アブラメリン 2-14

ページ名:アブラメリン 2-14

第14章 どのように未贖罪の霊達*1が呼ばれ、乗り越えるか


 実際、以下の講義はもう不要だろう。必要なことは汝の天使が全て語るだろうからだ。だが、ここで幾つかの要点を汝に語りたい。
 夜に寝た後に日の出前に起き、体全体を沐浴し、木炭とランプに火を点ける。白ローブを身に着けて、その上からシルクローブを着る。ベルトを締めて、ヘッドバンドを頭に付ける。杖を祭壇に置いて、香を木炭へと入れる。跪いていつもの方法で主と汝の守護天使に祈る。それから杖を右手に持ち、神にモーセ、アロン、エリヤに与えたのと同じ力を自分にも与えてくれるよう懇願する。
 あずまやに顔が向くように、祭壇の周りを歩く。荒野や野外に居る場合は、日没の方角に向く。まずは四方の霊の王達を呼び始める。その方法は、汝の守護天使が教えるであろう。これは口から唱えるのではなく、心の底から唱えないといけない。未贖罪の霊は善霊を呼ぶよりも難しい事を忘れるな*2。善霊は善人と認めたらすぐに現れるが、悪魔は逃げ出す。なので、神を畏れ、敬虔たれ。
 汝が身振りや言葉で表さない限り、どの霊も汝の考えがわからない*3。なので、汝が霊を召喚する時は、開いた心、全ての汝の知恵と洞察によって呼べ。慣れない魔術書を読む事で霊を呼ぼうとするなら、霊は汝を馬鹿だと見なし、彼らはさらに頑固で強情になるだろう*4。呼ぶと未贖罪の霊達は来るだろうか? たとえ呼ばなくても、多くのものは汝の周りにいる。だが、汝が技術があり敬虔で勇敢な場合のみ自らを現すのだ。
 彼らが汝が詐欺師と見做したら、彼らは速やかに去るか、汝を捕らえる。技量の無い者の言葉には何の力も無い。技量の無い者にどの霊も従わないからだ。技量の無い者が持つ唯一の力は、自らを傷つける事のみだ。


1日目の召喚


 私が書く前に、主の律法と目の前の汝の天使の教授を抱け。たとえどんな小さな事であれ、彼らに反する事はしてはならぬ。召喚は、一般言語*5か、汝の母国語で*6行わなければならない。神の高き名を未贖罪の霊に対して使ってはならぬ。それは間違った使い方であり、神の目には残酷に見えよう。
 汝の天使は、イェホヴァ、アドナイ、ツァバオトの、これらの3つの聖名のみを使うことを許すだろう。汝は聖なる父祖により敬意と従順を通じて霊達を呼ぶ。汝は彼らに対してその状況、神に対しての堕落、彼らが受けるべき審判について説明する。汝は彼らに責任と任務について語る。
 時には、未贖罪の霊達は聖にして賢なる天使達によって支配され動かされる。汝はこれらを18ヶ月の聖書の学習で学ぶことができる。彼らが不服従だったら、聖天使たちと大天使たちの力により脅しつけよ。
 汝の守護天使は述べるだろう。汝の召喚は勇気を持って行い、恐怖からではなく、挑戦的でなく、傲慢でなく、穏やかに行うべきだと。霊達が速やかに反応しなかっても、怒ってはならぬ。それは自らを傷つけるのみだろう。汝に自信があり強い心が無い限り、彼らを求めてはならない。彼らが汝に従う必要があるのを思い起こさせよ。彼らに伝えるのだ。汝が確信があり信じる者は、終わり無く生きる神だと。
 常に、汝の守護天使が示唆する姿で、彼らに現れるよう命じろ。これを夜の間に守護天使に尋ねよ。彼は汝の性質を知っているし、これが恐るべき、危険な、あるいは誘惑的などんな姿であろうとも、どの姿ならば汝が耐えられるかも知っているからだ*7
 印、迷信的な召喚呪文、サイン、五芒星、その他の神無きガラクタはまったく必要ない。これらにより悪魔の魔術師らは汝を虜にするのだ。これらは邪悪なサタンが汝を買う事のできるコインだ*8。汝の保険は、万能の神自らの腕と汝の天使の導きだ。ゆえに、自信を持って恐れるな。汝が天使の指示に従うならば、すぐに霊はあずまやの砂の上に、指示した姿で現れるだろう。
 1日目の霊達は、四方の魔王達だ*9。これらの名は第19章にリストしている。


2日目の召喚


 前と同じように祈りと儀式を完成させる。それから、四方の魔王達の召喚を繰り返す。
 魔王達に昨日汝に配下の8公爵*10を送ると約束したことを思い出させよ。それから彼ら12体すべての召喚を繰り返す。すぐに8公爵達が、それぞれ要求した姿で現れるだろう。それから以下の章で記すように、従うように命ずるのだ。


3日目の召喚


 8公爵に、昨日約束した事を思い出させよ。今度は彼らに自らの従者達とともに現れるよう求めよ。さすれば公爵達は不可視の従者達とともに現れるだろう。神を呼び、憐れみと力を求めよ。また汝の天使を呼び、助言と助力を求めよ。
 汝の天使が教えた事を思い出せ。また、以下の助言に従うのだ。


アブラメリン 2-15
↑ アブラメリンの書


*1 マサース注。物質的な力の者らであり、多くは悪しき存在だが、一部は良き傾向があり、ほとんどは善と悪が混ざり合っている。
*2 マサース注。これは「あなた」に仕えさせるためならばである。だが全ての中世の魔術伝統が示唆するのは、あなたが悪の心があり、魔力を得るため、すなわち秘儀伝授する達人と対立する道であるゴエティアの魔術師となるために契約を結びたいならば、これらの霊は充分に来る準備をしている。
*3 マサース注。これは多くの宗教や魔術の書が、思考の制御の重要性を強調する理由である。それらは我々の全ての重要な事柄の言葉や行動の原型であるからだ。現代の読心術のみでも、これをオカルティズムに無知な者らに示唆するであろう。
*4 マサース注。秘儀参入者は自らにより書き、自らの意志と概念を正確に表現し、調和した招聘の文の価値を知る。だがこれは、魔術伝統に書かれた多くの呪文の有用性を否定するものではない。
*5 commons、庶民が用いる言語で、今の英語やフランス語など。ラテン語と対照している。
*6 マサース注。だが、あなたが日々の生活と関連していない言語を使う利点も大きい。勿論それらは、言葉を常に理解し、繰り返し行い、正確に発音するならばである。
*7 マサース注。なぜなら、一部の悪魔的な姿は、見ただけでショックで、実践者の神経の気質を失わせるほど恐ろしいからである。
*8 マサース注。ここでもまた私は繰り返す必要があるが、これはユダヤ人アブラハムが拒否する悪しき曲解した象徴に対してのみである。ほとんど全てのペンタクルと印は神や天使の御名だからである。
*9 マサース注。これらの名前は、ルシファー、レヴィアタン、サタン、ベリアルである。
*10 マサース注。これらの名前は、アスタロト、マゴト、アスモデウス、ベルゼブブ、オリエンス、パイモン、アリトン、アマイモンである。