望むならば、たとえ魔術師が100歳生きられたとしても、一生では充分では無いからである。既にこれらを理論的観点から見ているので、魔術師はこれらの頭領らは、至高の知恵を自らに明かし、最も完全な知識を与え、至高の諸力を授け、最も偉大な魔術能力への門を広き、道を整えると確信するであろう。それにより、この地球では魔術師が到達できないものは何も無くなる。この魔術師はもはや、知恵、力、権威への全ての鍵を持つからである。それゆえ、魔術師はあらゆる望みを満たす事が出来よう。


召喚魔術の実践 2-月の圏の知性体達
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*1 UFO遭遇者のアダムスキーも訪問してきたのは金星人と述べていたが、勿論、現代の観測では金星は熱すぎて人の住めない惑星である。
*2 バードンの説明は少し分かりづらいので補足すると、日の出の時間より始めて4分ごとに1つの頭領が支配している期間となる。そして30 x 4分 = 120分、2時間ごとに、1つの宮が終わり、次の宮の頭領たちの支配する時間となる。12の宮全てを通過すると、ちょうど24時間過ぎて、翌日の日の出となる(厳密にいえば、毎日、日の出の時間は少しずつ変化している)。なお、現在時間の頭領を計算するウェブアプリもある。
*3 残念ながら考えていただけのようである。手稿すら無い。