ゾーハル 隠された神秘の書 4

ページ名:ゾーハル 隠された神秘の書 4

第4章


1. 古き御方は隠されている。小さな顔は発現しているが、(こちらは)発現していない。

(この「古き御方」とは、ケテル、エヘイエ、マクロプロソプス、広大な顔の事である。序説 第44と77節を参照せよ)


2. この方が発現すると、文字によって象徴される(テトラグラマトンが通常に書かれた形として)。


3. この方が隠されると、文字によって隠され、文字が(適切な順序で)配置されずに、(以下の聖書の文であるように)適切な場所にもない。なぜなら、そこには上位者と低位者が正しく配置されていない(乱れた置き換えにより)からである。


4. 創世記 第1章24節に「地は生き物を種類にしたがって出よ。家畜と、這うものと、地の獣とを種類にしたがって出よ」などと書かれているようにである。ここにあるのは、詩篇 第35篇7節*1の「主よ、あなたは人と獣とを救われる」に書かれているものに属する。


5. 片方は、もう片方の一般的な意味合いの下に含まれ、また獣は人の一般的な概念の下にある(魂の循環の神秘の書によれば)。


6. (そしてこれは、以下の文と関係している)レビ記 第1章2節*2の「あなたがたの持ち物のうちから、主にささげる物を取りなさい」などとある。なぜなら、動物は人を表す一般的な用語の中に含まれているからである。


7. 低位の人(アダム)が(この世界へと)降りてくると、上位の形のように、そこには2つの霊があるのを見出せる。(そのため)人は2つの側面――右からと、左から、形成されている。


8. 右側については、その者はNShMThA QDIShA(ネシャモタ カディシャ。聖なる智)を持つ。左側については、NPSh ChIH(ネフシュ キアー。動物の魂)を持つ。

(これは、セフィロトの樹の右と左の柱と対応している。序説を参照せよ)


9. 人は罪を持ち、左側が拡張し、形無き者らもまた拡張した(これは物質の霊らであり、アダムの魂の低位の小路、基盤の情欲を引き起こす場所を支配するようになった)。両者が(そのため)共に加わったならば(すなわち、基盤の情欲による結合と動物の魂により)生成が始まる。一部の動物は、1度の交尾で多数の命を産み出すようにである。


10. 隠された22文字と、発現した22文字がある(これら荘厳な形の象徴である)。


11. (片方の)ヨドは隠され、もう片方は発現する(この隠されたヨドは理解あるいは母であり、もう片方は王国あるいは王妃である。それにより、同時に上位の小路へと戻る)。だが隠されたものと発現したものは、形の均衡の下でバランスが取れている(すなわち、男と女である。片方は父と母で、もう片方は基盤と王妃であり、形と入れ物を含めた女性の概念を主に表している)


12. ヨドから(IVD(ヨド)と完全に書かれたとしたら、その増大があり)男と女、ヴァウとダレトが生まれる。この場所ではヴァウは男であり、ダレトは女である。そして、DVとあるので、この2つの文字は、男と女の2つ組であり、単なる2つ組なだけではなく、(上位と低位の結合の)同格の2つ組である。


13. ヨド自身は男(父)であり、ヘーは女(母)である。


14. H(ヘー)は最初はD(ダレト)であった。だがI(ヨド)が染み込んだ(それにより、H(ヘー)の形を生み出した。つまり、I(ヨド)が、ダレトの文字の形の左側の下に置かれる事により、ヘーの形となる)。そしてV(ヴァウ)を生み出した(すなわち、母が父により妊娠して、小さな顔を生み出す。だがその時、H(ヘー)の中に隠されているI(ヨド)の文字の形より、V(ヴァウ)は形成される。あるいは、H(ヘー)の上の水平線から、一つのV(ヴァウ)が、右側の垂直線から別のV(ヴァウ)が形成される。I(ヨド)を真ん中に入れる事で、VIV、ヴァウの完全な形が形成される)

(ここでも、文字の形を述べている。序説のヘブライ文字の表を参照せよ)


