ゾーハル 小聖会の書 2

ページ名:ゾーハル 小聖会の書 2

第2章 老いたる者の頭蓋骨、脳、3つの頭、髪、区別される諸小路について


51. この白い頭の頭蓋骨は、始まりでは無く、その終わりの結合部が曲面になっていて、拡張し、輝く。


52. そしてここから、義人は来るべき世界で400*1の望ましい諸世界を継承する。


53. この白い頭蓋骨の結合部の曲面から、小さな顔、天国と呼ばれる場所へ向けて、日々露がにじみ出ており、来るべき時のこの場所にて死者は蘇る。


54. 創世記 第27章28節に「どうか神(エロヒム)が、天の露とをあなたに賜わるように」と書かれているようにである。


55. そして、この頭にはこの露で満たされ、リンゴの木のある全ての場所ではそれらが滴る。


56. この最も聖なる老いたる者は、隠されており、その頭蓋骨は隠された上位の知恵であり、見い出され、見い出されない者である。


57. 確実に、この老いたる者は、その頭は全ての頭の中の頭ゆえに、この頭のみが明かされるからである。


58. この上位の知恵の入り口は、それ自身が頭であり、この中に隠されており、上位の脳、隠された脳、穏やかで静まった脳と呼ばれ、この御方以外は誰も知らない。


59. 3つの頭が形成されており、それぞれ他の内側にあり、他の上にある。


60. この頭は、隠された知恵であり、覆われており露にされていない。


61. この隠された知恵は、万物の頭であり、残りの全ての知恵の頭である。


62. この上位の頭は、最も聖なる老いたる者、全ての隠された中の隠された者である。


63. この全ての頭の中の頭、頭では無い頭*2、すなわちかの頭の中にあるものは、知る事も知られる事も無い。なぜなら、これは知恵や理解によって知る事は出来ないからである。


64. それゆえ、民数記 第24章11節で「今あなたは急いで(飛んで)自分のところへ帰ってください」と、またエゼキエル書 第1章14節に「ハイオト(生きもの)は、稲妻の閃きのように速く行き来していた」とも書かれている。


65. また、それゆえ最も聖なる老いたる者は、אין(AIN、アイン、否定性の存在)とも呼ばれる。その背中はאין(AIN、否定性の存在)に拠るからである*3


66. そして、これらの髪全て、その房の全てはこの隠された脳に拠る。


67. そして全ては均衡の中で静まっている(別版では配置されている)。首は見る事はできない(なぜならば、髪の房で覆われているからである)。


68. 最も聖なる老いたる者は不変の喜びの状態にあるので、永遠に慈悲から変わったりもしない。


69. だが、慈悲の13の測り*4の中で、この方は見い出せる。なぜなら、この方の中に隠された知恵は、4つ組の3つの小路*5に分割され、この老いたる者自身がこれらを含み、これらを通じて、この方は万物を支配するからである。


70. この頭蓋骨から進む髪の真ん中で輝く一つ(の小路)は、その光により義人が来るべき世界へと導かれる小路である。


71. 箴言 第4章18節に「義人の道は、夜明けの光のようだ、いよいよ輝きを増して真昼となる」と書かれているようにである。


72. またこれについては、イザヤ書 第58章14節に「その時あなたは主(テトラグラマトン)によって喜びを得」と書かれている。


73. そして、この小路*6から、小さな顔に拠る他の全ての小路も照らされる。


74. 永遠なる老いたる中の老いたる者は、上位者らの間での至高の王冠である。そして、これにより、全ての他の冠と王冠は王冠を授けられる。


75. そしてこの御方から、全ての光は照らされ、それらは炎を発して輝く。


76. この御方はまことに上位の光であり、隠され、知られていない。


77. そして、他の全ての光は、この御方により点火され、その光輝を引き出す。


78. 最も聖なる老いたる者は、1つの頭の中に含まれる3つの頭の中に見い出せる*7


79. そして、この御方自身は唯一の至高の上位の頭である。


80. よって、最も聖なる老いたる者は、3つ組として象徴されので、全ての他の輝く光は、この3つ組の中に含まれる*8


81. さらに、最も聖なる老いたる者は2つ組によっても象徴される。


82. この2つ組による老いたる者の分割は、(その片方は)全ての上位者らの至高の王冠、頭の中の頭である。


83. そして(もう片方は)その上位の頭で、知られていないものである。


84. そのように、全ての残りの光も、神秘的に2つ組に分割される。


85. さらに、最も聖なる老いたる者は、統一の概念の下でも象徴され、隠される。この御方自身は一つであり、万物は一つだからである。


86. それゆえ、他の全ての光も、この統一あるいは一つの下で聖別され、制約され、共に結び付く。そして万物はהוא(HVA、ホア、彼自身)である。


ゾーハル 小聖会の書 3
↑ 明かされたカバラ


*1 マサース注。これはヘブライ文字の最後のת(Th、タウ)の値であり、この文字には十字架の象徴を含む。
*2 マサース注。これは、曖昧な定義であるので認めるのが難しいが、ケテルの未定義の絶対者を表しているのだろう。
*3 マサース注。この文の内容を誤読しないように慎重である必要がある。ケテル、老いたる者、広大な顔は、第1セフィラの狭義にあるものではない。その背後に繋がっているアインを検討に出さなくてはならない。広大な顔すらも、隠されている。ならば、アインはそれ以上に、どれだけであろうか! 否定性から潜在性を経由しての肯定性に。不可知の永遠なる深淵の中に隠された、絶対なる神の永遠の振動。斬新的な形態の隠された統一。過去、現在、未来を照らす総合的なヒエログリフ。空間の最大限の境界へと放たされる日々の声は、象徴的な思考の形式の隠された統一以外には聞かれる事はない。そして、永遠にこの声は言葉の形式をなし、限界無き命の広大な海にそれは描かれる。
*4 マサース注。広大な顔の13の髭の構造の事である。
*5 マサース注。4つ組により3つ組は完成する。
*6 マサース注。これは第1のセフィラ、ケテルの事で、ここから全ての他のセフィロトは進んでいく。すなわち、これらはテトラグラマトンの4文字の総合である。
*7 マサース注。その発現は(セフィロト上位の)3つ組である。
*8 マサース注。これはエッツ ハイイム(生命の樹)が形成された時の、セフィロトの3つ組を表している(序説を参照せよ)。10のセフィロトのこの配置の中には、10の3つ組があるのが見い出せる。すなわち、(1)ケテル、ホクマー、ビナー。(2)ヘセド、ゲブラー、ティフェレト。(3)ネツァフ、ホド、イェソド。(4)ホクマー、ヘセド、ネツァフ。(5)ティフェレト、イェソド、マルクト。(6)ビナー、ゲブラー、ホド。(7)ホクマー、ティフェレト、ホド。(8)ビナー、ティフェレト、ネツァフ。(9)ヘセド、ティフェレト、ホド。(10)ゲブラー、ティフェレト、ネツァフである。ここでは、ケテルとマルクトはそれぞれ1回のみ、ホクマー、ビナー、ヘセド、ゲブラーは3回、ティフェレトは6回、ネツァフとホドはそれぞれ4回、イェソドは2回出てくる。