アブラメリン 1-12

ページ名:アブラメリン 1-12

第12章


 もともと、この第1の書がこれほど冗長になりすぎないのが我が意図であった。だが、父性愛から他に何が出来よう? そして、この作業の重要性はそれを許している。


 この偉大な試みを成し遂げようとする者は、平和に生き、(書かれている内容を全て)引き受けるようにせよ。なぜなら、この3冊の書の全ては、作業のために必要な要素で構成されているからである。汝に必要な教授や助言の文が欠ける事が無いように、私はこれらを慎重に厳格に書くようにしたからである。だが今も永遠に統治する神の愛により、この6ヶ月の作業をなす前に、この書を慎重に読み、さらに何度も再読し、全ての点を詳細に至るまで考えるように私は願う。なぜなら、自ら解決できないような疑わしい状況に出会わないならば、実践者は徐々にこの偉大な作業を望み、喜び、意志し、なそうとすると確信しているからだ。これはどのような宗教を信じる誰であろうとも*1、6ヶ月の実践をし、神の律法と命令に対してどのような罪も侵さないならば、影響するだろうからだ。


 次に私が行うべく残っている事は、我が息子ラメクよ、2つの原理の助言を与える事によって我が強い父親としての優しさを汝に示す事である。これらと私が他の箇所で記した全てを行う事で、汝は(またこの聖なる学を行う他の者も)疑いなくこの同じ知恵の完成へと到達するであろう。だが多くの者らがこの作業を行っているが、一部のみがその望みを達成しており、他の者らは成功しなかったと理解する必要である。この理由は、良き天使が召喚の日に失敗した者らの前に現れなかったからで、この聖天使らは、アムピトリュオーン*2の性質があり、この天使の性質は人のものとは大きく違っていて、どれだけ天使が大いなる純粋さを纏っているかは、どの知でも学でも表現したり記したりはできない。


 我が息子ラメクよ、汝やその後継者や友らが、かくも偉大な宝に恵まれないのを私は望まない。こうも本質的な事柄で、私が汝を見捨てる事はどうあっても望まない。もう1つの重要な点は詩篇であり、私はこれを汝に語るとしよう。汝はこの作業を他の人間に教え、それは汝の友かもしれないが、詩篇の事を教えるのは賢明では無い。なぜなら、詩篇は汝が神聖魔術を与えた相手が、仮に汝に対して魔術をかけてきた場合に、それらを防ぎ、汝は彼らに対して詩篇を素晴らしく用いられるからである。これは主がダヴィデ王に対して自ら保つ事で認めている。


 第1の点に話を戻そう。つまり、実践の日となると、汝の聖守護天使への嘆願、祈り、対話を行う必要である。汝は6歳から8歳の子供*3も用意し、汝はこの子を頭からつま先まで洗い、白衣を着せて、額には非常に繊細で透明な白いシルクのヴェールをかぶせ、額から目に至るまで覆うようにする。このヴェールの上には、ブラシを用いて金色で、第3の書で記す方法による特定の印を描く必要もある。これは神を宥め、死すべき定めの人間が天使を見れるようにする恵みを与える働きがある。作業をなす者も同じように行うが、ヴェールは黒いシルクにし、子供になしたようなやり方で身に着ける。その後、汝は子供を祈祷堂へと入れて、香炉に香と火を入れるよう命ぜよ。それから祭壇の前で跪かせ、作業者は入り口の扉の近くで床に伏して、自らの祈祷をなし、聖守護天使にこの無垢な存在(子供)の前に現れように懇願せよ。そして次の2日間に作業者も見る必要があるならば、別の印も作業者のヴェールに記すようにせよ。


 この作業をなす者には、祭壇を見ようとするのは賢明ではなく、床に付したまま自らの祈りをする必要がある。そして子供が天使を見たならばすぐに、子供に汝について語り、祭壇を見て、このために先に準備しておいた銀のラメンあるいは板を取るように命ずるようにせよ。必要ならば、この板を汝のもとへともたらし、次の2日間に汝がなすべき作業について、他にも聖天使がここに書いたものが無いか確認せよ。それらが行われたら、聖天使は消え去るであろう。慎重にこれらが行われたら、子供は汝に語るであろう(そのために、先に作業について教えておく必要がある)。そしてこの小さな銀の板を持ってくるように子供に命ぜよ。これを受け取ったら、聖天使が汝に命ずる事について知るであろう。そして汝は、祭壇に銀の板を返して、祈祷堂から去り、部屋を閉じて、この第1日目に再び入るのは賢明では無く、汝は子供を暇に出せるようになる。そして作業者は、明日のために、この日の残りは準備をせよ。それにより、聖守護天使の素晴らしい臨在を楽しみ、かくも熱望した目的を達成するためだが、汝が聖守護天使が示した道に従うならば、失敗する事はないであろう。そして、これら2つの徴は、作業全体の鍵である。神とその聖天使らの、最も聖なる御名の栄光によって!


第1の書 終


アブラメリン 2 序文
↑ アブラメリンの書


*1 マサース注。ユダヤ人アブラハムが、この点を常に述べている事は注目に値する。
*2 マサース注。このギリシア語の意味合いは、「あらゆる意味で消耗している」や「あらゆる面で閉じ込められ隠れている」である。
*3 マサース注。以下の教授は、カリオストロ伯の魔術の作業の方法の一部を思い起こさせる。