15. そのため、H(ヘー)の文字の中にD(ダレト)とV(ヴァウ)は隠されており、IVD(ヨド)の中にヘーは隠されているのは明らかで、これらによりIHVが形成される。そのため、IVDにはその中にIHVが含まれ、IVDと完全に書かれるならば発現する。このIVDは男と女である(すなわち、I(ヨド)は男で、V(ヴァウ)とD(ダレト)で形成されるH(ヘー)は女である)。これらが組み合わされて(息子である)V(ヴァウ)を生み出し、その母に影を投げかける(すなわち、VはHの後に置かれる。そのためIHVは、父、母、小さな顔を形成する)。


16. (そのため、IVD(ヨド)の文字と、IHIの名前には、2つの男と女が隠されており、それらは以下の聖書の文の中に象徴される)創世記 第6章2節で「神(エロヒム)の子たちは人の娘たち(複数形の最小の形であり、2人を示している)の美しいのを見て」と述べられる。また、男の方についても、ヨシュア記 第2章1節の「2人の斥候をつかわして彼らに言った」とある(そのため、2人の男に神秘が明かされる)。だが、「人の娘たち」という言葉から、どのように(2人の娘らだと知るのを証明できるのか)? なぜなら、列王記上 第3章16節に「さて、2人の遊女が(ソロモン)王の所に来て、王の前に立った。」と書かれているからである。


17. これらについて、同書(列王記上 第3章)28節に「神(エロヒム)の知恵が彼のうちにあって、裁きをするのを見たからである」と書かれており(ここでは、ソロモン王と小さな顔という2人の男が含まれている。そのため)、それ以前には居ない彼女ら(2人の女、理解と王妃)すらも来る。


18. 泉らの連合の宮殿(すなわち、創造の世界)にて、上位者らの間で結び付いた2つの結合がある。これらは上から降りてきて、大地を占めるようになった。だが、これらは良き部分、慈悲の王冠を拒否し、葡萄の束を頭にかぶった(慈悲の代わりに、これらは裁きと峻厳に取り囲まれた。これらはまた、小さな顔とその花嫁についても説明できる。最初は母の中にあり、その後に下、峻厳に取り囲まれた流謫の中に存在する)。

(ヨシュア記 第2章1節の先の象徴的な説明を表している)


19.(また、以下の文でも2つの均衡を見いだせる)出エジプト記 第14章15節では「主はモーセ(ここでは母として表されている)に言われた、『あなたは、なぜ私に向かって叫ぶのか?」とある(だが、この叫びはまた母を表している。うめき声は美の小路を、感嘆は王国の小路を指すようにである。だが)ALI(エリ。私に、も「I(ヨド)、あるいは父に」というのと同じである)。次の文の「イスラエルの人々に語って(この語るのは王妃であり、イスラエルは美の小路である)彼らを進み行かせなさい。」ここでの、VISOV(ヴァイェサアウ。彼らを進み行かせなさい)の言葉の中でVIは男性の文字、SOは女性の文字であるのにも注意せよ。

(「だが、この叫びは」などは、3つのセフィロト、ビナー、ティフェレト、マルクトを意味している)


20. 上から命の力が均等に流れ落ちてくる。尊い御方の影響の下に入るためである。

(この「尊い御方」とは、AIN SVP AVR(アイン ソフ アウル)より現れた第1のセフィラである。序説を参照せよ)


21. またこれらは、出エジプト記 第15章26節の「あなたが、もしあなたの神、主の声に良く聞き従い、その目に正しいと見られることを行い、その戒めに耳を傾け、すべての定めを守るならば(この最後の言葉の中にも、2つの均衡が置かれている)、私はかつてエジプトびとに下した病を一つもあなたに下さないであろう。私は主であって、あなたを癒すものであるから」とも関わっている(これらにも注意せよ。なぜなら、ここでも再び理解と知恵、美の小路とイスラエルの会衆の神秘が隠されているからである)。


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↑ 明かされたカバラ


*1 日本語聖書では36篇6節。
*2 実際には出エジプト記 第35章5節。